宇宙世紀.0087年11月3日、キリマンジャロ基地ではティターンズとカラバの攻防戦が続いていた。
ジムスパルタンは有線式ミサイルを2発放ち、ミニガンからグレネード弾を発射した。マイクはジムクゥエル改のシールドとビームライフルを失い苦境に立たされた。
「近づけばナイフ、遠ざかればミニガンに攻撃される」
「スモークで見えないぞ。隠れないで出てこい」
ジムクゥエル改の目の前にスパルタンが姿を表した。マイクはとっさに右腕で防御体制を取った。パルスナイフが腕に突き刺さる。右腕から茶色のオイルが飛び散った。スパルタンがナイフを抜いた時には片腕が使い物にならなくなっていた。
ジムクゥエル改は左腕でビームサーベルを振り回した。ジムスパルタンはハンドガンをジムクゥエルの頭に向かって撃ち、そしてナイフを左腕に突き刺した。
マイクはフロッピーディスクに形が似ているデータファイルをポケットに入れた。地上試験のデータが入った重要な情報だ。マイクは「くそっ、撃墜されたのは人生で始めてだ」と呟いた。彼は寒さをこらえながら必死に雪山の斜面を登った。
マイクは若いメカニックマンに使えるモビルスーツはあるのかと早口で聞いた。青色の整備服を着たメカニックが落ち着き払って答えた。メカニックは何を慌てているのかと怪訝な顔をした。
「中尉 ハイザックなら余るほど大量にありますよ」
「格納庫まで案内してほしい。今すぐ頼む」
「わかりました。オレについてきてください」
ハイザックのモノアイがグポーンと音を立てた。マイクは仲間のために再び戦いに身を投じる。腰に6連装ミサイルパックを装着し、腕にポンプ式のショットガンを構えた姿だ。ハイザックはベース・ジャバーに乗って出撃した。
ハイザックはショットガンからルナチタリウム製の弾丸を発射した。弾丸はジムⅡの装甲を易々と貫通。ポンプを引くごとに薬莢が心地よい音を立てて排莢される。
ティターンズの全部隊に基地司令部から通信が入った。
「こちら司令部。ジャミトフ閣下が宇宙に脱出されるまでシャトルを守れ。カラバのモビルスーツを発射口から遠ざけろ。決して近づけさせるな」
シャトル発射口の前ではハイザックと青色のザクキャノンがカラバを近づけまいと奮闘している。サイコガンダムも金と白のモビルスーツを接近させまいと必死だ。
ジャミトフ脱出から10分も立たないうちにキリマンジャロ基地の司令から全部隊に緊急通達があった。
「司令から残存部隊に告ぐ。カラバの特殊部隊が基地を爆破した。ティターンズの守備部隊はここから急いで離脱しろ。山頂が爆発するまで時間の猶予はないぞ」
マイクはジムクゥエル改を必死に探していた。自分だけ置いてきぼりにされる恐怖と彼は戦っている。彼はベースジャバーに乗ってようやく仲間を見つけ出した。
「ライアン隊長、山頂全体が爆発するとの警告がありました」とチャーリーが報告する。
「言いたい事はわかっている。急いでミデアに乗り込め」
「全員揃ったな。マイクのハイザックは置いていけ」
「了解しました。ミデアには150トンしか入りませんから」
マイクはミデアの機内から激しく爆発するキリマンジャロ基地を見守った。反対側には脱出するガルダ級巨大輸送機『アウドムラ』の機影が見える。