超次元ゲイムネプテューヌ 夢のヒーローを目指して 番外編   作:ホタチ丸

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はい、皆さんこんばんわ!
実は雛祭りのことをすっかり忘れていました(汗)。
急いで作りましたけど、何とか間に合ってよかったです。
それでは、 特別な日でも普通を はじまります


特別な日でも普通を

「雛祭りだよ、雛祭り!!」

 

「……いきなりなんですか?」

 

 毎度のことながら、ネプテューヌさんの突拍子もない発言の数々は理解できません。

 今日もいきなり出会いがしらに叫ばれた私の身にもなってください。

 最近はギョウカイ墓場との連絡役なんて仕事も増えたのに、これ以上私の負担を大きくしないで欲しいです。

 ……まあ、そんなことを考えても無駄なことは経験上分かっているんですけどね。

 

「もー、いーすんはノリが悪いな。今日は3月3日――雛祭りで女の子の日なんだよ!!」

 

「それは分かっていますが、それを私に言ったところで何の意味があるんですか?」

 

「え、それはもちろん今日は雛祭りだから女神の仕事は……」

 

「――雛祭りは休日でないので駄目ですよ」

 

「早っ!? わたしまだ言い終わってないのに!?」

 

 驚いているところ悪いんですけど、ネプテューヌさんが何を言いだすのかは最初から分かっていたんですよ。

 そうじゃなくても、仕事をサボり気味なんですから。

 ネプギアさんもアカリさんと一緒にいることも多くなり、女神の仕事は実質ネプテューヌさん1人でやってもらわなくちゃ困るんです。

 だから、ネプテューヌさんに休日なんてありえません。

 

「でもでも!? ネプギアは今日仕事ないって言ってたし……」

 

「それは昨日までに自分の分を片づけていたからです。ネプギアさんは少ない時間でも、アカリさんとの時間を作るために努力しているんですよ。ネプテューヌさんも少しはネプギアさんを見習ってください」

 

「……はーい」

 

 今朝早くギョウカイ墓場に出かけたネプギアさんと同じように仕事をサボろうとしても無駄ですよ。

 夢人さんのこともあり、ネプギアさんは犯罪組織との決戦以降も真面目に仕事をしてくださっているんですから。

 

「分かったのなら、早く仕事に……」

 

「すいません、イストワ―ル様。少しよろしいでしょうか?」

 

「はい? どうかしたんですか?」

 

 渋々と言った様子のネプテューヌさんに注意していると、教会の職員の1人が話しかけてきました。

 随分と難しい顔をしていますし、何か問題でもあったのでしょうか?

 

「先程、御波夢人と名乗る身元不明の男性が教会に侵入しようとしたので捕縛しました。何でも捕縛した若い職員の話では、ネプギア様に会わせろとか、イストワ―ル様に呼ばれたとか訳の分からないことを言っておりまして……」

 

「……あっ、はい。その人なら大丈夫ですから、すぐにここに連れて来てください」

 

「分かりました。すぐにお連れします」

 

 ……ああ、そう言えば、こちらの問題もどうにかしないといけませんでしたね。

 あの『勇者への道』が中途半端に終わったため、夢人さんは未だにゲイムギョウ界でその存在を認知されていませんでした。

 そのため、教会から出て行った夢人さんの顔や事情を知っているのは古参の――主に私の補佐をしてくれる職員だけなんですよね。

 顔を知っていても、フィクションではなく本当に勇者を知っていたことを知らない人もいますし。

 今も新しく教会で働くことになった職員の方に捕縛されてしまったらしいですし、どうにかしないと……

 

「あちゃー、ゆっくんってば、また捕まっちゃったんだ。せっかく、この間職員の人に見つからない裏道を教えてあげたのになぁ」

 

「本当、夢人さんには申し訳ないです。こちらからお呼びしたのに、手荒な真似をしてしまったみたいですし……」

 

「まあまあ、とりあえず前みたいに追い出されなかっただけよかったんじゃない? 確か、前って警察まで呼ばれたんだよね?」

 

「そうならないように追い出さないで下さいと伝えて置いた結果が捕縛だなんて――ああ、夢人さんに何て謝罪すれば……」

 

 ネプテューヌさんは気にしなくても、私は気にしてしまうんですよ。

 今の夢人さんの現状は私達が作ってしまったような物ですから。

 しかも、前は運よくアイエフさんが警察の方に事情を説明してくれましたけど、かなりの大事になったんですよ。

 そのせいで夢人さんの悪評がまた息を吹き返そうとしていますし。

 

「ところでさ、いーすんはどうしてゆっくんを呼んだの? ネプギアに頼まれたの?」

 

「いえ、今日は……」

 

「失礼します。不審者を1名、お連れしました」

 

「ど、どうも」

 

 話題を変えてきたネプテューヌさんに答えようとした時、先程の職員がちょうど夢人さんを連れて来てくれました。

 ――その両手を縛って、ご丁寧に無力化した状態で。

 職員に連行されて気まずそうな顔で挨拶をする夢人さんに、私は気を失いそうになってしまいました。

 

 ……夢人さん、本当に申し訳ございません。

 

 

*     *     *

 

 

「――そんなわけで、わたしは不本意ながら、ゆっくんと一緒にバーチャフォレストに来て仕事をしていたりします、まる」

 

「急にどうした?」

 

「いやぁ、急に場面転換が入ったから言っておかないと」

 

 ほら、これもお約束ってやつだから気にしない気にしない。

 連行されてきたゆっくんに謝り続けるいーすんを止めたら、まさかそのまま仕事に行って来いなんて言われるとは思わなかったよ。

 

「まあいいけど、ちゃんと押さえててくれよ」

 

「分かってるって」

 

 ジト目で見つめてくるゆっくんに適当に返して、わたしは今日の仕事を思い出す。

 まず、大量に湧いて出たスライヌ退治――ゆっくんが気絶したため、わたし1人で倒した。

 次に、ハーブ集め――途中でチューリップとダイコンダーに襲われかけたけど、なんとか頼まれてた分は確保できた。

 そして、不法投棄されたゴミの収集活動――これはゆっくんが1人でやってくれたので楽チンだった。

 今は今日最後の仕事、バーチャフォレストの入り口の柵の修復作業をしている。

 ……と言うより、この仕事おかしくない?

 最初の2つは女神の仕事っぽいけど、残り2つは普通に業者の人に任せた方がいいと思うんだけど。

 

「うーん、こんなもんかな? ネプテューヌはどう思う?」

 

「いいんじゃないかな。変に斜めになったりもしていないし、これで大丈夫だと思うよ」

 

「よし、それならこれで終わりだな」

 

 柵に最後の釘を打ち込み終わると、ゆっくんは大きく背伸びをした。

 まあ、持ってきた木材を切ったりと力のいることばかりしていたから仕方ないかもね。

 

「それじゃ、ゴミをまとめ終わったら、ギルドに帰って報告するか」

 

「えー、そんなに急がなくてもいいんじゃないかな。ゆっくんも疲れていることだし、少しはゆっくりしたらどう?」

 

「……はあ、お前がサボらないように監視するのも俺の仕事なんだよ。ほら、さっさとゴミを袋に入れてくれ」

 

「ぶー、融通がきかないなぁ」

 

 ため息をつくゆっくんに、わたしは不満を感じながらも素直にゴミを袋の中にポイポイと入れていく。

 ここで駄々をこねたら、後でいーすんに怒られる未来が見えたからね。

 ピキーンッて嫌な想像が頭の中に走ったよ。

 

「そう言えば、今日は雛祭りなのにどうしてネプギアと一緒にアカリちゃんの所に行かないの?」

 

「聞いてないのか? 夕方にアカリはネプギアと一緒にプラネテューヌの教会に来るんだぞ」

 

「え、そうなの?」

 

「ああ。だから、アカリに何か雛祭りらしいプレゼントでもと思って、イストワ―ルさんに無理を言って仕事を斡旋してもらったんだよ」

 

 なるほど、どうしてゆっくんがネプギアの後を追わなかったかの答えはアカリちゃんのためだったわけか。

 いーすんとしてはゆっくんへの罪滅ぼしにもなるし、ちょうどよかったのかもね。

 ……あれ? もしかして、今回の仕事はわたしがゆっくんのサポートをしたことになるのかな?

 そう考えると、後半の仕事も納得できるような……それでいて、いいように使われただけのような気がしないでもないんだけど。

 

「まあ、アカリちゃんのためだったら仕方ないか――うん、これで全部集まったはずだよ」

 

「分かった。ゴミは全部俺が運ぶとして、ネプテューヌは借りてきた道具の方を頼む」

 

「あいあいさー」

 

 ビシッと敬礼して返し、わたしはさっきまでゆっくんが使っていたトンカチや釘を持った。

 さり気なく重たい物を自分が運ぶと言ってくれるなんて、意外とポイント高いぞ。

 おかげでわたしは楽――ごほん、ギルドから借りてきた物を運ぶと言う重要な役目に集中できるしさ。

 

「でさ、アカリちゃんへのプレゼントって具体的に何を考えてるの?」

 

「うーん、無難に桜餅にしようかなって思ってるんだよ。さすがに今日の報酬だけで雛人形は買えないしさ」

 

「まあ、そうだよね。買えたとしてもお内裏様とお雛様のちっちゃい置物くらいかな?」

 

「それでもいいんだけど、アカリが間違って口に入れるかもしれないと考えるとな」

 

 ギルドへと戻りながら話を振ると、ゆっくんは難しい顔で悩んでいるみたいだった。

 意外とアカリちゃんも賢いし、口に入れるなんてことはないと思うんだけど、こればっかりは何があるか分からないからね。

 

「いやぁ、でも、ゆっくんってば結構しっかりお父さんしているんだね。仕事のないニートも同然なのに意外だよ」

 

「好きで仕事をしていないわけじゃないんだよ。普通に就職できないから、こうして地道にプラネテューヌに貢献して悪評を払拭しようとしているんだっての」

 

 頑張っているゆっくんには悪いんだけど、かなり気の遠くなるような話だよね、それ。

 やってること自体は女神であるわたし達と同じ感じだけど、ゆっくんの評判を考えると……ねえ?

 

「まあ、今日は手伝ってくれてありがとうな。ネプテューヌのおかげで予定よりも稼げたし、帰りにプリンでも……」

 

「本当! さすがゆっくん! 伊達や酔狂でスライヌにやられたりしていないね!」

 

「――やっぱり、ネプテューヌの分はなしにしようか」

 

「嘘ウソ!? ごめんってば!? だから、わたしにもプリンを買ってよ!?」

 

 少し調子に乗っただけでプリンを人質に取るなんて!?

 くっ、スライヌに負けたニートのくせに人の足元を見るとは……

 

「まったく、そんなに慌てなくてもプリンぐらい奢るから心配するなって。その代わり、アカリへのプレゼントを一緒に探してくれよ」

 

「それぐらいならお安い御用だよ! さあ、善は急げって言うし、ギルドまでダッシュ!」

 

「って、おい!? これ持って走れるわけないだろ!? 待てって!?」

 

 そのままわたし達はギルドまで走って帰った。

 ゆっくんには少し怒られたけど、あんまり後悔はしていない。

 何ていえばいいのか分からないけど、こうしてゆっくんと一緒にいることが普通だと思えるのはいいことだと思うんだよね。

 ふっふっふ、妹の彼氏との関係も姉として良好にしてないといけないからね。

 結局、雛祭りは全然休めなかったけど、ゆっくんと一緒にいて飽きなかったし、桜餅を食べて喜ぶアカリちゃんも見れたしで、結果オーライだったし!

 プラネテューヌは雛祭りも平和でした、ってことで完!




という訳で、今回はここまで!
去年書いているなぁって思って、本当に焦りました。
いつもネプギア達ばかりでしたので、今回はネプテューヌとの話をメインにしてみました。
まあ、内容が雛祭りとあまり関係なかったですけどね。
次回コラボの続きを投稿したら、この話の順番を入れ替えるのでご了承ください。
それでは、次回をお楽しみに!
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