超次元ゲイムネプテューヌ 夢のヒーローを目指して 番外編 作:ホタチ丸
今日は以前告知した通り、遅ればせながらエイプリルフールネタ、嘘予告を投稿させていただきます。
頭を空っぽにして読んでください。
それでは、 もしも、“はいすくーる”の世界だったら……はじまります
もしも、“はいすくーる”の世界だったら……
……皆は妖精がいると思うかい?
俺、御波夢人は妖精の存在を信じている。
……ん? って、ちょっとひかないで!?
お願いだから、最後まで話を聞いてよ!?
こんな某ライトノベルのような始まり方で、もう飽き飽きなのかもしれないけど、本当にいるんだって!?
……こほんっ。
さて、話を戻すと、俺は小さい頃、妖精に助けられた。
俺が森で遊んでいると、1人の女の子が泣いていたんだ。
一緒に遊ぶうちに、その子も泣きやんでくれたんだけど、俺はちょっとした段差から落ちそうになってしまったんだ。
今の俺なら簡単に上り下りできる段差でも、当時の俺にはとても高い段差だった。
俺は恐怖のあまり目を閉じてしまった。
……しかし、俺の手を握る存在がいたんだ。
「もう大丈夫だよ」
俺が目を開けると、そこには先ほどまで一緒に遊んでいた女の子が俺の手を握って空を飛んでいる姿が目に入った。
俺はその女の子の姿を見て、思わずつぶやいてしまった。
……妖精さん、と。
* * *
その後のことはよく覚えていない。
俺を助けた女の子がそのままどこかに飛んで行ってしまったからだ。
俺はそれを呆然と見つめることしかできなかった。
結局、暗くなるまでその場を動けなかった俺は、両親にこっぴどく怒られたという落ちがあった。
しかし、俺は両親に怒られていても女の子の姿が瞼に焼き付いて離れなかった。
……もう一度、妖精さんに会いたい。
そう思い何度も森に足を運ぶが、それ以降女の子の姿を見つけることはできなかった。
そして、俺は成長していくにつれて、ある事実を知った。
俺が妖精だと思っていた女の子は、実は女神と言う存在らしい。
近年、急速に研究が進んだ分野であり、何やら特殊な力を発現した女の子達のことを女神と呼ぶらしい。
なぜ女の子限定でそんな力が発現するのかなんて最初は考えたが、これはチャンスだと思った。
もしかしたら、あの女の子にまた会えるかもしれない!
そう考えた俺は、ゲイムギョウ界で唯一女神候補養成科があるイストワ―ル記念学園の高等部に編入することを決めた。
「……おい」
編入試験は困難を極めたが、俺のあの女の子に会いたいという情熱をエネルギーに試験勉強に挑み、見事に合格を果たした。
「……いつまで」
いやあ、それにしてもさすが史書イストワ―ル様の名前を冠する学園だけはあるよな。
ここに居る生徒は皆分野ごとのエキスパートであり、将来を約束されたエリートさん達なんだ。
こんな高等部から編入してきた庶民派代表の俺には……
「さっさと返事をしろ」
「……はい、すいません!?」
……うん、皆わかってたと思うけど、ちょっと現実逃避してたんだ。
今俺がいる場所は、新入生を迎えるキラキラと輝く教室じゃない。
まだ作られて間もない新しい壁にスプレーで落書きが施された体育館裏に居るんだ。
しかも、1人じゃないんだよ。
これが女の子と2人っきりなら告白か!? って感じでテンションも上がるだけど、ここには俺を含めて5人いるんだ。
「その様子では話しを聞いていなかったようだな」
「テメェ、いい度胸じゃねぇか、えええ!!」
「アククククク、何か言い訳でもあるか? まあ、聞いてはやらんがな」
俺を囲むように、右にはアニメに出てくるような巨大なロボットが、左にはひょろっとしているがカッチカチの筋肉の持ち主が、後ろには特徴的なぎょろ目と長い舌を持つモンスターがそれぞれ学ランを着ていた。
……うん、この人達は俺のクラスメートなんだ。
そして、俺に残された唯一の視線の向けどころの正面には赤い髪を2つに縛り、右目に眼帯をつけたセーラー服の女の子がいた。
この女の子こそ、俺が学園で初めて出会った女神候補養成科の生徒なんだけど、実はこの子が俺を囲んでいる3人のボス的な感じの子で……
「……もう一度だけ言う。さっさと焼きそばパンを買ってこい」
「はい、行ってまいります!?」
……不良だったんです。
* * *
イストワ―ル記念学園を舞台に巻き起こる事件の数々……
「こら、貴様ら!! また授業をさぼって学園を抜けだすつもりか!!」
「げえええ!? マジェコンヌ先生!?」
「マズイ!? 早く逃げるぞ!?」
担任教師でもあり、女神候補養成科を1人で取りまとめているマジェコンヌ先生が鬼の形相で俺達に向かって走って来てる!?
俺とトリックさんとジャッジさんが慌てて逃げ出そうとしたが、振り向いた先にいる人物が2人ほどいない。
「マジックとブレイブはどうした!?」
「もう逃げたんだ!? 吾輩達も早く逃げるぞ!?」
「クッソオオオ!?」
マジックさんとブレイブさんに見捨てられた俺達も急いで逃げようとするのだが、マジェコンヌ先生の足が速く、このままでは捕まってしまう!?
ど、どうすれば……
「そうだ!? 吾輩にいい考えがある!?」
「ど、どうするんだ!?」
「こうするのだ!! ていっ!!」
「ぬわっ!? ぶっ!?」
トリックさんはそう言うと、その長い舌で俺の足を払ってきた。
突然の事態に反応できなかった俺は、無様に顔面からコンクリートで舗装された地面に激突してしまった。
「アクククク、精々吾輩達のスケープゴートとして説教をくらってくれ!!」
「ガッハッハッハ!! 頼んだぜ、舎弟1号!!」
「ちょっ!? 酷いし、舎弟じゃないっすよ!? 待ってくだ……」
「どこに行く気だ?」
俺が立ち上がって2人を追いかけようとした時、頭を強くわしづかみにされてしまった。
背筋が凍るような冷たい声と共に、俺は自分の運命を諦めた。
「何か言い残すことはあるか?」
「……逃げた奴らにも同じことをしてやってください」
「もちろんだ……この馬鹿者が!!」
「ぎゃぷっ!?」
振り向いてないため、マジェコンヌ先生の顔は見えなかったけど、きっと綺麗な笑顔をしていたことだろう。
嵌めてくれた奴らへの報復をお願いして、俺は意識を手放した。
* * *
学園の教師との確執……
「アタクシはあなたを認めないわ」
放課後、保健室で目覚めた俺に箱崎先生が冷たく言い放った。
箱崎先生は同い年でありながら、飛び級を重ねて医師免許を持っている才女として学園に赴任している保険医である。
「いくら成績が優秀であっても、あんな不良連中とつるんでいるあなたがこの学園にいることが不快だわ……とっとと不良どもと一緒に出て行ってもらえないかしら?」
「ふざけんなよ!! 俺やアイツらがお前に何かしたって言うのかよ!!」
「いるだけで迷惑なのよ。ここは学校よ。勉学をする気がない奴がいていい場所じゃないの」
箱崎先生のあんまりな一言に、思わず俺は声を荒げた。
確かに、マジックさん達は世間一般で言う不良で、どうしようもない奴らかもしれない。
でも、だからと言って、一方的に学園を出て行けなんて言われる筋合いはない!!
「学校は勉強するだけの場所じゃないだろ!! 仲間や友達と一緒にいる所でもあるはずだ!!」
「呆れるわ。学生の本分は勉強よ? あなたの言っていることはそれに付随するおまけみたいなものよ」
「おまけでもいいじゃないか!! 勉強ばっかやって、つまらなそうにしているお前に言われたくねえよ!!」
「何ですって」
最初は肩をすくめていた箱崎先生だったが、俺の挑発に乗りその鋭かった眼光をさらに尖らせてきた。
「随分な言い草ね。その勉強もまともにできそうにない落ちこぼれの分際で」
「なっ、誰が落ちこぼれだ!?」
「あなた達に決まってるじゃない……訂正したいなら、今度のテストで結果を示してみなさい。そうすれば、何だってしてあげるわよ」
「望むところだ!! ……って、あれ?」
「言質は取ったわ。それじゃ、テストの結果、楽しみにしているわよ」
箱崎先生は今まで見たことがない、輝くような笑顔を俺に向けながら教室を後にした。
……ん? 俺が挑発に乗せられてしまったのか?
* * *
クラスメートとの触れ合い……
「私は教師になることが夢なんですよ」
図書室で隣に座っている西沢さんは、嬉しそうにほほ笑みながら自分の夢を語りだした。
「単純に思われるかもしれませんが、小さい頃に担任の先生に憧れてしまって、私もいつの日か同じように教壇に立って子ども達に勉強の楽しさを知ってもらいたいです」
「立派でいい夢だと思うよ」
「ありがとうございます。御波さんは何か将来なりたい職業とかは考えているんですか?」
俺は掛け値なしに西沢さんの夢は立派だと思う。
でも、俺にだって立派な目標がある。
「今は考えてないけど、やりたいこと……目標があるんだ」
「差し支え無ければ、お教えいただいてもよろしいでしょうか?」
「え、えーっと、笑わないでくれるかな? ちょっと恥ずかしいことなんだけど……」
「人の目標を笑うことなんてしませんよ。だから、安心してください」
西沢さんの夢を聞いた手前、俺も目標を話さないといけないと思うのだが、言葉にすると恥ずかしいな。
俺が熱くなった頬を指でかいていると、西沢さんは柔らかく口元を緩めた。
……うん、西沢さんになら話しても大丈夫かな。
「実は、妖精さんを探しているんだ」
「妖精さん、ですか?」
「そう、子どもの頃に俺を助けてくれた妖精……女神の力を持つ女の子を探しているんだ」
俺が女の子のことを思い出しながら、きょとんとしている西沢さんに目標を語り続けた。
「この学園に来たのも、女神の力を持つ女の子に会うためなんだ。もしかしたら、その女の子が……って、何だ?」
「何かが落ちたような音がしましたけど、誰かが本を落としたのでしょうか?」
話を続けている途中で、近くの棚から物音が聞こえてきた。
西沢さんは本が落ちた音ではないかと言うけど、もしかして誰かが聞いてたのか?
* * *
休日の突然の出会い……
「すいません、一緒に探してもらっちゃって」
「いや、気にしなくていいよ。俺も友人達? とはぐれちゃっただけだから」
「何で疑問形なんですか?」
俺は隣を歩く紫色の長い髪の女の子に明るく話すのだが、女の子は首を傾げて目を丸くしてしまう。
……本当、マジックさん達はどこに行ったんだよ。
休日にいきなり街に連れ出されたと思ったら、あまりの人の多さに迷子になってしまいましたよ。
この年で迷子って……すごく悲しい。
「あ、申し遅れました。私、ネプギアって言います」
「ネプギア、ちゃん?」
「はい、それであなたのお名前は……」
「ああ、俺は御波夢人」
「御波さんですか……本当にすいません。迷子になっちゃって、どこに何があるのかもわからなかったんです」
女の子、ネプギアちゃんは困ったように笑いながら頬をかいている。
それにしてもしっかりしている子だな。
きっと育ちがいいんだろう。
……ああ、学園では濃い面子に囲まれているから、こういう子を見ているとすごく和む。
「どうかしました?」
「いや、何でもないよ。それで、確かお姉さんを探していたんだっけ?」
「はい。あ、ちょっと待ってください……今メールでフードコートにいるって来たんですけど、ここがどこなのかすらわからなくて……」
俺が学園の面子を思い出して、微妙な思いをしていると、ネプギアちゃんは首を傾げて尋ねてきた。
話せば愚痴みたくなることを初対面の子に聞かせるわけにもいかないので、俺は話題を変えたのだが、突然ネプギアちゃんが携帯端末を取り出して連絡が来たと報告してくれた。
……見たことはないけど、最新型なのかな?
俺はまだパコパコする旧式の携帯電話しか持ってないんだけど、もしかしてすごく遅れてるのか?
そんなどうでもいいことを考えていると、ネプギアちゃんは恥ずかしそうに指をもじもじとさせ始めた。
「その、できれば、案内してもらえないでしょうか?」
「俺が?」
「はい、本当にできればでいいんですけど……駄目でしょうか?」
いや、まあ、袖振り合うも多生の縁と言うから、案内するのは別に構わないのだけど……この子、大丈夫か?
しっかりしていそうに見えて、どこか抜けているような気がするネプギアちゃんの将来が心配になる。
……なんて言うか、そこはかとなく学園の奴らと同じ匂いがしてきた気がした。
* * *
……そんなこんなあり、俺御波夢人はあの時であった妖精さんに出会うことができるのか?
それよりもまず、俺は無事に学園を卒業することができるのだろうか?
超次元ゲイムネプテューヌはいすくーる 妖精の翼 始まりません。
という訳で、今回はここまで!
あんまり深くは考えずに、とりあえず“はいすくーる”を原作にしていたら、こんな感じになったのではないかと妄想してしまいました。
原作がネプテューヌとネプギアの一人称で進む作品なので、詳しい設定が分からない以上、いっそのことマジック達の世代に放り込んでみようと思いました。
原作の続きって期待してもいいんでしょうかね?
一応五巻までの内容を大まかに考えてあるので、機会があれば続きを書くかもしれません。
まあ、あくまで嘘予告ですからね。
本編優先ですよ。
それでは、次回もお楽しみに!