いつもよりもひどいです。
次の日、2時限目の授業終りに凛ちゃんからメールがあった。
『事情が変わり4時限目の後に行く事になったわ。サラと一緒に迎えに行くから待ってて。』
「授業サボるしかないかぁ…」
「なにぶつぶつ言ってんだ?」
俺のつぶやきを聞いていたらしく後ろの席から声が聞こえた。
彼の名前は上田智也。一応俺の友人だ。
「いや、民警の仕事が入っちゃって、午後の授業サボる必要が出てきたんだよ。」
それを聞いた智也は、ニヤッと笑った。
「ノートならジュース4本で見せてやってもいいぜ?」
こいつ…しかも4本って…
「仕方ない、頼むわ。」
「よっし!頼まれた!…しかし大変だなぁお前も。」
「…もう慣れたよ。あっ、そうだ。話は変わるけどお前里見蓮太郎って知ってる?」
俺はほかのクラスの情報は全然知らん。アイにでも頼めば別だけど、見返りがデカすぎる。
「うーん…聞いたことないな。生徒会長か委員長にでも聞いてみるか?」
「委員長は職員室だし、生徒会長か…面倒だけど行ってみるか。次の授業少し遅れるかもしれん。」
智也にそう告げ、生徒会室に向かった。
「んで、何の用や?えっと…蒼矢ちゃん?」
勾田高校生徒会長こと司馬未織
和服が似合いそうな美人で学園祭のミスコンで圧倒的な差で一位を取った彼女と話すのは少し緊張する。
「いえ、司馬さん。里見蓮太郎って人どこのクラスかわかりますか?」
すると彼女は、目をすこし鋭くした。
「…何で知りたいん?理由教えてくれへんとウチも教えとうあらへんやけど?」
まぁ、手術のことを除いて話せば大丈夫だろう。
「室戸菫という人に会ってほしいと頼まれたんです。理由はそれだけです。」
そう告げると彼女は少し驚いたようだった。しかしすぐ笑顔になり、
「ええよ。ウチが一緒についていく条件なら。」
…仕方ない。彼のクラスさえわかれば今後は一人で会いに行く機会も多くなるだろう。
俺はその条件を受け入れ、未織に連れて行かれた。
会いに行くまでに未織にいくつか質問された。
「蒼矢ちゃんは民警なん?」
「ええ。司馬さんは?」
「未織でええよ。ウチはちゃうよ、里見ちゃんの支援はしとるけど。蒼矢ちゃんはIP序列はどんくらい?」
「…十八万ちょいです。恥ずかしながら…」
…低いなぁ、と我ながら思う。
それを聞いた未織は少し安心したように見えた。
「あら、里見ちゃんより低いんやなぁ。序列」
…彼はやっぱり強いんだろうなぁ、俺より。
「…強くなりたいなぁ。」
その後、少しの雑談をしながら彼のクラスに向かった。
「里見ちゃーん?おるー?会いたい言うてる子おるんやけどー?」
その声にクラス全員がこちらに注目する。
…頭を抱えてる人がいる、彼が蓮太郎だろうか?
「里見ちゃーん?おらへんのー?菫せんせに会うよう頼まれとるらしいんやけど?」
その直後頭を抱えてた男がこちらに向かってくる。
「わざわざお前が呼びに来るなよ…未織。目立つんだし。」
その男は菫が言っていたとうりの不幸顔、寝不足なのか目元には隈が出来てる。
「いいやん?里見ちゃん照れへんでも。それより時間ないから用件を伝えとき蒼矢ちゃん」
そうだった、蓮太郎を教室からだし、小声で話しかける。
「初めまして里見蓮太郎さん、菫さんに会ってほしいと言われてきました。」
「…用件はなんだ?」
今伝えてもいいが、出来れば二人きりで話したい。
「すいません、できるならば二人きりで話したいんですけど。」
そう告げると、
「わかった。未織、自分のとこ戻っといてくれ。おれはこいつと二人っきりで話がある。」
そういうと未織はからかうように
「…里見ちゃん、そういう趣味やったん!どうりでウチのアプローチがきかへんはずやわ…。」
「違います!」
「違ぇ!」
…なんか女子たちがこっちをキラキラした目で見てるんですけど…
なるべく気にしないようにクラスから離れて行った…
「んで、お前も『新人類創造計画』の手術をうけたんだな?」
そんな名前だったんだ。知らなかった。
「ええ。そうらしいですね、初めて名前を知りましたけど。」
「敬語はやめてくれ、同い年だろ?」
敬語で話すほうが慣れてるんだけどな。
「わかった。それで里見はどこを手術した?」
蓮太郎は困ったような顔をし、
「…あまり教えたくねぇんだ。悪いが内緒な?」
むぅ仕方ない。ならもう一つ聞きたいことを聞こう。
「里見は今日防衛省に呼ばれてるか?」
「?いいや呼ばれてないが?」
俺よりも序列の高い里見が呼ばれてないとなると…凛ちゃんからの指名で俺は呼ばれるんだな。たぶん。
「ならいいや、…あとお前ってロリコンで変態なんだって?」
「待て待て!先生になに吹き込まれたかしらんが全部ウソだ!。俺を社会的に抹殺するためのウソだから!」
嘘らしい。
「今度ロリ…里見の所のイニシエーターとうちのやつ会わせたいんだが、ダメか?」
「今ロリコンって言いかけたよな?よな?……別にいいぜ、仲良くするんなら。」
その後携帯の番号を交換し別れた。今度彼とはじっくりと話してみよう。
4時限目終了後凛ちゃんからメールがあった。
『わたしリンチャン。今校門の前にいるの。早く来て。』
…本来のネタならあっちが近づいてくるんじゃないっけ?
「智也いってくるわ」
おーう、と言う返事を背に俺は校門に向かった。
校門の前には里見、凛ちゃん、サラ、美和女学院の女性がいた。なんかチワワと戯れてる。
「里見、なにやってんの?ついに犬にも欲情してんの?」
「なに言ってんだ!?」
どうやら違ったらしい。
「蒼矢。ケイとレンは先に行っているわ。私たちも急ぎましょう」
チワワを撫でながら凛ちゃんは言う。
「言動と行動が一致してないよ。…レンもくるんだ」
「ケイのイニシエーターだからね一応」
あの子は苦手なんだよなぁ。
「凛ちゃん!交代よ!撫でさせて!」
美和女の制服を着た女性は犬が好きなのだろうか?すごい撫でたそうにしてる。
「木更さん…。そろそろ行こうぜ?」
木更と呼ばれた女性は、名残惜しそうにチワワを眺めているが、あきらめて立ち上がった。
「そうね…行きましょうか。凛ちゃんも一緒にいこ?」
「ええ、行きましょう?木更。」
「二人とも知り合いだったんだ?」
その発言に凛ちゃんは呆れたようだった。
「…覚えてないの?天童木更よ。昔パーティーとかで蒼矢も会ったことあるはずだけど?」
やべぇ。全然覚えてない。
「すいません。覚えてません…」
「でも私も蒼矢君のことはあまり記憶にないわ。里見君も覚えてないし。」
「悪いな。全然覚えてない。凛の方はうっすらと覚えていたんだけどな。なぜかおまえは覚えてないんだよな特徴のある髪の色してんのに」
…別にいいし、どうせ影薄いし…
「みなさま、そろそろ急がないと電車に間に合いませんよ」
サラの一言をはじめに、みんな急いで駅に向かった。
ああ、そうだ一応アイを起こしとこう。
左目のアドバイザーをオンにすると
『…どうせ私は戦闘以外だと役立ちませんよ。出番ないですよ、ニートですよ…』
なんか、すごい愚痴ってんだけど…
『マスター…今まで暇でしたが、現在進行形で暇です、ingです。なんとかしてください』
近いうちにたくさん利用させてもらうから、それまで我慢するように。
『…了解しました。…っち』
舌打ちしたよ。こいつ。
そんなやり取りを頭の中で行いつつ電車に乗り込んだ。
次回は影胤、天子、伊熊、延珠出したいです、
誤字脱字あったら教えてください。
感想もアドバイスも受け付けております。
※誤字修正しました