「はぁ…」
今日も快晴なこの島。まだ風は冷たい。はずなのに額に一筋の汗を流しながら歩いてる俺。なんでこうなった?
簡単に言ってしまえば低血圧で午前中は半寝のみさきをおんぶして登校しているからだ。
「zzzzz」
「呑気なこった」
夢の国に行っているみさきを羨ましく思いダラダラと、しかししっかりと進んで行くと停留所に着く。勿論バスなど来ない。
「大体10年位ブランク有るけど飛べっかな…」
そう言い踵を浮かし
「Fly」
宙に浮いて行った。その姿勢はとても安定し綺麗なものだった。
「意外と飛べるな、よし」
と少しスピードを上げ飛んでいった。
少しすると急にみさきが暴れだした
「な!なんだよ…」
「あそこに昌也居るから降りて」
「停留所は?」
「知らん」
どうやら島に来ていきなり前科持ちとなりそうです。まぁ違法と言うレベルでは無いんだけどね。
「ま〜さや〜」
まさや?なんか聞き覚えのある名前だな
だんだん高度を落としていくと昌也と言う男ともう一人ピンクっぽい髪の女の子が居る。
そして地面に降り立つと
「おいおい停留所に降りろよ」
「いいじゃん」
「ごめんなさい…」
なんでお前はそんな普通にしていられるの?ルールは破るものとか言う頭湧いてる族なの?
「で何してたの?」
「ああこの子が鍵を落としたみたいでね」
「はい!倉科明日香と言います!」
俺はもう空気です。この澄んだ空気に紛れる汚染空気です。なんだろうこの自虐は辞めよう。思いのほか自分へのダメージがでかい。
そしてこのピンク髪の子は多分アホの子だ。
「………」
この子を見ているとやはり由比ヶ浜と重ねてしまい、違うと分かっていても体が拒絶しようとしている。
「えっと…そちらの方は?」
倉科明日香と言う子がこちらを見て話しかけて来る。俺は空気じゃなかった様だ。
「え…と比企谷だ」
「分かりました!比企谷さん!」
「お、おう」
気付いていたがやっぱりフレンドリーな子だ、こう言う天然な子が男どもを玉砕する兵器になるのだ、可愛いの部類に入る顔は余計に男子共を勘違いからの絶望を辿らせるなんだろうな…
また別の反応の者が一人
「比企谷って事は名前、八幡だったりする?」
「ああそうだ。やっぱ昌也ってあの日向昌也か」
そうだと首を縦に振る。
こいつはみさきの幼馴染だそうなると必然的に俺とも幼馴染な訳になるのだが。俺は今の今までの忘れていた「こっちに来てたんだな」
「まぁな」
一通りの挨拶を済ました所で
「もうすぐ出校時間だが?」
「ヤバイ早く行くぞ!」
「飛ぶ?」
「止む終えん…」
昌也は飛ぶことに対してあまりいい感情を持ってないみたいだ。
こいつらの急いでる理由は今週の遅刻確認係が厳しい先生何だとか。俺は多少遅刻しても大丈夫だけどな。
HRまでに来いと言われてるから。
「みさきは倉科さん引き連れて、まだ飛べないだろうから」
「え〜ハチの上で寝る」
やだ。と心の中では即答できるが口に出して言えない、これがコミュ障か、いや違うか…いや違わないな。俺何言ってんだ
そして渋々手を繋いだみさき、流石に行かないとマズい。
「「Fly!(とぶにぁ〜)」」
飛ぶ上がり間もなく
「落ちる!落ちちゃいますよ〜!」
気にするようにみさき達の後ろを飛ぶ昌也
「手を繋いでる限り落ちないよ、///」
おいお前わざとだろ。スカート相手の後ろ飛ぶか普通…狙ってるのか、天然石なのか。二人共はずかしがってるから、昌也のは事故っていうかたちになったのか。俺も後ろ飛べば良かったな…
「ハチやらしいよ〜zzz」
「な!ばか!何がだよ!」
顔に出てただろうかみさきにバレた。なんで分かるんだよお前目瞑ってるじゃん!
そんな事も有りながら俺達は学校に向かった。
俺のぼっちライフが始まるぜ
「転校生の倉科と比企g(おおー可愛いー!)」
「///始めまして倉科明日香と言います!」
「比企谷です。(誰も聞いてない)」
まぁそりゃそうだ。こんなトップカーストみたいな顔のやつが転校してきたら煩悩男子は騒ぎたくもなるだろう。俺の事は多分誰も認識していない。これがミスディレクションか、俺の隠匿スキルも上がったな
てか倉科も転校生だったのか
「それじゃあそこの席座ってな」
「はい!」
「うす…」
指定された座席は隣通し、普通転校生同士固めるか?分からない事だらけだぞ?
「あと鳶沢、日向お前ら教育係な」
と言う訳で放課後。
えっ?クラスでの会話?んなもんねぇよ。
倉科はいろんな人と話してたみたいだけどな。
そろそろ体透けるんじゃないか疑うレベル。
「て訳でグラシュの練習をするんだが」
「はい!日向先生!」
俺は飛べるので倉科だけ飛ぶ事になった。
昌也先生のもと飛ぶ練習をする倉科。飛ぶのになんでスカートなのだろうか、そのせいで俺は上を向けないじゃないか。てか帰っていい?
その後無事に練習を終えようやく帰ることができた。
フォームは汚くともなんとか飛べるようになった倉科さんの為に飛んで帰ることになった。
「なんで魔王が一緒の道なんですか?」
なんか小さい子が話してる。魔王なんて物騒だからプリキュアとか言いなさい。
そうどうでも良いこと考えてると
「なんで無視するんですか!」
本当可愛そうだから無視して上げるなよ。それみさきのだろ
「そんなあきらさまに拒絶しなくても、グスッ」
「あ〜ハチ泣かせた」
ん?
「おいちょっと待てなんで俺のせいなんだ!?」
ここに居る全員がは?何言ってんの?みたいな顔で見てくる。
「まさか自分に話しかけられてた事に気づいてなかった?」
はい、その通りです。
「ああ、えっと悪かったな」
「別に気にしてません」
なんだろうこの小動物感。愛でたい。
ところで何だけど
「誰?」
また空気の温度が下がりました。
話によると実はフライング練習の時からずっといたらしい。有坂真白と言うらしい。
結構どうでもいい考え事ずっとしてたからな、それで気づかなかったのだろう。
「はぁ…ハチってこんな子だったっけ…」
「うっせ、世の中が厳しすぎたんだよ」
そんな話をしながら浜辺を歩いて居ると。
「私の勝ちですわね。これで久奈浜学院の院の字は貰いましたわよ。」
「クソぉぉぉぉ!」
ストリートファイトか?
絶対関わりたく無いけど絶対関わってしまうんだろうなって人達だ。
「ちょっと様子を見てきましょう!」
やっぱりね。
次回はエアキックターン。