◇ 【
ギデオンで観光を楽しみこと三日間。俺達は久しぶりに三人と合流して雑談で盛り上がっていた。観光をしている間にゲイルは馬型モンスターである【シルヴァリオン・ホース】を手に入れ、名付けにリオンと命名したようだ。
ウッドも他のモンスターが欲しくて、従魔師ギルドが企画したイベントに参加。そこで狼型モンスターの【グランヴォルフ】のグランと梟型モンスターの【ステルスオウル】のスオウを仲間にしたと言っていた。
紹介がてら見せてもらった。リオンは俺やウッドにも好意的だったが、グランとスオウは俺とゲイルに懐いてくれなかった。撫でようとしたら躱したり威嚇してくる。
それを少々残念に思いつつ、俺達は三匹の戦闘を見るために狩場へ行くことにした。
まずはリオンだが、ゲイルが乗馬しなくとも戦闘力は高いようでモンスターに対してAGIで翻弄して光魔法を放ち危なげなく戦っていた。ゲイルが乗馬して戦う場合は敵を光魔法で牽制しつつ、突撃してゲイルが構えた槍に貫かれていた。
ゲイルは観光の合間にティアンの【騎士】から乗馬の手ほどきを受けていたようで、中々様になっていた。
次にグランとスオウの戦いぶりだが、グランは爪と牙で攻撃しながら相手の隙をついて地属性拘束魔法の【マッドクラップ】や【クランドホールダー】を使い、相手を拘束してから急所を的確に攻撃していた。
スオウの場合は【気配遮断】と【魔力隠蔽】をうまく使い奇襲を成功させ、その後はヒット&ウェイを繰り返してモンスターを倒していた。
ウッドとグリフとの連携も見事な物でウッドが矢で狙いやすいように誘導したり、矢が当たった瞬間の追撃など行いグリフが前足で吹き飛ばしたモンスターを二匹で止めを刺すなど見事だった。
総じてこの三匹の戦闘力は高い。モンスターはLvが上がると進化して上位の種族になることがあると言うしこの三匹なら進化する可能性は高いだろう。
三匹の戦闘力を確認した後は、ギデオンへと帰還し目についた店に入り今後の方針を話し合った。
「二人は次のジョブは決めているか?」
「僕は【従魔師】がカンストしたら【弓騎兵】だね」
「俺はそろそろカンストする【盾騎士】のLv上げをしてから【従魔師】をLv上げ。その次は凡庸スキル目当てに【冒険家】を考えてる」
二人とも考えているのは下級職か。それも大切だとは思うが・・・
「そろそろ上級職も考えないか?」
俺の言葉に二人は考え出した。上級職。下級職より上位のジョブでステータスやLv上限も下級職とは比べ物にならないし強力なスキルを覚える。中には奥義と呼ばれるスキルもあって就くメリットは大きい。
ただ、<マスター>でも上級職は各自二つまでしか就けず就くための条件もある。中には条件が厳しいレアジョブなんてのもある。まぁ、そう言うジョブは強力な物が多いので目指す<マスター>は多い。
「クロス兄貴はどんなのに就くんだ?」
「俺は【魔法剣士】の上位職である【
だいたいの下級職には能力を向上した上級職がある。剣士系統魔法剣士派生上級職があるのなら目指すのは当然だな。ちなみに条件はこんな感じ。
【
・下級職【魔法剣士】がLv50に達していること。
・攻撃魔法スキルの合計レベル一定値以上。
・ステータスMPが最大値千以上にSTR、AGIの合計値が一定値以上。
この条件のうち一つ目と三つ目は達成しているので後は攻撃魔法を覚えたり、使用してLvを上げることで俺は上級職に就ける。二人は何か考えているかね?
◇ 【
クロス兄貴に上級職のことを聞かれて、僕はちょっと悩んだ。このデンドロを始めるまでは弓士系統のジョブに就くことを考えていたが、<エンブリオ>であるグリフのことを考えると別のジョブが候補に挙がる。
「ウッドは何か考えてるか?」
「そうだね・・・一つは【
「好みと<エンブリオ>で考えた結果か?」
「うん」
弓は僕が一番好きな武器だし、グリフとのシナジーを考えると騎兵系統は相性いいしね。
「もう一つは・・・弓士系統の上級職の中から決めるよ」
「そうか。俺はもう一つを悩んでいるんだよな。剣士系統か魔術師系統どっちの上級職にするかをな」
クロス兄貴ももう一つの上級職を悩んでいる様子。まぁ、上級職は強力だし慎重になるのは仕方ないよね。ちなみに【強弓騎兵】の転職条件はこちら。
【
・下級職【弓騎兵】のLv50に達していること。
・騎乗状態で武器種弓を使いモンスター討伐数一定以上。
・騎獣のステータス合計が一定値以上。
僕は二つ目と三つ目は達成しているはずだから、あとは【弓騎兵】になってカンストすれば就ける。
「【従魔師】の上級職【
「うん。グランとスオウを仲間にしたからありかもしれないけど、僕は彼らを主軸にして戦うより一緒に戦いたい」
もっと仲間を増やそうと思えば【高位従魔師】の選択もあったかもしれないけど、グリフの代わりに騎乗戦闘できる子が仲間になればいいからね。なかなか見つけられないけど。
「なるほどな。じゃあ弓士系統上級職では【
「一応は。就くとしたら今のところは【剛弓士】だけど」
【剛弓士】はSTRの補正が弓士系統の中では高い方だし、スキルも威力の高い物が多いから一番の候補だね。
「他のは難しいか?」
「うん。【狙撃弓士】は戦闘スタイル的に微妙だし、【弓聖】も転職条件が難しい割には就くメリットが少ないかな?」
【狙撃弓士】はDEXの補正が高めで矢の飛距離や命中率を上げるパッシブスキルやアクティブスキルが多い。ただ、デメリットとしてその場から動けなくなったり動いちゃダメと言う条件があるので、グリフに騎乗する僕とは相性が悪い。
【弓聖】はSP、STR、DEXは満遍なく補正があり、スキルもどの状況でも使えるスキルを覚えるけど僕が求めるスキルではない。でも候補としてはありなので悩み中。
まぁ、二つ目に関しては【強弓騎兵】に就いてからだね。それにグリフがどういう進化をするかによっても変わるだろうし、気長に考えよう。
僕の考えはそんな感じだけど、ゲイル兄貴は自分のビルドはどう考えてるんだろう?
◇ 【
二人の上級職に付いての考えを聞いたので次は俺の番だな。もっとも俺は二人の様に悩んではいない。二つの上級職はすでに決めている。
「ゲイルは騎士系統上級職を目指すのか?」
「やっぱり【聖騎士】?」
ウッドが騎士系統上級職【
「いや、それは候補から外している」
「あれ?そうなの?」
「意外だな。能力的にも【ボルックス】とは相性がいいだろう?」
確かに【聖騎士】はHP、STR、ENDに補正があり、聖属性剣技を覚えて騎乗状態で使える攻撃スキルに回復魔法も使える。こいつに就けば俺はよりEND型として堅くはなる。だが・・・
「正直に言えば趣味じゃないだよ。あんなキラキラした正義よりのジョブは。覚えるスキルも一つ習得条件が分かってないし、それに俺は【
【黒騎士】は簡単に言えば騎士系統の【魔法剣士】の様なジョブだ。ただし、【黒騎士】は攻撃魔法だけと言う縛りは無く、他の魔法も使える。その代りステータスの伸びはMPとEND以外は息してないが。
「じゃあ、【黒騎士】に就くの?」
「好みではあるが、【ボルックス】と相性は悪いからなしだ」
「だったら何を考えてるんだ?」
「今のところは【
【
【
予定としてはまず【重厚騎士】に就くことを目指そうと考えてる。ちなみに転職条件はこちら。
【
・下級職【重騎士】のLv50に達していること。
・全身鎧を装備した状態で戦闘を100回以上勝利している。
・ダメージ通算1万以上受けていること。
これが条件。一つ目と三つ目は終わっているので二つ目をクリアするために【ボルックス】を装備した状態で戦闘をしないとな。もうすぐ達成できるけど。
【大盾騎士】はすぐには就けないし、転職条件がまだ達成できていないから気長にこなすしかない。
「全員目指す上級職はあるようだな」
「戦闘をし続ければ転職できそうだね?」
「まぁ、焦ることはないし俺達のペースでやろうぜ」
俺の言葉に二人も頷いたので、しばらくは戦闘を続けて上級職に就くことが目標だな。
話に出てきたジョブは作者が考えたりした物です。wikiを参考にしたりもしました。