D.E.Oの調査隊が聡美の居場所を特定した。
「支部長、吉崎 聡美は都内に身を隠してる模様です」
「泳がせるんだ」
D.E.Oは聡美の監視を始めた。
監視に気付いていない聡美は、のんきに学校生活を謳歌していた。
「吉崎さん」
休み時間。男子生徒が聡美に声をかける。
「なにかしら?」
「今度、食事にでも行かない? 美味しい店知ってるんだ」
「いいけど」
「じゃあ、今度の日曜でいいかな?」
「いいわ」
約束を交わす聡美。
当日、聡美は待ち合わせ場所の駅前にやってきた。
「行こうか」
男子生徒と聡美は歩き出す。
男子生徒の名は、
聡美と翔一が高級レストランに到着する。
「ここ高いんじゃ?」
「気にしないでいいよ。俺が持つから」
「いや、そうじゃなくて……」
ま……いいか、と呟く聡美。
二人は中に入った。
案内された席に着き、メニューを見ようとする聡美。
突然、どこからか悲鳴が聞こえてきた。
「今なにか……」
「どうしたの?」
翔一が訊ねる。
「今悲鳴が聞こえたの」
「悲鳴?」
「しー!」
聡美が人差し指を鼻の前に立てる。
超人的な聴覚で、悲鳴の元を辿る。
風切り音がする。
(落下してる?)
透視能力が現出し、壁の向こうの様子が目に移る。
「助けなきゃ!」
「助けるって誰を?」
聡美は翔一の問いを無視して目にも留まらぬ速度で外へ飛び出し、落下してくる女性を空中でキャッチした。
地上に降り、女性を解放する。
「ありがとう」
聡美はビルの上を見上げた。
何者かが逃げようとする姿が見えた。
聡美は飛び上がり、ビルの屋上へ乗り移る。
男が聡美にぶつかって尻餅をついた。
「あなたが突き落としたの?」
「なんだお前?」
立ち上がった男が、聡美に殴りかかるが。
「いってえ!」
聡美の顔面を殴った男の拳がボキッと砕けた。
「ごめん。私の体、鋼鉄でできてるみたい」
聡美は警察を呼び、男の身柄を彼らに引き渡した。
「ご協力感謝します」
聡美は屋上から飛び降りた。
「おい!」
警官たちが駆け寄るが、地面に遺体などなく、しれっと走って行く聡美の姿が見えた。
「ごめん、鹿島くん」
聡美はレストランに戻った。
「えっと、君は何者なんだい?」
「クリプトン人らしいわ」
「クリ……って、スーパーマンの親戚?」
「どうかしら?」
その時、騒ぎを聞きつけたマスコミが、警察の証言を経てレストランに押し寄せてきた。
「え? なに?」
「先ほど殺人事件の被害者を助け、犯人を捕まえたのはあなたですよね?」
「な、なんのことでしょうか?」
聡美は後ずさる。
「お嬢さん、話を聞かせてもらえますか!?」
「すみません、ノーコメントで!」
聡美は目にも留まらぬ速度でその場を立ち去った。
「き、消えた?」
マスコミは辺りを見渡すが、聡美の姿はなかった。