??? 真宮寺アキラのリアルについて
真宮寺アキラのリアルは何の変哲もない一般家庭だ。アメリカのマイアミに家を持つごくごく普通の一般家庭で生まれた。
名をデイリー・オールディンと言い両親と息子一人の仲睦まじい親子として近所でも有名だ。それからデンドロが発売されるまで、アメリカでは珍しく事件に遭遇することも巻き込まれることもなく平穏に過ごす。
そう言えば一点だけ彼の両親には変わったところがあった。それは重度の日本アニメのファンと言うこと。母親はとあるアニメーション会社の大ファンで父親はロボットアニメの大ファン。
そんな両親に生まれたデイリーも両親の影響でアニメを見せられるのは必然だった。とは言え手当たり次第に見せることはなく、彼の成長のためにも見せるアニメは厳選した。
例を挙げると人が死ぬようなものやスプラッタな表現や絵を写すものは絶対に見せなかった。そう言ったものは小学校を卒業するまで見せないように努めたのだ。
特に父親が好きなロボットアニメのいくつかはそう言う表現が使われるものが多く、大半の記憶媒体は一時的に父親の実家へと送り封印した。(なお、父親は息子の健全な成長のためと涙を流していた)
そんな事情があり、子供時代のデイリーには子供向けアニメが中心だった。もっと詳しく言うと五歳後半から小学校卒業までだ。
そんな日々の中でデイリーがハマったアニメがとあるシリーズのロボットアニメだ。
それらは勇者シリーズと呼ばれ、簡単に説明すると正義のロボットたちが悪のロボットたちや組織との戦いを描いたアニメでデイリーはこのアニメにすっかり夢中になった。
それは小学校を卒業しても変わらず、父親ともそのアニメの話題で盛り上がるのだった(母親は自分の好きなアニメとの会話が少なく恨めしそうに眺めていた)
そんな彼が将来の夢にロボットアニメの制作にかかわりたいと思うのも予定通りと言うべきだろう。現在は単身で日本に渡り、CGプログラマーとしての勉強と日本のアニメ技術を学んでいる。
日本に来たことでフィギュアと言う物を知り、その制作を趣味とした。制作した物は某大型イベントで販売し、ロボットフィギュアとしてそこそこの人気を獲得している。
そんな彼がデンドロを始めたのは特に変わった理由はない。むしろ至極単純な理由でそれは「自分の<エンブリオ>がどういう物になるのか知りたい」と言う物だ。
自分のパーソナルを<エンブリオ>が判断して、現れるオンリーワンがどういったものになるのか興味を抱いたのが始まりだった。
その為、人気だったゲームハードをどうにか販売から半年たってから手に入れ、ようやく彼はゲームを始められた。
チュートリアルでは二足歩行の猫と出会い、その猫から知っていた知識を確認する意味でも説明は聞き、その後自身のアバターは名を真宮寺アキラとした。
かなり自分の趣味が全開の名ではあったが、彼個人はかなり気にっている。その後のアバターはリアルの容姿をいじり彼はデンドロに降り立った。
所属国はドライフ皇国を選び、最初は<エンブリオ>が生まれるまでいろいろの物を見て回った。ドライフの主力兵器である戦車<ガイスト>や機械式甲冑である<マーシャル>など、彼にとっては心躍る物であった。
特に彼を喜ばせたのが<叡智の三角>と言う<マスター>たちの集団が造った<マジンギア>であった。当初は完成して日も浅く、高額な物であったが自分たちが作り上げた力作を彼らは目立つところに飾り、自慢していた。
それを見た彼があこがれていたロボットに乗りたいと思うのは必然だった。そのまま<叡智の三角>に所属しようと考えていたら<エンブリオ>が誕生した。
名を【籠胴人巧 オーパーツ】TYPE:チャリオッツで変形機構を持つロボットだった。
それを確認したアキラはすぐに【操縦士】になり、今日まで経験と実績を積み噂を聞いた<叡智の三角>所属の<マスター>たちとも知り合い、アークともとあるクエストで知り合い友人となる。
その後にバルバロス領での出来事でこれから縁を結ぶ三兄弟と出会うこととなる。
◇ 【
戦闘を始めてどれくらいたったのか? 今の俺にはわからん。それを気にしだしたら戦闘の集中力が切れかねないから。
まずこの戦闘で思ったことは進化してくれて助かったってことだ。正直な話今もまだ戦闘になっている理由が進化して戦闘力が上がったからだ。
進化せずにこいつと戦っていたらもうすでに俺の方がデスペナになっていただろうからな。
『おりゃ!』
【剛爆機竜】が尻尾でこちらを薙ぎ払うように攻撃してきたが、俺は【オーパーツ】の右手に装備された盾で受け止めて、そのまま力任せに押し返した。
相手はバランスを崩し、俺はその隙を逃さずに左手の剣で攻撃する。しかしその攻撃は奴の牙により防がれた。噛みついたことで砕くつもりでさらに力を込めようとするが、それより先に俺の行動が早い。
がら空きになっている腹に盾の角で殴ったのだ。さすがにこれは効いたらしく機械の一部がスパークし剣を離す。
先ほどから俺は接近戦を心掛けている。背中の二連砲塔の威力を考えると自爆を警戒して近距離では使用しないと考えたからだ。
実際にこれまでに敵が背中の武装を使おうとはしない。自爆以外にもすぐに撃てるようなものではないのだろう。
ただ、それでもこちらが有利とはいえない。機械で強化させているため相手のステータスも高く、互角には戦えているが決め手に欠ける。
それにこちらも使えないスキルがあるしな・・・・
??? 【籠胴人巧 オーパーツ】の第四形態について
【オーパーツ】は上級に進化したことでTYPE:ギア・レギオン・アドバンスとデンドロでも珍しい三重複合型にして同種複合型へと進化した。
完全にアキラの大好きなとあるアニメの影響を受けた形だが、これ自体は珍しくない。アルター王国の決闘ランカーにはとある特撮ヒーローの影響をもろに受けた<エンブリオ>を持つ<マスター>が居る。
閑話休題。
進化したことで【オーパーツ】は新たなスキルとレギオン体を得た。レギオン体の名は【ソード・ファルコン】 鳥型の機械獣でそれとギアが合体する新スキル《獣機合体》
このスキルは単純なもので【ソード・ファルコン】のステータスと武装を【オーパーツ】に組み込み装備させると言う物だ。【オーパーツ】に装備スロットは変形機構のデメリットでないが、合体はスキル効果なため装備スロットは関係がない。
アキラはまだ知らないことだが、【ソード・ファルコン】にはステータスがあるが低いため装備スロットが普通にある。
合体したことで【ソード・ファルコン】の装備スロットが【オーパーツ】に移り、合体時限定ではあるが他の装備もできる。今後の課題だろう。
だが、いいことばかりではない。この《獣機合体》にはデメリットが存在する。スキル欄にはこう表記されている。
《獣機合体》 アクティブスキル
レギオン体との合体が可能になるスキル。
スキル名を言葉にし続いてレギオン体の名を言葉にする必要あり。
言葉はソードやファルコンだけでも可
デメリットとして合体時は合体前のスキルが使用不能。
また、合体後にダメージを最大HPの70%以上受けた時、強制解除。
さらに強制解除や合体を解除した場合、同じレギオン体との合体は解除してから
24時間後まで使用不能。
このスキルを使用しているときには《変形機構》に《バースト・ジェット》が使用できない。さらには【オーパーツ】の残りHPが30%を下回ると合体は強制解除。
その場合再び合体できるようになるには24時間もかかってしまう。代わりにそのデメリットがあるので合体に制限時間はないようだが。
つまりはこのスキルを使用した場合、HPが30%を下回る前に相手を倒す必要がある。しかし、それもまた難しいと言えるだろう。
理由は二つあり、一つは合体したことでステータスと武装を得たことで戦いの選択肢が増えたことや純粋に強くなったとはいえ結局はそれ止まりなのだ。
むしろ決め技で決定打であった《バースト・ジェット》が使用不可能になったことで火力が落ちたくらいだ。
二つ目は武装の問題。盾や剣を装備できるからと言って必ずしも強くなるとは限らない。むしろなれない武装に四苦八苦するのが一般的だ。
アキラが戦えているのは自分の半身と言える<エンブリオ>だからと《操縦》スキルレベルの高さゆえだ。
ましてやアキラには盾と剣を生かすためのスキルが全くない。乗機しているのが<マジンギア>であれば近接用のスキルを付与されている場合があるのだが、現時点の【オーパーツ】にはない。
結論から言えば、現状の新スキルはステータスアップのスキルでしかないのだ。それを生かすための他のスキルやジョブスキルが圧倒的に足りない。
もっともこの問題は新スキルを使用した場合の話だが・・・
◇■◇■◇■◇
戦い始めてから数分が経過したが、戦い自体は互角だがこのままではアキラは確実に負けてしまう。決め手に欠けているからだ。
ステータスアップしたことと盾と剣と言う武装を手に入れたことで接近戦では互角に戦えているが、そもそも相手は接近戦が得意ではないのだ。
そんな相手に接近戦で互角の戦いをしていては勝てるわけがないのだ。まして相手にはこの状況を打破できる手段があるのだから。
『がぁ!?』
攻防をしている最中にとうとうアキラは盾で相手の攻撃を受けきれずに尻尾の攻撃を喰らってしまった。さらにその攻撃を踏ん張りきれずに相手からかなり距離を吹き飛ばされてしまう。
その隙を【剛爆機竜】は見逃さない。すぐさま体勢を整えて尻尾をアンカー形態に移行。そのまま背中の二連砲塔が稼働。
『くぅ!?』
アキラはわずかな抵抗として近くの大岩の陰に避難するが、そんなことをしても意味がないことはわかっていた。
【剛爆機竜】はその行動をあざ笑うかのように砲塔をアキラの隠れている大岩に向け、狙いを固定して発射。轟音と共に飛来する砲弾が大岩に着弾すると・・・・
ボォッカァァン!!!
発射の轟音以上の爆発音を響かせて、大岩を粉砕。その爆発にアキラと【オーパーツ】は・・・
『まだやられてはいないぞ!』
爆発の煙からランドクルーザーに変形した【オーパーツ】が猛スピードで登場。そのまま【剛爆機竜】へと突撃する!
ドカガシャン!!!!
猛スピードで突っ込んで来た【オーパーツ】に【剛爆機竜】は体のバランスを崩す。一方突撃してきた【オーパーツ】は危なげなく体勢を整えて、走り去る。
そのまま相手との一定の距離を保ちながら円を描いて走行している。これに対して【剛爆機竜】はバランスを立て直して、再度二連砲塔を撃つために尻尾をアンカー形態にしようとするが・・・
空から【ソード・ファルコン】がアンカー形態になる途中の尻尾に自分の尻尾――合体すれば剣になる部分――を飛翔したまま充てる。さながら爪で獲物を狙う猛禽類のごとく。
アンカー形態に移行する途中を狙われて、装甲が機能しないため無視できないダメージを受けてしまった。さらに・・・・
『もう一発!!』
円を描いて走行していた【オーパーツ】もその隙を逃さずに方向転換し、再度の突撃を行う。この攻撃も喰らってしまった【剛爆機竜】は横に倒れてしまった。
上空からは【ソード・ファルコン】が装甲が薄い尻尾の変形を狙い、地上では【オーパーツ】が体当たりを狙う。
先ほどまでの戦闘とは違い一気にアキラの有利な展開になったのだ。
砲弾が発射される寸前にアキラはこのままでは負けると考えて、決断をしたのだ。すなわち合体の解除を。合体を解除しすぐさまランドクルーザータイプへと変形。【ソード・ファルコン】と共にその場を【剛爆機竜】に見えないように離れた。
その後は合体よりも戦いなれているこのままで戦い、【ソード・ファルコン】には上空から援護してもらうことにした。
結果を言えばまさにその選択がこの場での最善策だったのだ。いくら《獣機合体》のスキルが強力でも現在のアキラはそのスキルを十二分に使いこなすにはいろいろと足りないものがある。
それならば【ソード・ファルコン】も自立行動が可能なことを最大限に生かし、2VS1の状況を作れば【オーパーツ】の現時点での切り札である《バースト・ジェット》を撃つこともできる。
戦いの相手である【剛爆機竜】がAGI型でないのもアキラにとっては幸運だった。現在の相手は二体の動きに翻弄され最大の攻撃を生かせない状況になってしまっているのだから。
そのままアキラは何度か体当たりを実行し、確実にダメージを与えていた。この攻撃が有効なのは単純なことで堅い物体が猛スピードで物にぶつかれば普通に効くのだ。
ましてや今の【オーパーツ】はアキラの《操縦》スキルや各種ジョブスキルで相当の防御力を持っている。
そんなものが音速に近いスピードで体当たりしているのだからその威力はすさまじいものになっている。
しかし、そんな状況にも変化は唐突にやってくる。
『しまった!?』
【オーパーツ】が片側のタイヤに大きな岩に乗り上げてしまい浮いて、反対側のタイヤ二個だけで走行している状況になってしまったのだ。
この千載一遇のチャンスを【剛爆機竜】は見逃さなかった。
すぐさま上空の敵を見上げ、距離が遠いことを把握。そのまま二連砲塔の発射準備をする。だが・・・
『残念だったな!』
しかし、アキラはその状況すら利用する。
『《
片側のタイヤが浮いたまま変形し、即座に体勢を整えた。すでに発射体勢になっている【剛爆機竜】は問題ないと判断。このまま自身の最大火力で葬るつもりだ。
『《バーストジェット》!』
ゆえに相手が攻撃してきたのは驚愕であり、しかもその狙いが背中の二連砲塔だったことにさらに戦慄した。
狙ったアキラの攻撃は発射状態の赤熱した砲口に命中し、大爆発を発生した。
その大爆発の中で【剛爆機竜】は背中の砲塔は溶解し、背中の大部分も溶解した部品で燃えてしまう。そのまま大ダメージを受けても【剛爆機竜】はまだ倒れない。
しかし、もう虫の息であり接近した【ソード・ファルコン】の尻尾剣を受けて頭部が半ば切り裂かれた。さらに近づいてきた【オーパーツ】の拳の一撃を喰らい頭部は体から吹き飛んでしまった。
【<UBM>【剛爆機竜 カノンボルス】が討伐されました】
【MVPを選出します】
【【真宮寺アキラ】がMVPに選出されました】
【【真宮寺アキラ】にMVP特典【爆音双砲 カノンボルス】を贈与します】