さよならティターンズ(2部完結)   作:フォード2

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第6話 ジオン残党のザンジバル(2)

 宇宙世紀.0087年6月、ティターンズとの交戦で痛手を負ったエルガー達はエゥーゴから補給を受ける事にした。

 

 彼らは月の暗礁区域でエゥーゴとランデブーを行った。ザンジバルの真横には2隻のサラミス改級がついている。エゥーゴを代表する緑色の船だ。

 

 1機のネモがザンジバルに着艦した。周りにはビームライフルを構えたネモとジムⅡが防備を固めている。

 

 エゥーゴの隊員が挙手の敬礼をした。

「私はエゥーゴのジャック中尉です。まずは着艦許可を出していただいた事に感謝します」

 

 ザンジバルの艦長とエルガー大尉はジャック中尉と握手を交わした。

 

「貴様がエゥーゴの使者か? ずいぶん若いな」とエルガーはつぶやいた。

 

「たった1人で乗り込んでくるとはな。勇気のあるやつだ」とザンジバルの艦長も感心している。

 

 

 

 エルガーとジャックは本題に入った。エゥーゴが彼らにモビルスーツを提供するという話である。

 

「エルガー中尉が望むのであれば、最新型のモビルスーツを提供します。例えば、最新のネモを4機引き渡しできます。ボウワ製ビームライフル、クレイバズーカといったオプションもつけますよ」

 

「エゥーゴがあなた方にサラミス改級を1隻提供します。その代わりといっては何ですが、我々と共に戦っていただけませんか? 」

 

 

 エルガーは皮肉混じりに母艦をののしった。その表情はほほえみを浮かべていた。

 

「ザンジバルは限界を迎えている。7年間オーバーホールに入っていないオンボロ老朽艦だぞ。まあ、新しい船が手に入るならよしとするか」

 

 

 エルガーは艦内の乗組員に改めて宣言した。エゥーゴに入ることに理解を求めたのだ。ジオン残党として生きるよりも、反政府運動組織の一員として生き延びる事を選択すると。

 

「我々はエゥーゴに正式加入する。ティターンズに対抗するためにはこの道しかない。スペースノイドのために力を合わせて戦おうじゃないか」

 

 ジャック中尉の話を聞いた艦内の乗組員はざわついた。「きっと俺達を高く買っているんだぜ」「さすがに条件が良すぎると思わないか」「そんなうまい話があるのかよ」と賛否両論だ。

 

 

 エゥーゴのジャック中尉は「モビルスーツはパイロットがいないと動かせません。エゥーゴはパイロットや乗組員が不足しています。そこで皆さん方のお力を」と必死の様子で説得に当たっている。

 

 

 ジャック中尉は本題に話を戻した。

 

「正式な加入手続きは月に着いてから行います。モビルスーツの引き渡しも月面都市に降りてからです。ところで、このザンジバルですが我々が引き取らせて頂きます」

 

 エルガーは、パイロットのユリウスとレイズナーにも同意を求めた。すると、ユリウスは「ティターンズと戦えるなら条件を飲みます」と即答した。レイズナーも「大尉に同意します」と言っている。

 

 

 ジャック中尉は「では、これから艦隊はフォンブラウン市に降下します。皆さんもしばらく休暇を楽しまれては」と言った。

 

 ザンジバルの艦長は艦内に指示を出した。

「ジャック中尉の発言は理解したな。進路をフォンブラウンに向けろ」

 

 エルガー中尉は散っていった同志のために怨念返しをすると誓った。必ずこの手でジオン残党を掃討するティターンズを倒して見せる闘争心がわき上がった。

 

 

 

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