BanG Dream! S.S. - 少女たちとの生活 -   作:津梨つな

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2020/04/11 完結解説其の七「子守」

 

 

「と言う訳で」

 

「ッハァーイッ!あたし、弦巻(つるまき)こころよ!今日も元気に、世界を笑顔に!せーのっ!ハッピィィイイ…」

 

「ちょ、ちょっとまってこころさん!」

 

「…???…何かしら?」

 

「そんな、止めた僕がおかしいみたいな目で見んでください。」

 

「だって、ここからが盛り上がる所なのに。心外だわっ!」

 

「…一応訊きますけど、こころさん台本は…?」

 

「変ね!」

 

「何が。」

 

「さっきまで「こころ」って呼び捨てだったのに、急に「さん」付けだなんて!…あっ!きっとさっきの津梨とこっちの津梨は違う人なのね!」

 

「んな訳あるかい。…一応導入部だから、毎回体裁保ってやってんのー。」

 

「ふーん。てれび?って色々面倒なのねっ!」

 

「………………本編、入ります!」

 

「あら!まるでヤケクソね!」

 

「うるせぇ!」

 

 

 

**

 

 

 

「……ほうほう、それで?」

 

「みっつめの、「スマイルゥゥウ」の時にぐぐ~っと屈んで…」

 

「ナルホド、それで「イェーイ」となる訳だ。」

 

「そうよっ!あ、でもその時は目一杯ジャンプするの!こう……ピョーンッて!すっごく気持ちいいんだからっ!」

 

「あー……それはちょっと、腰にキそうだなぁ。」

 

「こし?」

 

「うん……俺ってほら、君達程若くないじゃない?一応運動はしてるけど、急な屈伸とか絶対次の日に響く…」

 

「あ!かめらが回ってるわ!」

 

「……うん、マイペースだね。」

 

「さっき台本を貰ったの!見て!」

 

「うん。同じの持ってるから見せてくれなくても大丈夫。」

 

「あら!お揃いね?ふふっ。」

 

「君はたまーに可愛いなぁ…たまーに。」

 

「えっと、「朗らか破天荒セレ部活動日誌」は、あたしがめいんひろいんなの!…あっ、この「セレ部」って、「セレブ」と掛けた高度な駄洒落なのよね!」

 

「えなに急に恥ずかしい!やめて!言わないで!」

 

美咲(みさき)が教えてくれたの!美咲ったら凄いのよ!物知りで、文字を読むのも早くて、初めての文章も噛まないで読めるの!」

 

「そしてスムーズな惚気。流石やん?」

 

「のろけ?」

 

「こっちの話。…この作品だと、年齢設定とかは原作通りなんだけど少し幼な目なこころになっちゃってるね。」

 

「どうして?」

 

「どうして、って訊かれちゃうと答えにも困るけど…。この頃ってバンドストーリーとかあまり深く読み込んでなくてね。正直こころのイメージとか固まらないまま見切り発車しちゃったシリーズなんだよね。」

 

「えぇ!?…あたしに訊いてくれたら何でも教えてあげるのに!想像だけで始めちゃったのね。」

 

「ごめんね。あとはその頃見てた某ゲーム実況者が矢鱈と幼児退行繰り返しててね…手洗いの歌なんかもうそのまんまだもん。」

 

「かめさんのやつね!」

 

「知ってんだ?」

 

「ええ!ビ〇レのCMよね。」

 

「ああ、まあ、うん。」

 

「だって〇王って弦巻グループの」

 

「言わんでいいこともあるよ?こころ。」

 

「う。…そうなのね、勉強になったわ。」

 

「でもあの歌歌いながら一生懸命手洗いするこころとか見てみたいとは思うけどね。」

 

「そうなの?」

 

「絶 対 可 愛 い。」

 

「あははっ!気持ち悪いわねっ!」

 

「………。」

 

「そっか…津梨はあたしのこと子供だと思ってるのね。」

 

「ごめんて。…そういえば想像で「カナコさん」って黒服出しちゃったんだけどさ。実際のところどうなの?黒服さんとは。」

 

「んぅー…たっくさん居るのは知ってるけど、お喋りしたりお名前で呼んだりはしないわね。」

 

「やっぱそうか。」

 

「気付いたら居てくれるのだけれど、用事がない時は傍に居ないもの。それに、最近は美咲の方が黒服の人たちと仲良しさんなの。」

 

「あー、美咲ちゃんも大変だ。」

 

「カナコ…そのお名前の人が居ないか、探してみるわね。」

 

「それはもうご自由にどうぞ…。」

 

「居たら紹介したほうがいいかしら??」

 

「結構です。」

 

「…そう。」

 

「んで他に紹介する箇所って言ったら…」

 

「カナコ!」

 

「や、横澤(よこざわ)さんはさっき…」

 

「んーんっ、クジラの!」

 

「…あぁ、冷感ぬいぐるみのやつね。あれは可愛かった。」

 

「本当に買ったの?」

 

「一応は日記だからね。近所の百均に突っ張り棒を買いに行ったんだけど、一目惚れしちゃって…。」

 

「おっきい??」

 

「んー…ちょっと両手広げてもらって…そうそう、でちょっと狭めて…これくらいかな。」

 

「ん!!…おっきいわっ!!」

 

「そうかい。モフるには丁度いい感じの…ピンクのクジラだよ。」

 

「………ちょうだい?」

 

「グッ……そんなに、可愛らしく首を傾げてもダメです。」

 

「ほしいの…。」

 

「ヴォッ……だ、だめだ、勝てねえ…!」

 

「……くれる?」

 

「やめて!上目遣いの破壊力が凄まじすぎて!」

 

「後で取りに行くわね!」

 

「あぁぁぁ…もうあげたことになってる……」

 

「…くれないの??」

 

「ええい、もってけ泥棒…!」

 

「あたし、泥棒じゃないわ。こころよ。」

 

「…とまあ可愛いぬいぐるみやらお茶目な黒服さんやらが登場する愉快な日常シリーズですな。」

 

「あっ、今やってるあたしのお話とは関係ないのよね?」

 

「うん。あれはあれで、別のお話だね。関係性は似てるけど。」

 

「……あたし、一人っ子だからちょっと羨ましくて…」

 

「妹が出てくるからね。まぁそっちは追々…という事で、今回はこの辺かな?」

 

「次回ははぐみねっ!とっても楽しみにしてたわ!」

 

「えぇ……気が重いなぁ…。」

 

「嫌いなの??」

 

「ほら、俺って日陰者な訳ですよ。そんで、二回も続けて君達みたいな太陽の化身と一緒に過ごすとね…。」

 

「あたしって、太陽なの?」

 

「そらもう。」

 

「さっきは泥棒って言ってたわ。」

 

「……それは言葉の綾で。」

 

「…じゃああたしは、太陽泥棒?」

 

「規模がデカすぎる!!!」

 

「あはははっ!面白そうねっ!」

 

「…弦巻じゃやりかねないからなぁ…。」

 

 

 




太陽泥棒のパワーワード感




<今回の設定>

津梨:りんりんさんと一緒に居る方が居心地よかった。
   多分中の人はこころと一緒に居ると劣等感で死にたくなると思う。
   面倒見も全く良くない。

こころ:実際は割と常識ある気がする。囚われないだけで。
    あと、自分の可愛さ分かってる。
    君が居ると「!」の頻度が跳ね上がるんじゃぁ。

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