救えなかった少年 作:ニック
「やってくれたじゃない。」
「いひゃいいひゃい。加古先輩痛い。」
俺はランク戦終わった後反省会をしようとしたところでやってきた加古先輩に俺は頰を引っ張られていた
「加古さん落ち着いて。」
「まぁ、加古先輩落ち着いてください。」
「……それで何で嵐山隊までいるんですか?」
速水がジト目で見る。
「分からないけど、ランク戦のことで何か言いたいんじゃないか?」
「まぁ、そうだな。まさか天候の設定をいじってくるとはな。」
事実今までは実践ということもあり夜や昼などの変更はあったものの極端な設定をするところがなかったのだが
「いや、設定してもいいってことは自分のチームが動きやすいようにするのが基本ですよね。元々俺たちはグラスホッパーを活かして機動力で行動するチーム。嵐山隊も嵐山さんはともかく元々は連携を重視することで強さを発揮するのでそれならば足を止めればいい。まぁ予想外だったこともありましたけど基本は作戦通りだったんで。東さんなら足を取られた時点で合流することは予想ついていたんで。あそこで速水が落とされたのは痛かったですけど。」
「でも東さんが吉井くんに捕まっちゃったのも痛かったわね。」
「僕も神崎ちゃんに捕まっちゃいましたしね。」
「……正直東さんと佐鳥は捕まると思わなかったけど、どこらへんで見つけたんだ?」
「僕は野球場のバックスクリーンの一番上にいたところを偶然見つけたんだよね。」
「私は陸上競技場のスクリーン上ですね。狙撃地点が少なかったので。」
「速水も生き残っていたらガンナーでサポートしてもらうつもりだったし風邪で足音もほとんど聞こえないだろうからな。バックワームの奇襲で東さんをやれたのが今回勝った原因だろうな。サポートがいれば二宮先輩も加古先輩も自由に動けただろうし。」
「新型トリガーにもうちはやられたんだけどね。あれって。」
「テレポーターです。視線の方向に数十メートル移動できるっていう優れものです。」
「えっ?新型トリガーについて話しちゃってもいいの?」
綾辻が首を捻るが
「三輪に使ってしかもしっかり一撃で落としたからな弱点も見抜かれるだろうし、それに所詮初見殺しだ。それにこの5点はでかかったからな。」
「まぁ、今日は私が最初取られたのが痛かったね。」
「いや合流していることがわかったから結果オーライだろ。しかし柿崎先輩も潜伏はキツかったな。」
「まぁな。生存点を阻止しないといけないだろ?」
「……まぁ、それだから俺たちも撤退しざるを得なかったんだけど。」
実際柿崎先輩がいた場合俺たちは危険を冒してまでも攻めに転じていただろう
「しかし、思った以上に戦術を張り巡らせていたわね。多分だけど私たちは元から狙わないつもりだったのでしょう?」
「嵐山隊からとっても東隊から取っても一点ですし、それにシューターは足を止められてもある程度は戦えますし置き玉あたったらトリオン勿体無いし。それに、戦術を限定した方が勝ちやすかったんで。」
「……お前本当に中学生か?」
柿崎さんが驚いているが
「でも結構作戦失敗しているんですよ。東さんと佐鳥は完璧に明久と神崎のおかげだし。まぁ勝てたから結果オーライだけど。反省点も多かったですしね。今回は俺たちが有利な条件だったので勝てることは当たり前ですよ。」
奇襲と呼べる条件が全部揃っており、かなり有利な条件だったしな
「俺たちはおかげで無得点だったけどな。」
結果今の所トップになったというわけだが
「でも今回のランク戦公平にするために一位に二位も関係なく各隊一回ずつ選択権ありましたよね?」
三回のランク戦を三チームで行うために各隊一度ずつ選択権があるのだが
「まぁ、加藤くんは効かないけどね。一応サイドエフェクトでエリアと天候は見ているんでしょ。」
「まぁそうですけど。」
「加藤隊って本当に穴がないですね。」
「まだ連携甘いけどな。」
そうしながら反省会を混ぜ込んだ雑談をしていると
ギュルルとどこからか空腹の音がなる
「あれ?あぁそういやまだ昼過ぎか。」
「そうだね。それじゃあ私が何か作ろうか?」
「そうだな。それなら僕も何か作るよ。」
「やめとけ。また犠牲者がでるから。」
俺は明久を止めようとしたら
急に寒気が起こりそして加古先輩が笑顔でこういった
「それなら私が炒飯を作ってあげるわよ。三上ちゃんは付け合わせの方をお願いしていいかしら。」
「……は、はい。」
すると一斉に緊張感が増す
「「「………」」」
あっまずい。多分今日外れの日だ
ただ、そう感じてながらも加古先輩を見送るしかないのだ
師匠に口だしできる弟子などいないのである
「うぅ。苦しい。」
「さすがに腹壊しそうだな。」
「……大丈夫ですか?」
加古先輩が防衛任務のために退室した後に俺と明久は4人前の水飴イチゴジャム炒飯を食べ終わると同時に寝転がる
「本当にすまない。」
「大丈夫です。食べ慣れていますしただ量が少し。」
「さすがに4人前はキツイよ。」
俺は三上、綾辻、嵐山さん、明久は神崎、速水、時枝の分を完食し、佐鳥と柿崎先輩は今奥で寝ている
女子は食べなくていいといい後はじゃんけんで決めた結果なので佐鳥と柿崎先輩が残念ながら地獄を味わってもらった
「でも、よく食べられるね。それ。」
「そりゃ、タワシや重曹、洗剤が入ってないだけマシだしな。」
「そうそうビーフシチューを作るのに豚の血や金属を入れないでほしいだけまだ。」
「……それはもう料理じゃないでしょ。」
「大丈夫。何度か三途の川見えたから。」
「「「それ。大丈夫じゃない(から)。」」」
嵐山さんがキョトンとしているが一度ボーダーの食堂で弁当を食べているときに姉が作ったと思われるジャムを塗られた虹色に光ったパンを食べ
『お前にレインボー』
と言ってから倒れて救護室に運ばれた明久はかなり有名である
そして吉井の姉の料理の味もボーダー全般に広がったのだ
「そういえば今週体育祭だったんだろ?」
「あっ。その話は。」
「やめといた方がいいですよ。」
俺と三上が止める
「何かあったんですか?」
「俺と三上は出場競技が玉入れと二人三脚だったからいいんですけど。綾辻と明久がちょっと。」
「……何があったんだ?」
俺はため息を吐きそして話し始める
「えっと、綾辻は生徒会の関係上あまり競技に参加できなかったんですけど、その分あまり人気のない競技に参加させられて1000m走を走ったんですけど、運悪く陸上部と当たってしまってトップと一周差の最下位。明久は買い物競争で女装姿でゴールしなければならなくて。」
「「うぅ。」」
「……それは悲惨ですね。」
体育祭でかなりひどい目にあったからなこいつら
「まぁ、こっちもこっちで注目集めましたけど。」
俺も競技自体は何にもなかったものの三上と二人三脚をすることによって男子の妬みをかい、俺と明久が参加した学年リレーでは俺と明久がぶっちぎりで早く2学年が勝ったこともあり運動部から誘われることになった
「それに来週土曜日は文化祭だし再来週は修学旅行だよ。」
「そういや、加藤先輩達は何するんですか?」
「俺と三上はコスプレ喫茶。明久と綾辻は確か中華喫茶だっけ?」
「うん。そういえば加藤先輩と三上先輩は何のコスプレするの?」
「……まぁ、それは後日のお楽しみってことで。」
「うん。」
俺と三上は苦い顔をしてしまう
あんまり、というよりもやりたくないんだが
三上はともかく俺は絶対に似合ってないし
なんとなくだがこれから起こる未来が見えたので俺は少しため息を吐く
……トラブルは平和な時間さえも崩すのである