初投稿でございます。いぇーい。
このお話は、自分がぱっと思い浮かんだ設定が10割で構成されています。正直自分でもこの作品がどんな方向に行くかわかりません。はい、さっぱりです。
そんなよくわからない作品ですが、気に入っていただけたら幸いです。
……私は死んだ。
道に飛び出た猫を庇ってトラックにひかれた。
───そう、確かにその時死んだはずなのだが…………。
「…………ん」
気がつくと、私は道端に立っていた。見覚えのある場所だ。
ここは確か……
「……私がひかれた場所だ」
どういうことだ?なぜ私はここに居るのだろう?
そう思考を走らせていた時だった。
「こんなところで何してるの、幽霊さん?」
「!?」
視線を上げるとそこには見知らぬ少女がいた。
私より少し年下に見える、白く輝く長い銀髪が特徴的な、ワンピースの少女。
いつの間に?そもそもどこから出てきた?
突然の出来事に目を白黒させていると、
「あれ、聞いてるの?聞こえてますかー?」
首をかしげて私の目の前で手を振っていた。
「いや、聞こえてるけど…… そもそも君は誰かな?」
「ん?ボクのこと?」
一人称が「ボク」の、少し不思議な雰囲気の少女は、
「───ボクは死神。君を迎えに来たのさ!」
にーっと笑いながら答えたのだった。
「そういえば、君の名前は?」
とりあえず、私が住んでいた家に向かって歩いている時に死神さん(仮)が聞いてきた。
「私は黒乃、黒乃芽依だよ。17歳だよ」
「じゃあ芽依ちゃんって呼ぶけど良いよね?」
「いいけど……そういえばあなたの名前は?」
「ボクの?」
少し戸惑った表情を浮かべた死神さん(仮)は、
「うーん……困ったなぁ」
「どういうこと?」
「死神のボクには名前が無いんだよねー」
「……はい?」
確かにそれは困った。名前が無ければなんと呼べばいいのかわからない。
「それじゃあ、あなたのことはなんて呼べばいいの?」
「……じゃあさ、芽依ちゃんが決めてよ」
「……はい!?」
これはもっと困った。自慢ではないがネーミングセンスには全く自信がない。
「じゃあ、死神さん?」
「えー、そのまんまじゃん」
「えー」
これはかなり困った。私の全力がこうもあっさり否定されるとは。
「……じゃあ、死神ちゃん?」
「えー、そのまんまじゃん」
「えー」
これは非常に困った。これ以上の名前が思い浮かばない。
「………えっと、自分で考えてもらうのは?」
「えー、考えてくれないの?(涙目)」
「えー」
これは凄まじく困った。逃げ道まで潰されてしまった。しかもあざとい……
「…………」
「…………(にこにこ)」
「…………………」
「…………………(にこにこにこ)」
「……………………じゃ、じゃあマイっていうのは?」
「おー、いいねー!」
すでにこの死神も気付いているかもしれないが、この名前、私の名前をもじったものだ。
ということで死神さん(仮)改め、マイはようやく納得してくれた。
私は内心ほっとしていると、
「ほら、芽依ちゃん。着いたよ」
「……え?」
どうやらかなりの距離を進んでいたらしく、私の目の前には『黒乃』と書かれた表札と……
……火事で大部分が焼けた家があった。
「こ、これはどういう……!?」
「あちゃー、やっぱり思い出せないかー」
と、少し困った様子のマイは言った。
「ねぇマイ、説明して。これはどういうことなの?」
「うーん、どこから説明すればいいのかなぁ……」
と頭を抱えていたマイは、突然顔を上げて
「ねぇ芽依ちゃん、死ぬ前の記憶って思い出せる?」
「何言ってるの?そんなこと…………あれ?」
私は驚いた。ちょうど死ぬ前の記憶だけがぽっかりと抜けているのだ。
「……ううん、全く思い出せない」
「だろうね。そしてその記憶の中に芽依ちゃんが幽霊になっている理由もあるんじゃないかな?」
「…………はい?」
「だって、幽霊っていうのは生前に未練があるからなるんだよ?芽依ちゃんにも何かあったんでしょ?」
「うーん……」
ダメだ、やっぱり未練なんて思い出せない。そもそも本当にそんなものがあるのかもわからない。
「きっと芽依ちゃんがなくした記憶に何かあるんだよ。だからさ──」
うつむく私の顔を覗きこむようにして、彼女は元気に言った。
「──ボクと一緒にその記憶、取り返そっか!」
こうして、私達は失った記憶を探すことになったのだ。
「そういえば、誰かに盗られたわけじゃないのに『取り返す』っておかしくない?」
「うっ……うるさいなぁ!?」
……これから退屈することはなさそうだ。
memo:
・私は猫を庇い、死んだ
・どうやら私は幽霊になったらしい
・死神には名前が無いらしい
・私は死ぬ前の記憶が抜けていた
・この死神、マイは頭がいいとは言えないみたいだ
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
実はこれ、数ヶ月前に書いていた作品を少し改良したものです。よく拾ってこれたな、自分。
ということで、この作品の次回はいつできるか未定です。未定が予定です本当にありがとうございました。
ではまた、次回も読んでいただければ嬉しいです。
それでは。