白金side
ピピピピ!ピピピピ!ピピピピ!
「ぅん………?」
目覚ましの音で目を覚ました。どうやら、机で次の授業の板書の内容を考えてたらそのまま寝てしまっていたらしい。
《おい、今日はプリキュアに会うんだろ?とっととおきろ》
わかってるって……。
約束の時間まではまだ時間はあるな。
とりあえず朝ごはん食べよう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
うーん、待ち合わせはお昼過ぎか……
《どうした?》
…………決めた
あきらと昼飯を一緒に食べよう!
《はぁ?》
どうやらあきらはおばあさんと家で2人暮らしらしい。おそらくいつも食べてるのはあきら自身の手作りかおばあさんの手料理だろう。
たまには他の大人が彼女たちにご飯を作ってあげてもいいんじゃないかな。
《………お前今自分が何言ってるのか分かってるのか?
……本音を言え》
女の子と一緒にご飯食べたいです。
《こいつ………》
いや、もちろん急に押しかけたりはしないぞ?ちゃんと連絡する。
《……お前がそんなに干渉するのを見るのは初めてだ。プリンセスプリキュアのはるか とかにはそんなことしなかっただろう?》
…………さぁね。
とりあえず連絡だ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あきら、今いいかな?:白金
剣城:どうしたんですか?
昼空いてるか?:白金
剣城:まぁ空いてますけど……どうしたんですか?
一緒に昼ごはん食べないか?
というか、俺が作るから一緒に食べよう:白金
…………ん?返信がこなくなった?
電波か?電波的なあれか?ギガの使いすぎかな?
ピロン
あ、かえってきた。
剣城:大丈夫です
わかった。11時半にあきらの家に行く:白金
剣城:わかりました
それじゃあ早速準備しないとな。
作るものは……炒飯でいいだろう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あきらside
え?え?先生と一緒にお昼ごはんを食べる?
私は夢でも見てるのかな?いや、そんな冗談を言ってる暇はない。とりあえず掃除機かけるなり台所綺麗にするなりして準備しよう。話はそれからだね。
〜〜〜〜30分後〜〜〜〜〜
もうすぐ先生が来る時間だ。す、好きな人が家に来るなんて初めてだから緊張するなぁ……
私、変な格好してないよね?
ピンポーン
あ、来た!
白金side
ガチャ
「先生!いらっしゃい」
「おう、お邪魔します。
あれ、あきらのおばあさんは?」
「あぁ、おばあちゃんは今日は老人会に行っていていません」
「そうなのか……是非とも俺の炒飯を食べてもらいたかったんだがなぁ」
「それにしても、先生ってホントに料理できるんですか?いつも学校で見てる感じおっちょこちょいな感じがしますけど…」
「安心してくれ、料理は作れる品目が少ないだけでできないわけではない」
「ふふっ」
「なんだ?」
「おっちょこちょいなのは否定しないんですね」
「まぁ…よく周りから詰めが甘いとかも言われてたからなぁ。
それよりあきら、台所かしてもらえる?」
「わかりました。こっちです」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「あの、先生。私も手伝っていいですか?」
「いや、大丈夫だよ。やりたくてやってることだからね」
「私も同じ理由で先生を手伝いたいんです!」
「…….わかった。 それじゃあ一緒につくってこうか」
「はい!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「おぉ…完成したな。早速お皿にうつそう
お皿はどこに?」
「あ、ここです。
そういえば先生って私の学校に来る前はなにをやってたんですか?」
「あー……。
…………先生になる前はホントにいろんな仕事(?)をやってたかな」
「いろんな仕事ってどういうことですか?」
「うーん。言葉の通り、いろんな仕事を転々としてたんだ。前は花屋をやってたよ」
「へぇ!先生が花屋って意外ですね」
「ハッハッハ。言われると思った」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「「いただきます」」
パクッ
うん、美味い。
そういえば他の人と一緒に飯を作るのはこっちの世界きてからは初めてだな。
「先生!これすごい美味しいです!!」
「おぉ、あきらの舌にあってよかったよ」
その後俺達は楽しく炒飯を食べおわり、食器も一緒に洗った。
「もう いい感じの時間だな。
そろそろ家を出るか」
「そうですね」
……他のみんなともいい関係を築けたらいいな。
《手土産的なのはいらないのか?》
…忘れてたけど、まぁ大丈夫だろう、多分。
「どうかしたんですか?」
「いや?なんでもないよ」
いちかside
この後、あきらさんの高校の先生が来ることになっているけど、一度しか見たことがないので(それもほんのちょっと)、ゆかりさんに聞いてみることにした。
「あの、ゆかりさん」
「なにかしら?」
「これからくる先生ってどんな人なんですか?」
「そうねぇ……
彼は結構おっちょこちょいね。
フフッ。 最近だと入る教室を間違えてたわ。
それも勢いよくね」
「へぇー」
「でも私たちに数学を教える時はすごいしっかりしてるわ。
生徒一人一人の反応を見て授業の進むスピードを変えたりプリントを作ったりしてるわね」
「…ゆかりさんもすごい先生のこと見てるんですね」
「あら、だってあきらの気になってる人よ?
観察したくなるじゃない?」
「あははは……」
……ゆかりさんはあいかわらずだ。
「そういえば……彼は不思議なネックレスをつけてたわね…」
「ネックレスですか?」
「えぇ、確か…暗めの金色に光り輝く玉をつけてたわ」
「へぇー、不思議な色ですね!名前はなんていうんですか?」
「…調べたけどわからなかったわ」
「えっ?」
あの博識なゆかりさんが知らない?
そんなことってあるのかな?
もしかして最近発見された玉だったり?
うーん、先生に直接聞いてみよう!
「………………」
「あれ?あおいちゃん?どうしたの?」
「!あ、あぁ、いちか。なんでもないんだ…」
?もしかしてあおいちゃんはその玉のことについて知ってるのかな?