BanG Dream! S.S. - 少女たちとの生活 -   作:津梨つな

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2019/07/16 瀬田薫劇場 -弐幕-

 

 

 

「なぁ、お前シェイクスピア知らないだろ。」

 

 

 

目の前で大袈裟な動きと共にウザったい口調で話す元同級生。

そいつの口癖か、頻繁に槍玉に挙げられるシェイクスピア。時代的に死体蹴りもいいところだ。

 

 

 

「ん?知っているともさ。」

 

「…簡単に説明してみ。」

 

「そうだね…。彼女達は、本当に素晴らしい、偉大な偉人だったよ。

 様々な…言葉とか、そういう伝説的なもの?を残した。」

 

「ぐっちゃぐちゃじゃねえか。」

 

 

 

どこから突っ込めばいいやら…。

これを真顔で言ってのけるのだから、やっぱりコイツは俺の記憶にある瀬田とは違う人間のようだが。

 

 

 

「まず、シェイクスピアって男だからな。」

 

「ふふ、偉大な芸術を前にして、男も女も関係ないということさ。」

 

「あと、複数形で言ってたけど一人だぞ。」

 

 

 

シェイクスピアってグループはねえだろ…。

一族をグループ扱いしてんのか?

 

 

 

「そういうこともあるだろうね。あるだろうさ。」

 

「雑。」

 

「…………。」

 

「………今日は、一人なのか?」

 

「……駄目かい?」

 

「つまんねえ。」

 

「……ッ!」

 

 

 

あ、ショック受けてる。

だってよ、松原も美咲も来ないんだぜ。目の保養云々もそうだが、話のアクセントもねぇ。

 

 

 

「取り敢えず座れば?」

 

「あぁ、そうさせてもらうよ。すまないね。」

 

「今日何度目だそれ…。

 喋る度に立ち上がるのやめたら?」

 

「ふふぅ、それでは小さな演技しかできないだろう?

 体を大きく、動きにメリハリをつけることが、演技の基本だよ。」

 

「お前ほんとに何しに来てんの。」

 

 

 

演技するなら演劇部にでも行ってろ。俺は別に見たくもなんともない。

 

 

 

「つーかさ。お前ひとりなんだったら、尚更昔の、素の状態出してもいいんじゃねえか?」

 

「えっ」

 

「なんだその意外そうな顔は。」

 

「あの頃の私の方が、君にとっては需要があったということかい?」

 

「需要ってか、それが普通だと思ってるからよ。

 今は正直、瀬田かどうかも怪しんで喋ってるくらいだ。」

 

「ふむ……。」

 

 

 

顎に手をやり思考中っといったところか。

違和感さえなければ、確かに様になる見た目ではあるのだろう。

 

 

 

「じゃあ、今日だけ。」

 

「…あ?」

 

「えっと…〇〇…くん。」

 

「………。おい何だその三文芝居は。」

 

「ふ、ふふん…。恥ずかしすぎて無理だということだ。」

 

「逃げるのか演技馬鹿。」

 

「し、シェイクスピア曰く」

 

「会話から逃げるな。」

 

「ふぇぇ…。」

 

「モノマネも禁止。」

 

「……今日は、お暇するかな。」

 

 

 

追い込み過ぎたのか。

真っ青な顔になり尋常じゃない量の汗が見える瀬田。ここはサウナか何かか。

フラフラと玄関へ向かうが、…倒れないか心配だな。

 

 

 

「あでゅー、〇〇。

 きっとまた、鍛錬の成果を見せに来るよ。」

 

「…松原も一緒に呼んでくれ。」

 

「〇〇…君は全く…。」

 

 

 

そのまま出て行ってしまわれた。

 

 

 

「いや、もう来なくていいから…。」

 

 

 

誰に向かってでもなく呟いた。

 

 

 




何気に薫くんに真っ向から立ち向かえる人って少ないですよね。




<今回の設定更新>

〇〇:嫌悪感が前面に出てきて凄い。

薫:素を出すのが寧ろ恥ずかしいという演者あるある状態。
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