BanG Dream! S.S. - 少女たちとの生活 - 作:津梨つな
「と言う訳で。」
「……?」
「
「ふぇ…っ、ま、松原、花音と、申しますっ。…よろしく?おねがいしますぅ。」
「こちらこそよろしく。………にしても、初めてじゃないかな?まともに始まったの。」
「…そう……なんですか?」
「うん。今まで酷いもんだったんですよ。…それにほら今日はお連れの方もいらっしゃらないみたいで。」
「あ、えっと…一応、この会場までははぐみちゃんに付き添ってもらって、何とか辿り着けたんですけど…」
「はぐみちゃん?…は、今どちらへ?」
「えとえと、玄関ではぐれて、それ以来どこで何をしているのかちょっと……迷子、ですかね…?」
「………。」
迷子は花音さんなんじゃ、と思った俺は一先ず一旦これをスルー。
本編の紹介に移るべく、手元の台本を確認するのであった。
「ふぇっ!?わっ、私っ!?迷子…ふぇぇ??」
「どうしたんです?」
「……津梨さんのそれ、本当に口に出してるんですね…。」
「え、出てました?」
「はいぃ…全部、聴こえちゃってました…」
「なるほど、わざとですね。」
「ふぇぇ!?」
**
「それじゃ進めて行こう。今回は何だか平和にできそうな気がするよ。」
「はい。」
「前回が前回だったからね……それじゃあ早速本編の紹介に…」
「あのぉ……」
「???なんでしょう??」
「津梨さんって……わ、私の事、好き…なんですか?」
「………急に何を言い出すんです。」
「だって、Twitterとかでも凄く名前出してたじゃないですかぁ。」
「あー…………結構前の話やね。…えっTwitterバレてんの?」
「は、はい…丁度私のポエムを呟いている時に……「面白いのがある」って、麻弥ちゃんが教えてくれたんですぅ…」
「……Pastel*Palettesの?」
「はい。」
「………………。成程、ささやかな仕返しって訳か。」
「ふぇ!?お、怒ってますかぁ!?」
「いや別に。…でも恥ずかしいからあんまり見ないでね。」
「??…恥ずかしいのに、呟くんですか?」
「……………………ド正論じゃないっすか。」
「ふぇぇ…?」
「まぁそれは置いといて…作品の紹介お願いしまーす。」
「は、はいっ。…えとえと、「ゆるふわ系おねえさんに堕とされる日々」は、私こと松原花音をメインヒロインにした"危なげのあるお姉さん"感をテーマに描かれた作品です。………え"っ。」
「どしたん。」
「…………………。」
「花音ちゃ…花音さん?…すっごい顔してるけど。」
「………………これ…。」
「はい?」
「ゆるふわ系おねえさんっていうのはいいんです。」
「いいんだ。」
「でも…危なげのあるお姉さんっていうのが。」
「……不満?」
「危なげなんて、ないですもん……。」
「えっ」
「えっ」
「………ない、かな?」
「……………あります、かね?」
「うん」
「ふぇぇ!?即答です!?」
「あっ」
「な、なんですかぁ」
「危なげって油揚げに似てない?」
「何の話ですかぁ!」
「あぶらげって言うやん……うどん食べたいな。」
「もうっ!…そうやって途中で違うこと考えたりするから、自分で納得いかないオチになるんですよぉ。」
「え"……何で知ってんの。」
「台本です。」
「あぁ…いつの間に戻ってきたんだ…修正力凄いな花音さん。」
「危なげとか、絶対無いと思うよぉ…。」
「あります。」
「ふぇぇ。」
「ところで、花音さんは恋愛経験あるの?」
「………………ええと、このお話、主人公が年下なんですよね。」
「流した…!」
「私、まだ大学生がどんなものか分からないですけど、年下の男の子が格好良くエスコートしてくれたら、きゅんってしちゃう気がします…っ。」
「……年下好きなの?」
「どっちが好き…っていうのは無いんですけど、可愛い人が好きなんですぅ。」
「ほぇー。」
「どうでもいいって顔しないでぇ!」
「そう言う訳じゃないけど…花音さんも十分可愛い人なんだけどね。」
「ふぇっ!?…ほん、本番中ですよ??」
「あぁいや口説いたりしてるわけじゃないよ。俺も酷い方向音痴だから、花音さんと付き合う事になったら確実に死ぬと思うし。」
「何の話ですかぁ…。」
「俺はほら、しっかりしたお姉さんとか好きだからさ。」
「………私みたいな子は、嫌いですか?」
「えぇ…?…まぁ、ノーコメントで。」
「だめです。」
「好かれたいの?」
「知りたいんですっ。」
「……やっぱだめ。」
「むぅ。…あとで帰るときに教えてください。」
「気が向いたらね。」
「ふぇぇ…。」
「作品の話に戻るけど、オリキャラが出て来たね。」
「……そーですね。」
「中々個性ある二人だったと思うけど…あれは実は俺のリアルな友人をモデルにしてるんだ。」
「………そーですかぁ。」
「……拗ねんなよ花音さん。」
「べつにー、拗ねてませんもん。」
「まぁ無視して続けるけども。…リョウくんなんかは特に仲の深い友人でね。…ちょうどこの頃一緒に焼肉に」
「あ」
「…どしたの。」
「そういえば、呼び方。」
「呼び方?」
「作品の中で、まさにそのリョウ君が私の事「のんちゃん」って呼んでましたよね?」
「あぁ、うん。」
「私、あんまり渾名とかもらったこと無くて…ちょっと羨ましかったです。」
「へぇ。…あれ、でもはぐはぐが「かのちゃん先輩」って呼ぶでしょ?」
「はぐみちゃんの事そんな風に呼んでるんですかぁ!?」
「びっくりするなぁもう…大声出すなら出すって言ってよ…」
「ふぇ…すみませぇん…昂っちゃって。」
「もう…。別にそう呼んでるってこたぁ無いけど、人の呼び方が定まらないタイプなんだよね、俺って。」
「はあ…傍迷惑ですね?」
「そうかね。」
「はぐはぐ…はぐはぐかぁ…」
「食事中の擬音みたいだね。」
「うふふっ、ちょっぴり面白いですねー。」
「花音さんは「のんちゃん」って呼ばれてみたい感じなの?」
「仲いい人には…ですかね。あんまり急に距離を詰められるのもその……苦手なので。」
「そっかー。」
「……何の話してましたっけ?」
「リョウくんの話かな。…まぁもう一人の男については完全な妄想なんだけど。」
「
「ん。Pastel*Palettesのちーちゃん…のお兄さんっていう設定で書いてみた。」
「あぁなるほど。そういえば苗字も白鷺でしたねぇ。」
「妹がアレだとしたら相当強い血引いてるだろうなって思ってさ。…めっちゃ癖のある人になっちゃったけどね。」
「ああいうオリジナルの人物って、やっぱり設定とか考えてるんですかぁ?」
「いや?何となくノリで思い浮かんだ台詞とか行動をね、ぶち込んでるだけ。キャラとして人の形になるのは名前つける時初めて、って感じかなぁ。」
「…そんな行き当たりばったりなんですか。」
「まぁ所詮日記だしね。最初から「こういうキャラ出そう」って決めてたのなんて一人か二人だよ。」
「ふぇぇ、適当ですね…。」
「そんなもんさぁ。だからかな、書くのが早いって言ってもらえるの。」
「質より量ってかんじですかぁ。」
「ん。話は書きながら思いついてるだけだし、キャラの設定も練ってない。おまけにまともに頭使うのはオチくらいで、終わった後も見直しすらしない……ふふ、ふふふふふ…」
「つ、津梨さん…っ!?あんまり、思い悩まない方が、その…っ!」
「あぁいや、別に悩んじゃいないんだけどね。真剣に書いてる人にしたら「何だこいつ」って思われてるんだろうなーってだけさ。」
「………私は別に、思いませんけど。」
「そういや花音さんも物書きだったね。…ええとあれは確か、独立作品の"花音"って作品の方で…」
「そ、そ、それはいまかんけいにゃいじゃにゃいでひゅか」
「一週間書き続けた結果グダグダになったアレだねぇ。」
「確かに、私も詩とかたまに書いたりしますけど、あんなに恥ずかしいお話は」
「何ですって?詩?」
「ふぇぇ…っ!!い、今のはナシ!ナシですっ!」
「んんんん???気になるなぁ、気になっちゃうなぁ…!」
「ふぇ…と、という事で、以上松原花音編の解説っでしたっ!」
「ポエムはいいねぇ」
「終わりっ!終わりですーっ!!!」
「ゲストはポエマーの、のんちゃんでしたー。」
「ふ、ふぇぇぇえっ!!」
ふぇぇぇぇえええええいっ!!!
<今回の設定>
津梨:俗に言うイイ話を書こうとすると必ず最後でグダグダになる癖がある。
逆に目一杯下衆い話や胸糞話になると一万文字でも二万文字でも一気に書ける。
読者の「?」が大好き。
花音:のんちゃん。
ポエマーらしい。
口の動きを見てたら「あ、ふぇぇ来るな」と分かるらしい。あざと可愛い。