リゾットが逝く!   作:ティハロック

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第22話 どうしても気になる

 

~夜の帝都【住宅街】~

 

「......うん、私たちの受け持ちはこの区画だ」ペラ

 

アカメは帝都の月明りを頼りに地図をめくると場所を確認すると、タツミとリゾット(透明化)の方へ振り向く

 

「帝都住民は辻斬り怖さで外出てないな、逆にやりやす...」ムグ

 

ダッダッダッダッダ

 

タツミがアカメの返答に応えていると、道の反対側から、複数の足音が聞こえた為、それに気づかないタツミの口をリゾットがふさぐと同時に建物の物陰へと移動し座る

 

「油断大敵...以前にも言ったはずだ、例え住民がいなくとも、帝都警備隊という連中が見回りをしているということを忘れるな」ヒソヒソ

 

「!」コク

 

姿は見えないが、リゾットの視線がすぐ近くにあるのが分かるぐらいの圧がかかった言葉に、思わず首を縦に振るタツミ

 

「リゾットの言う通りだ、それに標的は首斬りザンク、それも帝具持ちだ...相手から不意に攻撃してくるかもしれない、気を抜かないことだ」

 

アカメの忠告を聞き終えると同時にタツミは立ち上がり、リゾットは透明化を解除する

 

「ああ、気をつけるよ、それとは別に一つ聞いてもいいか?」

 

アカメが再び先頭で前に歩もうとした瞬間にタツミが疑問に思ったことを聞くとアカメは再び振り返る

 

「安心しろ、携帯食料は持ってきた」グッ

 

「いや、聞きたいのはさすがにそこじゃあないだろ...で、タツミ何が聞きたいんだ?」

 

タツミの問いにサムズアップを加え答えるアカメにリゾットがタツミのかわりに応えると再びタツミは口を開きこう言った。

 

「帝具って、何?」

 

「......こういうのだ」チャキ

 

アカメは自身が所要する村雨をタツミやリゾットの前に向けて答えるも大雑把な返答が返ってきたため

 

「分かりません」

 

タツミはそう答えるしかなかった

その様子を観ていたリゾットがアカメの変わりに答える

 

「...帝具と言うのは~」

 

帝具とは、1000年前、帝国を築いた始皇帝の命により造られた48の超兵器であり、体力、精神力を著しく消耗するがその性能は強大な力を秘めた武器であり、開発から500年後の内乱により半数近くが行方不明と言うこと

それを聞いたタツミは一応、納得した表情をする

 

「俺が知っているのはこれくらいだ」

 

「...つまり、みんなが持っている武器も帝具なんだな」

 

「ああ、ボス以外、全員そうだ」

 

アカメはそう答えたものの目はリゾットの方へ向いている

 

(まあ、俺は帝具使いではないがな...アカメが俺の方を、見つめているのは気になるが...まあいい、今はザンクが先だ)

 

リゾットが目をそらすとアカメは気にするそぶりを見せず、ナイトレイドメンバーの帝具の能力を話す

 

アカメの帝具

 一斬必殺「村雨」

この妖刀に斬られれば傷口から呪毒が入り即座に死へと至る、解毒方法はない

 

他にもレオーネの帝具ライオネル、マインのパンプキン、ブラートのインクルシオ、ラバックのクローステール、シェーレのエクスタスと言った多種多様な帝具の能力の情報をアカメに話してもらった、アカメの帝具を知っていたリゾットも、他の帝具の能力を知らなかった為、思わぬ収穫に耳を澄ませて聞いていた、特に気になったのは、帝具には奥の手が存在しており、古来から続く一つの鉄則があることだそれは

 

「帝具使い同士が戦えば必ずどちらかが死ぬ...と言われている」

 

「なるほどな、ザンクは帝具持ち、どちらにせよ、両者ともに生存はなしというわけか」

 

自身が知らなかった帝具の鉄則に冷静に分析し答えるリゾットに、アカメは真顔で首を縦にコクっと頷く

 

「アカメの刀が掠っただけで相手が死ぬのは、1000年前に造られた48の超兵器のうちの一つだからだったんだな...」

 

タツミはアカメが所持している帝具・村雨の能力を初対面の時、強引(レオーネ)にアジトに運ばれた後アカメに聞いた(左手を掠っただけのリゾットに動揺していたのが気になった)為、知っていた。

しかしアカメ以外(一部を除いて)のナイトレイドメンバーの武器が帝具だったのは知らなかった。

 

「じゃあ...やっぱり.....リゾットも帝具使いなんだよな?」

 

「.....」

 

「アカメの刀で斬られても、ピンピンしてるってことは、帝具の力を使ったんじゃないのか?」

 

タツミとアカメの疑問の言葉攻めに対し、閉じっていた口開け答えるリゾット

 

「ああ、タツミの言う通り、本来なら、呪毒が心臓に回り死に至る...がリゾットは何事もなかったかのようにこうして生きている...五体満足でな」

 

「...確かに俺は、特殊な能力を持っている、村雨の刃を無効化できたのは、その能力の応用だ」

 

「じゃあ、やっぱり!」

 

「だが、今はこの辺で、やめておこう」

 

「え?」

 

タツミがリゾットも帝具使いであると確信するとリゾットから話の中断の提案が下りる

 

「お前たちが、俺の能力の詳細と、なぜ村雨に斬られ生きていられるかを、知りたいのは分かる、だが今は任務中だ...流石にすぐに標的が見つかるという保証はないが、ザンクを探し出し、暗殺する、それが今、優先すべきことじゃあないのか...俺が言っていることは間違っているか...アカメ」

 

話が脱線し痺れをきらしたリゾットは今優先すべきことを述べアカメに人差し指を向ける

 

「...いや、リゾットお前の言っている事は正しい...今はザンクを見つけることが最優先だ」

 

「俺がこうして死ぬことなく生きている謎は近いうちに話す、だから今は任務に集中しろ」

 

その言葉聞いたタツミは両頬をバシッとはたくと短剣を上にかざしながら言った

 

「俺、気が少し緩んでいたのかもしれない、目が覚めたよ、今は任務に集中する!」

 

「それでいい...タツミ、アカメ、俺は少しこの辺りを探るお前達はあの店のベンチで待っていてくれ」

 

(アカメやタツミが先に見つけ殺してしまったら、情報を聞き出せないからな)

 

リゾットは出来ることなら、二人にソルベとジェラートの仇の情報を聞き出そうとしていることはリスクがある為、言いたくないのだ

そのため、二人にはここで待っててもらおうとした。

 

「...分かった、だが、あまり遠くには行くなよ」

 

「分かっている」スウゥ

 

アカメの忠告に応えるとリゾットは体に鉄分を身にまとい姿を消しながらアカメ達とは反対の方へと足を進めた

 

 

 

 

 

 

 

「遅いな」モグモグ

 

リゾットが行ってから十数分が経った頃アカメは、ちょうど真後ろにある夜中でも経営しているクレープ屋さんで買ったクレープを食し、タツミはお腹があまり好いていないのか飲み物を飲んでリゾットを待っていた。

 

「確かに腹ごしらえは大事だけどさ、リゾットが今は任務に集中しろって忠告してたし」

 

「ああ、言っていたな、だがリゾットは『流石にすぐに見つかるという保証はない』とも言った、なら、リゾットが戻ってくるまでは大丈夫だろう、それに」モグモグ

 

「それに?」チュー

 

「ここで待っていろと、言いだしたのはリゾットだ、戻ってくるまでは自由にしてても、文句は言わないさ」モグモグ

 

クレープを頬張りながら話す、アカメ

飲み物をストローでチューっと吸いながら聴くタツミ

 

「それもそうか」ブル

 

アカメの言葉に納得したタツミは突然、体を震わせる

それを見たアカメは察する

 

「ちょっと、失礼」

 

「トイレだな」

 

「......」

 

アカメの言葉に反論はせず、店の角を曲がったタツミはズボンのチャックをおろし店の壁側で用を足す

 

「フゥ...ん?待てよ...どうせそう簡単に見つからないなら、リゾットから話の続き、聞けたんじゃ」

 

コツコツコツ

 

「ん?」

 

タツミがリゾットの言った思わぬ落とし穴に気付くとアカメがいる道の反対側から足音が聞こえた為、振り返ると、目を疑う光景が待っていた

 

そこにいたのは

 

「...サヨ?」

 

死んだはずのサヨだった。

 

 

 

 




次回 いよいよザンク登場

これからはなるべく1週間に1回は掲載したいと思います
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