「カルデアのマスターじゃねぇか?」
そこにいたのはクー・フーリンだった。
「こんにちは。久しぶりだね!」
笑って声をかける。
クー・フーリンは笑い返した。
「おう!久しぶりだな!嬢ちゃん!
ところで…隣に居るのはセイバーか?」
「うん。今は聖杯戦争に参加してるの」
クー・フーリンの目の色が一瞬にして変わるのが
手に取るように分かった。
「へぇ…いい餌だな…」
半歩下がる。
「まさか…?」
クー・フーリンがニヤリと笑う。
「そのまさかだ。俺も参加してんだよ。
バーサーカーのマスターとしてな」
奥から足音がする。
恐る恐る見てみるとそこにはバーサーカー。
もとい、女王メイヴがいた。
「えーと…メイヴと?」
「まぁそんなとこだ。あと気をつけろよ?コイツ反転してるから」
メイヴ改め、メイヴ・オルタは口を聞こうとはしない。
「そんなことより嬢ちゃん。俺たちと手ぇ組まねぇか?」
クー・フーリンはそんな提案をしてきた。
「大歓迎だけど…いいの?」
「あぁ。早死にしてもらっちゃ困るからな」
笑顔でクー・フーリンは笑いかけてきた。
すかさず、笑顔を返す。
その時だった。
クー・フーリンの心臓を鎖が貫いた。
「へぇ。でも早死にするのは君みたいだよ?」
クー・フーリンの後ろにいたのは緑の長い髪の少年。
バビロニアにいたキングゥだった。
「やぁ。カルデアのマスター。久しぶりだね」
キングゥは鎖をクー・フーリンの心臓から抜いた。
バーサーカーはキングゥを睨みつけている。
「はぁ…うざいなぁ…」
キングゥはバーサーカーの首を鎖でしめる。
バーサーカーの首に圧力がかかり、首が根本からえぐれる。
「これで1組脱落っと。次は君達?」
セイバーが刀を構える。
「そこまでだ。エルキドゥ。我の客だ。もてなそうじゃないか」
そう言って現れたのは。
バビロニアで共に戦った仲間。
ギルガメッシュだった。
「久しいな、カルデアの」
「王様…こんなところで何を?」
「何をとは…。聖杯戦争に決まっているだろう。
それ以外、ここになんの価値がある」
ギルガメッシュは恐らくキャスターだろう。
エルキドゥはランサー。いやフィン・マックールがいるから
別のクラス…。気配遮断能力がついているので
アサシンだと思う。
「さて。今は引いてやる。何、我は叶えたい願いなどない。
我はただあの聖杯が欲しいだけよ。いや、むしろあれは
我のだ。手を出すでないぞ?」
王様は目だけで威圧をかけてくる。
「ではまたな。雑種」
王様とアサシンは消えていってしまった。
「ここまでの参加者を整理しよう。
まず私とセイバー。
メディアとランサー。
王様とアサシン。
クー・フーリンとバーサーカー(脱落済み)。
そして、みつあきくん。
残る参加者はあと二人。
アーチャーとキャスターとライダーかな」
私はセイバーと今の状況について話す。
先程、目の前でライダー組の脱落を見たが、
恐らく今回の戦いで一番の強敵はアサシン組だろう。
王様はいざとなればアーチャーになれる。
せこい。
「いや、マスター。間違いがある。
この聖杯戦争にキャスターは参加していない。
ついでに言えばルーラー。アヴェンジャー、そして
ムーンキャンサーが参加している。つまりあと四人だ」
エクストラクラスが参戦してる?
となれば当然ジャンヌとジルみたいな頭のおかしいコンボが来そうな…いや。言うと本当に出てきそうだからやめておこう。
しかしみつあきくんも不安だ。彼がどのサーヴァントについているかがわからない。約束の時まで時間はある。
その間に何か対策を立てなくては…。
「マスター、もう一つ。我らサーヴァントは今回。
誰が参加しているか知っている。
召喚される際に聖杯から情報がきた。
だから皆、真名を答えただろう?」
「そういうことだったんだ」
ということはどのサーヴァントにも勝ち目がある、ということか。
相性の悪いサーヴァントにはそのサーヴァントの弱点を使えばいい。
「今、参加しているのは8クラス。
マスターと俺。
メディアとランサー。ギルガメッシュとアサシン。
クー・フーリンとバーサーカー。
まだ会っていないのは、
孔明とライダー。真名はアレキサンダー。
ネロ・クラウディウスとルーラー。真名は始皇帝。
ムーンキャンサーの組は俺が召喚された時は
もうすでに脱落していたようだ。
アヴェンジャーは未だ召喚されていない」
少し待った…。
みつあきくんの名前が無い…?
それにサーヴァントを召喚しているのは皆、キャスター。
みつあきくんもそうなのか?
でもみつあきなんてサーヴァントいないような…。
「みつあきに関しては心当たりがある。
恐らく明智光秀だろう。ただのアナグラムだ」
…簡単なことだった…。
「次はどこを落とす?」
セイバーが刀を抜く。
「そうだね…。まずはこの組かな」
私が指名したのは、ライダーの組だった。