「だ、駄目だ、勝てぬ!
因果の果てに待つのが、こいつ等では絶対に勝てぬ!!」
「もう眠りなさい、闇の帝王……」
キリト「解せぬ」←こいつ等その一
グラント「解せる」←こいつ等その二
「みんな、後に続けぇぇぇっっ!!」
「おーーっっ!!」
グラントの号令でビル陰から飛び出した一行は、彼とキリトを先頭に一直線に広場に飛び出した。
「おっ、援軍か!? こりゃ助かるぜ!!」
「誰かと思ったら、ツェリスカじゃない! ちょうど人手が足りなくて困ってたのよ!」
そんな一行の鬨の声を聞いたダインと銃士Xが振り向いて、その乱入者の中に見覚えのある銀髪を確認して歓声を挙げた。
実はここの三人……ダイン、闇風、銃士Xとツェリスカは、GGOサービス開始直後からの古参プレイヤー同士として親睦がある。前に言ったツェリスカの味方にグレネードぶっこむ事件も、当時初パーティーを組んだこの三人のうちのダインが被害者だったりするのだ。
だが、今はその旧友との再会を喜ぶ暇はない。スナイパーとして後方支援に徹する銃士X、タンクとして彼女よりは前方に出て牽制射撃を行うダインの横を突っ切って敵の射線に飛び出すのは、彼等と共にBoBの舞台に立ち、初出場にして優勝と話題を掻っ攫った銃の世界の女☆剣士、キリトである。
「……一気に突破するぞ!!」
持ち前のAGIを活かして加速ダッシュを行いながら、愛剣のカゲミツG4を起動させて……そして予め自分に向けられる敵の銃口の
その見た目として余りに常軌を逸したスタイルに、彼に向かって銃を向けていたプレイヤー達は一斉に戸惑って、気付けば切らしている残弾に慌ててリロードを行うのだった。
「おうおうおう、一人で飛ばしやがって……チキショウなんか絵面的にもカッケーなぁ黒んぼの癖に……っ!」
そのちょっと後方を全力疾走するのはグラントとハルキである。キリトの様に敏捷ボーナスが付いていない二人は加速度的にはキリトに劣ってしまうため、彼が取りこぼした銃弾を先頭のグラントがVP70のストックと光剣で処理するのみに留まっている。
と、一瞬、敵の弾幕が薄くなる。その好機をハルキは見逃さなかった。
「まあまあ、そうひがむなよ。代わりに俺が……ひっくり返してやるから!」
「え……ちょ、ハルくん!?」
その言葉に何かを感じ取ったグラントだったが、直後に背後から響き渡った轟音に思わず首をすくめる。
するとだ。彼の上をまるでソードスキルの突進技を使っている様な速度で、後ろに庇っていた筈のハルキが飛び上がっていたのだ。その腰には、脇構えに持った対物ライフルが。
そしてその射撃の反動を利用したブーストジャンプでキリトの更に先まで跳躍すると。そのまま腕を真一文字に振り向いて、その場にいた敵対プレイヤーを数人まとめて薙ぎ払ったのである。
「うおっ……ま、マジか」
「……ハルくんあれで真面目だから……ほっとけないんだよ、なあ!!」
驚くのもつかの間、キリトは直ぐに意識を切り替えて先行したハルキに追いつくや否や、その身体に向けられていたバレットラインに割り込んで防ぎ、更に残りの敵に突進、ライフルを持つ両腕を瞬く間に斬り裂いた。
そうして振り返ると……そこにはようやく追いついたグラントが、自分と入れ替わるようにしてハルキを守りながら、銃弾を跳ね返して敵の足を封じているのが見えた。
「はぁ、はぁっ……もう少しこっちの事も気にしなさいよね、あんた達と違ってこっちはまともなビルドなんだから!」
「レディーファーストって言葉があるのを、知らないのかしら〜?」
俺も一応女なんだけどな、と呟いたハルくんの背中に垂れた黒髪を撫でて宥めてやりながら、グラントはそれぞれのサブアームで弾幕を撒いてやってくる二人とキリトを出迎えると、そのまま正面にある大きく長いエスカレーターに乗り込んだ。
「……さて。
ここからは、暫くお別れだね」
グラントはエスカレーターを駆け上りながら、未だにアメリカプレイヤー達と交戦を続けるGGOプレイヤー達を見やった。その広場をチラチラと横切る黒い影は、恐らくランガンをやらせればGGO最強とさえ謳われるトッププレイヤーこと闇風だろう。
そして、その更に後方でガードレールを盾にして彼やダイン達を援護射撃する仲間達……彼とハルキ以外のグラント帝国のメンバーと、エムや未だ昏倒するピトフーイに目を向けて、力強く拳を振り上げた。
「新生ギルドクエスト、発令だぜ!!
みんな、生きて帰ろう!!」
―――グラント帝国ギルドマスターとは言っても、所詮彼はGGOでは数日前にログインしたばかりの、知名度ゼロ初心者である。
だが、そんな彼の掛け声は……その場で苦戦を強いられながらも踏ん張って戦う、日本プレイヤー全員の魂に響いたようだった。それに呼応するように巻き起こった鬨の声は、広場とグラント達のいるエスカレーターを震撼させる程の勢いだったのだ。
……相変わらずギルクエの意味を間違えている辺りはマジでダサいけど。
(それでこそだよ。
俺はそういうお前に憧れたんだ。グラント)
流石は、かつての鋼鉄城でGMに成り代わろうとして、妖精世界では種族間を束ねて運営に叛逆したグラントである。キリトの様な皆の想いを
だけど。ハルキは密かに思った。そんな大それた彼の野望の根本に、実は人殺しとしての十字架と、自分自身や自分が守れなかった大事なものの二の舞を生み出したくない、と言う切ない祈りが込められているなんて、一体誰が想像するだろうか。
「それにしても驚いたぜ。その小さなアバターでそれだけ機敏に立ち回って、銃弾を弾き返すなんてな」
「先に言っておくけどキリ子よ。俺は年上だからって、ゴマすられた程度で態度を変えるような軟派な男じゃーないぜ?」
……賞賛ムードぶっ壊れである。一々ねちこい奴である。ハルくんも良い気持ちが一気に吹っ飛んでドン引きである。
「おかしいわね。私としてもキリトには色々文句を言いたいんだけど、あなたの相棒さんがキリトを揶揄ってるところを見ててもスカッとしないのよ」
「……ごめんなシノンさん。うちのギルマスがこんな奴で」
「あらあら〜。まるでダメな旦那さんを必死に面倒見るお嫁さんみたいね〜」
「だ れ が 嫁 だ っ !!」
必死に反論するハルくん。赤面していない辺り本気で一緒にされたくないらしい。そんな彼女を涙目で見ながら……グラントは肩を落として、隣のキリトに語りかけるのだった。
「……ねぇ、キリ子の事はアーちゃんには黙っててあげるから、ハルくんのご機嫌取りの方法を一緒に考えてくれるかね、うむ。
交際経験の豊富なお主ならわかる事もあるじゃろう? ねー?」
「ちょっとその言い方には別の誤解も感じるんだけどなぁ……」
仕方ないね、本人はアスナさん一筋って言ってるけど、普段からやたらキリトハーレム見せ付けてるわけだし。
しかし今はそこにいちいち反論を重ねる余裕もない。もう既にエスカレーターの先にはメインストリート層が見え始めていて、そこでは今まで以上のさらなる激戦が予想される。
だからこそ、改めて隊列の先頭を担っている男二人は、それぞれの武装を改めて装備し直した。
「でもまあ、今回はそれで手を打つとするよ。
ここから無事に生還したら、またALOで会おうぜ!!」
キリトは右手に紫の光剣カゲミツG4、左手にFNファイブセブンを持ち。
「よーし、言ったなヘコキリト!!
これでハルくんに嫌われたら俺は悪くねぇって事で!!」
グラントは右手に緑の光剣アマノムラクモD7、左手にVP70をストック付きで構える。
「そのヘコキリトって言うのはやめろぉ!?」
「ゴキブリ子よりはマシだろォ!?」
―――とうとう五人は昇りきったエスカレーターを降りる。
そして訳のわかんない事を言い合うこの二人、見た目女剣士とちびアバターが、直ぐに背中合わせに立つのだった。
「……全く。キリト、あんたの周りにいる男って、みんなこういうヤツばっかりなわけ?」
そこに、シノンがキリトの横に並び。
「シノンさん、誓って言うけど、こんなバカ男滅多にいないから安心してくれよな……?」
続いて、ハルキがグラントの隣につく。
「でも、みんな仲が良いのは良い事だわ〜。このメンバーなら、本当に乗り切れる気がしてくるもの!」
最後に、グラントとシノンの間にツェリスカが入って……星型の陣形が完成した。
晴れて前を見てみれば……そこにはやはり敵対プレイヤー達が、今までで一番多いのではないかと言うレベルで辺りを闊歩しており、そこら中から彼らと、マソップの送ったメールを読んでやって来てくれた日本プレイヤーとの銃撃戦の音が聞こえてくる。
そして……その先に聳え立つのは、目的地である総督府。GGOを救う、最後の手段が存在するゴール地点だ。
「―――いくぜ、みんな!!」
だからこそ。それまで下らねぇ会話をしていた五人も、次の瞬間にはお互いをフォローし合う立派な戦友へと切り替わっていた。星の先端にいるハルキの言葉に、全員が頷いて。
……すぐに降り注いできた銃弾の雨を、彼女の両翼を担うキリトとグラントが弾き始めたのを合図に、その銃士達は突撃を開始したのだった。
「もっと弾幕を張れっ!! メディック班、体力がイエローゾーンに達したプレイヤーを優先的に避難させるんだ!!」
―――ちなみにGGOではUIが少々殺伐としている事もあってか、「イエローゾーン」と言っても本当にヒットポイントバーが黄色になるわけではない。あくまで通例として、体力が半分を切った状態の事をそう呼んでいるだけである。
グラント達がメインストリートに突入した一方で、彼らと別れたオルス達は他のGGOプレイヤー達と合流し、グロッケン中腹部にて非常線を張って徹底抗戦を行っていた。
「ヘッドショットを決められたら終わりだよ! 絶対に頭部だけは撃たれない様にして!!」
「おい、誰かNPCショップから大量の救急セットを買い込んでこい! このままじゃ回復が追いつかねぇぞ!!」
各所から余裕のない怒声が飛び交っている。ただでさえ人手も使用銃器も向こうのほうが勝っているのだ、どんなに奇跡が起こったとしても敵を食い止めて時間稼ぎをするのが関の山である。
「……よーし、マソップさん、オルくん! ぼくたちでおかいものして来ようよ! それならきっと、役にたてるんじゃないかな?」
そんな中、そもそもGGO初心者であり基本的に戦力にはなれないトミィは、そばに居たオルスとマソップにそう呼びかけたのだった。どうやら子供ながらにも、現状に一切貢献できない事を歯痒く思っていたらしい。
……それがかなりヤバい所業であるという事に、この少年は気付いていない。
「トミィチュワァァァン一丁頂きやしたー!!」
「典型的な死亡フラグを地で行ったっすね。いやマジで」
「ええっ!? どういうこと!?」
煽り要因のくせして意外にも死亡フラグに対する知識がなかったトミィ、んー? とかいって首を傾げている。文字で書く分にはかわいいけど、グラサンも含めて見た目完全にターミネーたんである事を忘れずに。
「でも、みんな戦うのにせいいっぱいだよ? ぼくたちがやってあげれば、みんな喜ぶんじゃないかな……?」
「そうは言ってもオルスニキはともかく、ワイらには戦う手段がないんだぜ常考。基本的にNPCショップはメインストリート層にあって、ここから一番近いショップに向かうとしたら……最前線より外に出て敵の銃弾を潜り抜けなきゃならないZOY」
しかしそこで、二人と違って運営側の人間であり、ある意味誰よりもグロッケンの構造を知り尽くしている一人であるオルスが、言うのだった。
「……まあ、手が無いわけじゃないっスよ。ここから少し行った先にあるマンホールから行ける下水道エリアを使えば、地上で戦ってる敵を無視してグロッケン内を移動できるんスよ。いやマジで」
何でもその未来都市の中層から上層にかけて点在するマンホール型の入り口から入る事の出来る連絡通路らしく、遊園地でのあれみたいにスタッフが都市内部をスムーズに移動できるように作られた管理者専用エリアなのだとか。
という訳でだ。現在三人は、オルスの先導のもとマンホールの中に入って、そのリアルだったら間違いなくネズミの一匹でもいるであろう地下水路を闊歩していた。仕事の際に彼は普段からこの通路を使っているらしく、その足取りは軽やかだ。
―――だが。それも長くは続かなかった。
「……っ!? 二人とも、伏せ―――!!」
直後。三人以外は誰もいない筈のそのエリアに、ライフル銃撃による轟音が鳴り響いた。オルスの鋭い声に反射的に身を屈めていたおかげでトミィも彼に抱えられたマソップもダメージはなかったものの、直ぐにたった今曲がった角を引き返して身を隠しながらの相談タイム、開始である。
「……いや、マジで」
「言い忘れててテラワロスwww」
「そんなこと言ってるばあいじゃないでしょ!
オルくん!? ここって、うんえいさん以外ははいれないんじゃなかったの!?」
……相談タイムになっていないのはご愛嬌である。そもそもグラントとハルキが不在な時点でコイツ等の統制は無い様なものである。
「そ、その筈なんっスけどね、いやマジで。
でも今見えたっスよ、あそこにいたのは確かにアメリカ勢のプレイヤーっスね。いやマジで」
しかし割と意味不明な現状、相談も何もあったもんじゃない。再び角から顔を出してよく見るという手もあるはあるが、それで敵に撃ち抜かれて死んでしまえば本末転倒である。
と言うかそれ以前に、こっちに気が付いたらしい敵の足音が、刻一刻と迫ってきているのだ。
「どうするの、出来るだけたたかわないようにってここまで来たのに……!?」
「地上ルートを使えば交戦は不可避、ここを使ってもなぜかアイツ等がいる。
どうしてこうなった!r( ^ω^ )ノ」
「あー!! えもじつかったー!!」
最近絵文字のアイデンティティを着実に奪われつつあるトミィ……なんて話をしてる場合じゃねぇ。緊張かパニックかでわちゃわちゃしてるその見た目マッチョガイと、彼にいっちょ前に抱っこされながら何故か落ち着いているマソップをよそに……オルスは何かを思い付いたのか、自分のストレージを漁っていた。
「……ずいぶん昔に作った試作品で、運用できるかもろくに試してないっスけど。いやマジで」
思い付いたかのようにそういって、二人に向かってトレード申請を送る。
……よく考えたら、目の前のトミィというプレイヤー、SAOでは
「初心者とはいえ、ステータス自体はそこそこあるんスよね?
だったら、これを使って戦ってくれっス。その間にオレは……とっておきの準備をしとくっス。いやマジで」
「隊長、被スタン者の搬送、まだまだやって来ます!!」
「了解、ここは危険だ、次からはB区域に集めて置け。
予想以上の反抗だ、どうやら我々も日本のプレイヤー達を見くびっていた様だな」
どうやら日本サーバーにおけるほとんどのザスカー社員は、我々の襲撃を受けている日本プレイヤー達に混じって彼等の保護と防衛に徹している様だった。その余波として、想像以上の被害をこちらも被っている。
それを知らせる背後からの声に振り向かずに応答して、私は先程通路の端に見えた人影を警戒して、部隊を率いてその侵入者の追跡を始めていた。
この下水道エリアは基本的に運営専用のマップだ。だが二地点を行き来する際に、あまりに短時間で行えるような仕様にしてしまうと、「数秒前にAにいた筈のプレイヤーがBにいる」という目撃情報からスタッフのプレイヤー達が運営側である事を看破されかねない。
よって多少は短縮されているとはいえ、移動速度自体は一般プレイヤーと大差ないように通常のグロッケンと地続きのマップとして設置されている。またそれによって、向こうに運営側の人間が一人でもいれば、一般プレイヤーがそれに同行する形で侵入できる仕組みになっているのだ。
(……そして。
日本サーバー側で現在、こちらに積極的に反抗の意思を示している運営スタッフは二人しかいない。あの銀髪の女と、そして)
そう。
私は目撃したのだ。先刻このグロッケンに存在するオフィスを占拠した際、乱入してきたちびアバターと銀髪女を回収しに来たジープを運転していた、あの男を。
……今しがた見えた金髪を持つ、あの憎き男の事を。
「―――どうした、
逃げて引き籠るしか能がないのか!! 私と戦え!!」
しかし。
その私の声に応じるようにして出てきたプレイヤーは、見知らぬ影の持ち主だった。下水道エリアの暗がりによってその全貌は見えないが、少なくとも私の見た金髪とは一致しないものだ。
「全員、撃て……っ!!」
とはいえ、それが誰であろうと自分達の把握していないプレイヤーである以上敵である事は間違いないのだ。私は迷うことなく部下たちに指示を送り、その大柄な体躯を持った男に向かって一斉掃射を試みて。
「……何?」
試みて、それが全て失敗に終わったことを悟ったのだ。
銃弾の炸裂エフェクトに照らされたその男は、頭から足の先まで全身をプロテクターで覆っている。腕周りの角ばり方を見るに、一般的なタンクロールのプレイヤーが持つような市販品とは明らかに造形が違うため、恐らくプレイヤーメイドだろう。
「さらに弾幕を厚くしろっ!! この男を追い詰めれば、どこぞに隠れているもう一人も出てくるはずだ!!」
と、その時。
全身を銃弾のエフェクトで包まれながらも、その男は脇を上げて拳を突き合わせるように構えたのが見えた。
そして……気が付けば、彼がこちらに向けた腕の内側から、
「な―――」
私が全員に散開の指示を送るより早く、敵の攻撃が始まった。
その全身プロテクターの腕から放たれた銃弾が雨の様にこちらを襲う。その異様な攻撃に部隊は一気に混乱に包まれてしまった。
何がおかしいかと言えば、一度に二本以上の弾道予測線が伸びてきている事だ。通常プレイヤーは最大でも左右の手に二丁の銃しか携帯できない筈であり、それが二桁に上る数、加えて全てフルオート射撃と言うのは……とても人間になせる業ではない。
間違いない。私は思った。こんな常識外れな戦法を取る……いや、常識外れな
「おのれ……おのれ兄上ぇぇぇっっ!!」
常に父の寵愛を受け、何不自由なく暮らしていた兄。
針のむしろの様な人生を送ってきた自分とは裏腹に、血が繋がっているというだけで将来を確約された兄。
そんな兄が、ここに来てまで私の障害となって立ちはだかっているという事実に……私はたまらずに、吼えた。
「邪魔を、するなぁぁ!!」
「予想以上にアンアイマンでワロタ」
「◝(๑꒪່౪̮꒪່๑)◜」
さてさて、キルオ君の一人称視点はこの辺りで切り上げておいて、トミィ
まずオルスがトミィに送ったのは、彼が昔作った全身プロテクターだった。流石に素材は宇宙戦艦の装甲板ではないのだが、GGO内では平均以上の硬度を持つ金属であり、少しの間ならアサルトライフルのフルオート射撃を受けても無傷でいられる程の耐久性が備わっているとか。
だがそれだけではただのプロテクターだ。忘れちゃいけない、実弾銃であるSPAS12を光線銃にしたオルスの製作品である、そんなフツーの代物な訳がないのだ。
「マソップさん、だいじょうぶ? たまがそっちにいってなーい?」
「大丈夫だぜ常考、安心して攻撃に集中してクレメンス。
それよりも、ちょっと肩を借りるぜトミィチュワァァァン」
「∠(・_・)ラジャ」
何って、その腕の外側の装甲にはまさかの銃弾発射機構が取り付けられているのである。どうやらプロテクターと重火器をムリヤリ悪魔合体させた結果らしく、威力と射程は元の銃器と比較してかなり下がってしまっているものの、その種類はマシンピストルを始めサブマシンガン、軽機関銃と実に十丁近く備わっているそうで、現在トミィはその全ての装備を目の前の敵に向かって一斉発射しているのである。
ただし、それによって要求STRはそれはそれはとんでもないことになっているとか。当然である、単純計算でプロテクターの重さに十丁近くの銃が上乗せされている訳で、普通のプレイヤーが装備したらたまらずにその場に倒れ伏してしまうのだ。よってまともにそれを着て戦う事もままならなく、実用性は極めて低いと思われていたのだが。
実際STRだけはGGO最強レベルであるトミィでも、その場に立っているのがやっとなのだが……でもまあ、立ってるだけでも攻撃が可能な事が、この装備のなけなしの利点である。
「さがれ! 道を開けろ〜!! マソップ様のご視察だ〜〜っ!!」
そして、そんなトミィの背中におぶさったマソップが、何をしているかと言えば。
「ヒャッハー!! 汚物は消毒だ〜!!」
……なんかビミョーにセリフの使い方を間違えている気がするぞ。
そんな赤ちゃんみたいにちっこい彼女は、首に回していた両手の間に……前々話のツェリスカに続いて世界最強のガトリングガンと謳われるそれを持ち、トミィの胸と前で合わされていた両腕に乗せたのだった。
「GAU-8 Avenger」。前に登場したバルカン砲「M61」のような航空機搭載機関砲のなかでも最大かつ最重の一品で、攻撃力においても最強を誇るヤベー一品である。そのあまりにあんまりな超火力振りに、対人戦においてはオーバーキル過ぎて逆に非効率、戦車等にぶっ放すのがデフォルトと言われるほどの代物である。
「ま、マソップさんなんでこんなの持ってるの!?」
「さっきスタン状態で倒れてたイケメンアメリカンの鎖骨をprprしようとして、持ってたのを強奪した結果ですが何か」
流石に海外サーバーオンリーの一品の様だ、そんなヤベーのが実装されていたらバランスブレイカーだよね。
それにしても止まんねぇなお前。流石はグラント以上のヤベー奴を公言するだけはあるわ。もしかしてトミィに抱えてもらっていたのは、それの重量制限で自力じゃ動けなかったからか。
しかしである。現在そのとんでも銃器は、マソップがトリガーを握っているとはいえ、
……結果として、その最強ガトリングガンは毎分3900発のrpm(銃の連射速度)を以て、二人の前方を視界が炸裂エフェクトで見えなくなる程に撃ち払ったのだった。トミィの方の低火力を補う……っていうか補いすぎるレベルの銃撃である。敵を殺すべからずっていう不文律が霞んできたわ。
「フゴォォォォ、まだまだ楽しもうぜフゴォォォォ!!」
「あああああうるさあああああい!!」
なんかめっちゃハイになってるヤベー幼女の豚声に、ガトリングガンの反動を全身で受けるトミィが文字通り身体を震わせながら悲鳴を上げる。凄い絵面である。トミィ自身もまだ両腕から銃弾を撃ちまくっているので反動がすごいだろうなぁ、可哀想に。
しかしだ。マソップもそんな風にやたらめったら撃ちまくっているせいで実際敵には殆ど当たっていない。既に向こうはこの二人の危険性を把握して、それぞれ防楯を設置したり物陰に隠れたりしているので、ぶっちゃけ弾の無駄遣い状態ではある。
……そんな状況がいつまでも続く程、敵はぬるい連中ではなかった。それから十数秒が経てば、マソップを背負うマッチョガイの肩から、シャランと言う音がして。
「あっ」
「(察し)」
見れば、トミィのプロテクターが、一部ライトエフェクトになって消失し始めていて。
「わ……わわわわっ!!」
「おぅふ」
どうやら敵からの銃弾、マソップのガトリングガンの反動の両方を受けて、いよいよその防護服の耐久値が底を尽いてしまった様だ。直後にがくんとトミィが震えた事で、マソップは彼を台座に持っていた激重のガトリングガンを落としてしまい。
―――地に落ちたそれは、直ぐに敵の射撃の的となってあっという間に爆散してしまったのだ。
「ま、マソップさんっ! 逃げ……」
そして、トミィのその言葉も続かなかった。
次の瞬間には、彼とマソップは敵の放ったグレネードの爆風で、思い切り宙を舞っていたからである。
「―――あ」
どちらが放ったとも分からぬ悲鳴が微かに空気を揺らす中、トミィとマソップは折り重なって倒れた。辛うじて残っていたプロテクターがその威力を最大限に減らしてくれていたらしく、二人とも死亡はしなかったものの……その体力はあと数ドットで全損する程に追い込まれていた。
「勇敢な戦士だったが、少々調子に乗り過ぎたな」
そこに、向こうの主将らしき人物の声が降りかかってくる。凄く耳に痛い指摘であるが、それにマソップはやんわりとへらへら笑みを浮かべるのみであった。
それを見た敵将……キルオは眉を顰めると、下水道中に鳴り響く様な大声で叫ぶのだった。
「見たか兄上! 貴様の仲間の命は、既に私の手に堕ちた!!
姿を見せろ! さもなければ二人の命はないぞ!!」
「……久しぶりっスね、キルオ。いやマジで」
……弟の挑発に乗る形で、漸くオルスは姿を現したのだった。
「オルくん……? あにうえ、って……?」
完全に消滅してしまったプロテクターの中から素顔を見せた、初期装備ゴリマッチョのトミィが困惑して尋ねる。
それに、振り返ることなくオルスは答えるのだった。
「あの男はキルオ、オレの弟っスよ。いやマジで。
ザスカー本社でアメリカサーバー側の管理を行っていた筈だから、今回の事件の内通者は彼って事になるっスね。いやマジで」
加えて、腰のポーチから何かを取り出す。
「二人とも、時間を稼いでくれて助かったっスよ。いやマジで。
あとはオレが、なんとかするっス。いやマジで」
「なんとかする、だと?」
そんな兄の言葉に、キルオは激昂した。
「自分の立場がまだわかっていない様だな、兄よ。
貴様は終わりだ。我々の父も、ザスカーも一つ残さず!!
このGGOは運営停止に追い込まれ、貴様等は全てを失うのだ! 私が失ったものを、貴様等も奪われるのだ!!」
「うーん、弟がこんなにグレてるとは思わなかったっスね。いやマジで。
確かにヒッキー決め込んでて最近は殆ど会ってなかったっスけど…… これでも昔は『おにい〜!』ってメッチャ可愛かったんスよ。いやマジで」
「黒歴史暴露されててテラワロスwww」
「m9(^Д^)プギャー」
メッチャ煽るじゃんお前等。何かちょっとキルオ君がグレた小物に見えて来たぞ、周りの部下さんも心なしか居心地が悪そうである。
「……まあ、でも今までちゃんと兄として向き合ってなかったのは事実っスからね、いやマジで。
ここでキルオ、オメーを兄であるオレが、真っ当な人間に連れ戻さなきゃダメっスよね。いやマジで」
「兄である、だと……?
常に父から実の息子として愛情を注がれていたお前が、将来を殺されて育った私を、弟扱いするつもりか……!!」
このキルオという男、これまでの経緯が経緯だったせいもあり、かなり疑心暗鬼な状態に陥っている。父親がオルスのみに愛情を注いだというのも事実である上、彼はザスカーの将来に関してもキルオに入る隙間を与える気はなかったのだろう。
しかしだ。それはあくまで父親の話。他ならぬオルスが彼をどう思っているかは、別の問題だ。
だからこそ……オルスは腰から取り出した、それを弟と彼の部下に向かって、投げたのだった。
「もちろんっスよ。オレはオメーを、弟だって今も思ってるっスよ。いやマジで。
パピーの事なんて関係ない。ザスカーも関係ない。これはオレと、オメーの問題なんスよ」
それに警戒したキルオは、慌ててそのグレネードの様な球形の物体を蹴り返そうとして。
―――間に合わず、直後に発生した
「オルス印の閃光弾! 文字通りのスタングレネード!!
名付けて『
スタングレネード。
フラッシュバンや閃光発音筒とも呼ばれるそれは、突発的に閃光を放射して敵の目くらましを計る手榴弾の一種であり、ほぼ例外なくそれ自体に敵を攻撃する効能が存在するわけではない。
しかしだ。今回オルスが投げたそれは、彼が言う通り文字通りの「
「な……バカな……!!」
「CSS完全に理解した。この男、運営スタッフの権限を利用して、被スタン者の回復を行っていたんだぜ常考」
よちよちと歩いてきたマソップが、その稲光に倒れたキルオの背後、自分達の戦闘領域外で倒れ伏す複数プレイヤーを見て、それを悟った。なるほど、さっきも言った通りオルスやツェリスカ以外のザスカーの社員たちも、日本プレイヤー達に混じってスタン弾で敵の拘束を試みている様なのだ。
そしてそれによって強制的に動けなくなった人間を回復してやる為に、唯一運営としてその特殊な状態異常を解除できるキルオがあのオフィスからここまで出てきていたのだろう。
「それじゃあ、大人しくそこで横たわっててくれっス。いやマジで。
キルオ、オメーは利用されたんスよ。オレ達ごときにやられるオメーが、この事件の黒幕な訳がないっスからね。いやマジで。
なんかパピーとかオレの事で悩んでて、それを上手く誰かに利用されたんじゃないっスか? いやマジで」
「……だから、どうしたというのだ。
作戦が成功すれば復讐は完了する。失敗すれば全てを失う。私にとっては、それだけだったのだ」
……そして、彼は失敗した。
GGOを巡る騒動は未だにアメリカ優勢だ、というか普通に戦っているだけでは日本勢に勝機がある筈もない。
だが、ここでオルス達に捕縛された彼はそれに関係なく、この仮想世界を混乱に陥れた張本人として糾弾される事になるだろう。
つまり、それはこの事件に関係なく、彼個人だけに降りかかった敗北だったのだ。
「……もう、私には何の選択も残されていない」
憎きザスカーの一家と会社に再起不能の打撃を与え、自身の半生に横たわる禍根を断ち切る。やり方はあんまりだが、このキルオという男も未来を掴むための必死の行いであった事は事実であり。
……結果、そんな彼の拙い希望は、たった今失われた。
「それは分からないっスよ? いやマジで」
だが。
それは、この事件が、カバーしきれない程に深刻化して、事態の徹底的な洗い出しを求められてしまったら、の話だ。
そして、そうならないように、被害が甚大にならない内に事態を収拾させようとしているプレイヤー達がいるではないか。
「ぼくたちのリーダーが、なんとかしてくれるよ!」
オルスに次いで、トミィが励ますように言う。
彼等は信じている。どんなゲームでだってでっかい事をしでかしてきた、自分達のギルドマスターとサブリーダーを。
「……ぐぶぐぶ、パイセンまじ半端ないって」
久しぶりに聞いたような気がするぐぶぐぶ笑いと共に、二人に並んだマソップは知っている。あのパイセンの粘着質なまでの食らいつきと勝負強さは、頭脳明晰才色兼備なあの神代凛子でさえ、一目を置く程であるという事を。
―――そして、唯一この中で、あの落武者男の事を良く知らないキルオは……横たわったまま、そんな三人に思わず問いかけるのだった。
「……貴様ら……何をする気なのだ……!?」
「
「いきなりっ、何言いだすんだグラントぉ!!」
さて、何か誰かに聞かれたような気がして、なんか答えなきゃいけないような気がしたグラントは、前方百八十度からの銃撃をVP70と光剣で陣の右側を守りつつ、突然叫ぶのだった。エスパーですか?
「それよりも、グラントさんっ!! 見えてきたぜ!!」
「ええ、見えてきたわね……っ!!」
それに応じるのは、こちらは光剣一本で陣の左側を守るキリトと、その嵐の様に振るわれる紫の刃の間からグロック18C、フルオート射撃の出来る拳銃ことマシンピストルで敵を一掃するシノンだった。
彼等の言う通り、既に目的地は目と鼻の先にあった。あとは今五人が疾走しているハイウェイを上り切れば、そこは誰もが一度は利用したことのあるグロッケンの象徴、総督府の自動ドアが待ち受けている。
……そして、そのガラス張りの入り口の前に、エムの楯の様なバリケードを張った敵対プレイヤー達が立ちはだかっていた。
「向こうも私達がどこに向かっているか、気付き出したみたいね~。
ハルキちゃん、シノンちゃん! 同時に撃つわよ!」
「任せろ!」
「了解!」
だからといって、一々一人ずつ倒していくほどの時間的余裕はない。そんなツェリスカの考えを汲み取ったハルキとシノンは、少し前にジープの上から行った様に、それぞれの対物ライフルを両手に抱えると、敵の分厚そうなバリケードに狙いを定めた。……相変わらずまだ射撃訓練してないので、ハルくんの手が未だにおぼついていない。
そして。そこに、さらにツェリスカのアレが加わるのだ。三人の意図を察したキリトとグラントが彼女達女性陣の防衛に徹する中、その銀髪のガンマンはストレージから再びあの最強ネタ兵器を取り出すと。
「―――今よ! ファイア!!」
……その瞬間、敵はブッ飛んだ。
当然である、対物ライフル二挺+「ハンドキャノン」ことPfeifer Zeliskaの合体技である、スタン弾じゃなきゃマジで敵は跡形も無くなっていただろう。まるで投げ飛ばされたように大きく宙を舞ってバラバラになっていく敵の堤防と、花火の様にそこから飛び散っていくプレイヤー達がとてもシュールである……シュールとか言ってられないレベルの轟音が辺りを震わせてるけど。
「もひとつおまけに……どうだぁ!!」
そして、最後に。
唯一奇跡的に銃弾の衝撃から逃れていたらしい、その場に残った一人の向けたスナイパーライフルの銃身を……間髪入れずに走って肉薄したハルキが、腰から再び抜いたSPAS12の付属フォトンソードで斬り裂いたのだった。
「よし、着いたぞ! ひとまずは峠を越したな!」
キリトの言う通り、遂に彼等は不可能と思われていた総督府までの道のりを完遂させようとしていた。
あとはその聳え立つ建物のど真ん中、双塔の間に浮かぶ球体の緊急ターミナルの中に入って、GGOを元通りにするだけである。
(……だけ?)
グラントは一瞬、思考停止した。
おかしい。何かが、しっくりこない。
いや、違う。本来ならあってしかるべき障害を一つ、俺達はまだ乗り越えていない……?
「まさ、か」
―――その呟きを、聞き取れた人間は誰もいなかった。
「それで、ここからどうするか、作戦はあるの?」
「……よし、ツェリスカさんはスタッフなんだから来てもらうとして、システム操作自体は二人いれば出来るよね?
だったら皆は一旦引き返して、街で戦ってるみんなの援護をしてくれないかな」
だから、シノンの問いに対してチーム解散要請をしたグラントに、異論を唱える人間は誰もいなかった。
「……おい」
―――一人を除いて。
「お前は言ったよな。一緒に戦って欲しいって」
ハルキは気が付いていた。今のグラントの様子は、あの時と同じであるという事に。
アインクラッド、最後の日。はじまりの街の隠しダンジョンにて一人で最深部に入ろうとした、あの時のグラントと。茅場晶彦との戦いから仲間たちを逃そうとした、あの時のグラントと、同じであるという事に。
「だから俺は決めたんだ。お前の『剣』になるって。
人を傷つける事を良しとしない、お前だけの剣になるって……!」
だからこそ、この二人は対の存在なのだ。だからこそ、グラントも彼女と共に戦う事を望んだはずなのだ。
だというのに、今の彼は彼女を離そうとしている。庇護の対象としてではなく、パートナーとして選んだはずの彼女を、自身から離脱させようとしている。
それは、ハルキにとって不本意であるというだけでなく、
「グラント! お前は今、何を隠してるんだ!!
大丈夫だ、俺達なら乗り越えられるって、俺は信じてる! だから―――」
「……そうだね」
しかし。
そんな中、他の三人が緊迫して見守る中。
グラントは自分と視線を合わせるようにしゃがみ込んでまくし立てる相棒の事を……ぎゅっと抱き締めたのだった。
「―――え?」
「分かってるよ、よーく、分かってる」
そして、そのすぐ後に。
ハルキは、自分の脇に何かが押し当てられ、何かが身体に撃ち込まれたのを感じたのだった。
「な……ぐら……ぁっ」
「ありがとね。俺の最低のわがままを、ここまで受け容れてくれて」
全身からスパークが迸る。視界の端には、状態異常を示すアイコンが灯る。スタン弾を撃ち込まれたのだと気が付いた時には……既にグラントは、彼女の身体を横のシノンに預けていた。
「シノンちゃん、この子の事、お願いしていいかな」
「え、ええ……分かったわ、だけど」
「そしてそこの黒んぼ、二人をオルス氏達のところまで護衛してやってくれるかい?
言っとくけどハルくんに何かしたら、ただじゃ置かないからね」
「……これで、いいんだな。グラントさん」
一部始終を見ていたキリトが、グラントを真っ直ぐ見て、そう問いかけた。
いいのか、と。彼女を置き去りにしていっていいのか、と。
「……ん、これが最適解だと思う。ハルくん」
しかし、グラントの意思は硬かった。そう返すと、彼はツェリスカを促して、目の前の透明な自動ドアの前まで歩み去っていく。
……歩み去りながら、最後に言うのだった。
「ハルくん。俺も、君の事を信じてるから」
―――それを彼女は、ただ見ている事しか出来なかった……。
※運営専用スタン弾について
本文にも記述がある通り、ザスカーのスタッフに支給された運営用スタン弾は、通常のスタン状態とは別の専用状態異常(特別スタン)を付与する効果があり、その継続時間もかなり長めに設定されております。
用途としては、GGO内にて暴徒化或いは迷惑行為を働くプレイヤーの一時拘束が挙げられ、撃たれたプレイヤーはたとえ運営の人間であっても自力での解除は不可能です。
ただし、運営スタッフが他の誰かのスタン状態を解除するのは可能であり、今回のキルオはこれを利用しようと企んだ事になります。
また裏技として、オルスのスタングレネードのように運営用のスタン弾を利用した別のアイテムへの合成が可能だったりします。