今回はCクラス戦導入になります。
話が全然進まないですね。
あと、田中君の意外な才能?が発揮されます。
楽しんでいただければ幸いです。
それでは、本編へどうぞ
田中が文月学園に転入して早数日、彼はクラスに溶け込んでいた。
「おお、こっ、これはっ……」
「なんだなんだ?」
「また田中らしいぞ」
「田中なら仕方ない」
「流石Aクラスの特攻隊長だ」
「俺たちに出来ない事を平然とやってのける」
『そこにシビれる、憧れるぅ〜』
「くそっ、何故だ。どうしてこうなった。どうしてこうなった!?」
………クラスに溶け込んでいた。
(おかしい。俺は静かで真面目なクールガイの筈だ。こんなの俺のキャラじゃないだろ!?)
一体どうしたというのか?
頭を抱える田中のもとに優子らが近づく。
「哉太君、今度は何したの?」
「ナ、ナンデモナイデスヨ?ワタシ、ナニモシテナイネ」
「今何を隠したのかな?ほらほら、恥ずかしがらないでボク達に見せてみなよ。笑ったりしないからさぁ」
「………田中はいつも予想の上をいく。今回も楽しみ。」
「優子、愛子、それに代表。いや、これは本当に何でも無いんだ。君たちには、特に優子には何の関係もないものなんだ。だから君たちが気にする必要は全くなくそれどころか見ない方があなたたちのためだというかなんというかーー」
「いいからだしなさい。別に怒ったりしないから」
「本当か?本当に怒らないか?」
「怒らないわよ。それに怒る理由ないじゃない。哉太君が何かやらかすのってもうAクラスの名物みたいなものだし、皆に迷惑かけるような事はしてないんだから」
「いや、しかしこれは…流石に」
「大丈夫だよ。むしろ田中君はもっと胸張っていいくらいだよ。ホラ、この前の体力測定でも大島先生喜んでたじゃん。」
「分裂魔球事件の事か?」
「………人の手から離れたボールが空中で分裂するのは私も初めて見た。あれは感動した」
「それにこの前の音楽の授業の時だってーー」
「顎ギタードラム事件か。確かにあれは自分でも感動した」
「………民謡もレゲエにしてた。音楽の先生も斬新な解釈に感動してた。」
「この前の家庭科の時も」
「配られたのは30cmくらいの布2枚だけだったのに何故か長ランが仕立てられてたわね。あれ本当にどうやったのよ」
「俺にも分からん。無意識ってすごいね」
「ね?問題ないでしょ?美術の先生も驚いてたみたいだしボク達も見てみたいなぁ」
「むぅっ、いや、だがしかし、これを見せるわけには…」
「うーん、今日はやけに強情だなぁ。そうだ、優子ちょっと…」
「何よ?…えっ⁉︎それ本気?」
「モチロンだよ。それに優子だってあれ見てみたいでしょ?」
「確かに見てみたいけど…うぅ、本当にやらなきゃダメなの?」
「これは優子にしか出来ないし、優子なら絶対上手くいくって」
「………なぁ、代表」
「………何?」
「俺、さっきから冷や汗が止まんないんだけど」
「………私はわくわくしてる。何なら田中が逃げないように縛っててもいいくらい。」
「当たり前のように縄と手錠を取り出さないでくださいホントに怖いから」
「かっ、哉太君‼︎」
「ウェヒ⁉︎」
いきなり名前を呼ばれ、驚いた田中が振り返る。
そこには、顔を赤らめ少し涙目になった優子がこちらを上目遣いで見ていた。
「哉太、私、哉太のソレ、見てみたいなぁ」
『(勝ったな)』
クラスの心が一つになった瞬間だった。
愛子の作戦に屈した田中は、黒いビニール袋と布で隠していた物を3人に差し出した。
包みを剥がすと、中から思ったより大きな立体が出てきた。
「こ、これって…」
「………優子?」
「どっちかっていうと召喚獣っぽいかなぁ。でもすっごくリアルに出来てるね」
3人の前には、召喚獣サイズの木彫り優子(制服)が鎮座ましましていた。
「ていうかさっきの美術の授業って版画だったわよね?なんで彫刻でしかも私なの?」
「ほら、さっきの授業、君ら3人で集まって版画作ってたじゃん?それがなんか微笑ましかったからさ、その風景を版画にしようと思った訳ですよ」
「なるほど。それでそれで?」
「えっ?いや、それだけだよ?」
「へ?」
「だから、俺は3人を版画の題材にしようとしただけ」
「いやいや、それじゃあなんで彫刻が出来てるのさ。しかもボクも代表もいないし」
「俺が知りたいくらいだよ、まったく」
「ところで哉太君。これどうするつもりなの?」
「さっき美術の先生に聞いたら持って帰ってもいいって言われたからさ、持って帰って家に飾ろうかと「却下よ」え?」
「悪いけどそれは没収させてもらうわ」
「なん……だと……」
「だって恥ずかしいじゃない。それにあなたのものは私のモノ、私のものは私のものよ」
「いや待てそれはおかしい」
「ゆ、優子。さすがにそれは横暴だと思うよ?」
「じゃあどうすればいいのよ?これは私が没収して部屋に飾……保管するんだからね⁉︎」
「あー、自分の彫刻作ってもらって嬉しかったんだね?…じゃあさ、交換条件ってやつでどうかな。それなら田中君にも得があるでしょ?」
「ちょ、ちょっと愛子⁉︎別に嬉しいとかそんなんじゃ…コホン、ま、まぁいいわ。交換条件ね?私はそれで構わないけど哉太君はどう?」
「交換条件か。悪くないがどの辺までOKなんだ?デートとか膝枕でもいいのか?」
「うーん。それは優子次第だと思うけど物がものだからね。田中君渾身の一品だし結構いい条件取り付けてもいいんじゃない?」
「そうか。ならーー」
田中が交換条件を提示しようとしたところで教室のドアが勢いよく開かれた。
「Cクラス代表の小山友香よ。私達CクラスはあなたたちAクラスに試召戦争を申し込むわ。覚悟なさい」
突然の宣戦布告により、クラスが俄かに騒がしくなる。
「宣戦布告?」
「なんでCクラスが?」
「しかもなんか怒ってないか?」
「怒った友香タソprpr」
「怒った美少女に罵られる…アリだな」
クラスが騒然とする中、優子、久保、翔子たち代表格が小山の前にでる。
「あの、小山さん?戦争は構わないんだけど、なんでそんなにおこってるの?」
「あんたは…あんたがそれを聞く?ふざけないで。私達が怒る理由はあんたが一番分かってるんじゃない?」
「えっ?…え?わたし?」
「とにかく、私達はあなたを絶対に許さないわ。私達を罵倒したこと、絶対に後悔させてあげるから」
「罵倒?一体何を言ってるの?話が全然見えないんだけど?」
「しらばっくれるつもり?まぁいいわ。戦争開始は午後1時から。謝る準備でもしておく事ね」
それだけ告げると、友香は荒々しく扉を閉め、教室にもどって行った。
「…さて、何やらすれ違いが生じてるみたいだけど。木下さん、何か心当たりはあるかい?」
「全く身に覚えが無いわね。小山さんは私が罵倒したとか言ってたけど、そもそもCクラスに近寄ってさえいないわ」
「そのようだね。ならばCクラスを落ち着かせて話を聞くしかないか。」
「ええ。ーー皆、悪いけど力を貸してくれない?Cクラスは何か誤解してるみたいなの。皆を巻き込んでしまったみたいで申し訳ないんだけど、お願い」
代表格で話が纏まったのか、優子がクラスメイトに声をかける。
「まぁ、申し込まれた以上は避けられないしな」
「これがAクラスの
「我が力、思い知るがいい」
クラスメイトも乗り気なようだ。
そして今更ながら田中は思う。
(このクラス、頭はいいけどバカなやつ多くね?)
そんな彼も徐々にバカの代表格としての頭角を現しつつある訳だが、彼の名誉のため伏せておくことにしよう。
そして、今まで沈黙を保ってきたAクラス代表が壇上に立ち、口を開く。
「………あっちにも何か事情があるみたいだけど戦争である以上容赦はしない。それにこれは私達の初陣になる。全力で叩きのめす。皆、遠慮はいらない」
「………私達の力を、学校中に知らしめよう」
『お…』
『おおお…』
『うおおおおぉぉぉ‼︎』
Aクラス中に歓声が響き渡る。
我らが田中も例外なくーー
「あ、もしもし、バイトの田中ですが店長いらっしゃいますか?ーーあっ、店長、どーも、バイトの田中です。はい。あの、今日のバイトのシフトなんですが、授業の関係で遅れそうなんです。そうですそうです。その試召戦争ってやつを申し込まれちゃいまして。ーーはい、終わり次第すぐに向かいますので、どうかよろしくお願いします。はい、それでは失礼します。」
ーー例外だった。
第四話、いかがでしたでしょうか?
田中君のチートは彼が設定したものではありません(断言)
そのため、田中君自身もガチで困惑しています。
そしてうやむやになっていますが、田中君は交換条件に何を求めるのか?
実はまだ決めていませんが幾つか候補を(脳内で)用意してますので、その回を書く時に覚えてたらその中から選びます。
覚えてなかったら即興でチョイスされます。
まぁ次はCクラス戦なので関係ないんですがね。
そしてブレない田中君。
やっぱりホウレンソウは大事ですからね。
急用が入ったらその時点で遅刻の連絡を入れておくのは重要ですよ。
下手したらスタッフ皆に迷惑がかかりますからね。
過去にそれで店長とその奥さんと3人で居酒屋回した経験のある作者でした。
それではまた次回にお会いしましょう。