ぷにっと萌え(やはり・・私には彼の代わりは出来ないか。でも、このままだと何も変わらない。取り敢えず何か対策をしないと)
ギルドをどの様にして纏めるべきか。そもそもこのギルドが今まで成立していたのはモモンガが居たからだ。このギルドは皆の個性が強いので正直モモンガが居なければもっと早い段階で崩壊していただろう。ぷにっと萌えは改めて、モモンガのギルド長としての素質を知り同時に自分達の不甲斐なさを感じた。しかし、今モモンガは居ない
何か対策をしなければ。そんな事を考えている時、メッセージが送られて来た。
ウルベルト《ぷにっと萌えさんちょっといいですか?》
ぷにっと萌え「ええ、大丈夫ですよ」
ウルベルト《少しナザリックの外に出てみようと思いメッセージで連絡しました》
ぷにっと萌え「別に構いませんよ。でも、あまり遠くに行かないで下さいね」
ウルベルト《ありがとうございますぷにっと萌えさん》
ぷにっと萌え(ウルベルトさんも彼なりに何か考えているんでしょね。自分は少し焦っていたのかも知れない。この非常事態の中で自分が一番冷静でいたので、無意識に自分で何とかしなければと思っていたのかも知れない)
ぷにっと萌え「伝言。タブラさん少しいいですか?」
ウルベルトside
ウルベルト(頭で分かっていたのにどうして行動に移すことが出来ない)
ウルベルトはユグドラシル時代、たっち・みーと何度も喧嘩した。だがウルベルトも理解していた、彼が悪い奴じゃない事を。しかし、ウルベルトはたっち・みーとわかり合うことは出来ない。何故ならウルベルトの理想は悪でたっち・みーの理想は正義、その違いが2人を対極の存在にしたのだ。正義を否定した者と正義を肯定した者。その一つの違いが2人の間に常に壁を作る原因になった。
ウルベルト(俺はどうすればいいんだ・・・ん?)
ウルベルトが墳墓の入り口に到着すると一つの影が見えた。
ブループラネット「こんばんは、ウルベルトさん」
ウルベルト「ブループラネットさん!!どうしてここに」
ブループラネット「セバスの報告で夜空が見えると聞いたから見に来たんだよ。ウルベルトさんこそどうしてここに?」
ブループラネットの返答にウルベルトはすぐに納得した。彼は自然が好きで、第六階層に夜空を作ったりしていた事を思い出したからだ。
ウルベルト「俺は・・・」
ブループラネットの質問にウルベルトは沈黙した。ウルベルトはまだユグドラシルの時の事に負い目を感じているからだ。
ブループラネット「当ててあげます。恐らくたっちさんのことでしょ」
ウルベルト「!?どうして」
ブループラネット「分かりますよ、貴方が一人で悩むのは基本的にたっちさん関係ですから」
ウルベルト「・・その通りです。俺はどうすればいいと思いますか」
ウルベルトは今の考えをブループラネットに話した。
ウルベルト「この非常事態に対応するためにギルドが一つになる必要があります。ですが・・・俺には何度考えてもモモンガさん無しでたっちと協力するイメージが出来ない。俺は・・・怖いんですよ。また俺たちの所為でギルドがバラバラになるのではないかと」
ウルベルトは話終わるとその場で膝をついた。ウルベルトは未だにあの時の事を、あの時の自分を許せないでいる。そんなウルベルトにブループラネットが。
ブループラネット「だったら協力しなきゃいい」
ブループラネットの発言にウルベルトは顔を上げた。
ウルベルト「どういう意味ですか?」
ブループラネット「そもそもこのギルドは個性が強すぎます。ギャップ萌え、エロゲ好きのロリコン、メイド服好き、自然大好きな人やヒーローが好きな人、厨二病と脳筋にそれから・・・」
ウルベルト「・・・それがなんだと?」
ブループラネット「つまり、我々は元々性格もやり方もバラバラなんですから無理に合わせても意味がないんですよ。確かにモモンガさんが居た時はこのギルドは纏まっていました。こんな癖の強いメンバーを纏める事ができる彼は凄いと思う。でも、今ここに彼は居ない。モモンガさん無しでこのギルドが纏まることは無いと思います」
ウルベルト「・・・・それならどうすれば良いのですか?」
ブループラネット「纏まることができないなら協力しなければいい。・・・ゴールが同じなら」
ブループラネットの発言をウルベルトは理解出来なかった。どういう意味なのか、それすらも理解することが出来なかった。彼の言うゴールとは何なのか。
ウルベルト「ゴール?」
ブループラネット「今の我々の目標はモモンガさんを見つけること。なら、足並みを揃えなくてもいいと思います。ゴールが同じならバラバラでも、いつかは目的の場所に着くことができるじゃないですか」
ブループラネットの言葉でウルベルトの中にあった霧のような何かが消えた。それと同時に、ウルベルトは解けなかった問題を解いた時のように薄っすらと笑みを浮かべた。
ブループラネット「貴方もそう思いませんか。たっちさん」
ウルベルト「!!!」
ブループラネットが名前を呼ぶと、柱の影からたっち・みーが出てきた。
ウルベルト「たっちさん・・・何故ここに?」
たっち・みー「いつから気付いていたんですか?」
ウルベルトの質問に答えるよりも先に、たっち・みーはブループラネットに質問をした。
ブループラネット「ウルベルトさんが膝をついた辺りです。たっちさんこそ、隠れて盗み聞きですか。あまり、いい趣味とは言えませんよ」
たっち・みー「ウルベルトさん、私は・・」
ウルベルト「言わなくていい。俺も貴方に謝る気は無いです。
たっち・みー「・・・しかし」
ウルベルト「たっちさん、俺は貴方に謝らない。貴方も俺に謝らないでいい。だから・・・俺と勝負して下さい」
たっち・みー「勝負・・ですか?」
ウルベルトの唐突な申し出に一瞬戸惑っていたが、彼の真剣な目を見てたっち・みーも理由を聞いた。
ウルベルト「モモンガさんを一人にした原因は俺たちだ。だからこそ俺たちにはモモンガさんを救う義務がある。でも、俺たちが協力しても意味は無い。あの状況を作ってしまった俺たちが、今更協力したところでどうしようもない。だから、勝負して下さい。どちらが先にモモンガさんを見つけることが出来るか」
ウルベルトの言葉で、たっち・みーは改めて自分の不甲斐なさを知った。ウルベルトが必死に今を変えようとしているのに対して、自分は何も出来なかった。ウルベルトの考えは正しい。モモンガを一人にした原因は自分達だ。だからこそ、自分達にはモモンガを救う義務がある。
たっち・みー「その勝負、受けます。その代わりに一ついいですか?」
ウルベルト「何でしょう」
たっち・みー「もし、私が最初にモモンガさんを見つけたら・・・私と友達になってくれませんか」
ウルベルト「たっちさん・・・絶対に嫌です」
ウルベルトはこれ以上にない程の笑顔でたっち・みーの申し出を断った。
たっち・みー「ちょっ!!今の断るとこじゃないでしょう」
ウルベルト「しかし、まあ・・考えておきます」
ウルベルトはニヤつきながら小さく呟いた。
ブループラネット「二人とも、これから頑張って下さいね」
たっち・みー、ウルベルト「「居たんですか、ブループラネットさん」」
ブループラネット「何この扱い」
ブループラネットが自分の扱いに、二人に文句を言っていると。
タブラ《ウルベルトさん、少しいいですか?》
タブラからメッセージが送られてきた。
ウルベルト「どうしました、タブラさん?」
タブラ《遠隔視の鏡でナザリック近郊を調べていたのですが、森の近くに要塞の様な場所がありましてね。その要塞の中央に石で作られた像が置いてあるのですが・・・》
ウルベルト「それが何か?」
タブラ《その像が持っている杖の形が似ているですよ。・・・スタッフ・オブ・アインズ・ウール・ゴウンに》
ウルベルト「はっ?」