◇ 【
俺たちに向かってくる【リガゾルド】と【スケイルリザード・ナイト】 それらに対して俺は先制攻撃を仕掛けた。
「喰らいやがれ! 《クリムゾンジャベリン》!」
それは紅色に染まる大きな槍。【火術師】で覚える《ヒートランス》の上位互換。その魔法を《魔法発動加速》や《魔法多重発動》のスキルを併用した。MPをかなり消費するが【ガルドラボーク】のMPを使うので問題はない。
その五本の紅色の槍が、軌跡を描いて敵に飛ぶ。それに対して敵の行動は【スケイルリザード・ナイト】が【リガゾルド】を守るように手に持っている盾を構える。その直後に《クリムゾンジャベリン》が着弾!
二体の【ナイト】は盾が溶けて持っていた右腕も溶けてなくなるが、痛みに怯む様子がない!? それどころか淡々としている・・・なんでだよ!?
『あいつら・・・おそらく普通の状態じゃないな?』
「ん?・・・! そう言うことか!」
ゲイルはさっきの反応ですぐに察したらしいが、俺は少し遅れて気付いた。【リガゾルド】は配下を支配しているのだと。
てっきり俺は【リガゾルド】が【スケイルリザード】たちにとって王にも等しい存在だから従っているかと考えていたが、そうじゃない。【リガゾルド】の能力の真骨頂は支配能力だ。
支配能力を【スケイルリザード】たちに限定し特化させたことによって、自分に無条件に従い命を捨てることすら躊躇なく実行する。それこそが【リガゾルド】のメイン能力。防御力の硬さは副産物に過ぎなかったんだ。
『他の三体は・・・防具が特別らしい』
ゲイルの言葉に俺は頷いた。残りの三体の【ナイト】は盾が白熱化してるが無事だ。おそらく盾に《炎耐性》に《魔法威力軽減》のスキルが付いているのだろう。盾の熱が引いた直後に奴らは再びこちらに向かってきた。
「完全に支配してるのなら連携行動をいいだろうな!」
『だな! アークさん! 【リガゾルド】の相手お願いしていいですか!?』
「え!? 僕が!?」
『アークさんならその子たちもいますし、連携もいいと思うんですよ! 俺たちは今ウッドが居ないので火力不足なんです!』
ゲイルの言葉に俺も隣で頷く。数でも戦力として数えられないアークさんが居ても、戦闘特化のモンスターが五体。ウッドがおらずグリフも含めた戦力が四名もいない俺たちよりは倒せる可能性があるのではと考えた。
『【ナイト】の相手は俺たちがします! 他に【リガゾルド】がピンチになって駆け付けてくる敵が居たら近づけさせません!』
そう言いながら、ゲイルはリオンから降りて《瞬間装備》を使い剣と【バルギグス】を装備していた。さらに【ポルックス】を紋章に戻して、新たに装備したのは蒼い色合いの美しい全身鎧【BAA】を装備した。
おそらくは【ポルックス】をガーディアンとして出すため。今出さないのは切り札として温存も考えているからだろう。
『リオンはアークさんの護衛を頼むぞ』
「BURU!」
出番がないかと思ったが、ゲイルはアークさんの護衛をリオンに頼んでいる。リオンは光魔法が使えるし馬だけに後ろ足による蹴りもなかなかの威力だ。光魔法については低級の魔法じゃないと使い勝手が悪いがな。
「いいんですか?」
『悩む時間もないですし、特典武具も欲しいわけでもないので』
「俺の方も問題なしです。時々は魔法で援護しますよ?」
あとは倒せるかどうかだが、そこはやってみないとわからんたぐいだ。などと話していたら敵との接触が近い。
「わ、わかりました! まだ切り札もあるのでやれるだけやってみます!」
む? まだ出していない戦力でもあるのか? だがそれなら俺たちよりも勝率はあるな。そうこうしている間に片腕が吹き飛んでいる【ナイト】二体がこちらに持っていた槍を突き出す。
『ふん!』
その二体の攻撃はゲイルが盾と剣で防いだ。すると盾で受けた相手の武器が砕けた。耐久値が少なかったか元々壊れやすい物だったかはわからんが、【バルギグス】のスキル効果で壊れたか!
いきなり武器が壊れたためか相手は硬直した。その隙を逃さずにゲイルは【バルギグス】で相手の顎を強打! 剣で受けていた相手も武器を弾き、盾で腹を強打して押し戻し武器が壊れた相手を剣で首を断ち切るために振るうが、浅く切れるだけだった。
俺は俺で武具が上等な二体を相手にしている。さすがに俺が持っている【ディセンブル】とは格が違うようで接触するたびに大きな傷がついているが、やはり防御力が高いようだ。
だが、防御力が高いだけなら相手する分には問題ない。この分なら、あとから寄ってくる他の【スケイルリザード】たちも相手できそうだな。油断するつもりはないが、最初よりは力入れずに戦えるな。あとはアークさんの戦いを見てどの程度援護するかだが。
あちらはどうなってるか・・・・
◇ 【???】アーク・ランブル
ゲイルさんとクロスさんに言われたので、僕と僕の子達は【リガゾルド】へと向かう。僕の横にはゲイルさんが護衛としてリオンと言う名の馬型モンスターが居てくれる。
「リオン君もありがとうね?」
「BURU!」
まずはリオン君にお礼を言って、その後にうちの子達に指示を出す。全身鎧型の【クリムゾン】と【ブレイブ】には大盾を持たせて、攻撃力の高い戦棍と片手斧を。
機械式甲冑型の【アルファ】には
【クリムゾン】と【ブレイブ】は前衛で【アルファ】は後衛。【ベータ】が主力とする布陣だ。相手は防御力は硬いけどそれは数字だけの防御力なので爆発と火ダメージがある武器を持たせた形だ。
こちらの準備が整ったと同時に、【リガゾルド】が接近。【ブレイブ】にその長い爪で攻撃してきた! 【ブレイブ】は大盾でその攻撃を受け止めるが、力で押し戻されている。
援護するために【クリムゾン】が左から大盾で突撃し、【アルファ】も右側に短機関銃を連射する。しかし、【クリムゾン】の突撃は後ろに飛び回避されて【アルファ】の攻撃はすべて鱗に弾かれた。
【リガゾルド】が後方に着地すると同時に【ベータ】が撃ち込んだ対戦車ロケット砲が命中! 大きな爆音と爆炎が辺りを包む。それらが晴れると・・・
「GI・・・」
多少のダメージを受けたであろう【リガゾルド】が目を見開き血走った眼を僕らに向けている。
改めてみるとなかなか大きなモンスターだ。体長は四メートル近いかな? 腹以外は真っ黒な鱗に覆われているが、そのほかは薄い灰色だ。他に特徴的なのが両手の長い爪。体格もかなり立派だから実際の大きさより大きく感じる。
などと考えていると【リガゾルド】が僕に向かって突進してきた。さすがに僕が彼らの要であるってわかったか。でも、そう簡単にはたどり着けないよ?
【リガゾルド】の進路に【クリムゾン】と【ブレイブ】が大盾に武器を収め、アイテムボックスからあるものを取り出し投げた。すると・・・
ボン!! ボン!! ボン!! ボン!!
「!?!?」
【リガゾルド】を巻き込んでの爆発。今のは知り合いの【爆弾職人】が作った手投げ爆弾だ。ジョブに就いたばかりのころに大量に作った試作品を安く買ったんだけど、ここで役に立つとは思わなかった。下級職の制作物だから高性能ってわけじゃないけど。
あれは物理ダメージじゃなく火属性と風属性の混合属性ダメージだから。ただ、防御力が高いってだけの敵なら問題なくダメージを与えられる。まぁ、こっちに被害出さないためにしょっちゅうは使えないけど、それでも相手に自分を傷つけられるものがあるってわからせれば、不用意に近づいてこないでしょう。
問題はあちらが力尽きるまでこっちの武器が持つのかってことだけど・・・最悪は僕が持つ切り札であるあの子を出す。それで何としても決着をつける。
◇ 【
俺たちが戦闘を始めてから、どれくらい時間が経ったか。 体感では3時間戦っているように感じるが、実際はそれよりも短いんだろうな。
俺と兄貴は戦っている相手を何とか一体は倒したが、その直後から群れの何匹かが俺たちの方へと向かってきた。さすがに戦っていた【ナイト】よりはステータス的にも装備の質的にも格落ちするようだが、防御力が高いから倒すのに時間がかかる。
俺は【ポルックス】をすでにガーディアンとして出しているが、手数が増えても攻撃手段が物理オンリーだからな。クロス兄貴の方は数で攻められるので高威力の魔法攻撃を発動できない。速さ重視の魔法では威力が足りないのだ。
町の防衛側でも疲労が無視できないらしく、徐々に攻撃の勢いが弱りつつある。
俺たちの方はそれくらいだが、最も消耗しているのがアークさんたちだ。正確に言えばアークさんの戦力の消耗が激しい。
遠距離攻撃手段である爆弾や銃の弾は使い切り、機械甲冑型の二体も大斧や大剣を装備して接近戦をしているが、武器はボロボロ体にも大きな傷跡が無数に。長く前衛をしていた全身鎧型の二体などは片腕が動かなくなっている。
時折はクロス兄貴が魔法で援護していたが、こちらに向かってくる敵が多くなるにつれその頻度は下がっている。
それでも彼らは善戦している方だ。相手だっていくら防御力が高くても無傷ではない。両手の爪は一本ずつ折れてるし、黒い鱗もいくつか割れたり剥がれて血が滲んでいる。
とは言え、不利なのはアークさんの方だ。アークさんの戦力はもう満足に戦える状態ではない。今はリオンが援護しているので何とかなっている状態だ。そんな中、アークさんはある行動に出た。
「僕の最大戦力を出します! これで決着をつけます!」
そう言い、右手のジュエルを掲げ・・・
「<
アークさんの眼前に出現したモンスターはこれまでの子達とは大きく違った。まず大きさは【リガゾルド】を超えていた。緑色と深緑色の色合いの重厚感を醸し出した鋼の体。
それは機械兵器としては空想の物で現実的ではないなどと言われる男子なら一度はあこがれる夢の物体・・・ロボットが直立していた。
「『ロボット!?』」
俺たちもロボットという物にあこがれているので目の前に現れた物に大変驚いた。そう言えばドライフのクランが新規アイテムであるロボットの制作に成功したとか見たような?
出現したロボットはそばに移動した機械式甲冑二体から大型の回転式弾倉グレランと大剣を受け取る。大きさが大きさなので大剣はロボットが持てばナイフのようなものだが。
それを持ったロボットは【リガゾルド】に足のローラダッシュで突貫! 【リガゾルド】も向う討つ構えをするが、ロボットのショルダータックルに吹き飛ばされる。
そのまま追い打ちでグレランを何発か放ち大爆発が起こる。【リガゾルド】は爆炎と煙の中から現れ、そのまま怒りのまま爪を振るうが、ロボットの持つナイフに防がれる。
その隙をついて、全身鎧型と機械式甲冑型の四体が分かれて【リガゾルド】の両足を攻撃する。拮抗していた状態でそんなことをされ、【リガゾルド】はバランスを崩し、ロボットの蹴りでまたも吹き飛ばされる。
そんな状況を敵と戦いながら見ていた俺たちはこのまま行ければ勝てるのではないかと希望を抱いた。アークさんの苦しい表情に気付かずに・・・
◇ 【
切り札である【マーシャルⅡM】を出したことで戦況はこちらに傾いたが、あくまで一時しのぎだと言うのは僕がよくわかっていた。
なぜなら【マーシャルⅡM】を今まで出さなかったのには理由がある。【マーシャルⅡM】はすごく燃費が悪い。毎秒ごとにMPを3も消費してしまい現在の最大MPでは30分も動けば行動不能になる。
しかも再度動くには自分のMPをチャージする必要がある。もともと【マーシャルⅡ】のような特殊装備品である乗り物系は搭乗者のMPを消費して動くものがほとんどだ。
そう言う仕様が【ツクモガミ】でモンスター化した際に変質して、今のような仕様になった。さらにはもともとが大型の機械であるためか回復アイテムも使用不能だ。現在のメインジョブである【高位技師】のスキルで修理と言うか回復はできるが、戦闘中にできるわけがない。
だからあの子を出して戦闘する場合は短期決戦を覚悟しなければならない。戦闘特化の四体を出しそれで決着がつかなければ短期決戦型のあの子を出して決着をつける。それが僕たちの基本戦術だ。
だが、今回は相手が強くて他の子達が苦戦したから【マーシャルⅡM】を呼んだ形だ。相手はまだまだ余力があり短期で決着できるかは不明。他の子達も万全とは程遠い状態。正直なところこれで勝てるかは限りなく低いだろう。
「それでも・・・」
ゲイルさんやクロスさんにウッドさん。彼らはこの状況でも諦めず足搔いている。そもそも最初から負けることなんて考えていなかった。ただただ自分たちの能力を把握して最大限に力を出し、この状況をどうにかしようと足搔き続ける人たち。
彼らだけじゃない。僕たちと一緒に居た三人の<マスター>は特典武具に固執してたけど、それ以外の<マスター>は三人と同じだった。この世界で足搔き抗い生きている。
リアルで足搔くこともせずに途方に暮れていた僕とは違う。だからこそ僕も・・・
「足搔くことを・・・生きることを諦めたくない」
その為にできることはなんだってやる! この状況を変えるためにもしかしたらあの子たちを失うことになるかもだけど、それでも・・・
「諦めたくないんだ・・・」
今の僕にはできることはない。あとはあの子たちに託すしかない。この場にはいない方がいいかもしれないけど、だからって僕だけ安全な場所にいることはしたくなかった。
「みんな・・・頑張って!」
できることは応援だけだけど、意味がないかもしれないけどそれでも僕はここに居る。あの子たちの主としてあの子たちの最後になるかもしれない戦いを見続ける。
それからの戦いは死闘と呼ぶ物だった。【リガゾルド】はダメージを受けながら、【マーシャルⅡM】や他四体の子達に攻撃を繰り返し、彼らに深い傷を刻んだ。
すでに全身鎧型の【クリムゾン】と【ブレイブ】は大盾を持つのがやっとで僕の護衛に回り、リオン君が光魔法で援護してくれている。
機械式甲冑型の【アルファ】と【ベータ】は比較的軽傷だけど、もう遠距離攻撃手段の弾丸が尽きてしまい、【リガゾルド】に有効な攻撃手段がなくなってしまった。それでも両足に攻撃すれば【マーシャルⅡM】の援護になるので、今は大型武器の大剣と大斧をもって機会をうかがっている。
最大戦力の【マーシャルⅡM】にしてもそろそろ活動限界に近く、余裕がない。それをあの子も理解しているので攻めが単調になってしまい、相手の攻撃を受けることが増えた。
他の場所で戦う人たちも限界が近いだろう。すぐ近くで戦っているゲイルさんとクロスさんも必死に戦っているが、息も絶え絶えで気力で戦っている状態だ。
「負けるのか・・・」
正直、僕にはこの状態から勝つイメージが想像できない。せっかくあの子たちも頑張ってるいるのに・・・
そんな状況の中ある決断をした者たちが五人いた。正確には人ではなく五体と言うべきかもしれないが。
僕が諦めかけたその時、僕を護衛していた【クリムゾン】と【ブレイブ】が【リガゾルド】に向かって駆け出した!
「二人とも!? 何を!?」
彼らに僕が目を向けた時、二人は大盾をアイテムボックスにしまい、とある物を取り出した。
「それは!!」
その取り出した物とは友人からもしものためにと持たされた爆弾。あまりに威力と爆発範囲が広いので、使う際は十分に距離と安全を考えろと言われた危険物だ。
友人も使うなどとは思わずにただの冗談で言ったことだ。それでも戦闘をする僕にとってはある意味最後の手段だ。とは言えこの状況でそれを取り出したと言うことは・・・
「まさか・・・君たち!?」
二人が何をする察した僕はやめさせようと叫ぼうとしたが、すでに二人は【リガゾルド】のすぐ近くまで到達していた。【リガゾルド】は彼らでは何もできないと判断して、アイテムボックスから対戦車ロケット砲を取り出した【アルファ】と【ベータ】を警戒した。
だが、これはブラフ。【アルファ】と【ベータ】の行動は【クリムゾン】と【ブレイブ】の援護だ。弾はすでに使い切った武器を出すことで相手の注意を自分たちに向けさすための。
その策は成功し、二人は両足にしっかりとしがみつき・・・持っていた爆弾を起爆させた。
ドドォーン!!!
「!?!?」
何もできないと判断した相手が爆発し、自身に大ダメージが発生する。無論、その爆発を零距離から受けた【クリムゾン】と【ブレイブ】もダメージを受けて光の粒子となる。
「二人とも・・・なんで?」
僕はそんな二人を見ていたが、消える直前二人は僕に向かって手を振った。それはまるでありがとうと言っているようだった。
「GIGA・・・・」
大爆発を受けた【リガゾルド】は両足の鱗がすべて剥がれて、痛々しいまでに血まみれになっていた。あれでは先ほどまでの動きで行動するのは不可能だろう。
さらに追撃を与えるために今度は【アルファ】と【ベータ】が行動する。アイテムボックスから黄色と赤色に彩られた見るからに危ないものと言うべき対戦車ロケット砲を取り出す。
「君たちもか! それは使っちゃだめだ!」
その装備は威力を極限まで上げた代わりに反動も極大で一発撃てば武器自体が爆発するとかもしれないという物だ。最初に使うなら二人のHPとENDで爆発を耐えられるが今の状態では耐えられるかわからない代物。
しかし、【アルファ】と【ベータ】は躊躇なく引き金を引いた。直後に発射される大型ロケット。 その後で轟く爆発。何とか原形を保っているが、僕のパーティ欄にはHPが危険域にまで減った二人のステータスが見えている。
撃ち出されたロケットは両足に大ダメージを負った【リガゾルド】に命中し爆発。これまた大ダメージを与えるが・・・
「GI・・・GA・・・」
まだ倒れない。体の鱗は大半がはがれもう満足に戦えないであろうに、膝を地面に付くことなく両足で立っている。倒れるわけにはいかぬと言うかのように。
ここでこの場の最後の満足に動けるものが動いた。【マーシャルⅡM】がローラーダッシュで急接近して【リガゾルド】の後ろに回り両腕をロック。動きを封じた。
「まさか・・・自爆する気なの!?」
【マーシャルⅡM】の原型である【マーシャルⅡ】は僕の友人たちが所属するクラン【叡智の三角】が一から作ったオリジナルアイテム。実際は趣味人たちの集まりであり中にはノリで自爆システムを載せたりする。
僕の【マーシャルⅡM】にも載せてあると言っていたが、はっきり言って使うつもりは完全になかった。それを彼は自らの意思で使うつもりだ。
「ジージー・・・マスター」
「え?」
「マスター二アエテヨカッタデス・・・アリガトウ・・・」
僕が驚いていると【マーシャルⅡM】の通信装置から声が聞こえた。通信装置はあってもAIを積んでいるわけじゃあないから話せないはずなのに。
「そんな・・・待って!」
僕には最後に【マーシャルⅡM】が笑ったように感じた。直後に・・・・
ドォッカァ~ン!!!!
今までで一番の大爆発を発生させて、【リガゾルド】ごと爆発の中に消えた・・・・
【<UBM>【鱗軍大将 リガゾルド】が討伐されました】
【MVP選出します】
【アーク・ランブルがMVPに選出されました】
【アーク・ランブルにMVP特典【巨体遺骸 リガゾルド】を贈与します】
そんなアナウンスが聞こえたが、僕には得で聞こえたように感じた。彼らに意思があることは知っていたし、それらを尊重もしてきたつもりだったが、まさか自らの意思で命をなげうって倒そうとするなんて・・・僕の目からは涙が流れ落ちた。