よし、決めゼリフはしっかりと言えました。最初の曲は『恋! ハレイション THE WAR』だから…
申し遅れました。私はケイオスラグナ支部デルタ小隊所属ミラージュ・ファリーナ・ジーナス中尉であります。
なぜ戦闘機のパイロットである私がワルキューレのメンバーとしてライブに参加しているかと言いますと
あれはヴィンダミアとの戦争が終わって暫くしたある日のことでした…
ミラージュは、ヴィンダミアとの決戦以来恋仲となったハヤテとフレイアを祝福しつつも、二人の関係を羨ましく想う日々を過ごしていた。
(ハヤテはフレイアさんを選んだ。それで良いじゃないか、私とハヤテは戦友…でも、私とフレイアさんの違いってなんだろう)
「ミラージュとフレイアの違いか…、結構似てるところが多いのよね違うように見えて、しいていえばミラージュは『ゆとり』が無くみえるかな」
(カナメさんは私とフレイアさんの違いをそう表現していた。確かにフレイアさんは常に自然体に見える、私は色々と考え過ぎて壁を作ってしまっているのだろうか)
「フレフレとミラミラの違いか、フレフレはきゃわわーな妹って感じでミラミラはクールなお姉さんって感じかな」
(マキナさんはフレイアさんを天真爛漫な妹、私をしっかりものの姉と表現した。なるほど姉妹か納得してしまう自分がいる)
「フレイア…ない、ミラージュ…ある」
(レイナさんに聞いた際の意味はよくわからなかった。視線が顔よりも下にいっていたのは気のせいだろうか)
結局、これと言える答えを得られず考え込むミラージュ。そこへ
「貴女には輝きを感じないはミラージュ」
「美雲さん。なっなんて格好で歩いているんですか」
「海を泳いでたの」
「だとしても、服を着てください。風邪引きますし風紀上よくありません」
「後悔しているの」
「なっ、なんのことですか」
「フレイアにハヤテを譲ったこと」
「後悔はしていません。元々私とハヤテの間に特別な関係があった訳ではないですし、フレイアさんとは良き友人でいたい。これがベストな関係なんです。ただ」
「ただ?」
「ハヤテにパイロットとしての私ではなく、一人の女性としての私を見てもらいたいとは思います」
「今の貴女では無理ね」
美雲のストレートな言葉が胸に突き刺さる。
「輝きなさいミラージュ」
「輝く…」
「輝く方法は貴女の周りにはたくさんあるはずよ」
そう言い残し美雲は立ち去った。
その夜ケイオス女子寮
「あらミラージュどうしたの」
「カナメさんお願いがあります。私に『ワルキューレ』を教えて頂けませんか」
「ミラージュさんどうしたんかな」
「なんでも、ワルキューレの新メンバーとしてデビューするんだって」
「なんと」
「昨日の夜ミラミラがカナカナにお願いしたんだって」
「証拠もバッチグー」
「おー、それは楽しみね」
「カナカナがミラミラに個別レッスンしてるみたいだし、一緒に練習する日も近いかもね」
「ただ、ワルキューレに入れるかは分からない」
「どうしてかね、レイナさん」
「ワルキューレは元々『バールシンドローム鎮静化』を目的に結成された戦術音楽ユニット。フォールドレセプターの数値が高い人が基準になる。ミラージュがどれだけフォールドレセプターを持ってるかは不明」
「でも、バールの原因がヴィンダミアにあってそのヴィンダミアとの戦争も終わったから」
「まだ解決した訳ではない。それにその前提を崩したら、ワルキューレはワルキューレとしての存在意義を無くす」
「そんな、ミラージュさん…あんなむっちゃ頑張っとるのに」
「ミラージュはその頑張りが人にわかりやすいだけ、私達もそれに負けない事はしてきている」
「ミラミラが合流して圧倒されないよう、私達も張り切っていこフレフレ」
「ほいな。負けんかんねーミラージュさん」
ミラージュがカナメから個別レッスンを受けて1週間、ついにミラージュはワルキューレのレッスンに合流した。
「なんだかおかしな感じもしますが、ミラージュ・ファリーナ・ジーナスです。皆さんよろしくお願いします」
「よろしくねーミラミラー」
「グッジョブ」
「ミラージュさん」
「フレイア。今度は負けません」
「!?どうゆうことかね」
「私はフレイアよりも輝いて魅せます」
(ハヤテ、必ず感想を聞きますからね。覚悟しなさいよ)
こうして今日に至り、私はステージに立っているのです。
私のライブは今から始まります。
皆、私の歌を聞いてください。