春、といえば進級の季節だ。
聡美たち一年生は、二年生になり、クラス替えが行われた。
クラスメイトになったのは、美穂、ジェイス、翔一の三人だ。
「吉崎さん、同じクラスですね」
「先生、今年度もよろしくお願いします」
「よろしくね」
三人の言葉に、「うん? あー、よろしく」と元気なさそうに返す聡美。
「先生、どうされたんですか?」
「いやね、ちょっと疲れ気味で」
聡美がジェイスの問いに答えると、美穂が口を開いた。
「それはよくないですね」
そう言って得体の知れないドリンクを聡美に渡した。
「これは? なんか緑で独特な匂い放ってるけど」
「スムージーですよ。疲れた時はこれが効きます」
「スムージー?」
「騙されたと思って飲んでみて下さい」
「う、うん……」
聡美はスムージーを飲んだ。
「うえ、なにこれ? まずい」
キンコンカンコン、とチャイムが鳴り、新任の教師が入ってくる。
クラスメイトたちは教師の指示で体育館に移動した。
体育館で入学式と始業式が行われ、それが終わると放課後になった。
聡美たちは学校を出て帰路に就く。
「ねえ、みんな。せっかくだし、お昼どこかで食べない?」
三人とも、「いいよ」と答える。
四人は食事ができるところを探した。
「あ、あそこにいきなりハンバーグあるよ」
「あっちは爆弾ステーキ」
四人はどっちにするか迷った。
「ここは先生に任せましょう」
「いいわ」
「そうだね」
三人が聡美を見る。
「え? えっと……」
いきなりハンバーグを指差す聡美。
「あそこで」
四人はいきなりハンバーグに入る。
「四名様でよろしいでしょうか?」
「はい」
「ご案内します」
ウェイトレスが四人を席に案内した。
四人分のお冷やをテーブルに置くウェイトレス。
「ご注文がお決まりでしたらそちらのボタンを押してお呼び下さい」
そう言い残して去ってゆくウェイトレス。
その時だ。
レストランの屋根が爆音と共に吹っ飛んだ。
「……!?」
聡美は上空を見上げた。
その先に何者かが浮いているのが見える。
「見てきます!」
ジェイスは高く飛び上がった。
「……!?」
何者かに叩き落とされるジェイス。
「うわ!」
ジェイスは机に叩きつけられた。
聡美はゆっくりと浮揚を始めた。
何者かと対面する聡美。
「レストランを破壊したのはあなた?」
何者かは無言でエネルギー光球を放ってくる。
聡美は光球をかわすと、目からビームを出す。
何者かはビームを片手で受け止める。
聡美は何者かの懐に潜り込み、叩き落とそうとするが、すんでのところでかわされ、反撃を受ける。
「うおえ!」
何者かの拳が腹部に埋まり、聡美の体はくの字に曲がった。
「ぐ……!」
腹を押さえて後退する聡美。
何者かは追い討ちに聡美を叩き落とした。
「うわ!」
路面に叩きつけられる聡美。
「「吉崎さん!」」
翔一と美穂が聡美の元に駆けってくる。
「大丈夫ですか?」
「大丈夫だけど……それより、二人は逃げて」
「うん」
翔一と美穂はその場を離れていく。