ハリー・ポッターと神殺しの魔王   作:モルト

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第1話 ダイアゴン横丁

石畳の道路、それを挟んで並んでいる様々な店、そして人々が賑わっている様はまるで祭りのような光景だ。

ここは、ダイアゴン横丁。イギリス、ロンドンにある買い物通りである。そんな場所を1人の少年が不機嫌そうな顔で歩いていた。

 

※※※

 

「おのれアルバスめ、最後の最後まで渋りやがって…。」

 

そう呟いて俺は昨日の出来事を思い出す。

 

『匿うかわりにハリーのことを頼むぞ。』

 

『えー、俺基本的にお前達の抗争は中立で居たいんだけど。』

 

『なら、この話は無かったことに…。』

 

『学校にとって不味いことが起こったら干渉する。これが最大の譲歩だ。』

 

『よかろう。交渉成立じゃ。』

 

 

「あの野郎、いつか髭全部抜いてやる。…さて、何が必要なんだっけな?」

 

一応、所属はしていたがもう随分前の話だ。それに俺が辞めた時から『闇の魔術に対する防衛術』の教師は毎年変わっているらしい。

 

「まずは…制服から探すか。」

 

そう呟いて服屋の方向への足を運んだ。

 

 

※※※

 

 

「あとは、杖か。」

 

杖…魔法使いにとっては誇りであり、武器であり、生命線だ。しかし、俺はカンピオーネになってから学校で使っていた杖は十全に使えなくなってしまった。だからカンピオーネになる際に新しく買い、教師を辞めるときにあの店に預けたのだが………

 

「オリバンダーは元気にしてんのかねぇ。」

 

そう呟いて、俺は歩みを進めた。

 

 

※※※

 

その日は、例年通りの筈だった。

毎年その時期になるとホグワーツへ入学する生徒が親と一緒に杖を買いに来る。

使い手を見極め、杖が呼んでいるのを感じ、そしてそれを渡す。

いつも父とやっている、いつもと同じ日々の筈だった。

そんな時だ。彼がやって来たのは。

一族の性質上、普通の魔法使いより視え易かった私はこう思った。

 

「ああ、この方は魔法界だけで収まる器ではない」と。

 

そして、彼には不死鳥の尾羽と黒壇の杖を差し上げた。我が強く、それでいて自由な彼にピッタリの杖だった。

 

次の転機が訪れたのはその数年後だった。

彼が突然店に訪れて「杖が合わなくなった」とおっしゃった。杖が忠誠を失ったのかと思えばそうでもなく、彼の魔力に杖がついていけなくなった事がわかった。店中の杖を試してみたがどれも合わず、

「無ければ作れば良いじゃないか。なんなら材料から探しに行こうぜ!」

と彼が言い出し、当時少年だった私もその旅に同行することとなった。過酷な旅だった。ダンジョンの罠に引っかかったり、彼に引き寄せられたまつろわぬ神に遭遇し、魔法生物に襲われ、まつろわぬ神に遭遇し………これ以上はやめておこう。

 

そうして遂に究極とも言える杖が完成した。ギリシャのサンストーンを芯とし、極東のヒイロノカネを纏った杖。………まあ、材質上杖ではなくアゾット剣になってしまったが。まあ、杖だ。うむ。

 

その杖は………いや、杖と魔法使い二人合わせて究極と呼ぶべきであろう。杖は持ち主を選ぶ。しかし、その杖は性格もさながら性質も難儀なものじゃった。何せ彼にしか適応しないのだから。他の魔法使いが手にしたところでウンともスンとも言わないだろう。その後、彼は数十年間その杖と共にあった。流石にまつろわぬ神には使わなかったそうだが………。

 

そして20年ほど前、彼は私に杖を預けにやって来た。

「俺は暫く魔法界とは距離を置くつもりだ。まあちょくちょく来るかもしれないが、とにかく次に来る時までに預かっておいてくれないか?」

そう言って彼は姿を消しました。まあ、気分屋の彼の事です。そのうち戻ってくることでしょう。

 

1991年8月1日

 

「昨日はハリー・ポッターさんがいらっしゃられましたがいやはやご両親にそっくりでしたな。そういえば彼のご両親はグレンさんの教え子でした。はてさて今頃何をしているのやら……。」

そう呟いていると店のドアが開いた。お客様のようだ。やはり今日も新入生の杖だろうか。

入り口を見てみるとそこには一人の少年の姿があった。その姿はまるで時でも遡ったのかのように100年前と変わらず、しかし目だけは20年前からさらに鋭さを増しておりました。

ああ、これも運命か。生き残った男の子の翌日は太陽の王とは。

 

 

「お帰りなさい、グレンさん。長い休暇でしたな。」

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