救えなかった少年   作:ニック

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A級ランク戦①

A級ランク戦初戦

「…って作戦で行くつもりだな。」

珍しく戦術を説明していた

というのも今回は俺たちに選択権がありそして結構戦術を練っていた。

「……つまり今回は負けることも織り込み済みで動くってことですか?」

と神崎はそういうけど俺は首を横に振る

「いや、勝ち筋がこれくらいしかないんだよ。この中で二宮先輩に勝てる奴どれ位いると思っているんだよ。」

二宮先輩は総合2位の化け物である。そんな人に真っ正直に当たるほどバカではないはずだ

「それに俺らは基本近距離がメインで中距離は東隊と嵐山隊に劣っているんだぞ、それなら戦術を固定して勝ち筋を限定してやった方がいい。地形と天候を使って相手を動かす。それと俺の新型トリガーもお披露目だしな。」

8つ目の枠を使い研究室とまだ試作であるが、俺はとある新型トリガーを作っていた

「まぁ制御を失敗したら結構トリオン持っていかれるけど。」

「成功率は8割前後くらいだから初見殺しだと思いますけど。」

「まぁ、距離の感覚が難しいんだよなぁ。通常オプションにするにはコストが高すぎるし。というよりもこれよく作れたな。」

実際開発室にはかなりの無茶振りをしたのだがまさかできるとはな

「……まぁこれをどう使うかが今回の鍵だな。」

「それで今回の天候ってわけね。」

「そう。全員グラスホッパーいれたよな?」

「僕と速水さんは元から入っているけど。」

「バックワームの迷彩も白にしたし隊服も白に変化させているからバレないとは思うよ。」

「まぁ、さすがに驚くと思うけど。それでも東さんは対応できるんじゃないの。」

「いや、多分東さんは今回ばかりはかなり慎重に動くと思うぞ。ログを見ても東隊が一度も戦ったことがなくて、天候が一番マッチングするのはここしかないからな。俺も久しぶりにグラスホッパー一つ積み構成だし。それに今回は転送運もいいからな。速水は東さんをやらなくていいから抑えろ。神崎は俺と合流し嵐山隊を潰していく。それと移動するときは射線通ってもいいから屋根で移動しろよ。機動力鈍るし、んで明久は自由に点をとってこい。悪いけど明久だけは転送位置が真逆だからな。」

「了解。」

「んじゃ時間だ。やるぞ。」

すると全員頷く。

そして転送されると

風が強く凄い勢いで吹雪が舞っている

エリア 運動公園、天候猛吹雪 

俺たちが選んだマップでこれまた小さいマップだ。

射線が通りやすいが高低差が少なく狙撃位置が殆どない。

というよりも駐車場と野球場、体育館、陸上競技場で形成されており隠れる小部屋がスタジアムの中に多くあるというのが一番の特徴だろう

そして一番大きいのは

天候のせいでバックワームを着たままでもグラスホッパー使い放題って点だな

雪上に小さなグラスホッパーを並べていきトントンと歩いていく

俺たち以外にグラスホッパーを入れている隊員はまずいないだろうしそれに

今回の一番のカモが俺の近くにいるしな

グラスホッパー。

「嵐山さん発見攻撃に移ります。」

俺はバックワームを外しそして嵐山さんに奇襲をかける。

するとギョッとしてとっさに首と頭にシールドとスコーピオンで守りを固めようとしたけど

悪いけどそっちじゃないんだよな

俺は嵐山さんの両脚を削る

「しまっ。」

「悪いね嵐山さん。一本もらうよ。」

そして容赦無くスコーピオンで追撃するとアステロイドで相打ちに持っていくつもりだけど

悪いけど俺は斜線が何処を向いているかわかるので確実に後ろから切りつけた

「……やられたな。」

「すいません。これも勝負なので。」

するとベイルアウトしていく嵐山さん

そしてバックワームを着込み少し移動せずにみると

「東さん発見攻撃に移るね。」

明久からも声は聞こえてくる。今回は嵐山さんを最初に合流される前に発見したので高台を移動していた明久が発見できたのはラッキーだな

「こっちは片付いたからとりあえずルート計算できるか?」

『うん。集合場所をマークするから、ついでに二、三人見つけられるといいんだけど。』

すると誰かがベイルアウトする光が二人見える

「……およ?誰だ。」

「僕は東さんを倒したんだけど。」

「ごめん。私。二宮先輩と加古先輩が合流してて背後取られた。」

速水が申し訳なさそうにしているが、狙撃手ではなく今日はガンナーとして立ち回っていたので仕方ないだろう

それに加古さんと二宮さんが

「……マジか。転送位置近かったんだな。二人は嵐山隊を叩け。三輪は合流してなければ攻撃してもいい。」

「了解です。」

「了解。巧は?」

「悪いけど逃げる。これ位置的に次に近いのは俺だ。少し移動する。」

『それじゃあルート計算だしてついでにユキちゃんと合流。』

「いや反応があるからやめた方がいい。少し遠いけど明久と合流する。」

『分かった。それじゃあルート送るね。』

「サンキュー。」

それじゃあ逃げよっと。

グラスホッパーを足場にして器用に歩いていく。佐鳥の位置透けてないのがちょっと厳しいな。

しかしその不安はすぐに消えることになる

「それじゃあ私佐鳥先輩落としにいきますね。」

「「「『えっ。』」」」

まだ一発も撃っていないスナイパーの位置をどう暴くんだよと思ったけど

そういえば最近シューティングゲームにハマっていたなこいつ

「分かるのか?」

「はい。大体予測は付いているのでそこを今回っています。」

「了解。んならいってこい。結構時間経っているけど足は確実に奪えているはずだから機動力で押していくぞ」

事実嵐山隊の連携は基本は嵐山さん軸になっており、そしてそこが抜ければ脆い。

個人技の練習プログラムは俺たちはやっておらず、ランク戦で鍛えられているので俺たちのトレーニングは全て連携練習に回している

まぁ実践で通用するかは分からないがそれでも新型トリガーと組み合わせたのならば奇襲にはなるだろう

「えっ僕がフォローじゃないの?」

「お前ランク俺よりも高いだろうが。それに今回の作戦は俺が落ちた瞬間に負けることになる。ってやべ。」

サイドエフェクトが反応して後ろに飛ぶとすると黒い弾丸が飛んでくる

「……悪い。ちょっと時間かかりそうだわ。」

レッドバレッド。

そのトリガーを使うのは神崎を使えば一人だけ

「三輪を発見交戦状態へと移る。すぐに終わらせるからそれまで待っていてくれ。」

さて勝負所だな

早く倒さないと二宮先輩たちこっちに来るし早く倒すか

俺はグラスホッパーを踏むとそして一気に加速する

「チッ。」

無駄語りをせずに突っ込むと三輪は舌打ちをしながら銃で弾丸を撃ってくるけど

射線を見るまでもなく避けアステロイドを撃ち込みながら突っ込む

サイドエフェクトの関係でかなり射撃やスナイプは俺には効きづらいのだから多分これは牽制弧月で決めるつもりだろう

……悪いけど一撃で決める

テレポーター

すると視界が映り変わり三輪の後ろにワープする。

トリオンをかなり消費するもののかなり便利で視線の方向に30mは飛べるらしい。

その代わり5秒間は他のトリガーに切り替えられないというタイムログが生まれるので易々使えるわけではないし他のトリガーより高価なためこれ一本しか作れないと開発部から言われたのだが

今日のうちに点数とっておかないとまずいんだよ

嵐山隊と東隊のログをみたけど今ちゃんと個人なら俺、団体戦なら速水と明久が通用するのだが神崎と俺はベイルアウトになりやすい。

だから一対一で負けるわけにはいかないんだよ

そして大きなキューブを浮かべ俺はシューターとしてアステロイドを放つ

元々ガンナー型のオールラウンダーを目指していたのだが、加古先輩からシューターとしての指導を受けていた

まぁ、武器の入れ替えが簡単なんだよなぁ、一々しまう必要ないし

そして三輪の体を貫くと三輪は驚いたようにしながら飛んでいった。そしてもう一人ベイルアウトしていく。

バックワームを装着した後

「神崎。とったか?」

内部通信で声をかける

「はい。片足失いましたけどなんとか。」

足取られたか

『有希子ちゃんは機動力死んでいるからベイルアウトした方がいいと思うよ。多分場所も割れているだろうし。」

「そうだな。4点取れたから及第点だし別に大丈夫だろうな。神崎はベイルアウト。そういえば明久は。」

『吉井くんは時枝くんと交戦中だけど、柿崎さんのいる場所が分からないの。」

「マジか。……これじゃ迂闊に動けないな。」

俺は走りながら考え

「とりあえず神崎は自発的にベイルアウト。俺は潜伏するわ。トリオンも結構いかれているし。」

するとまたベイルアウトした光が見える。多分神崎だろう。

「それにこの天候だしスナイパーは全滅さすがに動けないだろうし俺のテレポーターの仕掛けもバレていない。東さんの性格上これ以上は断念するはずだ。白い迷彩きているから探すのも一苦労だしな。」

そして後ろにベイルアウトした光が広がる

「ごめん。通信出来なかった。僕もトリオン限界に近いから潜伏するね。」

「了解。あまり歩き回るなよ。てか柿崎さんまじでどこにいるのか後から嵐山さんに聞いてみよっと。」

そうして白迷彩を着なが明久と反対方向へ向かう

まぁ多分柿崎先輩は嵐山さん落とされた時点で潜伏だろうな

隠れる場所少ないからさっさと明久と反対側向かうか

そして20分ほど隠れていると試合終了のアナウンスがなる

5−1ー0

加藤隊の勝利という大波乱でA級初戦は締めくくられた。

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