◇ 【
俺達三兄弟の<エンブリオ>が戦闘中に進化したことで<墓標迷宮>5階層の配置ボス【スカルレス・セブンハンド・カットラス】を倒すことに成功する。
討伐した後には6階層への階段と地上に戻るためのワープポイントが出現した。あとボスのドロップの中に三個の【エレベータージェム】と言う物が転がっている。これを使うと一回だけ6階層からスタートできるらしいな。
その他には【白骨七刃の宝櫃】とボス討伐報酬である宝箱が出現していた。<墓標迷宮>では5階層ごとに配置されているボスモンスターを倒すとドロップとは別に宝箱が出現するとネット掲示板にあったな。
さらにボスを倒したことでLv50になったな。これで【魔法剣士】はカンストだから次は【剣士】と【魔術師】どっちをメインジョブにするか・・・
『手強い敵だったが、楽しかったな!』
「そうだね。でも、<エンブリオ>が進化しなかったら負けてたよ。グリフありがとうね。それとお疲れ様」
「クル!」
弟二人の言葉に俺も同感だ。あのまま進化せずに戦いが続けば、俺達はデスペナだっただろうな。ずいぶんと都合よく進化したもんだ。
「ところで二人の<エンブリオ>は進化した能力はなんだったんだ?」
『今見てみる』
俺の疑問に二人はステータス画面を開いている。ちなみに俺の【ガルドラボーク】は新たなスキルの他には装備補正であるMPが200にアップして《マジック・アブソープション》の範囲が広くなった。
『ふむ・・・俺は防具性能が上がってスキルを新しく覚えたな』
「グリフは新しいスキルは覚えてないけど、多分ガードナーとしてステータスが上がって、二つのスキルがLvアップした」
「そうか・・・詳しい話はここではなくリアルでするとして、さすがに疲れたからログアウトしてしばらく休憩しよう」
俺の提案に二人は頷き、ドロップ品と宝箱の中身を回収してワープポイントで地上へと帰還した。その後はドロップ品の売買してからログアウトだ。
ちなみにゾンビのドロップ品は回収せずにダンジョンの通路の隅に置いてきた。触りたくなかったからな。【宝櫃】には骨の曲刀と換金アイテムが2個。宝箱の中身は8個の換金アイテムだ。それらをすべて売り合計12万リルになった。
骨の曲刀は性能がいまいちだったのと、デザインが俺とゲイルの趣味ではなかった。三人で分け合い一人4万リル。二人もジョブがカンストしたと言っていたので、進化もしたし実入りが多かったな。
◇ 【
<墓標迷宮>から地上に戻ってきた後、僕たちはドロップ品を買い取ってもらってログアウトした。現在は昼飯を食べて兄達と相談したのち、僕は早めにデンドロにログインしていた。
「クル~」
「よしよし。それにしても本当に大きくなったね?」
兄達を待つ間にグリフを紋章から出して構っているところだが、今のグリフは進化したことで以前より一回り大きくなり体もちょっとたくましくなった。
新しいスキルは覚えなかったけど、既存のスキルは強化したから十分だよね。ちなみにスキルの詳しい記載はこちら。
《弓騎一体》Lv2 パッシブスキル
<エンブリオ>に騎乗すると<マスター>のSTRとDEXを30%アップ。
<エンブリオ>の全ステータスも20%アップ
副次効果として<マスター>に【酩酊】の状態異常耐性付与
《ウインドブレス》Lv2 アクティブスキル
<エンブリオ>の攻撃スキル。口から不可視の風属性魔法攻撃ブレスを吐く。
Lv2になったことで竜巻のような螺旋強風と言うべきブレスになった。
特にダンジョンのボス戦では《ウィンドブレス》のLvアップは本当に助かった。クロス兄貴の【ガルドラボーク】とのスキルコンボで倒せたわけだし。
おかげでジョブもカンストできたし、次のジョブは【騎兵】って決めてるから早く転職したいけど兄貴たちが来るまで我慢だ。
などと考えていた直後に中央噴水広場に兄貴たちがログインしてきた。二人と合流してまずは転職を終わらせよう。
そして、僕は無事に【
クロス兄貴は元々ついていた【剣士】と【魔術師】どちらにするか悩んでいたが、【魔術師】をメインジョブに選んだ。その後は今後の方針の相談だ。
◇ 【
転職を終え、俺は二つ目のジョブ【重騎士】になった。【
【重騎士】は騎士よりもHP、ENDの上りがよく、代わりに他のステータスはSTRとSP以外は【騎士】以上に上がりづらいジョブだ。
覚えるスキルも防具の防御力強化や耐久率上昇、《ダメージ減小》や一時的に防御力を上げるスキルなどがあり、Lvが上がれば俺は今以上に堅くなるだろう。
ちなみに【盾騎士】は【騎士】とほぼ変わらないステータス上昇で盾を使った攻撃スキルと盾で必ず相手の攻撃を弾けるスキルなどの盾特化なジョブだ。
【重騎士】がカンストしたら【盾騎士】になるだろう。【ポルックス】が新たに覚えたスキルとも相性がいいしな。
《アクセル・スカウター》Lv1 アクティブスキル
スキル使用時に自身のステータスにAGI+100の補正を与える。
これによりAGI型のスピードをある程度目で追えるようになる。毎秒SP10消費
デメリットはあくまで補正を与えるスキルなのでステータスが増える訳ではない。
<エンブリオ>装備時のみ使用可能。
これが【ポルックス】が覚えたスキルの詳細だ。相手のスピードを目で追えるようになることは地味に助かる。
相手がどこに攻撃をするかが分からない場合と分かる場合とでは差が大きい。どこに攻撃が来るのかわずかでも見えていれば心構えも違うし、攻撃後の衝撃による体勢の変化にも対処が速くなる。
まぁ、よほどAGIに差が無ければの話になるが。こればかりは戦う相手と今後の進化次第だろう。やっと進化したわけだしな。
やることも終わらせたので今後の方針をクロス兄貴とウッドと相談する。
「ジョブも二つ目をメインにしたし、今後の活動はどうする?」
「ある程度はLvを上げて、僕はまた<墓標迷宮>挑戦したいな」
クロス兄貴は特に意見は無いようで、ウッドはLv上げと<墓標迷宮>挑戦か。
「俺の意見としてはそろそろ別の街にも行ってみたいな」
南にある決闘都市ギデオンや西の海に面している街、北にある花と緑の街カルチェラタン、北西にあるルニングス領などなど、アルター王国内で行ってみたい場所は多い。
ギデオンでは決闘が盛んでティアンと<マスター>が己の技量で勝利を掴むために切磋琢磨しているらしく、観客で賑わっていると言う話だ。
海に面しているところではモンスター種族:魚や時折ドラゴンの海竜種が目撃されていると言う。
他にも情報収集すると魅力的な街々は数多い。そんなところにぜひ行ってみたいのだ。
「あ~確かにそろそろ違う場所にも行ってもいいかもな」
「そうですね。僕も興味があります」
「クル!」
二人とグリフも俺の話を聞いて興味が出てきたようでこの話を詰めることに。そして、相談した結果今後の方針としては・・・
まず、今メインジョブにしている職業をLv25以上まで上げてから他の街へ行くことになった。最初に向かう街はギデオンに決まった。
ギデオンはカルディナに近いことからいろいろなアイテムも豊富にあると言うので、それも目当てに最初に行くことに決めた。
今後の方針も決まったことで今日はここまでとしてログアウト。ギデオン楽しみだな!