超人少女   作:桂ヒナギク

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プロローグ

 1988年11月30日。

 地球の日本に、宇宙船が落下した。

 墜落したのは埼玉は越谷の、某幼稚園前の広い公園だ。

 宇宙船が降ってくるのを目撃した青年が、宇宙船を調べ始めた。

 ハッチが開き、中から赤ん坊が出てきた。

「アー」

 赤ん坊が何かを言いたそうに青年を見る。

 青年が赤ん坊を抱き上げると、赤ん坊は笑顔になった。

 青年は赤ん坊に、聡美(さとみ)、と名付け、自分の子のように可愛がった。

 聡美はすくすく大きくなり、やがては高校生にまで成長をした。

 

 

 それは、2004年の8月のことだった。

 学生たちは夏休み真っ只中だ。

 そんな中、端正な顔立ちをした女子高生が、お小遣いを稼ぐために、自宅近くの飲食店でアルバイトをしている。

 彼女の名は、吉崎(よしざき) 聡美(さとみ)。その正体は地球外生命体のクリプトン人。アメリカで活躍している、スーパーマンと同じ種族であるが、しかし、当の本人はその能力には気づいていなかった。

 聡美がホールで注文を受けていると、フルフェイスのヘルメットを被った何者かが二人、店内に押し入ってきた。

 二人組は銃のようなもので店員を脅し、売上金を袋に詰めるよう要求する。

「ちょっとあなたたち!」

 聡美が強盗に声をかけた。

 これは死亡フラグだ。

 二人組が聡美を見る。

「てめえ、死にてえのか!」

 二人組のうちの一人が銃を構える。

「そんなおもちゃでビビると思ってるの?」

「本物だぞ!」

 パーン!

 銃口から弾丸が放たれ、聡美の胸部に当たり、彼女は倒れた。

「や、やべえ!?」

 聡美は何事もなく起き上がる。

「拳銃って死なないのね」

 いや、普通は死ぬ。

「あなたたち、強盗なんかダメよ」

「うるせえ! 化け物が!」

 強盗犯の一人が弾丸を連射した。

「遅い」

 聡美は弾丸を躱し、目にも留まらぬ速度で二人組を制圧した。

「うわ!」

「ぐへ!」

 二人組は意識を失い、その場に崩れた。

 店員が警察を呼び、強盗犯は逮捕されたという。

 その後、聡美は警察から感謝状を受け取った。

 

 

 警察署からの帰り。

 聡美が一人で歩いていると、後ろから男が近づいてきた。

「君!」

「はい?」

 立ち止まって振り返る。

 男が聡美を抱きしめた。

「やめて!」

 聡美が男を力一杯突き飛ばすと、彼は数十メートル先まで吹っ飛んでいった。

「え?」

 自分の両手を見つめる聡美。

「な、何が起きたの?」

 聡美は吹っ飛んだ男を見つめる。

 男は気絶しているのか、ピクリとも動かない。

 先ほどの銃弾といい、自分の体に異変が起きていることに戸惑いを見せる聡美であった。

 

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