さよならティターンズ   作:フォード2

16 / 36
第15話 戦車 マゼラアタック

 ティターンズに所属するライアン小隊は、キャリフォルニアベースからジオン残党の拠点に向けて移動を開始した。輸送機のミデアは降下する場所を探して高度を下げている。

 

「オートバランサーの地上用セッティング終わりました。これでいつでも出撃できます」

 

チャーリー中尉はミデアのメカニックに「どかないと潰すぞ」とちょっかいを出した。メカニックはジムクゥエルの足に踏み潰されそうになった。

 

「隊長の私が先に降下する。降下開始」

 

「ゴルフ2 降下」

 

「ゴルフ3 降下します」

 

「ゴルフ4 降下するぜ」

 

 

 ライアン小隊は、ミデアから砂漠に降り立った。地面に降り立ったライアン小隊の視界にはザクJ型が1機、マゼラアタックが2両視認できる。ジオン残党が拠点にしている村が近くにあるのだろう。ライアン隊長はそう確信した。

 

 マゼラアタックのパイロットは自車両に近づくジムクゥエルを見て満足そうに笑った。

 

「連邦め、本当の戦争を教えてやる」

 

「まずはHEAT弾で狙い撃つ。175mm砲弾を食らいやがれ」

 

 ライアン隊長はマゼラアタックから放たれた砲弾を横にジャンプして避けた。ライアンは小隊のメンバーに次々と指示を出している。

 

「ジオンの戦車だ。マイクは稜線の影に隠れろ」

 

「ホセは動け。狙い撃ちにされるぞ」

 

「チャーリーは敵の動向を探れ」

 

 

 マゼラアタックは、後退しながらジムクゥエルとの距離を取っていた。ジオンのパイロットは指揮官の指示が的確であることを内心ほめていた。相手にとって不足はないと思いながら。

 

「初弾は外したか。照準は経験で合わせる」

 

「まずはHEAT弾を撃つ。次弾はAPFSDS弾を装填」

 

 

 マイクはコックピットの中で目をキョロキョロ動かしていた。彼はマゼラアタックを視認できていない。

 

「マイク、止まったら撃たれるぞ。機動しろ」

 

「チャーリー、第2弾が来るぞ。仕留められるか」

 

「任せてください。ティターンズにたてついたことを後悔させてやりますよ」

 

 チャーリーはスラスターを吹かしてジャンブし、太陽を背にマゼラアタックに向けてライフルを連射した。マゼラアタックの上面は装甲が薄く、弱点と指摘されている箇所だ。

 

 マゼラアタックのパイロットはジムから距離を取りつつ、全速で後退した。ジオン残党はザクを前面に出しながらも未だ抵抗の動きを見せている。

ザクはマシンガンを連射しつつ、隊で最も前進しているチャーリー中尉に接近した。

 

「しまった。2番がやられたか」

 

「全速後退。敵の射程から退避する」

 

 

 ジムクゥエルはマゼラアタックから放たれたAPFSDS弾を右足に浴びた。チャーリー中尉が操縦するジムは片足を引きずりつつ後退している。彼はジムに近づきつつあるザクJ型を警戒しつつ、小隊に応援を求めた。

 

「ペネトレーターを食らったか。厄介な戦車だな」

 

「大尉、ジムの足を損傷しました。ザクの射程から外れるまで援護の必要があります」

 

「私は決して部下を見捨てたりはしない。これだけは約束する」

 

「マイクとホセは前進してチャーリーを支援しろ。私が後ろから援護する」

 

 

 

 

(第16話に続く)

 


 ▲ページの一番上に飛ぶ
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。