けものフレンズR あるトラのものがたり   作:ナガミヒナゲシ

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 物語はふたたびメリノヒツジの視点へ。
 決戦を前に、魔狼はひとり牙を研ぎ続ける。
 呪いの物語の終焉を夢見て。



過去編終章19 「ぼくがオオカミであるために」

_______ドドドド・・・・・・

 

 いつ果てるともない戦い。

 南アフリカはプレトリア郊外、埃っぽい平原のそこかしこに血と硝煙のにおいが充満している。

 ディザスター級セルリアンの天を衝くほどの禍々しい巨体が、粉塵を巻き上げながら僕の眼前に迫ってきていた。

 

「メリノヒツジ! 何やってんだ!」

 一目散に逃げる仲間たちが振り返りながら僕を轟々と非難している。

 ・・・・・・それも無理はない。ディザスター級の肉体はそのサイズにふさわしい鉄壁の防御を誇っている。だから正面きってやり合うなと固く命令されている。

 ここから少し行った所にある谷間に奴を誘い込み、両サイドの山を爆破して落石に巻き込んでひるませてから、部隊のフレンズ全員で総攻撃を仕掛けるとかいう作戦だった。ディザスター級を相手にするのに最も確実で使い古された戦術だ。 

 

 で、それがどうかしたか? 

 僕はぜひとも一対一でディザスター級を倒してやりたいんだ。

 くだらない戯言など右から左に抜け、僕は怪物を前に目を閉じて、ある好きな詩の一説を脳裏にそらんじた。

 

 秋だ。

 俺たちの船は、動かぬ霧の中を、ともづなを解いて、悲惨の港をめざし

 炎と泥の染みついた空を負う巨きな街をめざして、舳先を回す

 

 ・・・・・・やはりランボオは素晴らしい。

 熱く燃える魂の言霊。それこそが孤独な僕の唯一にして無二の友。

 僕もランボオと同じだ。いつでも悲惨の港を、やり場のない気持ちの矛先が指し示す場所を探している。死ぬまで船を降りることはない。

(そろそろ、だな)

 瞳をゆっくりと開いて目前で空気を震わせるディザスター級を見上げると、頭に思い描いたイメージを手のひらに走らせた。

 

_______バシュウウウッッ!

 光と共に螺旋状の二又槍が地面に突き立つ。

 それとは反対に、得物の柄がどこまでも上に向かって伸びていく。それをしっかりと握り締める僕自身の体をも上空へ連れていった。

 

(過去のデータからわかっている。このタイプは真上からの攻撃が弱点だっ!)

 

 そうして僕は山のような円錐形の体を持つディザスター級の体長よりも高い位置に陣取ると、遥か下の地面から僕をここまで連れてきた得物を手のひらの中に一旦かき消した。

 

 戦いを続けるうち、僕の”先にある力”が何なのか見えてきた。

 それは得物をさまざまな形に変形させる力だ。

 はじめは一つの槍を二つに分ける程度しか出来なかった。それぐらいは角持ちのフレンズなら誰でも出来ると思っていた・・・・・・だがどうやらそうではないらしい。

 

 僕の誰にも負けない長所。それは本を読みふけることで培った想像力だ。

 強く具体的なイメージを思い描けば、今のように得物の柄を長く伸ばすことも、鞭のようにしならせることも出来る。板状にして盾にすることも出来るし、鋏のような少々複雑な形状にすることも可能だ。

 真下にいるディザスター級セルリアンに向かって、この変幻自在の得物を使ってどんな攻撃を仕掛けてやるか・・・・・・当然もう決めてある。

 

 体が下に落ちる。風圧で僕の赤みがかった体毛がバサバサと鬱陶しく逆立つ。今の僕は重力という地球上で最強の力を味方に付けている。

 だったらそれを利用しない手はないだろう。

 

(こういうのは、どうかなァ?)

 足から落ちて行く体越しに下を見ながら、胸の前で両手を重ねると、手の平に集束させた光をイメージ通りに具現化させていった。もともとは二又に別れていたはず槍の穂先をひとつに束ねたのだ。二つの穂先が螺旋状に絡まって一点に尖っていく様は、さしずめドリルと言ったところか。

 

 槍の柄を逆手に持って下に突き出しながら、垂直に落ちる体を横方向に錐もみ回転させる。

 回転が手にした得物にも伝わっていく。鋭いドリルの先端に、落下する僕の体重と、回転がもたらす貫通力が加わるのだ。

 これが今僕が出来る最大威力の攻撃だ。データ上は奴の体内のちょうど真ん中に位置する核にまで、この攻撃なら届くはず。

 

「死ねよっ!」

_______ズギャギャギャッッ!!

 ディザスター級のどてっ腹に、全身ドリルと化した僕が突き刺さる。

 どこまでもどこまでも、自身の体が深々と巨体を抉っていくのがわかる。

(いいぞ! このまま、このまま、核をつらぬけええっ!)

_______ギャリッッ・・・・・・

 

 だが、思い通りにはいかなかった。ドリルが途中で引っかかり、それ以上前に進まなくなってしまったのだ。

 想像よりもずっと大きく広いディザスター級の肉体が、回転の勢いを完全に受け止めてしまっている。

 いま僕の全身は奴の体内に留まっている。これじゃ自分で死地に飛び込んだも同然だ。

 手にした得物を一旦しまって、体勢を立て直しながら上を見上げる。

 僕がドリルでこじ開けた大穴から外の光が差し込んできている・・・・・・かなり深くまで抉ったはずなのに、これでも核を貫通出来ていないっていうのか。

 

「だったらもう一度やりなおせば良いんだろうが!!」

 大穴の入り口に向かって鞭のように再形成させた得物の一端を放り投げた。

_______カキンッ

 フック上に加工した得物の先端が、奴の外皮に引っかかる音が聴こえる。後は得物を短縮させて僕の体を引っ張り上げれば・・・・・・

 しかし、セルリアンの再生能力が、こじ開けた穴を見る見る内に塞いでいった。差し込む光がか細くなっていく。

 強酸性の体液が僕の体を焼いていく。底なし沼のようなセルリアンの体内では呼吸もままならない。やがて穴が完全に閉じようとしていた。

(こんなところで、死ねるかああっっ!!)

 

_______ブチブチブチィィィ・・・・・・

「な、何っ!?」

 得物を握りしめた両腕が、強烈な力に引っぱられるのを感じた。

 途方もなく馬鹿げた怪力が、セルリアンの体細胞を押しのけ引き千切りながら、鞭状にしならせた得物を僕の体ごと手繰り寄せていった。

 

「・・・・・・クサレヒツジが」

 

 死地から脱出を果たすと、そこに彼女が立っていた。

 小さな体に無敵の力を宿す獣王が。

 

 クズリさんは”固定する能力”で足裏を固定してディザスター級の外皮にとどまり、剛腕で僕のことを引っ張り上げたのだ。

_______ギュウウッッ

 だがしかし彼女は、穴から顔を出した僕の首根っこを、息が止まりそうになるぐらいの力で握りしめ鷲掴みにしてきた。

 殺気だった不機嫌そうな顔で僕を睨みつけている。

 僕はされるがまま四肢を空中に投げ出しながらも、負けじとクズリさんを睨み返した。

 

「・・・・・・がはっ! あ、アンタともあろう者が、ずいぶんと優しいですねえ!?」

「調子に乗り過ぎだぜ。コイツはてめえごときが捨て身になった所でよ・・・・・・()れる相手じゃあねえんだよ!」 

 

_______ブゥンッッ! ドサッッ!

 鷲掴みにされた体が投げ飛ばされ、地上数十メートル下へと叩き落される。

 僕を投げ落としたクズリさんが、斜めに突き立つディザスター級の外皮に直角に立ちながら、偉そうに腕を組んで僕のことを見下ろしている。

 

「・・・・・・じゃあアンタにはソイツが殺れるって言うんですかッッ!?」

 ズキズキと痛む全身を起こしてクズリさんに猛抗議した。

 僕は知っているぞ、いかにクズリさんだってディザスター級セルリアンを1人で始末することは出来ない。他のフレンズやヒトの兵器との連携が必要だ。

 たった1人でディザスター級を倒すことが出来たのは、あの”最強の養殖”アムールトラだけだ。

 ・・・・・・だから僕の手で何としてもディザスター級を殺りたかったのに。そうしたらクズリさんに一泡吹かせてやれたのに。

 

「あ? 今なんつった?」 

_______ゴゴゴゴ・・・・・・

 クズリさんは組んだ腕を解き、ディザスター級のどてっ腹に棒立ちになったまま、全身から野生解放の光を放って見る見るうちに殺気を高めていった。

 そして僕は見た。クズリさんの体中の殺気が一点だけ、しならせるように空中に掲げた右手に集束されていくのを。

 金色に輝く右手を振りかぶると、拳を作ることもなく平手のまま撫でるようにディザスター級の外皮に触れた。

 とうぜん敵の巨体はビクともしない。

 

(な、何だ!? 何をやる気だ!?)

 僕は呼吸するのも忘れてその様に見入った。

 

 右手を敵の体に押し付けたまま、涼し気に四肢を弛緩させていたクズリさんが、とつじょ表情を険しく歪ませる。

 やがて弾けるように全身の筋肉を震わせ、右手に集中させていた闘気を炸裂させた。それは何らかの攻撃のインパクトの瞬間だ。

 僕にわかるのはそれだけだった。

 

「・・・・・・アイツに出来たことが・・・・・・オレに出来ねえわけがねえっ!」

_______ビキッ、ビキッ、ビキッ・・・・・・

 肉がひしゃげる生々しい破壊音が聴こえてきた。

 だが一体どこからそんな音が出ているというのだ?

 目の前には相変わらずディザスター級セルリアンがそびえ立っているし、そのどてっ腹に取りついたクズリさんは、全身から闘気を発散させながら、阿修羅のごとき形相のまま静止している。

 

 ・・・・・・やがて僕の目にも異変がはっきりとわかった。ディザスター級の肉体に亀裂が走りひしゃげ始めたのだ。

 ずっしりと中身が詰まった質量が、すさまじい外力が加えられることで押しつぶされて縮んでいるようだった。だが何者の手によって? 屹立する敵の周囲にはただ空間が広がるばかりで、豆粒のようなクズリさん以外は触れる者さえいない。

(まさか・・・・・・クズリさんが?)

 そうとしか思えない様相だった。彼女の見えざる巨大な手のひらが、ディザスター級の巨大な全身を握りしめ、自慢の握力で圧殺しているとしか。

 

_______ッッろすぞあぁぁっ!!

 

 クズリさんが怒声と共に肩をいからせながら、押し当てた右手を力任せに握り締める。

 すると「ドチュ」と液体が弾け飛ぶ水音と共に、突然にディザスター級の胴体に、丸くくりぬかれたような巨大な空洞が出現した。

 あの攻撃範囲なら、どう見たって核も巻き込まれているだろう・・・・・・。

 握り締めた彼女の手の周囲には、限界まで圧縮され体液をまき散らす肉片が集まっていた。そしてその最後の一片も握りつぶされ、空中に離散した。

 

「・・・・・・ケッ、まだまだ時間がかかりやがるなァ」

 クズリさんは自身の手でむごたらしく破壊した敵の足元に降り立つと、興味を無くしたようにそっぽを向き、またも握りこぶしを見つめながら自問自答していた。

 そんな彼女の傍らで、ディザスター級の亡骸は全身灰色になってその場に崩れ落ち、空中に向かって虹色の光鱗を巻き上げながら、時間をかけてゆっくりと消滅していった。

 

(つ、ついに発現したのか!)

 クズリさんは前々から自身の能力の進化形を模索していた。

 あんな風に拳を握りしめて、それをじっと見つめて何かを考えていた。まるで「握りしめる」という動作自体に何か特別な意味合いでもあるように。

 そうだったのか、あれがクズリさんの二つ目の能力。「固定する力」が「握り潰す力」へと進化したというわけか。

 いかにも、クズリさんの個性がそのまま現れたような能力だ。

 

(くそっ・・・くそっ・・・)

 僕にも一つ目の力が身について、やっと追いつけたと思っていたのに、また差を付けられてしまった。

 

 

 僕とクズリさんはつい最近まで、成層圏に浮かぶ「スターオブシャヘル」で、培養されたセルリアンを相手に戦闘実験に励んでいたが、今は地上に降ろされて、プレトリア郊外にはびこる野生のセルリアンの掃討にあたらされていた。

 シャヘルが擁するフレンズ部隊とまた一緒に行動している。

 部隊を率いているのはもちろんスパイダー隊長だ。

 

 Cフォースにとって最も重要な「女王誕生」のための実験が6日後に迫っている。セルリアンを生み出す地下深くの卵管に核ミサイルを落とす実験だ。

 実験の前準備として、ヒトのスタッフが爆薬を用いて大規模な地盤工事を行っている。爆破に刺激された卵管が活発に「子供」を生み出し、プレトリア郊外のそこかしこを埋め尽くしている。

 

 フレンズ部隊の仕事は、セルリアンの群れから現場のスタッフを守り、工事スケジュールを滞りなく進行させることだ。

 逆に他のことはやらなくていい。多くのセルリアンが工事エリアから飛び出して四方に散っているが、そいつらのことは放置で良いと言われた。

 この近辺にもいくらか生き残りのヒトが隠れ住んでいるようだが、別に死んでも構わない連中だそうだ・・・・・・だったらどうでもいいさ。僕には良心の呵責なんてない。

 

 ミサイルの弾頭には核だけでなく、シャヘルに集められたあらゆるセルリアンの遺伝子情報を解析してコーディネートされた「女王の遺伝子」も混入されている。

 卵管に遺伝子が混ざり、核爆発のエネルギーを糧にすることで、あらゆるセルリアンを従わせる能力を持つ女王が誕生するっていう話だ。 

 ・・・・・・Cフォースの手で生み出された女王には、あらかじめリミッターが仕掛けられているらしい。セルリアンを従える女王を、Cフォースが従える算段が整っているということだ。

 まあ、僕たちにオーダーや「鎖の腕輪」を付けているのと同じ発想だろう。

 まったく上の奴らはワンパターンなアイディアしかないようだな。

 

 工事は後5日間続く。

 6日目のミサイル投下が行われる前日に、僕らは工事スタッフと共にここを撤退する。

 実験が終わって女王が誕生すれば、Cフォースのフレンズたちは戦いから解放され自由な暮らしが待っていると聞く。

 それを聞いて誰もが色めき立ち任務にあたっていた。

 ・・・・・・だが僕は他のフレンズとは真逆で、焦りばかりが日増しに募っていった。

 

_______バキッ! ボゴォッ! 

 

 作戦が終わり、僕らフレンズ部隊は「ホバー艦」へと帰還していた。

 タンカーほどの巨体を誇りながらも、野も山も水上のごとくスイスイと進むことの出来る機動力に飛んだ要塞だ。

 

 無数の戦車や地上車両が立ち並ぶ格納庫で、防毒マスクを被った筋骨隆々の大男が、鉄パイプを握って僕のことを繰り返し乱打している。

 命令違反を犯した僕への制裁だ。

 オーダーが取り除かれた代わりに「鎖の腕輪」を両腕に付けられている僕は、無抵抗で殴られ続けるしかなかった。

 仲間のフレンズ達がげんなりした表情でそれを見ている。

 クズリさんは隅っこの方で興味がなさそうに胡坐をかいて項垂れている・・・・・・あれはきっと寝ているな。

 

「バカ者めがっ! ヴェスパー様のご上意を何と心得るかっ!」

 頬を上気させながら鉄パイプに込める力を強めているのは、ここ最近僕らの部隊を監督するために出向してきた「カルナヴァル」とかいう大男だ。

 元はCフォースの敵対組織パークにて「長老」と呼ばれていた大幹部だったらしい。

 

 なんでもこのカルナヴァルはパークを裏切って陥れることに成功したらしい。それがグレン・ヴェスパーに気に入られ、今回の工事の監督に抜擢されたそうだ。

 工事が終われば「スターオブシャヘル」の次期責任者になる予定だという。

 現責任者にしてグレン・ヴェスパーの娘、イヴ・ヴェスパーが、正式に父の後継者として推挙されるので、尻上がりに出世する形だ。 

 

「パークは壊滅した。今後二度とCフォースの邪魔をすることはない」

 僕らの上司として就任してきた時、カルナヴァルは自慢げにそう豪語していた。

 この男の裏切りにより、パークは世間的にはCフォースの完全な下部組織という扱いになったようだ。まあそんなことはどうでもいいが。

 ・・・・・・そんなことよりも、パークが滅んだということは、あのアムールトラと会う機会も失われてしまったのだろうか。奴は今どこで何をしている?

 

「反省しているのか! このフレンズが! 家畜の分際で!」

 鉄パイプがしなる。カルナヴァルは額に汗を滴らせながら、僕のことを一層はげしく打ちのめしている。

 ・・・・・・この男、自分のことを強く見せたくて仕方がないようだな。虚勢の裏に自信のなさが透けて見える。しょせんはヴェスパー親娘に媚びへつらう小物でしかない癖に。

 ヒトにしては鍛えた体のようだが、大して痛くもない。

 フレンズの体の強度を何だと思っている? ヒトごときがまともに傷つけられる物だと思っているのか?

 

「反省? してますけど?」

 僕はそう言って口元から血を流しながらカルナヴァルのことを、心底からの軽蔑と「いつでも殺せる」と冷たい殺気を込めた視線で睨み付けた。

 

「・・・・・・どうやらお前は、筋金入りの愚か者らしいな」

 カルナヴァルは僕が視線に込めたメッセージを受け取ったようで、顔をますます赤くしながら深いため息を付くと、鉄パイプを脇に放った。

 そして懐に手をやると、腰のベルトにぶら下げた鞘からナイフを抜き放った。

 

「制裁ではなく、罰をくれてやるわ」

 薄暗闇の中で鈍く光る切っ先が、僕の眼球に向かってジリジリと距離を縮めて来る。

 ・・・・・・ふぅん。確かにフレンズでも粘膜は弱い。眼球ならナイフも通るだろうな。

 別に怖くなどない。恐れる理由がない。オオカミである僕が、カルナヴァルのような「犬人間」を恐れるとでも思っているのか? 僕の恨みを買う覚悟があるんならやればいいじゃないか。

 それにわかっているのか? 自動で発動するオーダーと違って「鎖の腕輪」は作動させるのに音声認識が必要だ・・・・・・だから、カルナヴァルが無防備でいる時間、今日の深夜にでも奴の寝室にお邪魔してやろう。

 最初に奴の喉を潰して・・・・・・後はお楽しみの時間だ。

 

_______ガチャンッ・・・・・・!

 薄ら笑いを浮かべながらナイフを迎えようとしていた瞬間、格納庫の正面の突当りにある昇降台が音を立てて開かれた。

 

「すんません。どうかもう、その辺にしておいてもらえるっスかね」

 

 そう言いながら現れた小柄なフレンズの姿に、その場にいた一同の視線が注がれる。多くの仲間たちは暗い表情をぱっと明るくさせた。

 スパイダーさん・・・・・・シャヘルのフレンズ部隊の隊長にして、クズリさんが五分の兄弟分と認めるフレンズだ。

 

 小さな体に大きな器を宿す彼女は、最初こそ腕っぷしが弱いということで部下に侮られていたが、今や心の支えとも言うべきレベルで慕われていた。

 それに加えて、新しくやって来たカルナヴァルがどうしようもない人物であることが一層スパイダーさんのカリスマを強めている。

 酷い状況だけど皆で助け合って生き残ろう、という彼女の言葉に部下たち誰もが励まされ、彼女の下で団結し合っていた。

 ・・・・・・まあ僕としては部隊の団結なんてどうでもいいが、僕も彼女に命を救われたことがあるし、個人的に尊敬しているのは間違いない。

 

 だが今のスパイダーさんは、部下たちに慕われているというだけじゃない。

 グレン・ヴェスパーにも特別に目を掛けられるフレンズとなりつつある。

 カルナヴァルを誘拐に見せかけてCフォース側へ回収できたのも、スパイダーさんの「影潜り」があったからこそだ。

 

 メガバットという、長年グレン・ヴェスパーの側近として仕えていたフレンズがパークとの戦いで行方不明になったらしい。その代わりにスパイダーさんを重用する腹積もりのようだ。

 そのためか最近は不在なことも多い。

 今だって、カルナヴァルそっちのけで、親か娘かは知らないが、ヴェスパーからの指令を1人で受け取るためにブリッジに上がっていたんだ。

 

「頼むっス。後で自分の方からきつく言って聞かせますんで」

「うぐっ生意気なサルめ! 上官に意見する気か!」

 

《いいえ。それは私の指示。部下を傷物にする権利は無い、あなたには》

 どこからか艶っぽい声が聴こえた。

 倒置法と体言止めを多用する芝居がかった喋り方が。

 ・・・・・・ああ、これは娘の方か。

 

 スパイダーさんは片手に手のひらサイズの円盤を抱えていた。

 そこから数十センチぐらいのイヴ・ヴェスパーの立体映像が現れて、会話に割って入ってきた。

 イヴの姿を見るなり、カルナヴァルはナイフを急いで懐にしまって深々と頭を下げた。まったく変わり身の早い犬人間だな。

 

《カルナヴァル、あなたの努力も水泡に帰したようね、残念ながら》

「と、おっしゃいますと?」

《まだ壊滅していないのよ。パークは》

 

 イヴが淡々とそう告げるのを、カルナヴァルは「そんなバカな」と頭を抱えながら否定した。

「・・・・・・聞かせろ」

 隅っこの方でうたた寝していたクズリさんが突然に顔を上げると、唸るように続きを促した。

 

 イヴは告げる。

 プレトリア郊外に、国連から公式に緊急避難勧告が発令されたと。

 また謎のNGO団体が、国連の重役の指名を受けて派遣され、地盤工事でプレトリア郊外に溢れだしたセルリアンから、地元住民を守り避難させている、と。

 

「そ、その組織がパークですと? あり得ません。カコ・クリュウとリクタス・ヒルズが手を取り合うことなどない。必ずや潰し合って自滅するはずです。それ以前に、奴らは国際指名手配中の身。まともに動けるはずがありません」

《それはただの絵図・・・・・・常に起こり得る、予想外の事態は》

「いえ。で、ですがパークだという根拠も」

 

 イヴは溜息をひとつ付くと、実際に見てもらったほうが早い、と、自身の立体映像を別の画像に切り替えた。

 真上から平原を見下ろす衛星写真だった。

 画質は荒いが、地面を埋め尽くさんばかりのセルリアンが平原を雪崩のごとく移動している地獄のような様相は伝わってくる。

 ・・・・・・一体だけ、周囲よりも桁違いに大きな個体がいる。あれはきっとディザスター級だろう。

 工事で大量発生したセルリアンは、工事エリアを襲う個体よりも、エリアから出て行った個体の方が断然多いと思っていた。

 まさかこれほどとは思っていなかったが。

 

《そしてこれが、同一地点の、およそ30分後の写真よ》

 

 画像が切り替わる。

 同一地点と言うのだから当たり前だが、木々や植物が生えている位置も、地面の凹凸なんかも、何もかもが同じだ。

 しかし画像から受ける印象はまったく別物だった。

 あれだけ大量に発生していたはずのセルリアンが、きれいさっぱり消滅していた・・・・・・いや、微かだが残滓が残っている。

 ディザスター級がいた位置だ。あれは他の個体と比べて極めてゆっくりと消滅するために、衛星写真にも燃えカスのような虹色の噴煙が映りこんでいた。

 

《見てわかる通り、何者かが大量のセルリアンを短時間で殲滅した・・・・・・我々Cフォース以外に、他にいくつもありますか? こんな芸当が出来る組織が? ・・・・・・そして向こうにもいるようね、ディザスター級を倒すほどの強力なフレンズが。

 仮に謎のNGO団体がパークなのだとしたら、奴らがここにやって来た目的は恐らくひとつ・・・・・・阻止しにきたのでしょう、我々の企みを》

 

 イヴが突きつけた事実に、カルナヴァルだけでなく、部隊のフレンズまでもがどよめき始める。

 5日間セルリアンから工事現場の防衛だけをしていれば良いと思っていたのに、新たな敵が現れたという最悪の情報がもたらされたからだ。

 イヴは「ディザスター級を倒すほどの強力なフレンズ」と言葉をぼかしてはいるが、それが意味する存在は恐らくただ一人・・・・・・

 

「はははっ! あははははっ!」 

 混乱の中、たった1人クズリさんだけは、立ち上がって上半身をのけ反らせながら、愉快で堪らないといった様子で笑い声を上げていた。

 

「アイツだ、アイツが来やがったっ・・・・・・!」

 

 両手でわなわなとガッツポーズを取る彼女の顔には一切の殺気がなかった。玩具を与えられた子供のような、歓喜に満ちた無邪気な心からの笑顔だった。

 クズリさんはいつもそうだ。

 普段は見せない表情を、アムールトラが絡んだ時だけ見せるんだ。

 

「・・・・・・ウルヴァリン、話を最後まで聞けっスよ」

 スパイダーさんは興奮冷めやらぬクズリさんをびしゃりと制止し、己が持つ円盤から出るイヴの立体映像に目配せして話の続きを促した。

 どこを見ているかもわからないイヴの青白い顔が頷いて言葉を続ける。

 

《まだ動く時ではないわ。今出来ることはひとつ。静観、様子見・・・・・・》

  

 イヴが言うには「パークかも知れない謎の組織」は、国連の指示に従って、避難勧告が出された地域で避難民の救助を行っているに過ぎないのだという。

 そんな相手に武力行使を仕掛けるだけの正当性がこちらにはない。

 何か明確な敵対行動を取ってこない限りは手出しが出来ない、と彼女は断言した。

 

「そーいうわけで、皆には引き続き交代でセルリアンの駆除にあたって欲しいっス。順々に休んで、次の戦いに備えてくれっスよ。例の組織の動きは逐一監視して、何かあったらまた連絡するから」

 

 スパイダーさんに言われるまま、フレンズ達は各々の寝場所に戻っていく。

 もっとも、昇降機を昇った先はヒトの乗組員が往来するので、格納庫の空いたスペースで雑魚寝みたいな状態ではあるが。

 カルナヴァルは舌打ちしながら昇降機に乗って上に消えていった。

 

《待ちなさい・・・・・・ウルヴァリンとメリノヒツジ》

 そんな中で、スパイダーさんが手に持つ円盤ごしに、イヴが僕ら2人だけを呼び止めてその場に残らせた。

《よもや忘れてないかしら? あなた方に課した役目を》

 

 イヴははっきりと不快感を露にした顔で僕とクズリさんを責めた。

 僕らの本来の役目、それはフレンズの次なる進化形態へ至るための実験体だ。

 そのためにサンドスター培養液に浸けられたまま寝起きして、日々肉体に強化が施されたし、来る日も来る日もシャヘルが培養したセルリアンと戦わされてデータを取らされた。

 ・・・・・・しかし、イヴが望むような成果を僕らは残せないまま、地上に降ろされて再び戦いに駆り出されることになっていたのだ。

 

《ウルヴァリン、あなたはどうして次のステップに上がれないの? それほどの力がありながら・・・・・・! そしてメリノヒツジ、あなたは明らかにステータス不足。ウルヴァリンのカウンターを担うには全然足りない!

 2人とももっとセルリアンと戦うのです! そうすれば開かれるはず! フレンズが次のステージに進むための進化の扉が!

 ここプレトリア郊外においても、戦う相手には事欠かないはず!》

 

 イヴは散々ヒステリックにまくし立てた後で《言いたいことはそれだけ》と、会話を打ちきり、映像をかき消してその場からいなくなった。

 

 にわかに静まり返った格納庫。

 クズリさんは両手を頭の後ろで組みながら、不満タラタラな様子で「うぜえババァだな」と吐き捨てた。

「ディザスター級だって今のオレにとっちゃザコだぜ。もっと強え相手と戦わせろってんだよ」

 

 遠い目をしながら独り言ちるクズリさんが思い描いている相手はたった一人しかいない。

 ・・・・・・アムールトラに執心なクズリさんも、僕のことを劣等生呼ばわりするイヴも、見ていて不愉快でしょうがない。

 

「忘れたわけじゃないでしょうね!? ”獲物は早い者勝ち”ですよ!」

「あ?」

「アムールトラは僕が目を付けた獲物でもあるんだ!」

 

 思わず横やりを入れに行ったが、彼女は笑いながら僕を一瞥しただけだった。

 まるで鼻先を飛び回る羽虫でも相手にしているみたいな態度だ。

 苛立ちがさらに沸き立って「ナメるな」と内心毒づきながら、血走った眼でクズリさんを睨み付ける。クズリさんも不躾な殺気を送られているのが面白くないようで、今度は僕の目を真っ直ぐ見始めた。

 

「てめえはディザスター級にも負ける体たらくなのに、どうしてそんな大口が叩けるかね?」

「・・・・・・僕は今よりももっと強くなるっ! アムールトラも倒すし、いつの日かアンタも越えてみせる!」

「おいおい、オレにはてめえが強くなるまで待つ義理なんかねえんだぜ? そんなにオレと再戦したけりゃ、いま相手になってやろうか?」

 

 見え透いた挑発だったが、完全に頭に血が上っていた僕は「望むところだ!」と吠えながらクズリさんに挑みかかろうと距離を詰める。

 彼女はなおも口元に薄ら笑いを浮かべている。とことんまで僕をバカにした態度を崩さない。

 

 しかし不穏な空気を察したスパイダーさんが「いい加減にしろ」と、素早く僕らの間に割って入った。

「もうそんなことをしている場合じゃないんスよ」

 仲間内での揉め事を何よりも嫌う彼女から、いつものように説教を食らうかと思っていたが、なにやら別ベクトルからの物言いが飛んでくる気配を感じた。

 

「すぐにパークとの戦いになるっス・・・・・・もちろんシベリアンもこっちに向かって来てる。2人とも、もうすぐ念願の相手と戦えるっスよ? つまらない内輪揉めなんかしてないで、ベストコンディションを整えておくのが賢明っス」

 

 確かに、スパイダーさんの言うことはもっともだ。

 パークというのはCフォースと違って、フレンズに戦いを強制するような組織ではないと聞く。

 つまりシベリアン・・・・・・アムールトラは、自分の意志で戦いを望み、このプレトリアに赴いて来ているんだ。僕らを叩き潰すために。

 なら僕らは待っているだけでいい。

 

「エテ公、てめえはオレとアイツを戦わせたくねえんじゃなかったのか?」

「もちろん今だってそう思ってるっスよ。でも、そんなこと言ってる場合じゃない」

 

 クズリさんの問いに対して、スパイダーさんは溜め息混じりに、途方に暮れたように答えた。

 五分の兄弟分のそんな様子を見て、クズリさんは先ほどまでの薄ら笑いを引っ込めて、神妙な顔で立ちすくんだ。

 

「今アタシの頭ン中は、このヤバい状況で、どうしたら部隊の皆を守れるのかってことで、いっぱいいっぱいなんスよ」

「・・・・・・悪かった。てめえに迷惑はかけねえよ」

 

 クズリさんはスパイダーさんの肩をポンと叩いてから、ぶっきらぼうな足取りで格納庫の薄暗がりの中へ歩き出した。

 しばらくして、等間隔に配置される青白い照明の下で今いちど振り返り、僕のことを睨み付けて「メリノ”オオカミ”よォ」と、嫌味たっぷりに呼びかけてきた。

 

「わかってんのか? てめえは今日だけで2回も他人に命を助けられてんだぞ?」

 

 

 その晩、胸の奥のイライラが取れなくて、僕の就寝場所である、装甲車が駐車する脇の空きスペースで身もだえていた。 

 僕用に貸し与えられているスマートフォンを取り出して、唯一アクセスが許されている読書サイトの画面を眺める。

 散文詩でも眺めて気持ちを鎮めようか・・・・・・いっそ長編小説でも読んで夜明かしでもするか・・・・・・

 苛立ちのあまり全身がぶるぶると震えて画面をスクロール出来ない。

 僕は昂ぶる感情に身を任せ、手に持ったスマートフォンを力いっぱい握り潰した。

_______バキンッッ!

 手のひらに残った粉々の残骸を眺めて物思いに耽る。

 嫌な気持ちから目を背けるために読書の世界に逃げるんだったら、以前の僕とやっていることが変わらないじゃないか。

 

(・・・・・・少し、動くか)

 寝屋を抜け出して、薄暗く広い格納庫の中をブラブラと歩き出す。そこかしこからフレンズたちの話し声や寝息が聞こえて来る。

 1人で外の空気に当たりたいところだけど、それは叶わぬ相談だ。適当に歩いて気持ちが落ち着いたら眠りに戻ろう。

 

「お、おい、メリノ!」

 ぼんやりと進んでいると、後ろから上ずった緊張した声で呼び止めて来る者がいた。

「・・・・・・ディンゴ、か」

 

 ディンゴは昔から僕と同じ部隊で戦っていた腐れ縁だ。

 そして僕のことを散々いじめてくれた相手でもある。

 腕っぷしに自信がある彼女は、最初はクズリさんのように周りに強さを知らしめたいと息巻いていたが、僕に下剋上されて夢が破れると、僕にとってはその他大勢の1人と化していた。

 

 振り返って真っ直ぐにディンゴのことを睨み付ける。

 彼女は大柄な体のイヌ科のフレンズで、以前までは見上げるほどの背の高さだったけど、僕の身長は短期間で彼女と同等にまで伸びていた。

 話しかけるな、視界に映るな、と以前あれほど脅して聞かせたのに・・・・・・何で話しかけてきた。 

 

「ディンゴ、僕に何か”用”でもあるのか?」

「や、やめろ。少し話がしてーだけなんだ!」

 

 僕の殺気を感じ取ったディンゴが、あわてて両手を上げて無抵抗の意を示す。僕は溜息をひとつ付きながら「・・・・・・で?」と話を聞いてやることにした。

 

「メリノ、最近のおめーはいくら何でもやってることがムチャクチャじゃねーか? ディザスター級に1人で突っ込んでみたり、カルナヴァルにわざと逆らってみたり・・・・・・死に急いでいるとしか思えねーぞ」

「・・・・・・ディンゴ、君が僕の心配をするなんて変じゃないか?・・・・・・君は今まで僕に何度も”死ねばいい”とか言ってきたじゃないか。僕に死んで欲しいんだろ?」

 

_______ガタンッ

 僕の指摘を受けて、ディンゴは大きな体を折りたたむと、あろうことか僕の前で土下座をしてみせたのだった。

「ゆ、許してくれ! 今までおめーにやったこと、言ったこと・・・・・・本当に悪かった!」

 地面に頭を擦り付けながら尚も謝罪の言葉を続けている。

 そんな情けない姿を見て何だか興が削がれる気分になった。こんな謝罪なんてしてもらわなくたっていい、今の僕にとっては最早どうでもいいことだ。

 

「顔を上げてくれよディンゴ」

「許してくれんのか?」

「・・・・・・許すも何も、君を恨んでなんかない。だって前までの僕は、弱くて、やる気もなくて、読書の世界に逃げ込んでばかり。どうしようもないクズだったよ。そんな奴、君にいじめられても仕方がないと思うよ」

 

 言葉を続けながら「そうさ」と、胸の奥で自分の意志を再確認する。

 僕がこの世で一番嫌いなのは、弱いヒツジである自分。だから僕は前の僕と決別した。

 クズリさんと決闘した時、死を覚悟した刹那。僕は赤一色の風景に包まれた明晰夢を見た・・・・・・その中に一匹のヒツジがいた。僕はそいつを食い殺してやったんだ。

 そうしてオオカミである僕が生まれた。

 

「お、おめー・・・・・・」

 せっかく謝罪を受け入れてやったのに、ディンゴはまだ納得がいかないような顔をしている。

 

「弱い自分が嫌いだから、死ぬような無茶をしてまで強くなろうとしてるってことか? ウルヴァリンさんともいちいち張り合ってんのか?」

「ああそうさ」

「・・・・・・だったら、もう十分強くなったじゃねーか。どうしてウルヴァリンさんのレベルまで求めるんだよ? あの人やシベリアン・タイガーは、並のフレンズとはそもそもの格が違うんだよ。おめー、このままじゃマジで死んじまうぞ」

 

 ディンゴが震える声で諭そうとしてくる。

 ふん。確かに筋が通った主張のようには思えるな。

 でもどうしてだろう、そんなことを言われても全く納得できないし、僕は今の道を引き返す気にはなれそうもない。

 

「僕は何としてもクズリさんに認められたい・・・・・・あの人の目を真っ直ぐ見れずに下を向いた時、弱くて惨めなヒツジに戻ってしまうような気がする・・・・・・そんなことになったら、もう生きちゃいられない」

「い、意味がわかんねーぞ!」

「君にはわからないだろうね」

 

 僕はそれきり会話を打ち切って、自分の寝床に戻ろうと踵を返した。

 ディンゴはまだ何か言いたいような顔でその場に立ち尽くしたままだった。

 

「どうしてそんなに自分のことが嫌いなんだよ!」

 

 後ろから聴こえてくるディンゴの叫び声には嗚咽が混じっているような気がした。

 ・・・・・・ディンゴ、もう僕なんかに構うな。君は自分の弱さを認めた。だから他の弱者と守り合いながら、細々と生き残ればいいだろ。

 でも僕は違う。弱いまま生きるぐらいなら、強者と戦って死にたい。

 それが僕の選んだオオカミとしての生き方だ。他の生き方なんて、もうできないよ。

 

 to be continued・・・

 




_______________Cast________________
 
哺乳綱・鯨偶蹄目・ウシ科・ヤギ亜科・ヒツジ属
「メリノヒツジ」
哺乳綱・ネコ目・イタチ科・クズリ属
「クズリ(ウルヴァリン)」
哺乳綱・霊長目・クモザル科・クモザル属
「ジェフロイズ・スパイダーモンキー」
哺乳綱・ネコ目・イヌ科・イヌ属・タイリクオオカミ亜種
「ディンゴ」
_______________Human cast ________________

「イブ・B・ヴェスパー(Eve Brea Vesper)」
年齢:25歳 性別:女 職業:Cフォースアフリカ支部研究所(別名スターオブシャヘル)所長
「イブン・エダ・カルナヴァル (Ibn Edd Carnaval)」
年齢:67歳 性別:男 職業:国際的非政府組織「PARK」現代表

_______________The Power of Next (野生解放の先にある力)

「ディ・フェアヴァントル」
使用者:メリノヒツジ
概要:けものプラズムの具現化によって出現させていた「槍」に可塑性を持たせ変形させる能力。メリノヒツジが抱える強烈な劣等感と変身願望を糧として発動する。優れた想像力によって具体的なイメージを働かせることで、様々な形状の武器を手元に取り出して用いることが可能となる。
 想像力次第で無限の応用力と汎用性を発揮するが、あくまで現実に存在する武器を模倣することしか出来ず、破壊力そのものは並レベルである。

「グラウンド・ゼロ・グラップル」
使用者:クズリ
概要:クズリのふたつ目の能力。「固定する力」グランドグラップルが進化し「握り潰す力」となった。自身の手のひらと、接触した敵の肉体の隙間に超強力な重力場を発生させ、どのように巨大な敵の肉体にも360度あらゆる方向から圧力を加えて握り潰してしまう恐るべき技。
 加害範囲は調節が可能で、敵の肉体の一部を抉り取るといった使い方も出来る。
 他のフレンズの能力と比べても突出した破壊力を誇るが、発動に時間を要するのが弱点。

_______________Story inspired by________________

“けものフレンズ”  “けものフレンズ2”
      byけものフレンズプロジェクト

     “けものフレンズR”
      by呪詛兄貴
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