央華封神・異界伝~はるけぎにあ~   作:ローレンシウ

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第十一話 匪賊不能逃

 

「た、大変なのね! はやく火を消して、あの子たちを助けるのね!」

 

 シルフィードは炎上する馬車を見ると、助けを求めてきゅいきゅいと騒ぐ。

 自分でどうにかしてやろうにも、いまだに縛り上げられたままで元の姿にも戻れず、魔法も使えないために、文字通り手も足も出ないのだった。

 

 タバサはまだ賊が残っていることに気付かず、一瞬気を緩めてこのような凶行を許してしまったことに歯噛みをしながらも、そちらの消火にあたろうとする。

 こんな手を使ってまで自分だけ助かろうとするような卑劣な悪党を取り逃がしてしまうことは悔しいが、人命には代えられない。

 

 しかし、タバサが杖を掲げて呪文を唱えようとしたところで、瑠螺がさっと手を振って口訣を唱えた。

 

『命火行削勢 消(火行に命じて勢いを削ぐ、消えよ)』

 

 手から広範囲に放たれた不可視の『気』が降り注いだその途端に、馬車を焼く火はたちまち小さくなってかき消えていく。

 タバサは持ち上げかけた杖をぴたりと止めて、軽く目を見開いた。

 

「きゅい! リュウラさん、すごいのね!」

「いや……」

 

 きらきらと目を輝かせて無邪気にはしゃぐシルフィードとは対照的に、瑠螺は渋い顔をしていた。

 

 完全に火が消えたのを確認すると、あらためて賊どもの頭目が逃げ去った方に目をやる。

 そこにはもはや、誰の姿も見えない。

 消火にかかった時間は最低限だったはずだが、稼いだそのわずかな時間の間に見事姿を眩ませたのはさすがというべきか。

 

(不覚を取ったのう)

 

 とはいえ、後を追うよりもまずは、中にいる娘らの無事を確認しなくてはなるまい。

 瑠螺はそう考えて、ひとまず火の消えた荷馬車の中を確認に向かった。

 

 幸い火傷を負った者こそいなかったが、熱気にあてられたためか、煙を吸ったためか、もしくは精神的なショックを受けたためかで、救出されたにもかかわらず顔色がすぐれない娘が何人かいるようだ。

 瑠螺は空気のいい外で風を送ってやりながら休ませたり、優しく声をかけながら体をさすってやったりして、それらの娘たちが概ね回復するまでしばらく付き添った。

 タバサはその間にシルフィードや娘たちの縄を外し、傭兵たちをきちんと捕縛して回ると、回復して外に出てきた娘たちと入れ替えるようにして彼らを焼け焦げた荷馬車の中に押し込んだ。

 娘たちには後続の大きな馬車に乗り換えてもらい、作業を手伝ってくれている使い魔には治癒の呪文をかけて、とりあえず先に殴られた時の傷口を塞いでおいてやる。

 

 それらの作業がようやく一段落しようかという頃になると、シルフィードは思い出したように怒りの声を上げた。

 

「それにしてもひどいのね、あの女! 自分が逃げる時間を作るためだけに、この子たちを燃やそうなんてして!」

 

 なんとしてでも追いかけて捕まえようと言って息巻く使い魔に対して、タバサは首を横に振る。

 

「もう、無理」

 

 見失ってから、既に時間が経ち過ぎている。

 あれだけ逃げ足の速い賊を今さら手がかりもなく探し回ってみたところで、到底捕らえられるものではないだろう。

 

 しかしながら瑠螺は、シルフィードの言葉に同意して頷いた。

 

「そうじゃな、あのような者は捨て置けぬ。わらわはそろそろあの外道めを片付けてくるゆえ、この場の始末はおぬしらに任せてよいかのう?」

 

 

「ちっ、まったくツイてないねえ……」

 

 峠道を外れて木々の間を進みながら、賊どもの女頭目はぶつぶつとぼやいていた。

 

 馬車ではちゃんとした道があるところを進まざるを得ないから関所を通る以外にないが、自分一人だけならば馬鹿正直に関所など通らずともなんとでもなる。

 適当なところで密かに国境を超えてゲルマニアに逃げ込んでしまえば一安心、連中ももう手出しはできまい。

 とはいえ、あの青髪の小娘がどこの貴族なのだか知らないが、身内でもあるまいに平民の娘が十人かそこらさらわれたくらいで従者を連れて襲撃をかけてくるなどとは、なんともまたおせっかいなことである。

 

「おかげで部下どもはいなくなるわ、こんなところを歩かされるわ……。こちとら、迷惑千万だってんだよ!」

 

 さっきまでは、涼しい馬車の中でのんびりとくつろいでいられたというのに。

 暑くて疲れる上に、枝に髪が引っかかったり、ブーツが泥で汚れたりで、まったく嫌になってしまう。

 

(……ま、傭兵の仕事で戦場にいるときに比べりゃあ、なんてことはないけどさ)

 

 頭目はそう考えて、気持ちを切り替えようとした。

 

 今回の件は確かに痛手ではあるが、自分にはメイジとしても傭兵としても確かな実力があるのだから、どうとでも立て直せる。

 ほとぼりが冷めるまでしばしどこかに身をひそめ、その後にまた手下になる連中を適当に掻き集めて再起を図ればよいだけのことだ。

 最後にものをいうのは結局、自分自身の力であり、それがない平民や下級メイジの傭兵などは所詮、消耗品に過ぎない。

 

「さあて。ゲルマニアまで、あとひとがんばり――」

「そんなところへは、もう行かんでよい」

 

 唐突に、そんな声がすぐ後ろの方から聞こえてきた。

 頭目がぎょっとして振り返り、あわてて構えようとした杖を、風よりも早く飛来した鋼の針が打ち砕く。

 

「……な、なっ!?」

 

 ほんの二、三十メイルばかり背後に、奇妙な葉でできた扇を手に冷たい目でこちらを睨む、長身の女性がたたずんでいた。

 瑠螺公主である。

 

「おぬしの行く先は、他の者どもと同じ獄か、それとも冥界か。二つに一つじゃ」

 

 その女性がつい先ほど、自分の部下どもを始末した二人組の片割れだということを頭目が思い出すまで、しばらくかかった。

 それは彼女の装いが、先ほどのメイド服から元の豪奢な装束に戻っていたからだ。

 所詮は即興で思いついて実行に移したものの、結局上手くいかずにあっさり捨て去ることになった出来の悪いお芝居のためだけに変化させた服装であり、ずっとそのままにしておく理由がない。

 

(こ、こいつもメイジか!?)

 

 頭目は、側近である二人の部下を自分の乗っていた馬車から出た瞬間に吹き飛ばしたタバサが見た目によらず相当な腕利きのメイジであろうことは把握していたが、その前に瑠螺が術を使って他の部下どもを蹴散らしたところは見ていなかった。

 状況から見て、おそらく平民の部下どもの少なくとも一部は彼女によって倒されたのだろう、ということは推測できたが。

 よって彼女のことは、付き人兼詠唱中に身を守らせるための護衛としてタバサが連れてきた、多少武術の心得がある平民の従者であろうというくらいに考えていたのである。

 ちょっと気の利いた貴族の子女は、よくそういう有能で見た目のいい従者を連れ歩いているものだ。

 

(い、いや、しかし……)

 

 だとしてもなぜ、自分の居場所がわかったのか。

 追ってくる気配はなかった、一度は完全に撒いたはずだ。

 

(……ええい、畜生め! そんなこたぁ、どうでもいいよ!)

 

 頭目はぐるぐると頭の中を渦巻く混乱した思考を無理に振り捨てて、気持ちを切り替えようとした。

 

 今はなによりもまず、目の前の脅威に対処することだ。

 あれこれ詮索するのは、その後でいい。

 

「ま、まいったね、こりゃあ……。あたしもいよいよ、年貢の納め時か……」

 

 頭目はとっさの判断で壊れた杖を放り捨ててがっくりと膝を落とし、意気消沈して観念したようなふりを装った。

 初撃で杖を狙ったあたりからしても、この相手は降伏するような様子を見せてやれば、少なくともいきなり殺しにかかってきたりはするまいと踏んだのである。

 

 そうしながら、必死に思案を巡らせた。

 

(さあ、どうする?)

 

 このまま諦めて降伏するという手も、ないではない。

 

 しかし、その結果下される裁きがどのようなものになるかは、ちょっと予想がつかない。

 数年の懲役刑で済むのか、それとも無期か。

 あるいは島流しとか、一生魔法を使えぬよう不具にされるとか、最悪処刑とかいうことも、絶対にないとは言い切れない。

 それに、勘当された実家の貴族家がこのことを知れば、どうするだろうか。

 自分に救いの手を差し伸べようとするか、それとも逆に、家名を汚す者として密かに始末してしまおうとするか……。

 

 おそらくそこまでひどいことにはならないとは思うし、途中で脱獄なりのチャンスもあるかもしれないが、できる限り捕らえられることは避けたかった。

 

 しかし、隙を見て再度逃走を図っても、こいつから逃げ切れるとは思えない。

 交渉で見逃してもらおうにもそのために提示できるような見返りは何もないし、そもそも正義感だか何だか知らないが、さらわれた娘たちを助けるために襲撃をかけてくるような輩が自分のような賊との交渉に応じるとも思えない。

 人質にとれるような者も、ここにはもういない。

 

 となると、捕まらないためにはやはり、こいつをなんとかして倒す以外にないわけだが……。

 

(……できるか?)

 

 一瞬でこちらの杖を叩き壊すような相手と、どうやって戦うか。

 

 敵の油断を誘い、隙を見て右のブーツに隠した予備の杖を抜いて、詠唱が短く高速で飛ぶドットクラスの風の攻撃呪文か何かを用いた先制攻撃を仕掛けるか?

 しかし、隠し収納から杖を抜き、しかる後に詠唱……。

 この得体の知れない相手が、はたしてそれを指を咥えて見逃してくれるほどに悠長なものだろうか。

 それで先手を打つのは、かなり厳しいかもしれない。

 

(なら、ここは杖以外の武器を使うか……)

 

 頭目は普段から、体のあちこちにナイフや、仕込み武器の類を隠し持っている。

 それならば、威力はともかく、呪文よりも素早く攻撃ができよう。

 これは傭兵の嗜みであり、普通のメイジにはまず見られない備えだった。

 

 もちろん腕利きのメイジを相手にナイフでは、正面から普通に仕掛けたのではまるで勝負にならないから、不意討ちを仕掛けることが絶対条件だが。

 相手はこちらの杖を奪ったことで多少なりと油断しているはずであり、そこにつけ込めるかもしれない。

 目の前の女はおそらく相当な腕利きのメイジなのだろうが、こちとら修羅場を潜ってきた傭兵だ、実戦での駆け引きなら負けはしない。

 

「おぬしのような非道の輩などは、この場で斬り捨ててやりたいところじゃがな。……まあ、観念して大人しゅう連行されるというのなら、他の者どもと共に裁きを受けさせてやろうぞ?」

 

 頭目が顔を伏せたままそんな算段を立てていることに、はたして気付いているのかどうか。

 瑠螺は彼女の姿を冷たく見下ろしながら、降伏する気があるのなら両手首を枷につながれたような形で揃えて前に出すように、と指示した。

 

(くそ、さすがに近づいちゃあこないか?)

 

 頭目は一瞬、その指示に従うふりをしながら、袖口に隠したナイフを抜いて投げつけてやろうかとも考えた。

 だが、相手との距離がどうにも遠すぎる。

 この距離ではたとえ不意打ち気味に投げつけたとしても魔法で防がれる可能性がかなり高いし、仮に防がれなかったとしても武器の達人でもない自分ではうまく急所に当てられず、大きなダメージにならないかもしれない。

 

 チャンスは一度きりだ、その一回で敵に深手を、できることなら致命傷を負わせなくては。

 

「縄でもかけようってのかい? ほら、好きに縛りなよ」

 

 頭目はできるだけ捨て鉢な口調を装ってそう言うと、素直に腕を揃えて突き出した。

 もしも縛るために相手が近づいてくるなら、その時に隙ができよう。

 至近距離からナイフで刺せば、初撃で致命傷を与えられる。 

 

 しかし瑠螺は近づくことはせず、小さく印を結んで口訣を唱えた。

 

『以金行為別形 変(金行を以て別の形と為す、変われ)』

 

 詠唱の完成と共に、頭目が手首につけていた金属製のブレスレットが白い光を放ち、まるで熱した飴のように変形し始めた。

 実際には、熱は伴っていないが。

 

「っ……!?」

「動くでない」

 

 瑠螺がぴしゃりとそう言って、ぎょっとしてくっつけた手を放そうとした頭目の動きを制する。

 そうしている間にもブレスレットは急速に形を変え、細く長い紐状に解れて、頭目の両手首と指に何重にもぐるぐると巻きつき絡みついた。

 

(くそ、妙な呪文だが……、『錬金』の応用か?)

 

 小さなブレスレットを伸ばしたものゆえにかなり細くはあるが、とはいえ金属製である。

 細いゆえに肉に食い込むし、縛られた本人が力任せに内側から引き千切るなどということは、そうそうできるものではない。

 衛視に引き渡すまでの即席の手枷としては、まず十分であろう。

 

 おそらくはあの手に持った扇が、目の前の女の杖か。

 世の中には一見して宝石細工に見えるものや造花を模したものなど、多種多様な変わり種の杖があるものだ。

 

「それは、おぬしを引き渡した先で切ってもらうがよかろう。ほれ、これに乗るのじゃ」

 

 瑠螺は飛葉扇を広げると、頭目を促してそれに乗せようとした。

 しかし、手を縛ってこれでもう大丈夫だろうと、不用意に近づいたところで。

 

(ハッ、所詮は魔法がお上手なだけのどこぞのご令嬢だね! 甘いよ!)

 

 変わり種だけあって妙な仕掛けが施してあるようだが、よりにもよって目の前に敵がいる状態で、杖を手放すなどとは。

 杖を砕いて手首を縛めたくらいで、完全に無力化した気でいるのか。

 

 頭目は手の自由が利かないためにバランスを崩してよろけたようなふりをしながら、素早く肘で押してニー・ブレードのギミックを作動させた。

 同時に地を蹴って瑠螺の懐に飛び込み、膝蹴りを飛び出した刃ごとみぞおちへ食い込ませてやろうとする。

 

 が……。

 

「ほう、面白い武器じゃな。暗器の類か」

 

(……いっ!?)

 

 瑠螺は頭目が不意打ちのつもりで繰り出した膝を、掌で危なげなく食い止めた。

 あまつさえ、自分の腹のほんの一寸ばかり手前で止まった鋭利な刃を、慌てる様子もなくしげしげと観察している。

 

 頭目の額を、冷たい汗が流れ落ちた。

 

(こ、こいつは……)

 

 ただ魔法の腕が立つだけの、いいとこの貴族のご令嬢なんかじゃない。

 明らかに、戦い慣れしている。

 体術にしても、まがりなりにも傭兵として鍛えられているはずの自分よりもずっと上だった。

 

「……まあ、武器は変われども。三下の賊どもがやることなどは、大概どこの世界でも変わらんようじゃが」

 

 瑠螺は冷たい目を頭目に向けてそう言うと、物騒な刃物の突き出した膝をぽんと突き飛ばすようにして押し退けた。

 たまらず体勢を崩した頭目の顔に、もう片方の腕で素早く裏拳を食らわせる。

 

「ぎゃぶっ!!?」

 

 次の行動に移る間もなければ、なにがしかの言い訳を考える暇もない。

 強烈な一撃を叩き込まれて目の前が真っ白になり、頭目はあっけなく意識を手放した。

 

「所詮、悪は滅びるものじゃ」

 

 無様に地面に伸びてしまった頭目を見下ろして、瑠螺はそうひとりごちた。

 

「……に、しても。ずいぶんとまた、お粗末な功夫じゃな……」

 

 どうにも魔法とやらは、修行の過程で武術を鍛える必要がないもののようである。

 まだ修行中の身とはいえ、ルイズなどは明らかに素人のようだったし。

 目の前で伸びている女はまあ、多少の心得はあったようだが、それでもそこらの人間の兵士と大差ない程度だろう。

 

 瑠螺の理解したとおり、ハルケギニアの系統魔法は扱うのにとりたてて武術などを学ぶ必要はなく、最高レベルのスクウェア・クラスのメイジであっても肉体戦闘の心得は皆無という者がいくらでもいる。

 対して央華の仙人は、体内に『気』をめぐらせることを学ぶために、修練の過程で必ずといってよいほど師から武術の手ほどきを受ける。

 たとえ駆け出しの道士でも、余程の達人が相手ならともかくそこらの平凡な人間の兵士やならず者くらいとなら、一対一の武器戦闘でもまず後れを取るようなことはない。

 ましてや瑠螺のような洞主クラスの仙人ともなれば、術に頼らずともその気になれば素手で虎を撲殺するくらいのことは朝飯前。

 それを、あくまでも魔法の補助として護身術に毛が生えた程度には武器でも戦えるというだけの傭兵メイジが何とかできるだろうと考えたことが、まず根本的に間違っていたのである。

 

 頭目は既に完全に昏倒してはいたが、瑠螺は念のためにニー・ブレードの金属部分にも『以金行為別形 変』の術を用いて変形させ、両脚も腕と同様に縛めておいた。

 己が騙し討ちを仕掛けようとしたその武器で自分自身が縛り上げられることになったのは、これすなわち自業自得、業罰というものであろう。

 

「さて。そろそろ、戻らねばのう」

 

 いつまでも物思いに耽っていても仕方がない。

 

 瑠螺はふと思い出したように、先ほど逃げ去っていく頭目の背中にとりつかせておいた麗麗虫を回収した。

 それから、気絶した頭目の体をぐっと持ち上げて飛葉扇の上に投げ出し、自身も乗り込んで出発させる……。

 





命火行削勢 消(火行に命じて勢いを削ぐ、消えよ):
 燃え盛る炎を一瞬にして消化することができる、五遁火行の高度な仙術。
消化しようとする火の大きさによって、成功難易度が決まる。
強力な術者であれば、ひとつの村全体を包み込むような大火災であっても瞬時に消し止めることができる。

以金行為別形 変(金行を以て別の形と為す、変われ):
 金属製品や金属塊ひとつを別の形に変形させる、五遁金行の仙術。
変形させようとする金属の大きさによって、成功難易度が変わる。
強力な術者であれば、一軒家よりも大きな金属の塊でさえたちどころに変形させて巨大な彫像や建物を作り上げることができる。

麗麗虫(れいれいちゅう):
 針金と金属の薄板で作られた、美しい工芸品のような虫の細工物。
実は五遁金行における仙宝の一種であり、声に出さずとも術者の思うがままに動く。
大きさは一寸(3cm)ほどで、基本的には普通の虫と大差ない程度のことしかできないが、顎の力はかなり強く、縄を噛み切るくらいは簡単である。
また、術者はどれだけ離れていようともこの仙宝の所在を感じ取ることができるので、逃げる敵にしがみつかせるなどして一瞬の電波発信機のように用いることもできる。
この仙宝は小さいが丈夫で、滅多なことでは壊れない。

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