超人少女   作:桂ヒナギク

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Episode 3

 D.E.Oの調査隊が聡美の居場所を特定した。

「支部長、吉崎 聡美は都内に身を隠してる模様です」

「泳がせるんだ」

 D.E.Oは聡美の監視を始めた。

 監視に気付いていない聡美は、のんきに学校生活を謳歌していた。

「吉崎さん」

 休み時間。男子生徒が聡美に声をかける。

「なにかしら?」

「今度、食事にでも行かない? 美味しい店知ってるんだ」

「いいけど」

「じゃあ、今度の日曜でいいかな?」

「いいわ」

 約束を交わす聡美。

 当日、聡美は待ち合わせ場所の駅前にやってきた。

「行こうか」

 男子生徒と聡美は歩き出す。

 男子生徒の名は、鹿島(かしま) 翔一(しょういち)。れっきとした地球人である。

 聡美と翔一が高級レストランに到着する。

「ここ高いんじゃ?」

「気にしないでいいよ。俺が持つから」

「いや、そうじゃなくて……」

 ま……いいか、と呟く聡美。

 二人は中に入った。

 案内された席に着き、メニューを見ようとする聡美。

 突然、どこからか悲鳴が聞こえてきた。

「今なにか……」

「どうしたの?」

 翔一が訊ねる。

「今悲鳴が聞こえたの」

「悲鳴?」

「しー!」

 聡美が人差し指を鼻の前に立てる。

 超人的な聴覚で、悲鳴の元を辿る。

 風切り音がする。

(落下してる?)

 透視能力が現出し、壁の向こうの様子が目に移る。

「助けなきゃ!」

「助けるって誰を?」

 聡美は翔一の問いを無視して目にも留まらぬ速度で外へ飛び出し、落下してくる女性を空中でキャッチした。

 地上に降り、女性を解放する。

「ありがとう」

 聡美はビルの上を見上げた。

 何者かが逃げようとする姿が見えた。

 聡美は飛び上がり、ビルの屋上へ乗り移る。

 男が聡美にぶつかって尻餅をついた。

「あなたが突き落としたの?」

「なんだお前?」

 立ち上がった男が、聡美に殴りかかるが。

「いってえ!」

 聡美の顔面を殴った男の拳がボキッと砕けた。

「ごめん。私の体、鋼鉄でできてるみたい」

 聡美は警察を呼び、男の身柄を彼らに引き渡した。

「ご協力感謝します」

 聡美は屋上から飛び降りた。

「おい!」

 警官たちが駆け寄るが、地面に遺体などなく、しれっと走って行く聡美の姿が見えた。

「ごめん、鹿島くん」

 聡美はレストランに戻った。

「えっと、君は何者なんだい?」

「クリプトン人らしいわ」

「クリ……って、スーパーマンの親戚?」

「どうかしら?」

 その時、騒ぎを聞きつけたマスコミが、警察の証言を経てレストランに押し寄せてきた。

「え? なに?」

「先ほど殺人事件の被害者を助け、犯人を捕まえたのはあなたですよね?」

「な、なんのことでしょうか?」

 聡美は後ずさる。

「お嬢さん、話を聞かせてもらえますか!?」

「すみません、ノーコメントで!」

 聡美は目にも留まらぬ速度でその場を立ち去った。

「き、消えた?」

 マスコミは辺りを見渡すが、聡美の姿はなかった。

 

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