BanG Dream! S.S. - 少女たちとの生活 -   作:津梨つな

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2019/09/08 怪物に安寧を犯された件

 

 

「えぇぇぇぇぇっ!?」

 

 

 

日曜日の朝……。一度起きたものの、まだまだ惰眠を貪ろうとベッドに潜り込む。…が、なんだか視界の端にチラついたスマホが妙に気になり、画面をチェック……。

…で、出たのが冒頭の悲鳴。

同じ布団ですやすや眠る、現代日本の大天使ウリエルこと白鷺主任も勿論その声で起きてくる。

 

 

 

「……んぅ?…今日は日曜日でしょう…?……大きい声出して、めっ、ですよぉ……ふわぁぁあ…。」

 

「…あ、あああ、あああああ、し、主任……」

 

 

 

あぁその怒り方も小さな欠伸も、欠伸を零す小さなお口も全てが愛おしい…。

…じゃなくって!

 

 

 

「大変ですよ主任!!……奴が」

 

「もぉー、また主任って呼ぶぅー。」

 

「あっ、ええと、千聖、さん…」

 

「はいっ、よくできましたぁ♪」

 

 

 

あぁもう、毎回褒められるのが嬉しすぎてわざと「主任」って呼んじゃうぅっ…!

憧れの人に褒められるって、それだけで数日は元気に過ごせるよね。ご飯も美味しく食べられるし。

 

 

 

「……へへへへ。……じゃない、奴が来るんです。」

 

「…やつ?っていうと?…ふわぁぁ。」

 

 

 

あ、また欠伸。…日曜は毎回お寝坊さんの千聖さん。こんな人が私のお嫁さんなんて…。ふへへへへへへ。

 

 

 

「奴っていうのは…奴ですよ。私たち共通の知人で、いつも私と千聖さんの間に割り込んできて、好き放題騒ぎまくるあいつです。」

 

「……ぁぁふ。……そう。ねましょ。」

 

「えっ。」

 

「えっ?」

 

「いや、そいつが誰かとか、対策とかはいいんです!?」

 

 

 

ぐちゃぐちゃに縒れていたTシャツを直すだけ直して布団に潜り込む千聖さん。その動作一つ一つもエロ…艶かしい。おっと涎が。

いやいや、でもですね千聖さん。あなたはいいかもしれないですけど、私、ヤツには何も教えてないんですよ。多分いつもみたいに能天気な阿呆面ぶら下げてきますよ?そして騒ぎます。本当めんどくさいですねぇ。

 

 

 

「…だって、まだ眠いんだもん。」

 

「…あはぁ。」

 

 

 

ぷくーって!ぷくーって!!

いやぁ頬膨らます千聖さんも食べちゃいたいくらいだなぁ!!頬ごと…なんなら、その溜め込んでる口内の空気だけでも…

 

 

 

「○○ちゃんも寝よ?」

 

「…は、はいぃ…」

 

 

ドンドンドンドンドンドン

「おぉーいっ!○○ーっ!!」

 

 

「…………はぁぁぁぁ。」

 

 

 

来た。奴が。

 

 

 

「んぅ…?ひなちゃん…??」

 

「…そうですよ。だから言ったじゃないですか…奴が来るって。」

 

 

 

その七がいつまでたっても出ない…じゃなくて、

 

 

 

「どうします?…追い返します?」

 

「うーん……でもそれも可愛そうだし…。約束とかしてたんじゃないの??」

 

「…そうだったら迷うことなく上げてますけどね。あいつ、いつもこんな感じで唐突に来るんですよ。」

 

 

 

今までの経験から言って、「これからいくね」系統は1割ほど、残り殆どは「いま玄関の前ー」とか「あれ?部屋鍵かかってるよー」とかだ。

正直言って、勘弁してもらいたい。…同僚じゃなかったら手が出てるレベルだもん。

 

 

 

「……このまま玄関先で喚かれても近所迷惑だし、入れてあげたら?」

 

「え"っ。…い、いいんですか?本当に。」

 

「…だって、日菜ちゃんでしょ?」

 

「………まぁ、来ちゃってる以上どうしようもないですけどね。」

 

 

 

渋々立ち上がり、玄関へ。最早暴徒と化している騒音の原因へ声をかける。

 

 

 

「…氷川。今日はだめだよ。」

 

「あっ!○○だっ!あけてぇ…?あーけーてー??」

 

「…情緒どうなってんの。」

 

「だってさぁ、千聖ちゃんも辞めちゃったし、休みの日暇なんだもーん。」

 

「…だからって私の部屋に来んなっての…。」

 

「……えぇー??○○ちゃん、つーめーたーいー。……あれれ?」

 

「冷たくない。…なによ。」

 

「………千聖ちゃんのニオイがするっ!」

 

 

 

はぁ!?…何、犬なの?犬か何かなの??犬か何かってなんだかなかなかに噛みそうでちょっと面白い。みんなも試しに言ってみてね。「犬か何かの"なんか"ってなかなかの"か何か"か何かなのかな?」

 

 

 

「…しないよ、そんなの」

 

 

 

第一扉が閉まってるのに匂いなんかするわけないじゃんか…。…いやまてよ?ドアの前に千聖さんの何かが落ちているとしたら?…例えば、髪の毛とか。

歩くフェロモンみたいなお方だ。髪の毛一本で人を惑わす可能性は大いにある。

万が一それが落ちていたら…!と胸騒ぎを覚え、思わず鍵を開けると…

 

 

 

「おじゃましまぁすっ!!」

 

「あっ、ちょっ!!!」

 

 

 

たたたたた、と子供のように大して長くもない廊下をダッシュで侵入していく氷川。あの行動力…これだから休日に氷川を部屋に入れるのは嫌なんだ…。

 

 

 

「うわぁ!やっぱり千聖ちゃんだぁ!」

 

「…いらっしゃい、日菜ちゃん。」

 

「あれれ!?どうして千聖ちゃん服着てないのぉ!?」

 

「…貴方が来たって聞いて、着替えようと思ってたところなの。」

 

 

 

…なんだって?千聖さんの生着替え?

ま、まぁ毎日一緒にお風呂も入るくらいだし、すっかり見慣れてはいるけどもさ?…それでも氷川、それはアンタには過ぎた芸術品だ。ウリエルの裸体は私の…

 

 

 

「それはそうと!お泊りなの!?どうしてあたしは呼ばれてないのっ!?」

 

「…さぁ?嫌われてるんじゃない??」

 

「えぇー!?ひどいぃ…。…決めた、あたしも好かれる!」

 

「…ふぅん?どうやって??」

 

「ええと…ええと………。…はっ!」

 

「??」

 

「るんって来たぁ!!!」

 

「…今度は何を思いついたってのよ。」

 

「あたしも脱ぐ!全部を見てもらって、千聖ちゃんみたいに好かれるのっ!!」

 

 

 

いや、そうはならんやろ…。

 

 

 

 




主人公が狂気じみてきている…。




<今回の設定更新>

○○:色々な欲が渦巻いた目をしている。
   が、千聖以外の前ではちゃんと外行きの仮面を被っていられる演技派。
   もう、止まらない。

千聖:月~土曜日は大体5時起き。甲斐甲斐しく主人公の世話を焼きサポートに徹する。
   …が、日曜は昼過ぎまで寝ている。主人公とくっついて寝ていられるだけで幸せなようだ。
   同棲相手だと裸も隠さないタイプ。
   二つ名は"現代日本の大天使ウリエル"。

日菜:主人公曰く"能天気な阿呆面"。
   行動の8~9割が思いつきなため、身近な人を振り回す習性がある。
   迷惑な動けるバカ。
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