さよならティターンズ(2部完結)   作:フォード2

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第18話 コロニーレーザーを取り戻せ

 宇宙世紀.0088年2月22日、ティターンズはグリプス2奪回作戦を開始した。すでにティターンズ・エゥーゴ・アクシズの3勢力がコロニーレーザーをめぐって艦隊戦を行っている。

 

 ジャミトフ閣下に続きバスク大佐も死んだ。ティターンズの運命はシロッコの手に握られている。シロッコの指揮によって組織の運命も決まる。多くの将兵は時の流れに戸惑いながらも戦闘状態に突入した。

 

 出撃前、ライアン隊長はマイク・ホセ・チャーリーに向かって最後の訓示を行った。ライアン大尉は毅然とした態度で部下を見つめている。

 

「これが小隊として最後の出撃になるだろう。私が言いたいことはこれだけだ。戦闘の最中に諦めるな、最後まで生き延びる努力をしろ」

 

 ホセはマイクの肩を叩いた。マイクはホセに歩みより握手を求めた。2人は片手でがっちりと握手を交わした。

「さあ、総力戦。艦隊戦だ。気合いを入れていこうぜ」

 

「ホセ、今まで色々と世話になった。感謝する」

 

「天国に行っても会おうぜ。マイク」

 

 サラミス改級『セイロン』はコロニーレーザーから見て右端に進路を取っている。すでにモビルスーツは出撃させた。ルーカス艦長はほっとした表情でソフィー副長に尋ねた。

 

「副長、この戦争に我々が勝てると思うか? 」

 

「艦長、私は最悪の想定を考えています」

 

「生き残ったら軍を辞めてレストランでも開こうかと考えている。君も一緒に働かないか? 今は独身だろう」

 

「艦長、そういう話は生き残ってから頼みます」

 

 

 

 マイクは腰にマウントしたハイパーバズーカを取り出し、接近するネモに発射。ネモはすばしっこい動きで攻撃を避け続ける。マイクはAPFSDS弾を連発し、カートリッジを空にした。そしてハイパーバズーカをネモに向かって投げつける。

 

 ホセとマイクはネモ3機による連続攻撃に苦しめられていた。ネモのパイロットは何れもベテラン揃いで一筋縄にはいかない。ホセはビームライフルを撃ちたくてうずうずしていた。だが、Eパックにも限りがあって思うように撃てない。

 

 黒いリック・ディアスはヘイズル改・ジムクゥエル改と交戦している。エルガーは1.5世代機のヘイズルが姿勢制御の回復に時間がかかる事を見抜いていた。エルガーはヘイズルの右足を撃ち抜き、コックピットに照準を定めた。

 

「ジオン出身者がようやくガンダムを撃墜できる。亡くなった同志のために」

 

 チャーリー中尉はヘイズル改の前にジムクゥエル改を進ませた。頭で隊長を庇おうとか考えていない、体が反射的に動いた。チャーリー中尉はヘイズルをかばう形で撃墜された。

 

 マイクは激昂した。怒りに身を任せてリック・ディアスに接近攻撃を仕掛ける。エルガーは軽くあしらい、ビームライフルの連発をヒラリと避けた。

「チャーリー中尉が、よくもよくも中尉をやったな」

 

「貴様だって散々俺の仲間を殺してきただろ。貴様も葬ってやろうか」

 

 マイクは右手にシールド兼ビームライフル、左手にEパック式ビームライフルを構えた。リック・ディアスはバズーカを放棄し、ビームライフルに持ち替えた。両者の間で激しいビームの応酬が始まった。

 

 マイクはリック・ディアスにグレネートランチャーを発射し、背中にマウントされたビームピストルを破壊した。リック・ディアスは負けじとバーザムの右肩を破壊する。バーザムはEパックの交換が不可能になった。

 

 バーザムはEパック式ビームライフルを腰にマウントし、右腕からビームサーベルを取り出した。リック・ディアスもビームサーベルを展開。両者は相討ちに終わった。特にリック・ディアスは激しく破損し、胴体にビームサーベルが突き刺さっている状況だ。

 

 マイクとエルガーはモビルスーツの脱出ポットを作動させた。直後、バーザムとリック・ディアスは爆発し、2人の対決に終止符が打たれた。

 

 

 

 サラミス改級『セイロン』のルーカス艦長は強い衝撃を感じた。ネモがサラミスを沈めようと付きまとっている。1機のネモがブリッジを横切った。他艦のハイザックが応戦しているが時間の猶予はない。

 

「艦長、本艦の右舷に被弾。モビルスーツによる攻撃です」

 

「右舷隔離閉鎖急げ。ブリッジ要員は今から指示する事をよく聞け」

 

 ルーカス艦長はマイクを手に取り、艦内に艦を放棄すると伝えた。ソフィー副長はとても驚いた表情をしている。

「こちらルーカス艦長だ。総員、10分以内に退艦。我々は艦を放棄し、複数の脱出艇ランチに乗り込む」

 

 ルーカス艦長は副長の目をまっすぐに見つめた。

「私は地球至上主義者ではない。クルーの命を守ることが艦長の役目だ」

 

「私は書類を処分してから最後に脱出する。ソフィー副長、クルーを頼む」

 

 10分後、ルーカス艦長は脱出艇ランチの扉を閉めた。ランチが脱出してから数分後、サラミス級『セイロン』はコロニーレーザーに飲み込まれて沈んだ。艦長はサラミスの方角に敬礼、艦のクルーも艦長に続いた。

 

 エゥーゴが発射したコロニーレーザーがアレキサンドリア級『アレキサンドリア』を飲み込んだ。ティターンズの主力艦隊が一瞬で消滅、戦力は大幅に低下している。

 

 

 

 

 

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