三兄弟の系統樹   作:出来立て饅頭

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いろいろあって遅れました・・・


第六十五話  イベントの招待券

  ◇  【剛弓士(ストロングアーチャー)】ウッド・アクアバレー

 

 

ゲイル兄貴がいい買い物をしてからリアルでは六日経ち、デンドロ内では三日が過ぎようとしていた。その間に僕たち三兄弟はそろそろレベルが500に達するので最後の追い上げの狩りに。アキラとアークは知り合いたちに国を出るので挨拶に回ってる。

 

現在は倒した直後のボス級モンスターである大きな牛の【バーサーク・バッファロー】を倒してその宝櫃を開けるところだ。

 

「さて? 何が入っているだろうな?」

 

代表としてクロス兄貴が開けるが中に入っていたのはライブチケットに酷似している三枚の紙きれだった。三人が頭の上に疑問符を浮かべるが、それを手に取り詳細を確認すると・・・・

 

 

 

 【トレジャーイベント参加権】:

運営主催の特別イベント宝探しへの参加権。

 

 

 

その他に日本時間と日付が書かれており、その時にログインしているとイベント会場へ転送してくれるらしい。

 

「運営のイベント?」

「掲示板で見たことがあるな。時々ボスクラスの宝櫃や《神造ダンジョン》の宝箱からこの手の物が見つかるって」

『ああ、俺もデンドロ内で聞いたことがある』

 

クロス兄貴とゲイル兄貴は知っているようだ。詳しく聞いてみると運営が用意した突発的なイベントの参加権とのこと。

 

「つまり、俺たちはそのイベントに参加できると?」

「そう言うことだな」

『ちょうどいいな。今回の狩りでカンストするし、<マスター>だけのイベントなら俺たちが今の時点でどこまで強いのかわかるぞ』

 

ゲイル兄貴の言葉を聞いて僕も考える。確かに<マスター>だけのイベントならティアンが巻き込まれる事も負けられない戦いでもない。本当にゲーム感覚で楽しめるし確かめられる。

 

「どういうルールのイベントなのかはわからんのが不安要素だが、楽しみではあるな」

「そうだね!」

 

その後の僕たちは狩りを続けて見事カンストになった。それから街へと戻りアキラとアークに報告し、二人も喜んだ。アキラは自分は参加できないのが悔しそうだったけど。

 

彼らのあいさつ回りはまだまだ終わらないようだし、そう言う意味でもいい時間つぶしと言える。とりあえず僕たち三兄弟はイベントの準備をすることに。

 

 

 

 

  ▼  とある謎空間

 

 

 

ここはどこか定かではない謎の空間。そこには二足歩行でベストを着込んだ猫と顔がそっくり同じの男女がいる。

 

 

「今回のイベントの参加者はーこのメンバーでいいかなー?」

「ああ、問題ないだろう」

「ふふ~ん♪ 主な参加者は第六形態の<マスター>で~何人かに同僚が注目している子を選んだよ~」

 

二足歩行の猫は管理AIであるチェシャ。そして双子であろう男女はイベント担当の管理AI。名前を男の方がトゥイードルダムで女の方はトゥイードルディーという。

 

「ちなみになんだけどーこの三兄弟を選んだ理由はー?」

 

チェシャは自分が注目している三兄弟がこのイベントに選ばれた理由を知りたくて双子に質問した。

 

「同僚が複数人注目していると言うことが一つ」

「もう一つは~この三兄弟のうちの一人が超級職の条件をクリアしそうだから~」

「超級職を得る過程で進化が早まるかもしれない。また、他の二人の刺激になりえるから」

 

理由を聞いてチェシャは安心した。理由が至極まともな自分たちの目的にもマッチしている物だったからだ。

 

「三兄弟の理由は納得したー。でもさ・・・この三人はやりすぎじゃないー?」

 

チェシャは他の参加者である三人にも言及した。なぜならその三人は実力が他の参加者と比較しても差がありすぎるし、何よりそのうちの二人はいろいろと規格外な二人だからだ。

 

「それは見解の相違だ」

「今回のイベントは~別に戦いを強制するようなものじゃないし~でもでも~あまり戦ってくれないと困るから~そのための起爆剤として選んだの~」

「起爆剤と言うのは理解できるよー。でもねぇ~? もっと他に適任者がいたんじゃないー?」

「確かに能力的に他に適任者は何人かいた。それでも我々の目的を考えた結果、この三人が適していると判断した」

 

トゥイードルダムの発言を受けてチェシャは何も言えなくなってしまった。確かに自分たちの目的を考えたらこの三人が起爆剤としては適しているだろう。

 

「戦って勝てれば~大金が手に入るからね~♪ まぁ・・・できるかどうかは別問題だけど~」

「それでも何人かは挑戦すると予想している。賞金首の犯罪者討伐を」

 

そうこのイベントにはとある犯罪者の<マスター>三人が参加するのだ。

 

(大丈夫かな~・・・・)

 

目的は理解しているし納得したチェシャではあるがどことなく不安が頭をよぎった・・・・

 

 

 

 

  ■  とある<マスター>たち

 

 

 

ここは人が近寄ることを恐れている秘境のさらに奥地。ティアンはおろか<マスター>でもどのようなモンスターが現れるか全く予想できないため、人影は見当たらない。

 

しかし・・・逆を言えば人が全くいない場所であるので人との接触を避けたい者たちにはうってつけの場所と言える。

 

そんな場所に人影が現れた。三人組で二人はその影の形から大人のようだ。もう一人はかなり小さく子供と予想する。

 

「それで・・・このイベントには参加すると言うことでいいのか?」

「はい。せっかく手に入れたので物は試しと言うことで」

 

人影は言葉を発し、その姿をあらわにした。一人はなんというかマフィアの幹部かと言うような足まで届くスーツジャケットと長いマフラーを首に掛け、ギャングハットをかぶっている男。

 

もう一人は前者の男と比べると特徴がない男だった。しいて特徴を上げるのなら黒ぶち眼鏡を上げるくらいだ。

 

「まぁ・・・確かにな。暇つぶしにはなるだろう」

「宝探しですし、この私はともかくあなたには有益かもしれませんよ?」

「少しは期待するさ」

 

そう言うスーツの男は言葉とは裏腹に全く期待していないようだった。

 

「ねぇねぇ? このイベンチョ? 参加するの?」

 

そこで子供が口を開く。下っ足らずな言葉を口にしたその子はピアノの発表会にでも行くかのようなフリフリの真っ赤なドレスを着ていた。

 

「ああ、そうなる」

「そっか~! たのしみ!」

 

スーツの男の言葉に服装から少女と言うべきドレスの子は楽しくて仕方がない笑顔で答えた。

 

『『『『SYAー!』』』』

 

そんな場面で場違いにも四つの頭を持つ多頭蛇であるヒュドラが襲い掛かった。そのモンスターは【グラトニー・ヒュドラ】と呼ばれるヒュドラで常に獲物を探して、見つけるとどんな者でも食い散らかす危険モンスターだ。

 

しかし・・・相手が悪かった。

 

「マイナス」

 

襲い掛かったヒュドラはつぶやいた少女によって、一瞬で細切れにされ宝櫃を残して消えた。

 

「わぁ! また宝箱でた!!」

 

その宝櫃をまるで自分が倒したことを知らないように少女は無邪気に喜ぶ。

 

「やれやれ何度目だ」

「ここは彼女が忙しくて、なかなか休めませんね」

「最悪、俺かあんたが森ごと消すか?」

「それは最終手段ですね」

 

そのことに関して二人の男はごく当たり前のように受け入れた。そうして彼らはさらに森の深いところを行く。




原作呼んでいる読者の皆様なら最後の三人はバレバレだろうなw
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