[東方現夢幻]死神と大学生と小さな夢の話 小野塚小町が現代入り 作:ダージリン
今回は後半からヒロインの大学生パートです。
眠気に誘われ、目を閉じると
そこにはあたいの全く知らない世界が広がっていた。
「な、なんだこれえぇぇぇーーっ!!?」
全く訳がわからない。
草むらで昼寝をしたつもりが、気が付いたら全く見慣れていない景色と、奇妙な人々が織り成す喧騒が広がっていた。
確かあたいはサボって昼寝をかましたら・・・・・
「夢かね・・・?」
状況から考えてそれくらいしか思いつかない。
「まったく、なんてリアルな夢だい、仕事サボったバチでも当たったかと思ったじゃないか。」
あたいは自分のほっぺたを思いっきり引っ叩いた。
「・・・・・・・・・・・」
・・・あれ、おかしいな。
ちょっと甘かったのかもしれない。
なかなか夢から覚めてくれないもんだから、今度はほっぺたを力いっぱいつねってみた。
「・・・・・・・・・・・」
周辺の視線が少しずつあたいのほうに集まりつつあった。
このとき、あたいは完全に理解していた。
「こりゃぁ夢じゃなさそうだね・・・・・・・」
いや、ここでパニックになったって仕方がない。ここは一旦冷静になって考えてみるべきだ。
まず、自分の身に何が起こったのか。
これが夢じゃないってんなら、別の場所に飛ばされたとみて間違いないはずだ。
あたいは幻想郷でこんな場所を知らない。
・・・そうだ、あたいは幻想郷にこんな場所を知らない。
いつもサボって幻想郷中を散歩しつくしているこのあたいが知らない場所。
そしてここがそもそも幻想郷でもないとしたら・・・
もう答えはひとつだ。
「ここ、もしかして外の世界か・・・?」
だとしたら、なぜあたいがこんなところに?
色んな感情が頭の中を駆け巡る。
数々の候補があたいを惑わす中で、ふと頭をよぎった。
「・・・あたいがサボってたから・・・?」
その瞬間、全てが繋がった。
なんかいろいろとアレだ、なんだろう、アレだ。
いやでも、そこまでするか?確かにサボってたけどさ。いつもなんやかんやいつものことみたいになってたハズなんだけど。四季様すっごい優しいし、ここまではさすがに・・・
・・・いや、前怒られたとき「次サボったらそれなりの覚悟をしておきなさい」とかいわれたっけ。
「・・・これはクビかぁ・・・?」
全く知らない場所、全く知らない人たち、全く知らない世界。
あたいはこれからいったいどうすればいいのだろうか・・・
「四季様~~・・・」
情けない声と、そんな答えのない疑問を浮かべて空を見上げると、もうさっきのような晴れ晴れしさは無く、不安を煽るかのように、雨雲がお天道様を覆い隠していた。
やがて雨雲は泣き出したかのように、その涙であたいの頬を打った。
「・・・昼寝どころじゃないなぁ、こりゃ」
あたいは、そんな涙を全身で受け止めながら、この世界を歩き出した。
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私は佐藤結月。最近大学に入学した大学生だ。
まぁ、特別目立った特徴があるわけでもない、あるとしたらメガネくらいだろう。
勉強はあんまり得意じゃない。その証拠に、去年は大学受験で落ちて浪人し、今年やっと受かって大学生になった。
みんなより一歳年上の大学一年生というわけだ。ちなみに私は法学部。
入学と共に一人暮らしを始め、アパートに住んでいる。
この頃は人生初のバイトも始めた。まだ勝手が分からなくて困ってるトンカツ屋さんのアルバイトだ。
今日は五限まで講義だった。
正直、難しくてよくわからない。ほんとにやっていけるのかな、不安だ。
確か天気予報だと今日は雨だった。傘、持ってきてよかったな。
学校を出ると丁度本降りのタイミングにあたった。
なんでこう間が悪いかなぁ・・・
アパートまで二十分の帰路を、この空みたいにちょっとだけ憂鬱になりながら歩いた。
すると、私の一見この退屈な毎日を大きく揺るがす光景が、自分の部屋の目の前に待っていた。
私の部屋のドアの前には、この雨の中で、赤い二つ結びをした着物の女の子が座り込んで、寒そうにずぶ濡れの身体を震わせていた。
その女の子の肌はすっかり冷えて、真っ白になっていた。
その姿はまるで幽霊やおばけのようだった。
そんな彼女とふと目が合って、私は思わず口を開いた。
「ギャアアアアアアァオバケエェェェェッ!!!!!!?」
「うわアアアっ!!???」
私の悲鳴と共に、女の子の顔はさらに青ざめていった。
夢ならば覚めてほしかった。
そんな私の悲鳴から
この夢のような話ははじまるのだった。
いかがだったでしょうか。
次のお話も近々投稿しますのでよかったら見ていってください