ライアン達は機動性が高いハイザックが前方と側面で敵を引き付け、後方のジムスナイパー2が敵を狙撃、ジムキャノン2が支援攻撃を行うという作戦を行っていた。
狙撃班のジムスナイパー2はL-9ビームライフルのバイボット(2脚)を地面に置いて、狙撃するタイミングを伺っている。パイロットはモニターに目を凝らしながらトリガーを引いた。
「ロックオンした。ドムを狙い撃つ」
ビームが先頭をボバー走行していたドムの胴体を貫いた。後ろの1機は即座に回避行動を取ったがもう遅い。前からはジムキャノン2、後ろからはハイザックが接近している。
「アフリカの治安を乱す反政府組織め、覚悟してもらおうか」
「もう逃げ場はないぞ。お前は前門の虎 後門の狼だ」
ジムキャノンⅡとハイザックに挟まれたドムはボハー走行で攻撃を必死に避けていた。トムソンとジョンソンが操縦するジムキャノンⅡは肩のビーム砲を連射。彼らはドムの両腕をビームで破壊して行動不能に追い込んだ。
「今頃、パイロットは顔面蒼白だろうよ」
「トムソン、ドムを絶体絶命の状態に追い込めたな」
「ルイス隊長 グットサイト」
その頃、ライアン大尉とマイク少尉は村に側面攻撃を仕掛けていた。敵の戦力を正面と側面に分散させる事が狙いだった。
村の中央にはザクキャノンとゲルググがいた。どちらの機体もマシンガンのような飛び道具は持っていない。ザクは支援攻撃、ゲルググは戦闘指揮を行っているのだろう。
「ガトリングキャノンを装備したザクを確認」
「隊長、ゲルググは指揮官機だと思われます」
「私も同じ意見だ。おっと、ガトリング砲の攻撃が来るぞ」
ライアンとマイクは日干しレンガの家を盾にした。ザクキャノンは肩のガトリング砲を撃ちつつ、腰のビック・ガンからロケット弾を連発している。ロケット弾によって日干しレンガの家は全壊状態になった。
「なんて強力なロケット弾だ。たいした破壊力だな」
「落ち着け、チャーリー達が支援に来てくれる」
「自分は何もしないで待つことが一番嫌いなんですよ。敵に突撃しましょう! 」
ライアンはマイクをビシッと叱った。
「お前はガトリング砲の餌食になりたいのか! 」
マイクはライアン隊長に突っ掛かった。
「では、ガトリング砲の弾薬が尽きるまで待つのでしょうか」
ライアン隊長は部下の心配をしていた。1年戦争で多くの仲間を見送った実体験が頭をよぎった。
「そうだ。下手に飛び出していって死なれたら困るからな」
マイクは大穴が空いた民家からザクマシンガン改を連射している。だが、民家に穴を開けるだけでゲルググにはダメージを与えられていない。
「弾が切れそうだ。弾はそこで倒れているザクから調達します」
「仕方ない。私が囮となって援護する」
ライアン隊長はビームライフルで敵モビルスーツを牽制し続けた。ザクキャノンはハイザックが動く方向にカドリング砲を放っている。ライアン隊長はビームをカドリング砲に向けて発射した。
「いい子だ。私に食らいついたな」
「今がチャンスだ。マイクは家から飛び出せ」
隊長はザクキャノンのカドリング砲を破壊した。マイクはチャーリーが倒したザクからマシンガンを奪い取り、弾の補給に成功した。
(第21話に続く)