謀っ子世にはばかる〜織田信奈の野望   作:☆蛇☆

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いつも当小説をご愛読ありがとうございます。
遂に、第三章となる京を書くことが出来ます。
オリジナル展開や様々な史実的な物を交えながら、これからも頑張って執筆しようと思います。
皆様のお陰もあり、通算UAが五万を、お気に入り登録者数が1000人を突破致しました。
誠にありがとうございます。
これからも、この小説を何卒よろしくお願い致します。



第三章 天下号令
天下盗りの始まり


 

 

美濃平定より一月。

 

今や一軍どころか領地を持っていてもおかしくは無い程の勢力を持つまでに至った皆光。

一応墨俣城は、皆光の持城ではあるのだが、いつ河川が氾濫を起こすかも分からない場所に建つ城を居城に選ぶことは出来なかった。

 

現在、岐阜城となった稲葉山城は改築途上。

立派な天守を備えるようになり、織田家一同は皆、この美濃の地へと引っ越した。

小牧山城築城から僅かの間に・・・である。

もはや織田の金銭帳簿がどうなっているのか・・・激しく気になるところである。

現在、皆光が住んでいるのは旧斎藤義龍の居館。

その一室で・・・皆光は目を覚ました。

その顔は、クマに濡れ青白い。

その理由は・・・毎夜開かれるお家会議的な存在のせいである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「世継ぎ?」

 

夕食の後、皆光はいつものように茶を啜っていた。

この時代の茶はなんとも濃く苦い・・・その苦さがまた癖になる・・・とは皆光の談。

 

「はいでございまするぞ!折角美人の奥様をお貰いになられたのです!産めよ!増やせよ!これがこの世の習わしでございますゆえ!」

 

天真爛漫・・・とはこの事だろうか。

全く穢れのない笑顔で、とんでもない爆弾を放り投げて来たのは、皆光の義妹・・・ねねである。

そんなねねの言葉に、ここぞとばかりに食らいつくのは、非公式・・・所謂内密に・・・と道三と交わした口約束の原因、斎藤龍興。

 

「娘っ子の言う通りだよ。全く・・・男がへたれてどうすんの?僕はいつでもいいよって言っているのに、彼は全くと言っていいほどその気がない。まさか、男色って訳かな?ならうちの兄上がいるじゃないか」

 

全く持っておっそろしいことを言う。

筋骨隆々の髭面が、もやしっ子と言っても過言ではない程ヒョロい青年を・・・。

ダメだ。一部にしか需要がないと言うよりも想像したくはない。

横でこれまた厳つい顔で茶をすする義龍と皆光の目が合った。

顔が赤く・・・なるわけもなく、むしろ血の気が失せた顔でお互いの視線を切る。

 

「あらぬ疑いをかけるのはおやめなさい。私とて女性が好きですよ?」

 

「そう・・・皆光は犬千代の様な大人の女性が好き・・・」

 

いつもの無表情を浮かべながら、爆弾に火薬を詰め込む犬千代。

皆光がロリコン・・・もとい幼女好きと呼ばれる諸悪の根源である。

大人?と皆光の頭に疑問符が浮かび上がるが、それを口に出すと拳の出る速さは風の如く・・・されど静かなる怒りは林の如く・・・その怒り様は烈火の如き・・・しまいには、皆光が動かなくなること山の如し・・・。

正しく犬千代式風林火山。

などと皆光はしょうもない事を考えながら、犬千代の言葉を受け流す。

 

「どうやら・・・君は彼のお眼鏡には叶わないみたいだね?ま、それもしょうがないか!何せ・・・君の言うことが正しければ僕の方が大人の女性だからね!」

 

義龍は無言で席を立った。

この先の展開を予想しての行動だろうが、皆光は逃がさまいと彼の足を掴んで離さない。

 

「離せ!儂は用事を思い出したのだ!」

 

「おやおや、義兄上・・・どこに行かれるのですか?」

 

「貴様を弟と認めた覚えはないわ!えぇい!離さぬか!」

 

「「兄上(義龍)」」

 

「「どっちが大人の女性だと思う?」」

 

「儂は幼子は好かん!」

 

「あ・・・」

 

幼児体型二人の問いに・・・彼は踏んではならない特大の地雷を踏み抜いた。

それもたっぷりと火薬を詰め込まれ・・・特大の爆弾と化したものを・・・だ。

思わず皆光の口から・・・言葉にもならない声が零れ落ちる。

ゆらりと・・・幽鬼の如く立ち上がる二人。

皆光は、サッと義龍の足を離した。

義龍は、皆光を睨み付けている。

ぽきり・・・ぽきり・・・と二人の指が鳴る。

そして、二人に両脇を抑えられた義龍は暴れながらも皆光を睨み付けながら、別室へと引き摺られて行った。

その直後・・・。

 

「ぬぉおぉぉぉぉォッッッッッ!」

 

まるで拷問を受けているかのごとく恐ろしい断末魔が・・・別室から聞こえてきた。

それと同時に聞こえる肉を穿つ様なえげつない殴打音・・・。

皆光は、静かにその方向に向けて合唱した。

 

「さてと、ではねねは寝床のご用意をさせていただきますですぞ!」

 

「えぇ・・・普通に・・・お願いしますね?」

 

ねねの寝床の準備・・・は少しばかり恐ろしい。

 

「はいですぞ!」

 

そう言って、とてて・・・と皆光の寝室へ駆けていくねね。

その後ろ姿を見ながら・・・はて今日はどれくらい時間がかかりますかね・・・と皆光は一人呟いた。

 

「くすん、くすん。皆光さんは、この半兵衛と言う者がありながら色んな女性をいぢめるんですね・・・?幻滅です・・・」

 

「半兵衛も他の女性もいじめませんよ。と言うか変な所で幻滅しないでくださいよ・・・」

 

皆光は・・・ぐったりと疲れた表情で天井を睨みつけた。

と言うよりも・・・天を睨みつけた。

 

 

 

さて、寝室に入った皆光。

まずは無駄に暖かな光を放つ蝋台を消し襖と言う襖を開け中を確かめる。

別段おかしな所はない。

安堵の溜息を零して皆光は布団に入った。

それを見計らってか計らずか。

寝室の襖が開き、清楚な白い着物を来た女性が皆光の布団の側へと這い寄る。

皆光は天井を見上げながら、そちらに目を向けることも無く口を開いた。

 

「何してるんですか?道利殿?」

 

「夜這でございます」

 

見事な所作でこちらに頭を垂れる・・・無表情な女性。

長井道利・・・。

彼女は、稲葉山城動乱終結の際に、斎藤道三に囚われていた。

彼女もまた、処断を待つ身。

忠義の将として、主君である斎藤龍興と同じ道を辿るつもりで、その時を待っていた。

そんな彼女に齎されたのは、美濃斎藤家と尾張織田家の同盟強化と称した政略婚。その矛先は、斎藤からは道利の主君・・・龍興へと向き、その相手は今現状尾張でもかなりの影響力を持つまでに至った皆光。

結果として織田・斎藤同盟は可決され、道利は開放された。

そこからは早かった。

彼女は主君を・・・と言うより主君の操を守る為に、なんとか皆光の目を自分に向けようとしているのだ。

皆光からすれば溜まったものではなかった。

何せ、彼女は皆光の周囲では貴重な、お姉さん体型。

そして、皆光の好みはクールで物静かな女性と来た。

そんな女性が、毎夜毎夜夜這に来るのだ。

 

「おやめなさい・・・私はあなたにも龍興にも手を出すつもりはありませんよ」

 

「ご安心下さい。こう見えても・・・未通女でございます」

 

「安心出来る要素皆無なんですが・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

皆光のもっぱらの寝不足の原因は、まさかの長井道利であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皆光は毎日絶不調。

今日も今日とて、さてどこで昼寝をしようか・・・と皆光が虚ろな頭で考えていた時。

 

日常が終わる音がした。

 

信奈より、登城せよとの使者が屋敷に来たのだ。

この日は月初めの評定(総会の様なもの)の日である。

そんな大事な日を飛んでみろ・・・問答無用情け容赦無しに皆光を叩き切るだろう。

ただでさえ、最近は何故か非常に機嫌が悪いのだ。

皆光はため息を吐きながら起き上がった。

 

 

 

皆光は、自らの家臣である竹中半兵衛と五右衛門・・・そして家臣ではないが居候の犬千代。

龍興は、長井道利を。

義龍は未だ苦々し気な表情を浮かべ、一行はぞろぞろと岐阜城へと向かっていた。

 

 

 

 

 

岐阜城〜評定の間

 

着物を翻し、家臣団の列に加わる皆光。

その他の者たちは皆、皆光の背後へと腰を落とした。

錚々たる面々が徐々に列へと加わっていく。

信奈の右腕にして織田家の参謀役、丹羽長秀。

天下轟く尾張一の豪勇、鬼柴田こと柴田勝家。

秀麗気高き策略の勇、明智十兵衛光秀。

未だ衰えを魅せぬ老獪、美濃の蝮こと斎藤道三。

後の徳川家康にして、同盟国三河の国国主、松平元康。

美濃三勇、信奈の直参となった美濃三人衆。

その他にも、林、佐久間、荒木と言った織田信秀の代から続くもの達。

 

皆が一様に頭を垂れた。

 

上座に現れたのは、今やうつけとは名ばかりな、尾張・美濃の国主にして天下布武を掲げる大大名となった織田信奈。

信奈は上座に腰を下ろすと鋭く家臣達を一瞥し、口を開いた。

 

「面を上げなさい!評定を始めるわよ!」

 

凛とした声が響き、家臣一同顔を上げ評定が始まった。

 

織田家の今後を決める評定・・・その一番乗りとして口を開いたのは、信奈であった。

 

京への上洛軍を起こす。

 

駿河、遠江、尾張南部を支配し、三河を従属させていた今川は事実上の滅亡。

駿河、遠江に至っては甲斐の虎・武田信玄に奪われる結果となったものの、三河との同盟を締結させ、京へ登るための足利りとして攻めていた美濃も今や平定された。

東国は甲斐武田と上杉が凌ぎを削り合い、相模の北条はそれを静観。

北近江の浅井は織田との婚姻同盟を締結させ、今や京への道は平定されたと見ていい。

足利将軍家が日ノ本におらず、東国が荒れている今、上洛するには絶好の機会であると言えよう。この策を持ってきたのは何を隠そう、足利将軍家の元に仕えていた姫武将・明智光秀である。

 

これまで、怒涛の如く口を開いていた信奈の口が閉じ、皆光へと視線が向いた。

そんな信奈の視線に応えるため、皆光は静かに懐に仕舞っていた日本地図を広げ、皆に見えるよう中央に置いた。

 

その地図を見た一部からは、少しばかり息を飲む音が聞こえるが、それは地図があまりにも精巧過ぎるからだ。

 

少しばかり列を乱しながら、織田が誇る知恵もの達が地図の周りに集まる。

織田信奈、丹羽長秀、明智光秀、竹中半兵衛、小早川皆光、斎藤道三。

そんな錚々たる面子の中、皆光は少しばかり緊張しながら口を開いた。

 

「上洛するにあたってですが、道は三つ。尾張より東海道の道を進み、北伊勢、南近江を通る道。この岐阜の地から北近江へ向かいそこから南下し南近江で東海道へと合流する中山道。同じく岐阜から北近江へ向かい若狭の傍を通り北から山城の国へ入る道があります」

 

「ふ〜ん・・・ねぇ、皆光。この評定が終わったらこの地図寄こしなさいよ」

 

「承知致しました」

 

信奈がしげしげと地図を見つめ、地図を催促するが、別段困りもしない皆光はそれをあっさりと承諾した。

そんな中、丹羽長秀が地図を扇子で指し口を開いた。

 

「この若狭方面からの上洛は得策ではありません。この道ですと山や谷が邪魔をし大軍を率いるには困難かと思われます。二十点」

 

そんな中、静々と手を挙げた半兵衛が口を開いた。

 

「残りの二つは、軍が通るのに丁度いいと思われます。ですが、二つとも一度南近江を通らなければなりません・・・」

 

「この地図は中々・・・や、失礼しましたです!であれば南近江の六角が邪魔になるですね」

 

地図をふむふむ・・・と目を輝かせながら、見詰めていた光秀だったが、なんとか進言する事で場を取り繕う。

 

「伊勢には左近(滝川一益)がいるわね・・・」

 

信奈は何やら思案顔で、腕を組み考え込んでしまった。

そんな信奈に、皆光はおひとつ・・・と口を開いた。

 

「ならば軍を二つに分け、ひとつを北近江を通る中山道、もうひとつを伊勢を通る東海道を進軍し、南近江にいる六角を攻め、東海道を通る軍が伊勢を攻めている滝川一益の援軍・・・伊勢を平定した後上洛・・・というのはどうでしょうか?」

 

そこに、斎藤道三が口を割って入ってきた。

 

「伊勢はそのままにしておいた方がよいぞ。国は広く、各豪族達が凌ぎを削り争っておる。その数は十にも二十とも聞くが、実情は分からぬ。それこそ、上洛するには遅すぎるほど時間を取られかねん」

 

「むぅ・・・そうですか・・・」

 

「此度の上洛は速さが命。南近江の六角を破っても、京の周囲は敵が多い。如何に他大名と差をつける事ができるかが重要となろうぞ」

 

道三の言うことは正しい。

各大名が織田を無視しているうちに、上洛しなければ厄介な事になるのは明白であると。

しかし、皆光には・・・極力戦力を信奈の周囲に集めたいと言う思いがあった。

 

「姫様、伊勢の滝川一益から何か要請などは来ておりませんか?」

 

「何も来てないわよ?」

 

「お待ち下さいませ・・・[何も]来ていないと?」

 

信奈の言葉にいち早く反応したのは、丹羽長秀。えぇ、そうよ・・・とあっさりとした返答を返した信奈に、長秀は少しばかりため息を吐きながら口を開いた。

 

「全く・・・かの御仁は扱い辛いと姫さま自らが零しておられたと言うのに・・・五点です」

 

「左近なら大丈夫よ。確かに扱い辛いけど、あの子を伊勢に置いておかないと美濃、尾張はかなりの手薄になるわ。東国を警戒する意味でも、左近は伊勢に置いておくべきよ」

 

なるほど・・・そこまでお考えでしたか・・・と長秀は扇子を広げ、口元を隠した。

 

「決めたわ!長政に文を送りなさい!」

 

背後に控えていた馬廻衆の一人、池田恒興が御意・・・と信奈への肯定を示しその場を去った。

それを見届けた信奈は、再度一同を鋭く見回すと、大きな声で宣言した。

 

「軍を起こす準備をしなさい!期限は六日!織田軍は上洛するわよ!」

 

信奈の下知に、ははっ!と皆一斉に席を立った。

しかし、皆光だけは信奈に呼び止められた。

皆光はその場に残り、上座でいまだ立ったままの信奈の前に跪く。

 

「あんたは別働隊を率いて、東海道から来なさい」

 

「はて?となると・・・伊勢を通ることになりますが・・・先程問題は無いと・・・」

 

「問題は無いわよ?でも連絡が無いのも事実なのよ・・・。伊勢の情勢を把握して来なさい」

 

信奈その瞳には、少しばかりの心配が見て取れる。

 

「・・・?御意」

 

信奈の言い方に少しばかりの疑問を胸に抱いた皆光は、その場で固まってしまう。

 

「わかったらとっとと行きなさい!」

 

皆光は、弾けるように立ち上がり、評定の間を後にしようとする。

 

「皆光!」

 

後一歩・・・という所で静止する皆光の体。そんな皆光の背に、信奈の声が掛かる。

 

「あんたは今日出立しなさい。六角攻めには間に合うようにね。あと!どんなに愛くるしくても左近に手を出しちゃダメよ!手を出したら打首よ!」

 

「はぁ・・・分かりました」

 

皆光は今度こそ、訳が分からなかった。

 

 

 

 

 

 

 

評定の間を後にした皆光。

岐阜城の廊下で、続々と皆光の背後に仲間達が集ってきた。

 

「五右衛門、忍びと川並衆に動員を」

 

「御意でござる」

 

「義龍殿、道利殿、龍興殿、あなた達の兵にも動員をかけて頂けますか?」

 

「ふん、一刻で終わらせてやろう」

 

「出立は六日後と聞き及んでおりましたが」

 

「どうせうつけに何か言われたんだろうよ」

 

「伊勢の滝川一益殿への援軍ですが・・・まぁ行けばわかるでしょう。かなりの強行軍になりそうですよ」

 

「六角の戦に間に合わせよとでも言われたのかい?」

 

「あなたは・・・相変わらず聡いですね」

 

「六日・・・なるほど。貴様に歩調を合わせた日数だったという訳か」

 

「しかし・・・その・・・伊勢はかなりの国土を誇ります。北伊勢は小規模豪族達が乱立し、中伊勢では長野家が、南伊勢は最大勢力の北畠家が支配しています。六日で伊勢を平定するのは難しいと思いますが・・・」

 

「その辺は、一益殿に会わねばわかりますまい。最悪・・・三方に分かれ一斉に戦を仕掛ける事になるやも知れませんね。幸い・・・将には恵まれましたから」

 

「ならば拙者・・・先に伊勢へ向かった方が良いでござるか?」

 

「そうですね・・・お願いします。滝川一益への使者と、伊勢の内情を偵察してください」

 

「かしこまったでござる!」

 

五右衛門が姿を消したのと同時に、皆光達も四方へと散った。

互いの戦力を動員する為である。

 

織田は・・・上洛に向けて動き出す。

 

まずは、織田四天王が一人・・・滝川一益。

彼か彼女か・・・まぁ信奈の言い方的に、恐らくは彼女だろう。

彼女に接触し、可能であれば連れて行く事も出来るのだろうが・・・。

 

「何時になく曖昧な言い方を・・・」

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

皆光率いる織田軍・・・その数は五千六百。

 

織田軍とは名ばかりで、その内情は皆光の配下である尾張兵千五百、五右衛門配下の川並衆が百、斎藤家義龍配下の美濃兵三千、斎藤龍興とその配下、長井道利率いる美濃兵一千と尾張兵の方が割合は少ない。

 

「出立!」

 

全軍が足並みを揃えてまずは東海道の途中でにある伊勢国を目指した。

 

さて、滝川一益とはどのような人物であるか・・・だが、歴史に詳しい者は皆知っているだろう。

出生は未だ諸説あれど、一様に同じな部分としては、この戦国時代では珍しい鉄砲の名手であると共に、引くも滝川、進むも滝川と称される生粋の戦上手としても有名である。

織田四天王として名を連ね、陸水と多種多様な戦場での知略に恵まれた人物である。

しかし、信長亡き後は徐々に権威が落ち、最終的には没落した悲しき武将である。

[諸説あり]

 

陣形乱さず真っ直ぐと伊勢を目指す軍勢。

 

些か強行軍ではあるが、長良川を渡り、一度尾張へ入ると、そのまま南下する。

程なくして、東海道へ入ると、そこから西へと軍を進めた。

特に問題が起こることもなく、順調な行軍である・・・が。

流石に夜の帳が降りてきた。

ここは尾張と伊勢の国境沿いである。

 

「これ以上の進軍は無理だよ。明日からは戦続きかもしれないんだ」

 

そう言ったのは龍興である。

周囲は既に闇に包まれつつあり、うっすらと青みがかった空が残るのみ。

 

皆光は、致し方無し・・・と全軍に休息を命じた。

 

 

 

 





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