まだ話の流れ的に本編の序章前の話です。遅くてすみません。
次でやっと序章に入る感じなので、温かく見守ってくさい。
どうも皆さん。俺です。今俺はまた目隠しをして飛行機の様なものに揺られながらカルデア目指してます。
何でも完全秘匿―――要は誰にも見つからないようにするためにカルデアまでの移動経路を外部に漏らさないための方法だそうで。透視できる魔術とかあったら意味ないのでは?まあここでは魔術は使えないっていうオチなんだろうけど。
もう気づいてるかもしれないけど、今自分の横には沖田さんがいない。
何故かと言うと、今沖田さんは「霊体化」と呼ばれる、いわゆる透明になっている状態で近くにいる。
――移動するときに他の魔術師に色々言われるから、カルデアに着くまでは霊体化して姿を見せない方がいいよ。――
なんて南雲さんから助言されたからだ。まあ自分の前にサーヴァントがいたら誰だってビビるよね。
俺の場合は誰が誰かわからないで、普通に会話してそうだけど。
てか関係ないんだけど筋肉痛がやばい。腕とか太ももが座っててもピクピクするぐらいにはやばい。
流石は沖田さん。物凄いスパルタでした。
『む、今私のこと呼びました?』 気のせいだよ。
沖田さんに自分の考えがバレないように軽く会話をする。それにしても大分長い時間乗ってるけどまだ着かないのかな?
さっきから聞こえるのは周りの魔術師の呼吸音やプロペラの音ばかり。視界は真っ暗で、少し眠くなってきた。
『眠いのでしたら、寝ちゃっても大丈夫ですよ?着いたら起こしますので。』
よほど眠そうにしていたのか沖田さんから寝てもいいと言われてしまった。本当気づかいができるいい人だなぁ、
なんて感情を抱きつつお言葉に甘えることにする。正直もう限界です。
それじゃあ後で起こしてね、と伝え沖田さんの返事を聞く前に俺は夢の世界に飛び立った。
『マスター、着いたみたいですよ。起きてくださーい!マスター?』
沖田さんに呼ばれ目を覚ます。随分と深く眠っていた様だ。まだ眠い...あれ?なんか寒くない?寝る前は結構暖かったはずだけど。
『そろそろ案内の人が...ほら、来たみたいですよ。』
多分カルデアの職員であろう人に呼ばれ、目隠しを外された。どうやらここは格納庫みたいだけど、まるで野球ドームのような広さだった。もしかしたらそれ以上かも。
そのまま職員に案内されて格納庫を歩き続けると何やら人一人は入れるぐらいのゲート?の様なものがあった。
此処に入ればいいようだ。中に入ると青いセンサーで体をスキャンされた。
―――塩基配列 ヒトゲノムと確認
―――霊器属性 善性・中立と確認
―――ようこそ、人類の未来を語る資料館へ。
―――ここは人類継続保障機関 カルデア。
おぉ、まるで映画のワンシーンみたいでちょっとドキドキする。
何やら手をかざしてくださいとか指示が出され、それに従っていく。
―――指紋認証 声紋認証 遺伝子認証 クリア。
―――魔術回路の測定......完了しました。
―――登録名と一致します。貴方を霊長類の一員であることを認めます。
―――はじめまして。貴方は本日 14人目の来館者です。
―――どうぞ、善き時間をお過ごし下さい。
何事もなく、とんとん拍子で手続きが完了し、ゲートが開かれた。
模擬戦闘?そんなものもはなかった。
「おっと。もしかして君が最後の来客者かな?」
ゲートを出てすぐに声をかけられた。人当りの良さそうだけど、どこか幸が薄そうな男性だった。。
こちらをじっくり観察し、一人で頷いていた。
『何か影が薄そうな人ですね?』
沖田さんも似たようなものを感じたようだ。なんでだろう?。
「キミが南雲博士が紹介してくれた人だね。ボクはロマニ・アーキマン。医療部門の責任者のような者さ。みんなからはDr.ロマンって呼ばれてるよ。君も気軽に呼んでくれ。」
ならドクターで。自分のことはもう知ってるみたいだし、自己紹介しなくても大丈夫かな?
とりあえず握手いておく。
「いや~よかったよ!君が怖い人じゃなくて。これならいい関係を気づけそうだ!」
まるで始めて友達が出来た子供みたいにはしゃぐドクター。もしかして友達いなかった感じですかい?
「いや?友達くらいいたさ!それより君に会いたがっている人がいるんだ。」
気を取り直してと言わんばかりに、少しだけ気合が入った声で言われた。いわゆるお仕事モードみたいな感じですかね。
沖田さんには念のため、まだ霊体化を解かないでもらう。
「さあ、ここだよ。多分この部屋に居るはずだ。もしかすると検査したいやら実験したいって言ってくるかもしれないが、あまり気にしないでくれよ。」
実験て、まるでモルモットみたいにですね...
少しげんなりしながらも中に入ってみる。中には、何やら見慣れない格好の女性と緑のシルクハットにコートを着こなしている男性が話してた。
「やあダヴィンチちゃん。例の子連れてきたよ!レフ教授も一緒だったんだね。」
女性の方はダヴィンチちゃん、男性の方はレフ教授らしい。レフってもしかしてマリーさんが言ってた人かな?
「おおロマニ、よく連れてきてくれたね。ふむふむ、その子が例の...」
「お邪魔してるよ、ロマ二。その子が所長が言っていた子だね?僕はレフ・ライノール。しがない技師さ。」
所長?えっもしかしてマリーさんてかなり偉い人だったの?ならあの態度もある程度納得...できないや。
「ふむ、何だか不思議な感じだな。こうしてあってみると本当にただの一般人みたいだね。マリーが起こってたよ?何で魔術と縁がない奴がーって。よほど悔しかったんだろうね。」
確かに魔術師としてのプライドみたいのは感じられたけど、そこまで言いますかね?まあサーヴァントを召喚する行為は魔術師の一つの目標らしいから嫉妬してるのかも?
「今後何かとマリーは何かといちゃもんつけてくると思うけど、あまり気にしないでもらいたい。
あの子も一応思うところがあるみたいだし。」
何だか孫を気にするおじいちゃんに見えてきた。こういう人って独特な雰囲気が出てて結構好きだったりする。
自分もこんな感じのおじいちゃんになりたいな...
「それじゃあ、私はやることがあるからこれで。お邪魔したね、ロマニ。」
そういってレフ教授は出ていった。魔術師でもあんな風にやさしくしてくれる人がいるんだなぁ。
そういえばダヴィンチちゃんと呼ばれた人はどこに...?
あたりを見わたしていると、部屋の奥にある扉からダヴィンチちゃんと沖田さんが出てきた。
あれ沖田さんいつの間に?
「いや~ほんとうにサーヴァントを召喚しちゃったみたいだねぇその子。俄然興味湧いてきたよ!」
「あ、マスター。すみません勝手にいなくなっちゃって。」
できれば一言ぐらい言ってほしかったかも。まあ沖田さんなら別に問題ないかもだけど。
なにやら興奮状態のダヴィンチちゃんさんにロックオンされ、背筋がゾクゾクするのを感じつつ自己紹介をする。
「これはこれはご丁寧に。なら私もしっかりと答えなければいけないね。」
「私はレオナルド・ダヴィンチ。誰もが認める天才中の天才さ!気軽にダヴィンチちゃんと呼んでくれたまえ。」
声高らかに、そして自信満々に宣言した。
レオナルド・ダヴィンチ。確かイタリアの芸術家で。音楽や建築、解剖学、土木学など、多岐にわたる分野で功績を残した天才で、知らない人は少ないだろう。でも本来男性のはずでは?
「何でも、カレは自分から女性になったらしいんだよね。ボクがいうのもあれだけど、凄い変人だよね」
「私は芸術家だよ?美を追求する者として、理想の美である女性になるのは当然さ。」
まったくついていけない。どうやったら女性なるって考えに...?
改めて見てみると、なんだかモナ・リザに似てるような気がする。
多分モナ・リザをイメージしたんだろう。
「しかし、本当に凡人だね。どこにでもいる、普通の人。だけど魔術使として運命に選ばれてしまった。
まあこれから色々とあるだろうけど、気ままに頑張ってくれたまえ。」
これは励まされてるのか憐れんでいるのか。まあどちらにせよ歴史に名を残している天才話せるとは思わなかった。流石カルデアだ。
「そういえば、そちらの和服を着た女性は?キミのサーヴァントだろうけど...」
まだ沖田さんのことはドクターには紹介してなかったね。ダヴィンチちゃんはもう知ってるみたいだけど。流石は天才といわれるだけあってすぐに理解してるようだ。単純に同じサーヴァントだからってのもありそうだけども。
「そういえばまだ自己紹介してませんでしたね。サーヴァント・セイバー。真名を沖田総司と言います。」
「沖田総司と言えば、あの『マコト』って呼ばれる字を背中に着けた新選組の一人だろう?!しかも一番隊の隊長で剣の腕が凄まじいって聞いてるよ!」
なにやらすごい興奮しているドクター。沖田さんは褒めら慣れていないのか少し顔を赤くしながらドクターの質問に応えている。
「悪く思わないでやってくれよ。ロマンはかっこいいことに目がなくてね、少ししたら収まるから。」
まあドクターの気持ちはわかる。侍とか刀ってかっこいいもんね。俺も生で刀見れて興奮してたし、男なら大抵はそうなるんじゃないかな。
「このまま実験とか検査をしたいところだけど、まずはこれから君が生活する部屋に行ってもらうよ。詳しい話は多分ロマニか所長あたりにしてもらうと思うよ。とりあえず今日の所は休みたまえ。」
さらっと怖い事言ってませんでした、ダヴィンチちゃん?
「単純に英霊と契約している魔術師を調べてみたいだけだよ。契約してるマスターを見れるのは貴重だしサンプルが欲しいのさ。」
なるほど。確かにマスターって本来は聖杯戦争以外じゃ見かけることはなさそうだし納得した。
それでも実験に使われるのはごめんだなぁ...
「大丈夫、そんなに危ない事はしないさ。...そろそろいいだろ、ロマニ?この子を部屋に連れてってくれよ。私は研究で忙しくなるからさ。」
半分呆れつつ、ドクターを宥めるダビンチちゃん。少し物足りなさそうな顔をしながらドクターはこちらを見てきた。
「はーい。それじゃあまた案内役として同行するよ。それじゃあね、ダヴィンチちゃん。」
「それじゃあまた後で。あと沖田君ちょっとだけ貸してもらうよ?」
「え?え?あの、私もマスターと一緒に「いいからいいから」ぐえっ」
何故かダヴィンチちゃんにロックオンされてしまった沖田さん。まるで潰れたカエルの様な声を挙げて部屋に引き込まれていった。
とりあえずドクターに連れられ部屋を後にする。多分すぐに会えるだろうし、大丈夫だろう。
「さあ、ここが元ボクのサボり場で、今からキミの部屋になる場所だよ。」
案内されたのは、自分の名前が横に小さく書かれた扉の前だった。まるで楽屋見たいだ。
部屋に入ってみると、少し硬そうなベットに観葉植物、モニター、ピンクの髪の女の子にリスの様な犬の様な動物が目に入った。....あれ?
「何でマシュがここにいるんだい?特にここにくる意味はないと思うけど?」
「あ、ドクター。実はフォウさんがこの部屋に入ったとおもったら居座り始めてしまって...」
なにやら知り合い様子。それよりリスっぽい何かがこちらをじっと見つめてくるのがきになる。
「.........」 .......
「えっと、フォウさん?あちらのお方に何か...」
「....フォウ!」
突然ピョン!と女の子から離れると、自分の足元まで来たと思ったら、一気に肩まで登ってきた。
「えっと、フォウさんがいきなりすみません。」
少女が申し訳なさそうに謝罪してくれた。別にいいんだけど、正直びっくりした。
「もしかしこいつが噂の怪生物?おお~、初めて見たよ。」
先ほどからフォウとよばれる生き物が、肩やら頭を何度も行き来していて、凄くくすぐったいです。
「初めてです。フォウさんが自分から他人に寄っていくなんて。そちらの方が今日こちらに来ることになっていた方でしょうか?」
「初めまして。私はマシュ・キリエライトです。そちらの頭の上にいるのはフォウさんです。」
第一印象としては、ピンクの髪に丸縁の眼鏡が特徴的の少し暗いイメージがする礼儀正しい子、って感じだろうか。もちろん美少女で可愛い
「フォウ!キュー、フォーウ!」
そして自分の方が偉いんだ、とでも言うかのようにぺしぺしと前足でたたいてくるフォウさん。
もしかして同類として認識されている?
「えっと...その...もし良かったらですが、先輩とお呼びしても...?」
不意にマシュが小さい声で言ってきた。先輩なんて中学以来呼ばれたことがなかっため、凄く懐かしい気分だ。
こんな可愛い子に呼ばれるならむしろ大歓迎だ。
「ありがとうございます。では、これからは先輩とお呼びしますね。」
よほどうれしかったのか、小さく微笑みながら先輩と噛みしめる様に呟いてる。
「では私はこれで失礼します。行きましょう、フォウさん。」
「フォウ!」
ピョンと器用に自分の頭からマシュの頭に飛び移っていったフォウさん。中々身体能力は高めな様子。
マシュが出ていくと、部屋の隅でひざを抱えている落ち込んでいるドクターが目に映った。
「どうせ僕は影が薄いですよーだ...」
会話に入れてもらえなかくて寂しかったのか、拗ねてしまっている。
ごめんね。ドクター、普通に忘れてた。
「そこは慰めてくれるんじゃないのかい?!意外とサバサバしてるんだね...」
意外と立ち直りが早かった。もしかして慣れてるのかな?だとすると、めちゃくちゃ不運というか...
「でもありがとうね。マシュの友達になってくれて。実はあの子友達と呼べる人がいなくてさ。これからが心配だったんだけど、キミのおかげで少しは楽になったよ。」
自分なんかでいいなら全然かまわないんですけど。むしろ自分から友達になりに行きますよ。
「なんだか、こんな感じの普通の人と会話したの久しぶりな気がするなぁ。今日はお疲れ様。ここの職員は一癖も二癖もある人ばっかりだから、明日から頑張ってね。」
軽く笑いながらそう言うと、ドクターも部屋を後にした。
とりあえずベットに横になる。今日は色々疲れた。とにかく驚くことが多かった。
ここに来て、自分も普通な人ではなくなるということを今改めて実感する。思えばあの人にあってからまだそこまで時間は経っていなはずなんだけど、何か月も前に感じるほど濃密な出来事を体験した。
不意に手の甲にある赤い紋章が目に映る。これは令呪と呼ばれるもので、マスターの証みたいなものらしい。成り行きでマスターになってしまったけど、これから先自分はマスターとしてしっかりやっていけるのか少しばかり不安ではある。けど、何となくやっていける気はする。今までも何とか出来てきたし、できなくても自分なりにやっていくしかない。
だから、今後の為にも今は寝ようと思う。ここに来るときも結構寝た気はするが、頭に情報を詰め込んだせいで、凄く眠い。沖田さんはまだ帰ってきてないけど、多分大丈夫だろうと考えながら、意識を手放した。
遂にFGOの2部・4章が来ましたね。すごく楽しませてもらってます。
ちなみに記念でガチャを10連したところ、すり抜けでブラダマンテが来ました。
うれしいんですけどお前じゃない