超人少女   作:桂ヒナギク

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Episode 6

 お昼休みのことだった。

「吉崎はいるか?」

 生徒指導の教師が教室に入ってきた。

「なんでしょうか?」

「吉崎、ちょっと来い」

 聡美は生徒指導の教師に空き教室へ連れ込まれる。

「お前、他の生徒を殴ったってのは本当か?」

「ええ。でもそれはいじめをやめさせようと思って」

「いじめ?」

「ええ。いじめられてる生徒がいたので。その子、自殺しようとしてたから」

「お前が一方的に暴力を振るったわけではないのか?」

「はい」

「……そうか」

 生徒指導の教師は去っていった。

 聡美は教室に戻った。

「先生、なんだって?」

 翔一が訊ねる。

「なんでもないわ」

「そっか」

「鹿島くん、食堂行こう?」

「あ……俺、今日は弁当なんだ」

「そう」

 聡美は食堂へと向かう。

「吉崎さん」

 その声に振り返ると、先ほど殴り飛ばした女子生徒がいた。

「あら、まだ殴られ足りない?」

「いや、そうじゃなくて……」

「じゃあなに?」

「私をあなたの舎弟にして下さい」

「え?」

 戸惑う聡美。

「舎弟も弟子もいらないんだけど……」

「じゃあ勝手になりますんで。ところで、どちらへ行かれるんですか?」

「人の話聞いてる? 食堂だけど」

「私もお供します。あ、私、桜井(さくらい) 美穂(みほ)です。美穂って呼んで下さい」

「……………………」

 聡美は無言を回答に食堂へ向かう。

 後ろを追いかける美穂。

 食堂に着き、食券を買う聡美。

「おごりますよ」

「いや、いいよ」

 美穂が半ば強引に聡美の買った食券の代金を押し付けてきた。

(めんどくさ)

 聡美はお金を受け取った。

「私は……」

 美穂が食券を選ぶ。

「これにしよう」

 美穂も食券を買った。

 聡美と美穂が窓口で食券を渡し、品を受け取って席に着いた。

「吉崎さん、さっき浮いてたけど、手品できるんですか?」

「クリ……」

 クリプトン人、そう言いかけて、やめた。

「できるよ」

「一体どうやったんですか?」

「それは教えない」

「企業秘密ってやつですね」

 聡美は持ってきたご飯を食べる。

 食事を終え、食器を返却口へ持っていく。

「はー、食べた食べた」

 聡美はそう言って教室に戻る。

「待って下さいよ」

 ご飯を平らげた美穂が慌てて追いかけてくる。

「美穂、あんた教室は?」

「一年のB組ですけど」

 聡美は頭を抱える。

 同じクラスだった。

 ……。

 …………。

 ………………。

 放課後、聡美と美穂が帰り道を歩いている、

「美穂ってこっちなの?」

「はい」

 そこへ、ガラの悪い隣町の女子高生が現れる。

「桜井!」

「げ、吉田!?」

「昨日はよくもうちの子分を可愛がってくれたね!」

 聡美は美穂に訊いた。

「美穂、あんたなにしたの?」

「ちょっと喧嘩を……」

 面倒なことに巻き込まれた、内心そう思う聡美である。

「隣のやつは?」

「うちのクラスの女番長だよ」

「はあ!? 何言ってんの美穂!?」

「へえ。そうなんだ」

 他校の女子生徒が竹刀を手に、聡美に襲いかかる。

「だったら狩ってやるよ!」

 聡美の肩に叩きつけた竹刀がボキッと折れた。

「う、嘘……だろ……?」

 聡美は女子生徒をデコピンで吹っ飛ばした。

「うわああああ!」

 軽く数十メートルは飛んで行ったか。

「すごいですね、吉崎さん」

「行くよ」

 聡美は歩き出した。

「待って下さいよ」

 美穂が追いかける。

「美穂、あんたこういうことはやめな。いつか怪我するよ?」

「はい、もうしません」

 

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