ミデアは爆発炎上するキリマンジャロ基地の山頂から無事脱出することに成功。ライアン小隊を乗せたミデアは山の麓に再着陸した。山の麓にある空港には大勢の負傷者とティターンズの隊員が集まっている。
ライアン大尉に連れられて空港の建物を歩き回ること30分。ライアンはロビーにいた大隊長に声をかけた。大隊長は副官や部下とストーブの前で今後の方針を話し合っている。
「大隊長、我々に宇宙に帰還する許可、母艦と通信する時間を頂けませんか」
「わかった。キリマンジャロが陥落した状態では充分な地上試験もできないだろう。司令に話はしておく」
それから1時間以上も時間が過ぎた。小隊の前に1枚の書類を持った大隊長とライアン隊長が姿を現した。その間、マイク達3人は空港の自販機からコーラとハンバーガーを買って腹ごしらえをしていた。
「これが例の書類だ。幸運を祈る」と言うと大隊長は足早にその場を立ち去った。
ライアン隊長は小隊のメンバーを連れて外に出た。外はすっかり日が暮れている。ミデアの前で今後の予定を一気に説明した。
「これからHLVがあるアデン基地に向かう。道中カラバが攻撃を仕掛けてくる可能性も考えられる。また、アデン基地では母艦との交信とランデブーポイントの割り出しを行う」
ミデアのパイロットは燃料補給作業を進めていた。パイロットはライトで照らしながらミデアの各部を点検。パイロットは「ヨシ」と言いながら指指し確認をしている。
明け方の5時、1機のミデアが軍用空港の滑走路から飛び立った。旧タンザニアからアラビア半島まで6時間弱のフライトだ。疲れはてたマイクは座席でうつらうつらと睡魔に襲われている。
「こちらミデア、アデン基地への着陸許可を願う。着陸許可を願う」
「こちら基地、貴様どこの部隊だ。所属を言え! 」
「我々はティターンズだ。HLVの件で来た」
「失礼しました。着陸を許可します。2番滑走路にどうぞ」
ミデアは無事にアデン基地に着陸した。着陸してすぐにライアンは拳銃とライフルを携帯するように命令を出した。チャーリー中尉はライフルのスコープを空に透かして見ている。スコープの汚れを再確認しているのだ。
ライアンは基地の通信室に向かった。母艦のサラミス級改『セイロン』と交信をするためにである。通信員が左モニターに映し出された入電を読み上げた。
「セイロンから入電が来ました。現在、地球の周回軌道を回っているそうです」
「ランデブーポイントと打ち上げ時間の割り出しを頼む」
2人の通信員が機械でランデブーポイントの計算をしている。反転フラップ表示計に最適時間は2時間後と表示された。通信員は電話でコントロール室に繋いだ。
「おい、2時間後にHLV発射だ。それまでにできるな」
「なにっ、パイロットが休暇に出ているからって打ち上げできんだと」と通信員は語気を強くした。
「私達がコントロールする。基地の隊員は最終確認のみを頼む」とライアンは言った。
「おい、2時間後にHLVを発射する。最終確認急げ」
3人はミデアからHLVまでジムクゥエル改を操縦して移動した。ジープに乗ったライアン隊長は遅れて登場したことを3人に詫びた。
2時間後、アデン基地からHLVが飛び立った。4人は強烈なGに耐えながら大気圏を突破。無事に地球周回軌道のランデブーポイントにたどり着いた。4人は数ヶ月ぶりにサラミス級改を見て歓声を上げた。困難や戦闘を乗り越えた彼らはようやく母艦に帰艦した。