宇宙世紀.0087年9月初旬、ライアン小隊はカラバからジブチ基地を守る戦いを始めた。カラバは守備部隊を上回るモビルスーツ9機という戦力を投入している。
基地の司令部にはミサイル警報音が鳴り響いていた。地対空ミサイルは1発も残弾が残っていない。司令は頭をかかえていた。
「司令、基地にミサイル6発が接近。これは潜水艦から発射された対地ミサイルだと思われます」
「報告は簡潔明瞭にしろ。軍人の基本だぞ」
「今後意識します。司令、ミサイルの迎撃手段は如何に? 」
「モビルスーツに迎撃させろ。通信繋げ」
百式改はビームガドリングをジムクゥエルに連射していた。ホセはシールドのグリップを強く握りしめて走った。ホセはカトリングから逃れようとモビルスーツの足をせわしく動かしている。
「ビームカトリングか まったく近づく隙もないぜ」
百式改のビームガドリングが破壊された。司令塔の屋上には狙撃用ビームライフルを構えるジムクゥエル改の姿があった。チャーリー中尉はホセに「オレに任せろと言っただろ」とカッコつけながら言った。
「スナイパーは遅れてやって来ると言うからな」
「中尉、普通スナイパーは肝心なときに来るものでしょう」
百式改は腕からグレネートランチャーを放った。ホセは「不意討ちだと! きたないぞ」と反射的に怒鳴った。ホセはスラスターを吹かして転倒をギリギリで回避、倒れかかった体勢を立て直した。
マイクはジムカスタム2機と交戦していた。ジムクゥエル改の後方には常に90mm弾が迫っている。。彼はハンガーを盾にして攻撃のチャンスをじっと待った。マイクは格納庫の角からジムカスタムの様子を伺いつつ、ジムⅡ用のビームライフルを対地ミサイルに向けて撃ちまくった。
対地ミサイルから複数の弾頭が放たれた。弾頭は基地の燃料タンクや通信施設など地上のあらゆる施設を破壊した。1機のアクアジムが中破、パイロットはコックピットから緊急脱出した。
ジムカスタムはライフルのマガジンリリースボダンを押し、30連マガジンを装填した。ジムのパイロットは「ミサイルが撤退の合図だったな。信号弾の合図を」と百式改に伝えている。「了解した」と答えた百式改は緑色の信号弾を2発撃った。
チャーリーはマイクに「今がチャンスだ。撃て」と指示を出した。マイクはとっさに「そんな卑怯なことをぼくはしたくありません」と返した。
マイクは「ジムを撃つのにためらうな。ためらうな」と自分に言い聞かした。彼は連邦のジムカスタムと戦う事に乗り気ではなく、敵を後方から撃つことを苦痛だと感じていた。
翌日の夕方、ジブチ基地に補充部隊がやって来た。連邦海軍からはザクマリナーが4機、連邦軍からはハイザックが7機派遣された。引き継ぎ任務を終えてライアン小隊はキリマンジャロ基地に無事帰還した。