「人」と「中」という漢字がくっつくと「仲」になりますよね~
今回はそんなお話です。
あれから僕たちは馬車についた。
馬車に三人で馬車に乗り込み、馬車独特の揺れを感じながら一息つく。
「ようやくゆっくりできるね・・・。」
「そ、そうですね。」
僕の意見に同意を示してくれるエリー。そういえば・・・。
「そういえば、アイテムの分配をどうしようか?」
「えっ! い、いえ私は大丈夫です。」
「いえ、そういうわけにはいきません。事実あなたも手伝ってくれたではありませんか。」
「で、でも・・・。」
「でもじゃないよ。ほら、クエストが完了できなくなっちゃうから、これ以上は上げられないけどさ。」
そういって僕は、ゴブリンの討伐の証拠となるアイテムを取り出す。すると、観念したのか申し訳なさそうにアイテムを両手に取った。
「・・・わ、分かりました。 す、すみません。」
「いや。こっちこそお世話になったからね。当然のことだと思うよ。」
「そうですよ。むしろ渡さなかったら失礼だと思います。」
そんな会話がありながら、僕たちの乗っている馬車はユニオンの街へと進んでいったのだった。
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町につき、馬車を降りる僕たち。目の前にはユニオンの活気にあふれる姿が映し出されていた。ゆっくりとギルドにクエストクリアの報告をするために歩いていく。だが僕は少し気になることがあった。実をいうと、エリーの目がどこか力を持っているような眼差しになっていることに馬車に乗っている途中に気づいたからだ。なぜなのか分からないので聞いていなかったのだが、いい加減聞いたほうがいいのかもしれないと思い、ギルドの前で口を開こうとした瞬間エリーは急に振り向き、口を開いた。
「わ、私を《運命の星》に入れてはもらえませんか!」
「えっ!?」
急なことに驚きを隠せない僕。その僕とは対照的に落ち着いているスノア。そんなスノアを見て落ち着きを取り戻した僕は、エリーに真意を問う。
「・・・どうしてクレジットに入ろうと思ったのかな?」
「え、えっと。・・・さっきの戦闘を通して、私は自分がすべきこと、そして自分自身が成し遂げたいことがなんとなく分かった気がするんです。
わ、私は今までただなんとなく生きていました。・・・だけど、このクレジットに入ればそれが変わるかもしれないと思いました。強さとはなんなのかを理解できそうなんです。
・・・ぜ、全部私のわがままですが、よろしかったらあなた方のクレジットに入れてください!」
エリーはそう強く言って頭を下げた。僕はスノアの方へ向き、顔を見た。・・・どうやら僕と同じ答えのようで、優しく微笑んでいた。僕はエリーの方へ向き直り
「顔を上げてエリー。・・・こちらこそよろしく。一緒に強くなろう!」
「よろしくお願いします。・・・頑張りましょうね?」
「・・・は、はい!」
エリーは泣きそうな顔で笑った。
それと同時に僕たちのクレジットにエリーが加わった。仲間が増えるこの喜びをなんと例えればいいのだろうか。とにかく、いろいろな気持ちが胸を行き来して高揚感へと変わっていく。ふと銃をみると、思ったとおり薄く輝いていた。
「・・・では、そろそろ行きましょうか。正式に登録するためにも、ね。」
スノアのその明るい包み込むよな声で僕たちはギルドへと動き出した。
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「それでは、エリーさんを《運命の星》に入れます。・・・完了です。」
あれから僕たちはギルドに入り、クレジットにエリーを登録していた。入ったときは結構人が並んでいたけど、ギルドの掛かりの人が手早く作業をして、あっという間に僕たちの番になっていた。
そして今その作業がちょうど終わり、エリーにカードが返された。
すごく嬉しそうで、さっきのエリーと今のエリーのどちらが本物なのか少し気になるところだ。まあ、どちらのエリーも本物に違いないので考えるのをストップする。
それと同時にクエストの完了報告をし、最終的に帰ってきたお金はクエストクリアの報酬とゴブリンの落とすアイテムを合わせて28000キルになった。
自分でいうのもなんだけど、初めてにしてはいいできじゃないかな?・・・まあ、死にかけたけど。
「そ、それじゃあ、用も済んだし外に出ようか。」
そんな思いを払拭するかの如く早口で僕はいった。そしてそんな思考の迷路から抜け出すべく早足にギルドから出たのだった。
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「意外と稼げたね~。」
歩いている最中、今日の報酬を目の当たりにしながら話をふる。が、スノアはどこか呆れたふうな佇まいで僕の心を傷つける。
「まあ、その分痛手も負いましたけどね・・・。」
「そっ、そんなことよりも宿は昨日泊まったところでいいかな?」
「・・・まあ、いいんじゃないでしょうか。」
露骨な話の展開で女神からジト目で見られる僕。しかしこんなにも女神からジト目で見られる僕っていったい・・・。まあ、ある意味すごいことである。と、どうでもいいことを考えていると、話しから取り残されたエリーが質問をしてきた。
「あ、あの、その宿ってどの宿ですか?」
「ああ、あの前の方ににみえる大きめの宿だよ。一泊2500キルで朝食が付くところなんだ。」
「さきほど話していた通り、昨日泊まった宿なんですよ。」
「・・・そ、それってあの宿ですか?」
そういってエリーはその華奢な細い手を前にだし、僕とスノアが言っていた宿を指差す。表情は驚きの感情が強く、少しばかり目が大きく開かれており、その丸い紅色が顔を出していた。
「うん。そうだけど・・・、どうしたの?」
「あ、あの宿に私も泊まっていました。」
「え!?」
「・・・すごい偶然ですね。・・・まるで会うことが定められていたかのようです。」
なんとエリーは同じ宿に泊まっていたようだ。驚きの事実である。しかし、その割には宿では会わなかった。・・・なんというか、よくわからない気分だ。それはスノアも同じらしく、僕と同じような顔をしていた。
と、いうかスノア(女神)がそんなこと言うとリアルに聞こえて仕方がない。
「・・・まあ、それじゃあ話は早いね。今日もあそこに泊まろう。」
「そ、そうですね。」
話をしているうちにその宿は目の前に立っていた。扉を開けその中に入ると、やはりあのおばさんがいたのだった。
「おや? 三人ともいらっしゃい。 ・・・だけど、あたしの記憶違いでなけりゃ、そっちのお嬢ちゃんとそっちの二人は別のお客さんじゃなかったかい?」
「すごいですね! 覚えているんですか!?」
僕は素直に驚きを隠せなかった。まさか客を一人一人覚えているとは思わなかったからだ。
「まあねぇ。客商売はこれくらいできないとやっていけないからねぇ。・・・で、いったいどういうことだい?」
「実は、クレジットを組んだんですよ。」
別に隠す必要もないので正直に応える。
「・・・ああ、なるほどねぇ。そういうことかい。・・・じゃあ、2つの部屋で泊まるんでいいのかい?」
「はい。それでお願いします。」
「それじゃあ、7500・・・いや、7000キルで泊めてやるさねぇ。」
「え!?いいんですか?」
「いいよいいよぉ。まあ、この街にいる間はうちで泊まっとくれると嬉しいけどねぇ。」
「なるほど。こっちも嬉しいですよ。この宿、一泊しかしてないですけどいいところだって思いましたし。」
そういいながら、おばさんに7000キルを手渡す。
「そいつは嬉しいこといってくれるねぇ。・・・よし、ちょうど7000キルだ。部屋に案内するよ、とその前に、夕飯を出してやらないとね。」
「いえ、悪いですよ。昨日も・・・・。」
昨日も夕飯をだして頂いたのにもかかわらず、今日も出してもらうのは流石に悪いと思い断ろうとしたが、その瞬間僕のお腹は自己主張するかのように大きな音をあたりに響き渡らせた。そのため、僕は途中で言葉が止まってしまった。ちらっと二人の方へ向くと、笑いをこらえているのがわかる表情が見え、僕の顔は烈火のごとく火を吹き出した。
「・・・それじゃあ、行くさね。」
「・・・はい。」
僕はうなだれるかの如く、お腹から小さな声を絞り出すのだった。
いかがでしたでしょうか?
話があまり進まなくてすみません・・・。
ですが、これが私クオリティw