ハリソン・ライアン大尉(28)
イギリスのスウィンドン出身
ストラス・チャーリー中尉(26)
ドイツのツヴィッカウ出身
アモン・マイク少尉(22)
アメリカのオハイオ州出身
アストロ・ホセ少尉(22)
メキシコのエルモシージョ出身
ライアン小隊はサイド1付近の警戒任務に出かけた。
「敵機発見。ザクが急速接近」
「チャーリー中尉、敵は何機いるんだ? 」
「敵は3機。識別信号はジオン公国で間違いありません」
「発砲を許可する。ジオン残党を殲滅しろ」
「了解、ジオン残党を掃討します」
先頭のライアン大尉は右ペダルで加速、左ペダルで減速操作をし、ザク F型に接近した。ライアンはザクの攻撃をシールドで防ぎつつ、ジムライフルを連射している。だが、ザクは巧みな操縦で攻撃をかわし続けた。
マイクは隊長を援護しようとチャーリー中尉の前に出た。マイクは隊長を援護できない状況をもとがしいと感じていたのだ。
「マイク、お前は後ろで見学するんだな。まだ、ジムクゥエルに慣れていないだろう」
「くそっ 新入りだからってバカにしやがって」
「マイク少尉 聞こえているぞ」
「はっ 失言でした」
ライアンはリック・ドムにジムライフルを連射。90mm弾の直撃を浴びたリック・ドムは丸い火の玉に包まれた。
チャーリー中尉はザクにドックファイトを仕掛けていた。ジムとザクは互いにマシンガンを撃ち合っている。チャーリーは一気に間合いを詰めてザクの左腕を破壊した。
ライアン隊長は接触回線でチャーリーに指示した。隊長は中尉を信用しているからこそ背中を任せたのだ。
「後ろのザクはチャーリー中尉に任せたぞ」
「了解しました。オレはザクを潰します」
その頃、マイクは後方から迫るザクに恐怖心を抱いていた。恐怖心に駆られたマイクは、片腕のザクにジムライフルを連射している。彼は汗がびっしょりと濡れた手でトリガーを引いていた。
マイクはオープン回線で「こっちに来るな。来るな」と叫んでいた。この戦闘がマイクにとっては初めての実戦だった。
チャーリー中尉はデラーズ紛争で活躍したパイロットだ。中尉はマイクを厳しく叱った。
「マイク少尉、気合いを見せろ。気合いを」
「お前がザクを牽制しろ。オレがザクを落とす」
「わかりました。やってみます」
チャーリーはマイクの前に出て片腕のザクの注意を引いた。チャーリーはモニターの照準環をザクに合わせ、ザクの胴体に90mm弾を叩き込んだ。
コロニー落としで家族を失ったチャーリー中尉はジオンを深く憎んでいる。復讐心が彼を戦いに駆り立てていた。中尉はザクを撃墜した瞬間に「ジオンめ、ざまあみやがれ! 」と叫んだ。
マイクは、わなわなと焦った声で言った。コックピットには弾切れの警告音が鳴り響いている。
「弾切れだと。もう、30発撃ち尽くしたのか」
シールドの裏にある予備のマガジンをマニピュレーターで掴んだ時、チャーリー中尉の怒鳴り声が聞こえた。
「マイク、前をしっかり見ろ。ザクがいるぞ」
「しまった。ザクに先手を取られた! 」
マイクの前にはヒートホークを手に握ったザクがいた。マイクはメインモニターに映し出されたザクに恐怖心を抱いた。大きく見開いたモノアイは、まるで自分をにらんでいるように見えたのだ。
マイクはシールドでヒートホークを受け止め、右手に握ったビームサーベルでザクを何回も斬りつけた。無我夢中の状態に陥ったマイクは、ヒートホークごとザクを叩き斬ったのだ。
チャーリーが接触回線で話しかけた。土壇場での思い切りに感心したようだ。
「マイク、すごいじゃないか。やればできるな」
「チャーリー中尉が援護してくれたからです」
「今度 オレがお前を特訓してやる。覚悟しとけよ」
マイクは笑みを浮かべながらガッツポースをした。彼は「ジム改とは違う。ジムクゥエルは機動力がいい」と自機の性能をほめた。