「なるほどな...段々とここがどういう場所か分かってきたぞ」
サヨたちと離れてからリゾットは帝都の中心から離れた所まで辺りを観察しながら歩いていた。
すると殆どの人間が暗い顔でうつ向いていた、それだけでもこの国の治安や不景気をリゾットは読み取っていた。
さらに決め手となったのは...
「俺が所属していた組織でもこんな惨い晒しはなかった...」 ※輪切りのソルベは除く
リゾットが上を見上げるとまるでキリストの磔刑のように...いやそれ以上にむごたらしく十字の板に張り付けにされた人々が晒されていた。
(殆どの人間の手や足が欠損している、あの傷口を見るに意図的に切られたものだろう、それにこの光景を目にする人々の様子もまるで、見慣れているかのような感じがするぞ。)
ここでリゾットは思い出す
「(ここは....あの世なのか、いや...それは違うな、もし本当に死後の世界と言うものが実在しているというのなら俺は...地獄に落ちているだろうな)」
(地獄というのは、あながち間違いではないのか。)
リゾットは冷や汗を垂らしながら考えた。
皮肉なことにここは地獄よりも地獄らしいことをリゾットは知ってしまう。
「またか、もう何百回目だ?」ヒソヒソ
「さあのぅ、数え切れんわい、もうこの光景にも慣れてしまったのぅ、ただ...一つ言えることは...皇帝が亡くなって今の若い皇帝様が、オネスト大臣の操り人形になってからじゃのぅ...」ヒソヒソ
「シーッ! 大臣のことを口にはさむんじゃない!? 警備隊の連中に聞かれてたら今度は俺らが晒されるぞ」ヒソヒソ
目の前にいた成人男性と老人が話しているのをリゾットは盗み聞きしていた。
(オネスト大臣...そいつが、こんな惨たらしいことを平然としている元凶なのか)
リゾットは右手を顎にくいっとしながら考え込む
「これは...調べるしかないな」
リゾットはひとけがない、裏路地まで歩き出す、数分歩いていると...
「おい、まちなそこの背のたけー、おっさん」
後ろから声がしたのでリゾットは振り返るとそこにはいかにも悪そうな人相をした大柄の男と細い体だが刃物を持った男がリゾットににらみつけていた。
「ひゃっはっはー、見ろよ、こいつ丸腰だぜぇ、馬鹿な奴だなぁ、こんな人気が無い所に武器も持たずに来るとはよぉ」
「ああ、全くだ、おい、そこのお前、死にたくなかったらよぉ、俺たちに金目のもんよこしな、そうすればよう、半殺しくらいで済ませてやるからよう」
目の前の薄汚いゲスを前にリゾットは顔色一つ変えずに言葉を発する。
「まさか、こんなにもはやく、間抜けがつられてくるとは思わなかった。」
その言葉に大柄の男とナイフを持った男が切れる。
「あー、なんだてめぇ!俺たちが間抜けだと」
「あー、死んだわ、お前せっかく半殺しで済ましてやろうと思ったのに、これはもう死ぬしかないわ、なんか言い残すことある?」
沸点が低いチンピラが言い残すことがあるかと聞くとリゾットはこう答えた。
「しゃべるな、息が臭い、歯磨いてないのか?」
その言葉にチンピラ二人は完全に切れる
「そんなに死にてぇなら望み通りにしてやらー」
大柄の男がリゾットの顔面を殴ろうとしたその時、
メ タ リ カ
「うっ⁉な、なんだ、うぼぇえええええええ」
大柄の男の口から大量の剃刀が吐しゃ物のように流れ出てきた。
その光景を見ていた体の細い男が顔を真っ青にしながら大柄の男に近寄る
「お、おい! どうしたんだ、何で剃刀なんか吐くんだよ!! 、ま、まさかて、てめぇが!?」
細い体の男がそう口にする、それに対してリゾットは
「これからお前にいくつか質問する」
「だれが、てめぇなんk ぎゃああああああああああああ」
断ろうとする、細い体の男の両足から8本のメスがでて足を切り裂く
「て、てめぇー、何をしやがったーーー」
両足を押さえつけながら、リゾットに睨むように叫ぶ
それに対しリゾットは
「騒ぐな...次は左目だ、口さえ開けば問題はない...それに、デブの方は気絶してしまったからな、質問にさえ答えれば殺しはしないと約束しよう」
顔色を変えずに淡々と言葉を発するリゾットを前に細い体の男は今まで感じたことのない恐怖を覚えた。
(こ、こいつマジだ、マジで逆らったら俺の左目を潰す気だ、お、恐ろしい、ここは逆らわないほうがいい)
「わ、わかった!! 、言う、言うからもうやめてくれ!?」
~15分後~
「なるほどな、大体のことは分かった。」
リゾットはチンピラの情報から、帝都の歴史、治安、帝都警備隊、ナイトレイドという殺し屋集団、帝具という武器、危険腫という聞いたこともない生物の情報を得る、特に気になったのはナイトレイドが所要する帝具という武器であった。
(やはりここは、イタリアとは違う...いや地球とは違う未知の世界、異世界に来てしまったというのか...だが今はそれより情報の方が先だ)
「それで、その連中(ナイトレイド)が所有している帝具というのはどんなものなのだ」
「よ、よくはわからないですが、有名なのがありまして」
「前置きはいい、早くいえ」ギロリ
リゾットは脅すように文字通り黒い目で男に睨み付ける
「ヒ、ヒィイイ、スミマセン、ア、アカメという帝国に所属していた女が居ましてその女の帝具が厄介な帝具でして少しでも、斬られると、傷口から呪毒が入って、それが心臓に到達すると確実に相手を死に至らしめるというものなんです。」
「そうか、で、他は」
「す、スミマセンもうわからないです...」
すっかりおびえきってしまった、細い体の男は泣きながら誤る
「そうか...確かに嘘をつくような顔やしぐさはない...信じよう、それにもう聞くことはない」
「そ、それじゃあ命だけはたすけてくれるn !?」 ブッジャーーーーーーーー
助かるんだ、自分たちは死なないで済むんだと心から安心したその時、細い体の男と気絶していた大柄の男の右胸から大量の釘がいきおい良く噴き出る
「し、質問に......こ...答えたら.........命だけは............取らないって......言った...くせ.....に」
細い体の男は血の涙を流しながら、リゾットに訴えかける
「お前は、そうやって命乞いをした人間を助けたのか?」
「!? そ、それは」
細い体の男は心当たりがあるのか目を見開く
「その反応を見るに、やはり...殺していたのか、まぁそれとは関係なく顔を見られているからな、生かす気など元よりなかった。」
「!? な、なんっだって、こ、このクソヤロォオオオオオオオがああああ」
細い体の男は最後の力を振り絞り、右手で持ったナイフをリゾットめがけて投げようとするもメタリカにより右手から五寸釘が数十本でていき、手元が狂いナイフは自分の左目に突き刺さる。
「ぢ、ぢぐじょ...う.................................」
そういうと細い体の男は倒れこみ動くことはなかった。
「両方死んだか、まあいい...」
リゾットは今さっき人を殺したとは思えないほど冷静だった。表情も何もなかったかのように平然としている。これも今までたくさんの人間を暗殺してきたリゾットだからこその顔なのであろう。
「知りたい情報は得た、それではさっそくタツミという少年を探すとするか。」
そう言ってリゾットは路地裏を出た。
細い体の男・・・死亡
大柄の男・・・死亡