愛するヒトと別れ、新しい姿に生まれ変わったアムールトラは、今までとまるで違う生活を送っていた。
戦うために、強くならなければならない。その前途は多難だった。だが、やがて己の目指すべき道を見つけるのだった。
人工的な照明に照らされた正方形の台座が地面から競り上がっている。
台座の角にあたる4隅には金属の柱が立ち、それを視点にして台座をぐるりと取り囲むように、三本のロープが張られている。
私はその台座の隅で、緊張した面持ちで佇んでいた。一切の毛が生えないつるりとした顔が天井の光を反射している。
自分の体を改めて見回してみた。
手足はヒトと同じ形になったが、橙色と黒の縞模様であることは昔と変わらない。しかしそれを生やす体にはひらひらとした衣服が着せられている。
頭からは上半身を覆い隠すほどのボリュームがある縞模様の長髪が生えている。その左右両端には黄色いリボンが結わえ付けられ、長髪を二又に分けていた。
服もリボンも、自分で身に着けたわけでもないのに、最初からそんな様子だ。今の自分の体は、何度見ても無駄なものが多いように思える。
クズリのやつに、その肩にかけているだけの茶色い上着を着ないのか? と聞いたことがある。
これは俺の体の一部だ、わけのわからないことを言うな、と彼女は答えた。
私やクズリの格好は衣服なのか、体の一部なのか、どうしても判然としない。
やがて台座の中心が光り輝いた。私は余計な思考をやめて目の前の出来事に集中しようとした。
光の中から筋骨隆々の男が一人姿を現した。男は上半身をさらけ出し、太い腕の先端には風船のような赤いグローブを付けている。
下半身にはダボッとした半ズボンと、足首まで覆うごてごてした運動靴を身に着けている。
その男が能面のような顔の前に両腕を掲げると、それにならって私も同じ構えを取った
男が素早く踏み込むと、上半身をしならせて目にもとまらぬ速さのパンチを放ってきた。頭を守ろうとする私の両腕に、何発もパンチの衝撃が降ってくる。
たまらず右に回り込んだ私は、やぶれかぶれな反撃を試みたが、大降りに振り回したこぶしは男にやすやすと避けられてしまい、次の瞬間にはカウンターパンチを鼻っ面に入れられていた。
それを皮切りに、体重とタイミングが乗った強打が何発も何発も私の顔面や腹部に突き刺さる。そのひとつひとつが、骨を砕き内臓に響くように思えた。
「だあああっっ!!」
頭がくらくらしてきた私は思わず構えを解き、反射神経だけで男の腕を掴むと、もう片方の手で思い切り殴りつけた。
私とほぼ変わらないぐらい大きな男の体が後方に吹き飛んだ。
リングの隅にあるロープを飛び越した体は、そのまま落ちて見えなくなり、どしゃり、と鈍い落下音が響いた。
私はあわててその音の方に駆け寄り、リングの下の男を確認しようとした。思ったよりも遠くに飛ばされていた男の体は大の字に横たわり、ピクリとも動かなくなっていた。
___VR type:B、LEVEL31、Mission Failed___
よくわからない電子音声がどこからか聞こえてくると、世界の輪郭が歪みはじめて、隅の方から細かくちぎれ飛びはじめた。
男の体が光りはじめると、足先から粒子状に分解していき、やがてその場からかき消えてしまった。同じように私がいた台座も、細かなブロックと化して崩れ落ちていく。
最後に私自身の体さえも、ぼやけてその実在をなくしていった。この場には最初から何もなかったのだ。現実に見せかけた偽物の世界だ。
「はあっ・・・はあっ・・・」
基盤に包まれた黒い棺桶の中で私は目を覚ました。棺桶の重いふたが煙を噴き出しながら開かれた。その中からゆっくりと起き上がると、体じゅうに付けられていた機械のチューブがプチプチ外れていった。
偽物の世界から目覚めた私は、身を乗り出して棺桶の外に出た。私の姿だけは偽物の世界と何ら変わらない。殴られて出来たはずの生傷はすっかり消えていたが。
現実の世界は、機械まみれの直線的な空間だ。私が最初に目を覚ました場所と同じく、人工的な灯りだけが辺りを照らしている。
___ごくろうだったな、アムールトラ。食事を用意してあるから居住区に移動するんだ___
ねぎらいの言葉と共に、黒い球体が私の目の前に降りてきた。球体ごしに穏やかな口調で私に話しかけているのは、ヒグラシ所長というここの責任者だ。
今の私の飼い主といったところだろうか。私は浮かない顔で彼に返事を返した。
「・・・今日も上手くやれなかったよ、所長」
___さすがの腕力だ。パンチ一発であんなことになるとは、な___
「相手に追い詰められると、ただがむしゃらにやり返してしまう・・・教わったように動けなないんだ。でも、それじゃダメなんだろう?」
___大丈夫さ。少しずつやっていけばいい___
ヒグラシ所長に励まされながら、私は狭い廊下の奥に向かって歩き出した。
新しい姿に生まれ変わった今の私は、機械に囲まれた建物の中で、ひたすらにトレーニングに励む日々を送っている。
暗闇の中ではじめて目を覚ましたあの日、ヒグラシ所長から詳しい説明を受けた。
ここは“Cフォース”という世界中に根を張る巨大な軍隊が運営する施設なのだという。
この広くて人工的な空間は、東京都心の地下深くにあるのだとか・・・多分、私が住んでいた所とそう離れてはいないと思う。
あの交差点でヒトを襲っていたアメーバの怪物は“セルリアン”と呼ばれる謎の生命体らしい。
セルリアンの出現が世界各地で確認され、各国の軍隊が駆除にあたろうとしたが、奴らには“ヒトが持つ一切の兵器が通用しない”という恐ろしい性質が備わっていたらしい。
確かに、自衛隊員たちの攻撃もまるで効いていなかった。
時を同じくして、ヒトの姿をした動物“フレンズ”の存在が確認された。その数はセルリアンよりもはるかに少なかったが、出現地域はセルリアンをなぞるかのようだったらしい。
そして話の肝はここだ。ヒトがいかなる方法でも倒せなかったセルリアンを、フレンズはパンチやキックのような原始的な攻撃で倒してみせたとのことだ。
今の所、セルリアンに唯一対抗しうるのはフレンズだけ・・・その事実を知ったヒトは、大急ぎでフレンズの研究に取り掛かった。
やがてヒトの手でフレンズを作り出す試みが行われた。私やクズリはその成果のひとつらしい。
死んで間もない動物に対して、ある特別な手術を施してフレンズに生まれ変わらせているのだという。手術の成功率は低く、また莫大な費用がかかるということで、その数はとても少なかった。
この研究所で今までに育て上げたフレンズは、指を折って数えられる程度の数しかいないという。今この研究所にいるのは私とクズリだけだ。
ヒトの手で造られた私たちは、日本では“特殊生物兵器”という名で呼ばれていたが、ヒグラシ所長はその言葉を嫌い、私たちの前で使うことはなかった。でも、戦うことがすべてなのは変わりないと思う。
特殊生物兵器は、その能力を限界まで高めるために、徹底的に鍛えられる。前例があまりにも少ないこともあって、まだそのやり方が十分に固まっているわけではないが、所長をはじめとした優秀な研究者たちが日々試行錯誤を繰り返していた。
訓練は大きく二つに分かれている。筋力や体力を付けるための基礎トレーニングと、戦闘技術を身に着けるためのVRトレーニングだ。
“VR”・・・あの偽物の世界のことだ。仕組みはわからないが、機械の棺桶の中で眠った私は、いつも夢の中でかりそめの敵と戦っている。そして私が見た夢の内容を、所長たちも離れた所で、起きたまま観察しているのだ。
ヒトの世界では、何十年も前からこういうトレーニングをやっているらしい。それをフレンズにも使っているのだ。
夢の中で戦う相手は、さっきのようなヒトの時もあるし、セルリアンの時もある。すべては所長たちのさじ加減だ。現実でも夢の中でも、ヒトはあらゆるものを作り出してしまうのだと、今さらながら感心する。
ヒトの歴史は戦いの歴史であるとヒグラシ所長は言った。ヒトは武器を使うことで他の大きくて強い動物を倒し生態系の頂点に立ってきた。
その一方で、武器を使わない“格闘技”もひたすら貪欲に生み出してきたのだという。私はその格闘技をVRで覚えようとしている。
ヒトをはるかに上回る身体能力を持つフレンズが格闘技を身に着けることが出来れば、桁外れの強さを持つことが出来る。セルリアンを倒すためのもっとも重要な戦力になる・・・と所長は言った。
そして、クズリがそれを証明している。あいつは一見がむしゃらに戦っているように見えて、いくつもの格闘技を高いレベルで習得しているのだ。
クズリの技は、敵をつかんで投げることに特化している。どんなに大きな相手でも、簡単に投げ飛ばしたり組み伏せたりすることが出来る。
レスリング、柔道、サンボ・・・それに相撲と言っていたか。あいつは、そういった「組み技系格闘技」をひたすらに覚えたらしい。
そして私は、クズリとはまったく異なる技術を教わっている。パンチやキックで相手を打ち倒すことを目的にする「打撃系格闘技」だ。ボクシング、空手、テコンドー、ムエタイ・・・などをVRのプログラムに組んでいるとこのことだ。
だが、そのどれもが、まったくと言っていいほど身に付かない。がんばって格闘技を真似ようとしても、追い詰められると動物の頃のままの動きで戦おうとしてしまうのだ。
私とクズリと、何が違うんだろう。
と、そんなことを考えていると、頭の中にいた相手が姿を現した。
クズリは食卓に足を投げ出して、すでに何枚ものステーキを平らげて、乱雑に皿を重ねている。私に一瞥して不敵に笑いながら「いつ見ても飯がまずくなるツラだな」と毒づいてきた。
無視して席に着いた私は、眼前に置かれたステーキにフォークを差して食べ始めた。表面だけ焦げた肉塊の内側から肉汁がこぼれ落ち、口の中に広がっていく。
この姿になってからというもの、私の体は成長することもなければ衰えることもなかった。だが、申し分のない量の食事を日々口にすることで、体内には爆発的なエネルギーが蓄えられていくことを実感している。訓練付けの日々を送ってもなお有り余るほどだ。
肉を咀嚼しながら、ふとサツキおばあちゃんが台所に立って料理している姿が思い浮かぶ。
(___私はおばあちゃんの料理の方が好きだな)
少しずつ食べる私の横で、皿を十数枚も重ねたクズリが満足そうにゲップをしながら「もう少しうまそうに食いやがれ」とつぶやく。
「・・・ところで、予定よりも早くここを出るって聞いたんだけど」と、私は話題を変えようとした。
「ああ、お前とはじめて会ったあの日・・・あの交差点での戦いぶりが大いに評価されたって話だ。俺が行くのは一番セルリアンが多くてやべえ場所らしい。楽しみで仕方がねえよ」
「そんなにセルリアンと戦いたいのか?」
「お前は違うのかい? お上品なアムールトラちゃんよ」
クズリは私に、戦っている時と同じような鋭い視線を向けてくる。生まれてこのかた野生を知らない私にとって、こいつははじめて出会った野生そのものだ。
「俺たち二人とも、一度セルリアンにぶっ殺されてるんだ。奴らは俺たちの仇じゃねえか」
「そうだけど・・・」
「忘れることは出来ねえ。アイツらは俺が住んでた森の仲間をみんな殺しやがった。俺はアイツらの中の一匹に食われて、胃袋ん中で何日もかけてゆっくり全身を溶かされていったんだ。気が狂うかと思ったぜ。ヒグラシのクソオヤジに生き返らせてもらったのはマジに幸運だった」
クズリは眼前に掲げた拳を、ミシミシと音を立てながら握りこんでいる。
「奴らには同じ気持ちを味わわせてやる・・・最後の一匹まで絶対にぶっ殺してやる」
「・・・私は、アンタのように強くなれるかな」
「そんなの知るかよ。俺たちはセルリアンと戦うために生き返らせられたんだぜ。強くなれなかったらもう一回やつらに殺されるだけだ。それだけは確かだろうぜ」
やがてクズリは研究所を出ていった。ここで訓練にはげむのは私だけとなった。
あいつが戦場で大活躍しているという噂を、研究員たちから小耳にはさんだ。自分達が育てたフレンズの中でも一番強いと鼻たかだかな様子だった。
焦りがつのっていく。クズリのように激しい憎しみを燃やせば強くなれるだろうか。それとも、サーカスにいた頃と同じで、私はここでも出来損ないになってしまうのだろうか。
基礎トレーニングは、現実の世界で、広い運動場で行っている。走り込むための円形のグラウンドがあり、その内側には数々のトレーニング器具がある。
私は簡素な寝台に横たわり、頭上にある巨大な重りが付いた鉄棒を掴むと、それを何回も上げ下げしていた。格闘技はてんでダメな私も、基礎トレーニングは得意だった。
白衣の研究員たちが、私の様子をガラス張りの窓の向こう側から見ていた。その顔付きは一様に重たく、中にはため息を付いている者もいる。
「所長、これが先日測定したアムールトラの身体能力のデータです」と、ある研究員がヒグラシ所長に近寄り、バインダーに挟まれた紙を一枚手渡した。
「ベンチプレス5トン、100mは6秒8、走り幅跳びは21m32㎝・・・瞬発力を必要とする数値のいくつかはすでにクズリを越えています。しかもこれらの記録は日々伸び続けている」
「身体能力の成長に、格闘技の習得がまるで追いついていない・・・VRプログラムの見直しが必要ですかね」
「いや、プログラムは完璧だ。これ以上改良の余地はない」と、ヒグラシ所長が研究員に言う。
「なぜクズリのように上手くいかないのでしょうか?」
「クズリの場合は、体格と格闘技の組み合わせが良かったのだ。小柄な体格で組み技を覚えるという組み合わせが・・・。格闘技、それも組み技において体格は絶対のアドバンテージだ。いかに身体能力の差があろうと、クズリの体格で体重百キロ超えのレスラーや力士を相手にするのは半端なことじゃない。だからVRでも十分に訓練させることが出来たのだ」
「では、アムールトラの場合は?」
「大柄な体格に、すさまじい腕力と瞬発力・・・ヘビー級ボクサーをはるかに超えている。彼女に打撃を教えようとした場合、人間には少々手に余るのは否めない」
「そもそも、なぜ打撃しか教えないのですか? 彼女はセルリアン相手に戦うのだから、何でもありで戦わせればいいのでは?」
「ヒトとフレンズは違う。フレンズはヒトと違って得意不得意がはっきりしている。彼女は瞬発力に優れるが持久力はない。長所を最大限に生かせるのは打撃技だ。組み技は明らかに向いていない」
「・・・体格とスタイルの相性だけが問題ではないと思うのですが」と、一人の研究員がポリポリ頭をかきながら会話に割って入った。
「クズリはとにかく好戦的でした。我々が与えた課題に対してどこまでも貪欲に食らいついてきました。それに比べてアムールトラは、どうもおとなしいというか・・・格闘技の習得に乗り気じゃないように見えます。彼女なりに一生懸命やっているとは思いますが」
「それは・・・」
所長は黙り込む。その指摘に痛い所を突かれたといった様子だ。研究員たちの間に若干きまずい空気がただよい始める。そしてまた一人が話題を変えようとした。
「プログラムの数値をいじって、ヘビー級ボクサーの体格にフェザー級のスピードを備えさせるというのはどうですか?」
「いや、だめだ。もしそれをやったら、プログラムは体格とスピードのギャップを補うために、人間ではありえない動きをするようになるだろう・・・つまり格闘技を使わなくなるということだ。もちろん、アムールトラに格闘技を教えるという目的は達成できなくなる」
「そうですか・・・」
ヒグラシ所長と研究員は再び深いため息をつく。八方ふさがりという感じだった。机に顔を伏せた所長は、再び何かを決意したように顔を上げて、目の前の端末を操作しはじめた。
「あきらめないぞ・・・彼女たちフレンズは今や世界の希望なんだ。彼女に格闘技を教える方法がきっとあるはず」
それから何日か経ったある日、私は運動場の中央に呼ばれた。
普段はそこに置かれているはずのトレーニング器具がすべて片付けられ、ただの広場という感じになっていた。
___アムールトラ、今日はあそこで格闘訓練を行うんだ___
黒い球体が天井から降りてくると、そこからヒグラシ所長が声をかけてきた。
「格闘訓練? VRじゃないのに?」
___今日は特別講師を呼んである。生身の人間が相手だ___
「大丈夫なの? 相手を傷つけてしまうかもしれない」
___そうなりそうだったら、我々が止める。安心して、本気で戦うんだ___
所長に言われるまま、運動場の中央で相手を待った。私が入ってきた入口の反対側から出てきたのは、銃を構えた兵士たちだ。
まだら模様の服がかつて見た自衛隊員たちと違い、青や灰の斑点を基調にしている。持っている銃も小ぶりだった。ああいう格好をしているのはCフォースの兵士たちだということはすでに知っている。
兵士たちはぞろぞろと隊列を組んで運動場の中に入ってくる。その数は3、40人と言ったところか。ちょっとした部隊と呼べる数の兵士たちは、あっという間に運動場を物々しい空気で支配してしまった。
「まさか、この兵士たちが相手?」
___そうではない。見ていればわかる___
運動場を占拠するように各所に散らばる兵士たちは、フォーメーションが完全に整ったことを確認すると、向きなおって自分達が入ってきた方へと銃を構えた。
いくつもの銃口が向けられている入口の中から、ヒトの背丈ほどの鉄でできた四角い箱が姿を現した。箱は金属の腕を持つ運搬車に抱えあげられるようにして、ゆっくりと運動場の中央へ進んでいった。
兵士たちの銃口もそれを追うように動いている。箱の中にいる何者かに対して尋常ではない警戒が行われているのがわかった。
運搬車の金属の腕がまっすぐに下降し、箱が静かに地面に下ろされた。緊張した面持ちの兵士が数人近寄ると、箱の前面に複数付いている留め金を外していった。
開かれた箱の中から姿を現したのは、ぼろぼろの黒い衣服を身にまとう一人の男だった。その腕には頑丈な手錠がかけられている。
何より目を引くのは男の頭だった。顔の周りから、ボサボサの髪と髭が無造作に炎のように広がっている。それはまるで立派なたてがみを生やしているかのようだった。
ヒトというのは、男も女も、毛が少なくてすっきりした頭をしているものと思っていたけど、この男の頭は獣より獣みたいだ。
顔に刻み込まれた皺の多さからいって、高齢のようだった。だが傍目にはそれがわからないぐらいに、スラリと姿勢よく立っている。そしてぼろぼろの服からのぞく肩や二の腕には岩のようにごつごつした筋肉が付いていた。
落ちくぼんだ眼窩は影に隠され、その目がどこを見ているのかわからなかった。
「手錠を外すぞ」と兵士の一人が離れた位置から、手に持ったリモコンを掲げた。それを聞いた他の兵士たちが息をのんで、男に向けた銃口に意識を集中する。
______ピッ・・・カシャンッ
手錠が乾いた音を立てて地面に落ちると、謎の老人はけだるそうに手首を動かし、ゆっくりと顔を上げた。己を取り囲む兵士たちを無表情な目つきで見回すと、口元をにやりと歪ませた。
「・・・こんなジジイ一人に、臆病すぎやしねェか?」
四方八方から銃口を向けられながらも、彼はそれをまるで気にしていないかのように自然体のまま佇んでいる。
「そこのけったいな娘っこに稽古を付けろってぇ話だったよなァ?」
___そうだ。そのために今日ここに呼んだのだ___
「こんな大げさな歓迎をして、無理やり出稽古やらせるたぁ、まったくとち狂った連中だ」と、文句を垂れながらも、謎の老人は運動場の中央にゆっくりと歩み寄った。その眼光が私を射すくめる。
(な、なんだこの男は・・・)
老人から放たれている凄まじい圧力にあてられて、私の全身が総毛立つのがわかる。今までVRで戦ってきた格闘家とはわけが違う。圧倒的な強さを持っている・・・
私は自然とクズリのことを思い出していた。クズリが放つ殺気は、さながら吹き付ける強風のようであったことを覚えている。
しかし、この殺気は強風とは違う。一面に広がる海・・・または大きな樹のようだ思った。途方もなく巨大な圧力に、静かに押しつぶされていくようだった。
「・・・こねェのか? 娘っこ」と、老人は構えも取らないまま言い放つ。
私は必死に自分を奮い立たせ、巨大な殺気の中心へと飛び込んでいった。全速力で間合を詰めると、振りかぶった右手を全力で老人に打ち込んだ。
「は、速えっ!」と、近くにいた兵士の一人が驚愕した声を上げる。
完全に先手を取ったと思った私のこぶしの上に、老人の手甲が添えるように重ねられた。すると私の全身が突然鉛のように重たくなり、走り込んだ勢いのまま地面に倒された。
投げられた? いや違う。彼はその場から一歩も動いていない。
ただ私のパンチを払っただけだ。
「何が起きた?」と、倒れ込んだ私に驚いて後ろに下がった兵士たちが状況を観察している。
「なんでこいつのほうが倒されてんの?」
すぐに立ち上がった私は、向き直って次の攻撃に取り掛かった。パンチが通用しないのなら、と踏み込んだ軸足と反対の足をしならせ蹴りを放とうとした。
______パンッッ
だが、踏み込んだと思った瞬間、老人の正拳が私の喉元をとらえていた。まるで、相手の攻撃に自分から当たりに行ったかのようだった。
宙を舞った体が、ぐるりと一回転して地面に落ちる。それは攻撃されてからはじめてわかる速さだった。
いや、速いのではない。意識の外から攻撃が飛んできたような感じだ。
VRとは比べ物にならない激痛が、喉元から顎にかけて走った。私はゲホゲホとむせながら老人の様子を見た。
彼は背筋をまっすぐ伸ばしたまま、深く踏み込んで体を沈みこませ、軸足とは逆のこぶしを突き出している。
何をされたのかはわからないが、あんな姿勢で放つ技をVRでも見たことがある・・・これは空手の“中段突き”だ。この謎の老人は・・・空手家だったのか。
老人は沈みこませた上体をゆっくりと持ち上げると、再び私と距離を取った。
「おめぇは・・・戦士とはとても言えねェな」と、老人が静かに言い放つ。
「弱いだけじゃねェ。それ以前の問題だ」
なんとか再び立ち上がった私は、息をのんで老人の言葉に耳を傾ける。
「おめぇには殺気がねぇ。ただ勉強がしてえってだけのように見えるぜ。そして、自分の身を俺という危険から守る気すらねぇ。どうせ、そこで見てる連中が自分のことを守ってくれるとでも思ってるんだろ?」
「そ、それは・・・」
「そんなぬるま湯みてェな気持ちで何をしようってんだ? 俺から何を学ぼうってんだ?」
老人は言葉を言い終えると、後ろを向いて出口に向かおうとした。
ヒグラシ所長が黒い球体ごしに近づいて呼び止める。
___どこに行く気だ!?___
「帰らせてもらうぜ。こんな意味のない遊びに付き合わせてんじゃねェ・・・」
「う、うおおおおおっ!」
私は老人の背後から飛びかかり、再びパンチを繰り出した。今度は確実にとらえられたと思った刹那、こぶしはまたも空を切った。
そして鈍い衝撃音と共に、伸びきったこぶしが上下から強烈な力で挟まれるのがわかった。私のこぶしを挟んでいたのは、老人の膝と肘だった。
数瞬の後、閉じ切った膝と肘が離れると、その間からは節々から血を噴き出しながら、肉だけがだらしなくクラゲのように垂れ下げっている私の右手が出てきた。
指の骨が、全部砕かれてしまっていた。
私は砕けた右手を左手で支えながら、倒れそうになるのをやっと踏みとどまった。
激痛よりも恐怖よりも、今までの自分の弱さと甘さを嘆く気持ちでいっぱいになっていった。このままじゃダメなんだ。もっと死にもの狂いにならなきゃ・・・
「私は絶対に強くなるんだあああっっ!」と、砕けた右手を、左手を使って押し固め、なんとか握りこませてこぶしを形づくった。右手の感覚がなくなっている。
「・・・なんで強くなりてェんだ?」と、老人が不意に投げかけてきた。
「私はそのためにここにいるんだ! そうするしかないんだ!」
「よくよくアホウだな、おめぇは」と、老人は呆れかえった様子で言葉を続ける。
「おめぇが言ってるのは、ただの状況だろう・・・状況は理由にはなんねェ。どこにいたって、他人から何を言われたって、てめぇのやりてェことは、てめぇの頭で考えて決めるもんだ」
「わ、私は・・・けものだ。ヒトじゃない。ヒトの世界で、けものは、ヒトの言うことを聞いて生きていくしかないんだ! 」
「言い訳してんじゃねェや・・・動物だのヒトだの関係ねェ。この世界に生きてるモンは、だれもかれもひとり残らず不自由だ・・・不自由な中で、てめぇに出来ることを精いっぱい考えて生きてンだよ。おめぇは、誰かのせいにして考えるのをやめてるだけだ」
老人の強さと同じように、その言葉にも気圧されて動けなくなっている自分がいた。彼は、先ほどと同じ殺気を再びその身にまとわせながら静かにつぶやいた。
「おめぇのアホウさ加減には呆れかえったぜ・・・だから、それに付ける薬になってやるよ。事前の約束の分だけ、今日一日だけな」
そこから先も結果は同じだった。
老人には私の動きが手に取るように読まれてしまっているが、私には彼の動きが全く読めない。どこから始まってどこで終わるのかすらも・・・子供と大人どころではない。天と地ほどの実力差が両者の間にはあった。
老人の方からは一切手を出してくることはなかった。先に仕掛けた私のあらゆる攻撃を受け止め、さばき、たった一発だけ反撃してくるのだった。そんな攻防が何度も何度も繰り返された。
やろうと思えば、追い打ちしてすぐに終わらせられるだろうに、なんでそうしないんだろう。
戦いの様子を見ていたCフォースの兵士たちにもざわめきが広がっていた。彼らの中には、老人に向けていたはずの銃口を無意識に下ろしてしまっている者さえいた。
「すげえ・・・なんていうか、完璧な立ち回りだろ。きれいすぎる」
「俺も空手習ってたことあるけど、あんなの演武でしか見た事ないですよ」
「でもあの生物兵器も、かなり強いだろ。全身バネみたいなキレッキレのありえない動きしてるよ。俺なら銃がなかったら勝てないわ」
「もうずっと昔ですけど、トラを素手で殺した空手家がいたらしいですよ。あの男もそのレベルの“超達人”なんだと思います。まあ、あの男は殺すつもりはないようですけど」
「噂通りの、いや噂以上の男だったってことか。・・・あんなことをしでかした男の戦いとは思えない」
___もういい! もう無茶しないでくれ! アムールトラっ!__
たった一発ずつの反撃を何度も食らい続けるだけで、私の全身には痣と生傷ができ、鮮血がしたたり落ちる満身創痍の状態になっていた。
そんな姿を見かねて、ヒグラシ所長が戦いを止めようとした。
私は所長の声を無視して、変わらずに老人に攻撃を仕掛けようとした。
いつの間にか、老人の強さと、正々堂々とした戦いぶりと、そして底が見えない技の数々に、尊敬の気持ちさえ抱いていることに気付く。
この時間がずっと続いて欲しい・・・戦っていてこんな気持ちになるのははじめてだった。
だが、踏み込もうとした足の感触がなくなり、地面が目の前に起き上がってくるのがわかった。
いや、そうじゃない。私が倒れていっているのか・・・もう終わりだなんて・・・
老人が静かな表情のままその場から立ち去っていく後姿を最後に、私の意識は途切れた。
・・・・・・
数時間後、私は自室にて目を覚ました。体には治療が施され、包帯や絆創膏がいくつも貼り付けられている。骨を砕かれた右手は石膏で固められ、石のように不自由な塊と化していた。
自由に動く左手で体を何とか起こし、立ち上がった。そんな簡単な動きをするだけで全身に痛みが走っている。
命を落としたあの夜をのぞけば、こんなにボロボロになったのは生まれてはじめてのことだ。
私の自室の壁には写真が無数に貼り付けられていた。サツキおばあちゃんの写真だ。
フレンズになる前・・・私がただの動物だった頃、私を愛し寄り添ってくれた一番大切なヒト・・・
おばあちゃんの周りには、同じような年ごろのお年寄りたちが笑って佇んでいた。また違う写真では、年若い療法士に支えられながら、杖を突いて一生懸命に歩く練習をしていた。
私の部屋には、月に一度サツキおばあちゃんの近況を示す画像ファイルが送られてきている。
フレンズになって間もない頃、ようやく気持ちが落ち着いた私は、ヒグラシ所長におばあちゃんのことを尋ねた。所長は、私と別れた以降の彼女の動向を調べ上げ、教えてくれた。
「くも膜下出血」
あの日、サツキおばあちゃんはそういう名前の重い病気にかかってしまったらしい。それからというもの、体の右半分は麻痺してしまい、言葉を話すことも自由に出来なくなってしまったという話だ。
身寄りのないおばあちゃんは、最初の数か月は病院でリハビリテーションに励み、やがて東京都が運営する老人ホームに移っていった。
そこで不自由な日常を繰り返す毎日を送っていることが写真から伝わってくる。
「おばあちゃん・・・会いたい」と、私は壁に左手をついて、情けなく涙をぼろぼろとこぼし続けた。あのあたたかい日々のことを忘れることなど出来ない。戻れるものならあの頃に戻りたいと今でも思う。
でもおばあちゃんは、こんな変わり果てた姿の私のことはわからないだろうな・・・
___そんなぬるま湯みてェな気持ちで何をしようってんだ?___
___てめぇのやりてェことは、てめぇの頭で考えて決めるもんじゃねぇのかい___
___おめぇは、誰かのせいにして考えるのをやめてるだけだ___
私を完膚なきまでに叩きのめした老人の言葉が、今なお胸に刺さっている。そしてようやく実感したのだ。生まれてこの方、ずっとヒトに守られて生きてきたことを・・・
サツキおばあちゃんは言うまでもない。ヒグラシ所長もそうだ。厳しい訓練を課しながらも、私のことをとても気にかけてくれているのがわかる。
クズリとの違いはそこだ。野生で生まれ育ったクズリは、自分の力だけを頼りに生きていた。だから自分の命を脅かす存在に対してあんなにまっすぐに怒りを燃やせるんだ。
それに比べて私は、生まれてこの方ずっとヒトに命を預けてきた。だからクズリのように怒ったりはできないのだ。
本当は戦いたくない。私は、私を殺したセルリアンのことさえ、そんなに憎んではない。ただ大切なヒトのそばで、穏やかに平和に暮らしたかっただけだ。
自分でも嫌になるくらい、私は甘ったれている。こんな私が、一体何をよりどころにして強くなろうというのだろうか。まったくもってあの老人の言う通りじゃないか。
考えて見つけ出すしかない。クズリとは違う、私だけのよりどころを。
目を閉じて、老人の動きを思い出してみた。
格闘技とは、相手を倒すための技なのだと思ってきた。でも彼のは違う。倒すことよりもずっと先にある、何かすばらしい目的に向かうための技のように思える。
そのすばらしい目的に向かって一心に進み続けているかのような気高い精神をあの老人からは感じる。
胸の高鳴りに、全身が熱くなっている。体の痛みのことなんかもうすっかり忘れていた。
___アムールトラ、大丈夫か?___
突如、部屋の隅っこから、申し訳なさそうな顔をしたヒグラシ所長の映像が現れた。今にもねぎらいの言葉を私にかけてきそうな感じだ。
所長はいつだって誠実で、やさしくて、信頼できるヒトだ。でもそのやさしさに甘えていたら、きっと私は出来損ないのままなんだ。
「ああ、すぐに訓練に戻れるよ」と、所長から目を逸らしながら私は答えた。そして、所長が何か言い始める前に、聞きたいことを聞いてしまおうと思った。
「あのヒトは何者だったんだ? 空手を使っていたけど・・・」
___そうだ。空手家だ。名前は“サクツキ ゲンシ”という___
「なんで手錠をはめられたり、兵士たちに銃を向けられたりしてたんだ? どう見ても様子が変だった」
___あの男は、死刑囚なんだ___
「しけいしゅう・・・?」
所長は言葉の説明から始めた。つまりあの老人は、過去に何かとても悪いことをしたそうだ。そして死を持って罪を償うしかないと国から言い渡され、国によって殺される日を待っているんだとか・・・私には何だか想像もつかない話だ。
___名のある格闘家の情報をかたっぱしから調べ上げてあの男のことを知った。そして上層部や各方面に働きかけて、一日だけここに呼びよせたのだ___
「所長は、なんであのヒトを呼んだんだ?」
___君に今までVRで戦ってもらったのは“表の世界の格闘家”だ。だがそのいずれも君に合わなかったようだから、それとは正反対の存在に目を付けたのだ。あの男は“裏の格闘家”・・・その名前は表の歴史には刻まれていない・・・だが、死刑囚となるまでに、数々のすさまじい逸話を残しているという話だ___
「やっぱり、すごいヒトなんだな」
___彼と実際に戦ってみて、どうだった?___
「とても強くて、そして偉いヒトだと思った。もっと彼と稽古をさせてくれないか?」
___そうか! それを聞いて安心したよ・・・今から彼の資料を集めて、新しいVRプログラムを作るとしよう。アムールトラ、君専用のプログラムだ___
「・・・違うんだ。聞いてくれ」
ホッとして回線を切ろうとした所長が、私の返事を聞いてはっと向き直った。
「VRじゃなくて、生身のあのヒトからもっと教わりたいんだ」
___いや・・・それは無理だ。一日呼び付けるだけでも大変だった。彼は死刑囚・・・普段は自由がない所に閉じ込められている___
「何とかならないか?」
___一応、君の意向を上層部に伝えてみるとしよう。だが、あんまり期待しないでくれ___
所長の歯切れの悪い回答で、会話が終わってしまった。それから数日は、居住区や運動場などの施設内を歩き回ってみたり、座りながら映像を見て格闘技の勉強をしたりして過ごした。
だが、フレンズの体は常識外れに傷の治りが早い。裂けた皮膚も、砕けた骨も、わずか数日で元通りになっていた。傷が癒えた私はまた本格的な訓練に戻った。
機械の棺桶の中、偽物の世界に意識を移した私の目の前には、胴着に黒帯を巻いた男がいた。
“サクツキ ゲンシ”のVRプログロムの完成には数週間かかると言われたが、今用意できるプログラムの範囲内で、VR訓練は空手一色になっていた。
「えいぃぃぃぃっ! えあああああっ!」
黒帯の男が力強く交差させた両腕を腰元までゆっくりと下げると、腹に響かせるような怒声と共に突きや前蹴りを繰り出していく。
今日はプログラムと戦うのではなく、一定の距離を保ったままプログラムの動きを真似するという訓練だった。
VRの空手家も、無駄のない術技立てられた動きをしていると思う。だが“サクツキ ゲンシ”に比べると、どうにもゆっくりしていて、動きのすべてを目で追うことが出来るのだった。
そして彼から感じた、他にたとえようもない気高さが、VRからは感じられない。同じ空手でも、こんなに違うように感じるのはどうしてなんだろう。
どうにも手ごたえを掴めないまま、私は棺桶から起き上がった。
そして、棺桶の傍に黒い球体が浮いていることに気付いた。様子から察するに、私が訓練を終えるのを待っていたのだ。私は息を呑みながら球体に話しかけた。
「所長、どうだった? またあのヒトと稽古できそうか?」
___結論から言うと、死刑囚である“サクツキ ゲンシ”を、長期間この研究所で拘束することは出来ない。法律上の問題をどうしてもクリア出来ないのだ___
私はその言葉を聞いてがっくりとうなだれる。ようやく見えた光明が閉ざされてしまったような気分だ。
しかしその直後、所長は信じられないようなことを口にし始めた。
___だが、彼と会う手段がまったくないわけではない___
「どうしたらいい? 教えてくれ」
___その前に聞いておく。君はどんな危険な目にあっても、あの男にまた会いたいか? ことと場合によってはセルリアンと戦うよりも危険だ。だからこの話を先に進める前に、君の意志を確認しておきたいと思う___
黒い球体の向こう側からに、重く真剣な雰囲気が醸し出される。所長としても、どうしたらいいのか迷っているような感じに見えた。私は今の正直な気持ちをはっきりと伝えた。
「・・・きっと、私のめざすべき目標はあのヒトなんだ。ぜひともあのヒトから学びたい。あんな風に強くなって、セルリアンと戦って、所長に受けた恩を返したいんだ。そのためには何でもやる」
私の言葉を聞いて、所長が深いため息を付くのが球体ごしからでも感じられた。だがいよいよ観念した様子で、わかった。と話を続け始めた。
___あの男を呼び寄せるのではなく、こちらから会いに行くのだ___
「どうやって?」
___裏取引をして、彼が収監されている施設に君を送り込むのだ。そして用事が住んだら誰にも見つからずに出ていく・・・そういう方法なら、許可が降りそうなのだ。とても信じられない話だが・・・___
・・・私の方からあの老人に会いに行く。彼がいるのがどういう場所かわからないけど、所長の口ぶりからいって、相応の覚悟は決めたほうがいいのだろう。
でも、私はやっと自分が進むべき道を見つけた。その道を進みきってみせる。
たとえ、どんな目に遭ったって。
to be continued・・・
_______________Cast________________
哺乳綱・ネコ目・ネコ科・ヒョウ属トラ亜種
「アムールトラ」
哺乳綱・ネコ目・イタチ科・クズリ属
「クズリ」
_______________Human cast ________________
「日暮 啓(ひぐらしけい)」
年齢:48歳 性別:男 職業:Cフォース日本支部所属 生体兵器研究所所長
「朔 原始(さくつきげんし)」
年齢:74歳 性別:男 職業:福島第1特級拘置所 受刑者番号S-6805番
_______________Story inspired by________________
“けものフレンズ” “けものフレンズ2”
byけものフレンズプロジェクト
“けものフレンズR”
by呪詛兄貴