BanG Dream! S.S. - 少女たちとの生活 - 作:津梨つな
まただ。またこの感触。
今日も今日とてれおなちゃんにスマホの操作を教えているんだが、場所は街のとあるファミリーレストラン。日曜日ということもあって、そこそこ賑わっている店内だが、そんなことはお構いなしに隣に座ってくるのがれおなちゃんという女の子の習性だった。
画面を見つつ手順やら操作方法を教えるという名目上、理に適っていると言えばそうなのだが。
…要は、理性が持たない。
「ふわわぁ!今のびゅんってやつはどうやったです??」
「えっとね…ここの端の方を、二回トントンってやってみて。」
「…とん…とん……あれぇ??」
「あぁ違う違う、素早く"トントンッ"って感じかな。」
「難しいです…。」
小さな子供に教えている気分になる。当然、"タップ"だの"スワイプ"だの言っても通じないので、やって見せたり手を掴んで実際にやらせたり、今の様に擬音で表現することになるんだが…。
これがまた何とも興奮する。
「トントンってどれくらいです?"とんっとんっ"です?…それとも、"トントンッ!"です??」
「う、ううむ…。」
これ会話だけだと伝わらないだろうけど、れおなちゃんがトントンやって見せているのは俺の右頬である。強弱と速さを変えつつ人差し指でほっぺたをツンツン…甘すぎるっ!!さっきから冷静さを取り戻す為に呑み続けているブラックコーヒーも何だか砂糖水の様だもの。
学生時代から今まで恋人が居た経験は有れど、こんなに甘ったるいスキンシップを図られたことないオジサン…ドッキドキである。
「今の二回目の方、近いかもね。…それを画面でやってごらん。」
「はいっ!……い、いきます。…とんとんっ!…うぁっ!?」
先程練習で開いていたスポーツ選手のスキャンダル記事がググッと拡大される。ダブルタップ習得である。
一瞬目を見開き驚いていたが、自分にもできたことの歓びが遅れてやってきたのかそれを体現するれおなちゃん。
「やりましたっ!パレオもスマホマスターです??ですよね???」
「んっ!?」
ぎゅーっと腕に抱きついてくる…のはいいが、その、冒頭でも表現したような、「ふに」というか「ほわ」というか…そういった感触で右腕が包まれていく。
成程成程…、いつも歯医者で治療を受けている時にも頭頂部で感じ続けていたことだが、この子意外に
出逢った当初はセクハラを恐れて訊けなかったが、「治療中当たっていることに気付いているのか」そして「気にならないのか」。ダブルタップを習得して喜んでいる今ならノリで行けるだろう。
「やったねぇ!……ところでれおなちゃん?」
「はぁい??」
「ぎゅーってしてくれるのは嬉しいんだけど、その…当たってるよ?」
「???…ぴんぽんです??」
一先ず第一段階。君の胸は当たれば判るくらいには実ってるんだと言う事を伝える。
「いやその、ぴんぽんって回答だとぶっぶーなんだけど…」
「?????なぞなぞです??」
「胸が、当たってるんだよ。」
「……パレオのおっぱいですか。…興奮します?」
「………えーと…ア、リトル…」
そんなに無垢な顔で見詰めんでも…。もうちょっと怒るなり恥ずかしがるなりするかと思えば、変わらずニコニコしたまま素直に訊いてきた。俺としてもその返しは予想していなくて、結局謎のカタカナ英語で返してしまうという失態を晒すが…ええい、取り敢えず次の段階だ。
「そうですかぁ!…うれしいですぅ。」
「………。」
ダメだわ。この子俺を堕としにかかってるわ。
「そ、その、いっつも病院でも頭に当たってて、結構柔らかいなーなんて、思って、いたんだけどね、あははは!」
もうこうなったら作戦も段階もへったくれもない。質問を組み立てる余裕も無くドストレートにとってもハラスメントなクエスチョンを繰り出す俺。ハラクエだハラクエ。
そんな、方々に喧嘩を売って居そうなRPGは放っておいて、もうれおなちゃんの顔もまともに見られなくなったぞどうすんだ畜生。
「あー……、なんか、いっつも当たっちゃうんですよぉ。それで、「パレオちゃんはやらかいね」って、いっつも褒められてます!」
「……何だって?」
待て待て。それじゃああの極上の感触をその他大勢の患者達も味わっているというのか…?…許せん。俺の、俺だけのれおなちゃんだぞ。年齢が分からんせいで何とも言えんが、然程高身長なわけでもなく当然太っている訳でもないのに確かに存在するという奇跡の山だぞ?…あの金山は俺のもんなんだ。逃すなビッグウェーブ、俺inゴールドラッシュなんだ。
「……何考えてんだ俺は…そもそも、あんなに過疎った歯医者だぞ?他に患者なんて…あっ。」
「??かんじゃさん??病院のお話です??」
「その、さ……や、柔らかいって褒めてくれるのは患者さん?」
「違いますよぉ?…ハナゾノさんですぅ。」
「HANAZONO…?」
はなぞの…ハナゾノ………花園、あいつかぁ…!!!
「……はぁぁぁぁ。」
「ど、どうしたです??…疲れちゃいました??」
「…うん、もう、何というか精神的にね…。」
どうもこの子は心臓に宜しくない。危なっかしいというか、防具も着ずに急所が歩き回っている状態というか…。兎に角、心配事が多すぎるのだ。
れおなっぱいは守られたとして、今後何をやらかすかわかったもんじゃないし不安が尽きない子だな、全く。
「……ご、ごめんなさい…パレオなんかと一緒に居ても、疲れるだけって事ですよね…面白いことも無いですし…」
「あいや、そういうことじゃ」
「パレオ、○○さんに嫌われたらもう存在している意味も目的も無くなっちゃいます。…だから、今このスマホを砕いて飲み込んで面白おかしく死んで見せますからどうか最後に楽しんで頂いて」
「ストップ!ストップ!!」
何だ今の暗黒超特急は。ちょっと大袈裟で可愛いなとか思ってた前半部分は壮大なフリだったのか?スマホの破片飲み込んで自殺って笑えねえよ。
「そんなこと思ってないから!やめてよ簡単に死ぬとか言うの!」
「だって…だって、パレオは○○さんに一生を捧げるって誓いましたから…」
初耳だよ。
「いつそんな誓い立てちゃったの!?…や、この際その誓いがあるなら死なずにいてよ!」
「でも、疲れますよね…?」
「疲れない疲れない!他の人がれおなちゃんのおっぱい触って「柔らけぇ」とか言ってたらやだなって思ったけど花園さんならまあいいか的な安堵してただけだから!いや何を言っているんだ俺は。」
「…たまにチュチュ様も掴んでくるです。」
「そんなに皆しておっぱい楽しんでんの?そんな素敵な職場あるの?っていうかおっぱいブームでも来てんの?」
「でも、言うほど大きくないと思いますです…。」
「いいんだよ!でっかいのが好きなんじゃなくて、服の上からだと一見平らそうなのに実際柔らかみが凄い、みたいなおっぱいが好みだからまさにれおなちゃんのおっぱいがドストライクで…!」
…テンパるあまり俺は忘れてしまっていた。時は日曜日の昼時、場所はそれなりに混むファミリーレストラン。
その中、妙に近い距離でベタベタしてる男女が大声でおっぱいおっぱい連呼しているというのは…どうも目に付く。
突き刺さる様な視線を受けハッと我に返る俺と、未だに自分の胸を揉みつつ「大きくも無いし気持ちよくも無い」と呟くれおなちゃん……えっと、今日はどういう集まり何だっけ。
「……さ、次は文字入力についておさらいしようか。」
「あっ!そうでした!!」
切り替えが早い二人だった。
「…おっぱいって打ってみるです?」
「………もっと違うのにしよう?ほら、
「えくす…??」
「あぁ、びっくりのやつだよ。」
「びっくり!!知りたいです!!!」
「あぁもう、可愛いなぁ……。」
「……ふぇ?何か言ったです??」
「い、いや。…その、ちょっと疲れたね。休憩して何か飲み物でも……あっ。」
やっと元の流れに戻ったと思ったのに…どうやら会話の中に出てくるワードも検索対象らしい。
ニコニコしていたれおなちゃんの顔がさっと無表情になり、目も虚ろに。
「…やっぱり、パレオと居るのは疲労に直結することなんですね。○○さんが疲れてしまうならばその原因を排除するのもパレオの義務。例え原因がパレオにあったとしてもパレオは立ちふさがるパレオを引き裂いて亡き者に…あぁ、そういえば"チュウボウ"とかっていう、武器や凶器に満ち溢れた設備がこのお店にはあったです。そこならきっとパレオも一瞬で」
「ストップだってば!狂気に満ち溢れてるのはれおなちゃんだよ!!」
スマホ講座は大して進まなかったが、一つ確信を得たことは有る。
パレオちゃん…
「……でも可愛いんだよなぁ。」
「……ふぇ?何か言ったです??」
「…ぁぁあああっ!!!!」
パレオちゃんは隠れ美乳(真剣)
<今回の設定更新>
○○:深い沼に片足を突っ込んだ模様。
おっぱいは正義、おっぱいは安らぎ、おっぱいは惨劇の始まり。
もうパレオから目が離せない。
パレオ:だいぶスマホに慣れてきた。
覚えは悪くないのだが、脱線しやすい。
めちゃくちゃ着痩せするタイプ。だって服着てたらほぼ板だもん。