D.E.Oこと特異生物対策局日本支部。
モニターに聡美の姿が映っている。
支部長の
「彼女はクリプトン人である可能性が高い。是非とも我々の仲間に招き入れたい。彼女の身元を特定し、接触を試みてくれ」
支部長の命令に、部下たちは行動を起こす。
一方、聡美は自宅の自室で悶々としていた。
自分の力に戸惑いを感じているのだ。
「聡美、お昼できたぞー!」
階下から父親の声。
降りてみると、食卓に昼食。
「いただきます」
お昼を食べる聡美。
テレビには聡美の姿が映っている。
先日の強盗事件がニュースになっているのだ。
「聡美にそっくりだな。何者なんだろうな?」
と、父親が口にする。
ピンポン、とインターホンが鳴る。
父親が表へ出る。
「吉崎さんですね?」
と、女性が警察手帳を見せる。
(ん?)
父親はその警察手帳に違和感を覚えた。
「ちょっとよろしいですか?」
手帳を取り上げる。
「あなた、本当に警察の方?」
「どういう意味でしょうか?」
父親が警察手帳を提示する。
「私は埼玉県警の警察官ですが、あなたが提示した手帳は偽物ですよね?」
「え?」
「ホログラムがありません」
父親が携帯で通報をしようとする。
「待って下さい。聡美さんに会わせてもらえませんか?」
「娘に何の用です?」
女性が取り返した手帳が、D.E.Oの手帳に変わる。
「私はD.E.Oの職員です」
「D.E.O?」
「特異生物対策局日本支部のね」
「そんな組織、存在しないはずだ」
「表向きには。政府に問い合わせてみたらどうですか?」
「そんな得体の知れない組織が娘に何の用だ?」
「娘さんはクリプトン人の可能性が高いので、我々の組織に招き入れようと思いましてね」
「クリプトン人?」
「アメリカに現れたスーパーマンの同胞です」
女性が父親に宇宙船の写真を見せる。
「この宇宙船に見覚えは?」
「……!?」
「あるようですね。これはクリプトン星のカプセルです。聡美さんはこれに乗ってきたのではないですか?」
「……どこまで知ってる?」
「彼女の生い立ちは全て把握しています。先日起こった強盗事件のこともね」
「強盗事件?」
「ええ。娘さんはそこでアルバイトをしているそうですね」
「お父さん、誰?」
聡美がやって来る。
「聡美さんですか?」
「ええ、そうですけど……?」
「私はD.E.O日本支部の
「D.E……特異生物対策局? 政府直属の機関が私に何の用で?」
「ご存知なら早い。我々の組織に協力してほしいの」
「それはいいですが、帰れますよね?」
「それはあなたの態度次第です」
「待ってくれ。娘を連れて行かないでくれ」
父親が聡美の前で仁王立ちする。
「公務執行妨害で逮捕しますよ」
「くっ……」
父親は道を開けた。
「娘に何かしたら赦さないからな」
「大丈夫よ、お父さん。すぐに戻るから、晩御飯の支度でもして待っててよ」
聡美は尾崎と共にD.E.O日本支部に向かう。
D.E.O日本支部で聡美の身体検査が行われている。
「間違いない。クリプトン人です」
「クリプトン人?」
と、聡美は疑問符を浮かべた。
「聡美さん、あなたはクリプトン星からやって来たの。カプセルに乗ってね」
「待って。私が?」
「聡美さん、お母さんはどうしたの?」
「お母さん?」
聡美の家に母親はいない。そもそも父親は未婚である。
「未婚の男性に子どもがいるなんておかしいと思わなかったの?」
「……………………」
「まあ、そんなことはどうでもいいんだけど、協力してくれるわね?」
「断る」
「拘束しろ!」
支部長の指示で職員が聡美を取り押さえる。
聡美は抵抗しようとするが、力が入らない。
「クリプト・ナイトだ。クリプトン人はこれに弱い」
支部長が緑色の物質を見せる。
拘束された聡美は透明な檻に閉じ込められた。