超人少女   作:桂ヒナギク

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Episode 5

 登校中の聡美。

 途中で翔一と合流した。

「おはよう、鹿島くん」

「おはよう、吉崎さん」

「この間は勝手に帰ってごめん」

「いや、気にしてないからいいよ。それにしても、君って速いんだね」

「クリプトン人だからね。よくわからないけど

「そのスーパーパワーをさ、もっと世の中に役立てない?」

「うーん……私は普通の生活がしたいんだけど」

「そっか。俺はいいと思ったんだけど」

 交差点に差し掛かる。

 信号は赤だ。

 歩いている二人は立ち止まる。

 その時、赤信号を無視して交差点に進入する暴走車と、その後ろを追いかけるパトカーが一台。

 このままでは大惨事になりかねない。

「ちょっと行ってくるよ」

 聡美は猛スピードで飛んで暴走車の前に先回りして降り立つ。

 暴走車はブレーキをかけず、聡美に突っ込む。

 聡美は右腕一本で暴走車を停止させた。

 車の前部が凹んでいる。

 運転手の男が降り、逃走する。

「君、やつを止めてくれ!」

 パトカーから降りてきた警察官が聡美に言った。

 聡美は逃走する男を追いかけた。

「待ちなさい!」

 うなじを掴み、男を止める聡美。

「現行犯逮捕だ!」

 警察官が男を逮捕した。

「ご協力感謝します」

「いえ」

 そこへ翔一が遅れてやって来る。

「すごいね。車が潰れてるよ」

「なんでこんな力が。普通の生活を送りたいのに」

「スーパーマンのファンブックに地球を照らす太陽の光でクリプトン人はスーパーパワーを得るって書いてあったよ」

「クリプトン星ではどうなの?」

「クリプトンの太陽は赤色惑星だからパワーは出ないって」

「あなたってスーパーマンが好きなのね」

「スーパーマンは俺の憧れのヒーローだよ。もちろん、君もね」

「怖くないの?」

「怖い? 何言ってるんだよ。そんな人が友達だなんて最高じゃないか」

「変わってるね」

 歩き出す聡美。

「待ってよ」

 後を追う翔一。

 やがて二人は学校に着く。

「吉崎さん、あれ」

 翔一が屋上を指差した。

 聡美が翔一の示した先を見ると、そこには今にも飛び降りそうな女子生徒の姿があった。

 女子生徒は飛び降りる。

 聡美は女子生徒の自殺を未然に防ぐため、落下している彼女を空中で受け止めた。

「え?」

 女子生徒は自分の体を抱えて浮いている聡美を見て戸惑う。

「自殺なんかしちゃダメじゃない」

 聡美は徐に着地して女子生徒を下ろした。

「悩みがあるなら聞くけど?」

 女子生徒はいじめを苦に死のうとしたことを話した。

「いじめね……私がやめさせてあげる」

「そんなことしたらあなたまで」

「知ってる? 私、強いのよ」

 聡美は超感覚で辺りの音を聞き分けた。

「あいつ死ぬの邪魔されてるわ」

「助けてもらう価値なんてないのに」

 その二つの声の元に移動する聡美。

 驚く二人の女子生徒。

「あんたたち、あの子いじめてるでしょ?」

 聡美は自殺しようとした女子生徒を指す。

「なによ? なんか文句でもあるの?」

 ガスン!

 聡美はいじめをしている女子生徒の一人を殴り飛ばした。

 壁に激突し、床に伏す女子生徒。

「え、えっと、ごめんなさい!」

 もう一人の女子生徒は逃げ出した。

「これに懲りていじめはしないことね」

 聡美は翔一の元に戻っていった。

 

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