ついに私の住んでいる町でもコロナの患者さんが出たようです。皆さん、病院の方々のためにも不要不急の外出と人ごみに行くことは控えましょうね。
では本編どうぞ
「すばらしい眺めだ・・・・・」
ロウリア王国海軍クワ・トイネ侵攻艦隊提督のペークス・シャークンは大海原を進む、自身が指揮する4400隻もの大艦隊を眺めながらそうつぶやいた。
この艦隊だけでもクワ・トイネを侵略できるだけの兵力だ。それが自分の手の中にあると考えるだけで全能感が彼の中を駆け巡る。
ここら周辺で最も強い、第3文明圏の列強国。パ―パルディア皇国の艦隊でさえもこれほどの艦隊があれば破ることが出来るだろうと思わせてくれるだけの雄姿であった。
だがパ―パルディア皇国には魔導戦列艦という魔導砲を大量に積んだ船ごと破壊可能な軍艦が多数あるらしい。これほどの艦隊であろうともよくて痛み分けだろうとシャークンは野望の炎を理性で消し止める。
ただ、嫌な予感もあった。それは陸軍の部隊が国境の町ギムの攻略に失敗したという噂が元凶であった。
6万もの軍勢を投じた作戦が大失敗に終わり侵攻軍も壊滅したらしい。その噂を聞いてからシャークンの心の中には不安が宿っていた。
そして、それは2時間後に的中することとなる。
―――――――
東の空に黒い小さな点がぽつぽつと現れ始めた。
「提督!!東の空に何かが・・・・」
マストに上がって辺りを見回していた見張り員がシャークンにそう報告してきた。
シャークンが東の空を見ると確かに小さな点のようなものが多数現れていた。
「何だあれは・・・・ッ!!」
シャークンは気がついた黒い点がまるでしみのように広くなっていくことに。見つけてからさほど立たないうちに黒い点は輪郭をはっきりとさせ、羽ばたかないワイバーンのようなものであることが分かった。
ワイバーンよりも凶悪で鋭いみた目をしているそれはあっという間に艦隊の上空にたどり着いた。
・・・・・ゴォオオオオオ!!
羽ばたかないワイバーンの群れが艦隊上空を通り過ぎた少し後に艦隊に突風が吹き荒れた。
「うあぁああああ!」
「まずい、帆が破れた」
マストの上にいた兵士は風にあおられ落ちそうになり、帆は余りの風に破れたりマストがしなる。
「い、一体何なんだ!!」
シャークンは再び奴らの方を見ると、信じられないような急角度で上昇していく姿が目に入った。
―――――――
「
ロウリア王国海軍艦隊の上空についた日米航空攻撃隊104機の隊長であるヨルダン・アーベル中佐(ケストレルズ01:制空隊F-37B)はスマートボムを搭載した8機のF-35Cに攻撃命令を出した。F-35攻撃隊の指揮を執るアルフ・アッカーソン中佐(マイティ01)は即座に反応した。
「
アッカーソンの機体が降下を始めると同時にそれに続いて8機のF-35Cがロウリア艦隊に爆撃を仕掛けた。
彼らの機体のウェポンベイ内にはGBU-41*1精密誘導爆弾が搭載されている。NATO軍の保有する爆弾と比較して破壊力が低いものの、木造船には十分な破壊力を有している。
「Lightning Attackers。
8機のF-35からSDBが投下された。
アッカーソンたちは急降下爆撃の訓練を受けてはいないので多数の爆弾が海に突っ込み爆発するが、至近距離で爆発を受けた木造船は爆発によって生じた衝撃で竜骨が折れたり、船体を構成する木材が割れて水が浸入する。命中した船も船内に飛び込んだ500ポンド爆弾が爆発し、木端微塵になった。
アッカーソンは再上昇しながら戦果を確認するとぽつりとつぶやいた。
「及第点・・・・といったところか・・・・・」
辺りを見回すとガンポッドを搭載している戦闘機部隊がロウリア王国軍の船をハチの巣にするべく、急降下を開始した。
「Lightning Attackers。
『OK。アルー*2、後は任せておいて』
アッカーソンの同僚で、F-35攻撃隊の隊長であるアグネス・ウィルクス中佐(レッドコックス01:F-35C)がそう答える。
「OK、アグネス。俺は一足先に帰っておくぜ。間違って海面とキスしないようにしろよ」
『わかってるわ。私がそんなミスするように見える?』
「見える・・・・実際、訓練時代にシミュレーターで何回かあっただろ?接近航空支援の最中にお前は何回海面とキスをした?地面と何回、ハグをした?お前のその貧相な胸に手をあてて聞いてみな?」
普段から気にしている胸のことを言われたのがウィルクスの逆鱗に触れたらしく、彼女は途端に低い声になった。
『・・・・・ハチの巣にしようか?それとも帰ったら母艦の先から逆さ吊りがご希望?ねぇ、デリカシーのないクソッたれにも選択の余地を与えるなんて、私って優しいと思わない?』
「ひぃ、怖い怖い。帰ったら自室にこもらんといけないな」
彼らは戦場にいつつも軽口(デリカシーのない軽口のせいで1名は心に傷を負った)をたたきつつ、ロウリア軍に絶望を振りまいていた。
―――――――
洋上ではロウリア王国海軍は混乱の一途をたどっていた。突如現れた謎の鉄竜の群れ。それらがおとす糞のようなものは落ちてくるなり強烈な爆発が起こり、低空に降りてくれば光のシャワーとでも言うべきブレスが舟を穴だらけにしてくる。
「くっ!ワイバーンの増援要請を出せ!!敵主力部隊と交戦中。敵航空部隊は百数十騎!!このままだと我が船団は壊滅すると!早く!!」
シャークンは慌てた口調で矢継ぎ早に指示を出す。既に戦闘開始から5分と経っていないのに百隻以上の船が沈んでいるのだ。空からの攻撃に対処する術はなくなすがままとなっていた現状にシャークンが焦りを覚えるのも当然だった。
通信士もその状況は分かっていたので、すぐさま魔信でワイバーンの増援を要請した。
そしてロウリア王国軍側は要請を受け、敵の航空戦力の数から王都防衛の部隊を除いた全てのワイバーンを出撃させた。
それをはるか空の高み。ワイバーンでは到達できないような高空から
――――――
「っ!!
日本国国防海軍第2空母打撃艦隊「あまぎ」の第2空母航空団第231艦上早期警戒隊所属のE-2F6号機がロウリア王国沿岸部の基地から飛び立つ、多数のワイバーンを探知した。*3
レーダーオペレーターがコンソールを操作する。E-2Fに積まれたコンピューターが即座に目標にナンバーを振っていく。それらのデータは統合戦術情報伝達システムによって艦隊、航空部隊に即座に伝えられた。
――――――
『
ついに敵のワイバーンが釣れた。いくら時速200km前後しか飛行速度が出ないトカゲといっても、その口から放たれる火炎弾は歩兵などの地上部隊には脅威となりうるのだ。ここですべてを撃墜しなければ上陸作戦にも支障が出ることは間違いなかった。
制空戦闘隊のF-37B 36機、F-35C 16機にはロウリア王国軍のワイバーンの位置と、E-2Fのコンピューターが即座に割り振ったそれぞれの攻撃目標が送られており、あとは攻撃目標にミサイルを発射するだけであった。
「
アーベルはE-2Fのミッションコマンダーの指示に短くそう答えた。
「
その合図と同時に52機は編隊を解いて散開する。
アーベルは自身に割り振られた目標にレーダー波を照射する。映し出される敵機を示す三角の赤いアイコンに四角いアイコンが重なるとビーという電子音とともに四角いアイコンが点滅してロックオンできたことをアーベルに告げた。
「Kestlels01・・・・・
F-37BのウェポンベイからAIM-260 JATMが投げ出される。投げ出されたJATMはすぐにその固形燃料に点火。白煙とともにはるか先にいる敵に向かって飛んで行った。
アーベルだけではなかった。制空戦闘隊の52機からそれぞれ一発づつミサイルが発射された。発射初期にミサイルから噴出する白煙が空を覆った。まるで槍のように飛んでいく52本のミサイルは海上からそれを見ていたロウリア王国兵に恐怖を抱かせた。
いかがでしたでしょうか。
よしよし、この調子なら何とかパ皇戦には早めに行けそう・・・・。頑張るぞ!!
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ではまた次回。さようなら
次回 EP11 海での戦い(制空戦)
お楽しみに