超人少女   作:桂ヒナギク

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Episode 1

 D.E.Oこと特異生物対策局日本支部。

 モニターに聡美の姿が映っている。

 支部長の如月(きさらぎ) 裕輔(ゆうすけ)は、先日起こった飲食店襲撃事件での聡美の活躍に関して話している。

「彼女はクリプトン人である可能性が高い。是非とも我々の仲間に招き入れたい。彼女の身元を特定し、接触を試みてくれ」

 支部長の命令に、部下たちは行動を起こす。

 一方、聡美は自宅の自室で悶々としていた。

 自分の力に戸惑いを感じているのだ。

「聡美、お昼できたぞー!」

 階下から父親の声。

 降りてみると、食卓に昼食。

「いただきます」

 お昼を食べる聡美。

 テレビには聡美の姿が映っている。

 先日の強盗事件がニュースになっているのだ。

「聡美にそっくりだな。何者なんだろうな?」

 と、父親が口にする。

 ピンポン、とインターホンが鳴る。

 父親が表へ出る。

「吉崎さんですね?」

 と、女性が警察手帳を見せる。

(ん?)

 父親はその警察手帳に違和感を覚えた。

「ちょっとよろしいですか?」

 手帳を取り上げる。

「あなた、本当に警察の方?」

「どういう意味でしょうか?」

 父親が警察手帳を提示する。

「私は埼玉県警の警察官ですが、あなたが提示した手帳は偽物ですよね?」

「え?」

「ホログラムがありません」

 父親が携帯で通報をしようとする。

「待って下さい。聡美さんに会わせてもらえませんか?」

「娘に何の用です?」

 女性が取り返した手帳が、D.E.Oの手帳に変わる。

「私はD.E.Oの職員です」

「D.E.O?」

「特異生物対策局日本支部のね」

「そんな組織、存在しないはずだ」

「表向きには。政府に問い合わせてみたらどうですか?」

「そんな得体の知れない組織が娘に何の用だ?」

「娘さんはクリプトン人の可能性が高いので、我々の組織に招き入れようと思いましてね」

「クリプトン人?」

「アメリカに現れたスーパーマンの同胞です」

 女性が父親に宇宙船の写真を見せる。

「この宇宙船に見覚えは?」

「……!?」

「あるようですね。これはクリプトン星のカプセルです。聡美さんはこれに乗ってきたのではないですか?」

「……どこまで知ってる?」

「彼女の生い立ちは全て把握しています。先日起こった強盗事件のこともね」

「強盗事件?」

「ええ。娘さんはそこでアルバイトをしているそうですね」

「お父さん、誰?」

 聡美がやって来る。

「聡美さんですか?」

「ええ、そうですけど……?」

「私はD.E.O日本支部の尾崎(おざき) 春香(はるか)です。あなたにお話があります」

「D.E……特異生物対策局? 政府直属の機関が私に何の用で?」

「ご存知なら早い。我々の組織に協力してほしいの」

「それはいいですが、帰れますよね?」

「それはあなたの態度次第です」

「待ってくれ。娘を連れて行かないでくれ」

 父親が聡美の前で仁王立ちする。

「公務執行妨害で逮捕しますよ」

「くっ……」

 父親は道を開けた。

「娘に何かしたら赦さないからな」

「大丈夫よ、お父さん。すぐに戻るから、晩御飯の支度でもして待っててよ」

 聡美は尾崎と共にD.E.O日本支部に向かう。

 

 

 D.E.O日本支部で聡美の身体検査が行われている。

「間違いない。クリプトン人です」

「クリプトン人?」

 と、聡美は疑問符を浮かべた。

「聡美さん、あなたはクリプトン星からやって来たの。カプセルに乗ってね」

「待って。私が?」

「聡美さん、お母さんはどうしたの?」

「お母さん?」

 聡美の家に母親はいない。そもそも父親は未婚である。

「未婚の男性に子どもがいるなんておかしいと思わなかったの?」

「……………………」

「まあ、そんなことはどうでもいいんだけど、協力してくれるわね?」

「断る」

「拘束しろ!」

 支部長の指示で職員が聡美を取り押さえる。

 聡美は抵抗しようとするが、力が入らない。

「クリプト・ナイトだ。クリプトン人はこれに弱い」

 支部長が緑色の物質を見せる。

 拘束された聡美は透明な檻に閉じ込められた。

 

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