西側諸国召喚   作:RIM-156 SM-2ER

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皆様どうも、SM-2です。
前回の話の投稿の後、「オリジナル要素があって面白い」という感想があって、「頑張ろう!」と思えました。ありがとうございます。
では、本編どうぞ


EP20 王都攻略戦~前哨戦(前編)~

ロウリア王国、ハーク港から東に200km沖合。

 

 

波が穏やかなこの場所に、米日英仏海軍の空母機動艦隊が集結していた。

米海軍のジェラルド・R・フォード級原子力航空母艦3番艦CVN-80「エンタープライズ」、10番艦CVN-87「フランクリン・D・ルーズベルト」、日本国防海軍の「あかぎ」型原子力航空母艦2番艦CVN-12「あまぎ」、英海軍のクイーン・エリザベス級航空母艦1番艦R08「クイーン・エリザベス」、仏海軍マキシム・ウェイガン級原子力航空母艦*1R92「マキシム・ウェイガン」の合計5隻の航空母艦とそれを護衛する米日のイージス巡洋艦7隻、イージス駆逐艦8隻、日英仏の駆逐艦8隻、英仏のフリゲート4隻、米日英仏の原子力潜水艦8隻と補給艦6隻の計46隻の艦艇と戦闘機186機、早期警戒機19機、ヘリコプター74機、無人航空機24機、その他航空機30機の計333機の航空戦力である。

これに加えてハーク港の空襲には第509爆撃航空団のB-21爆撃機10機も加わる。まさしく世界最強の戦力であり、地球世界であってもちょっとした中進国くらいなら滅ぼすことも可能な戦力だ。

 

 

その指揮を執るジャスミン・スミスは「フランクリン・D・ルーズベルト」のCDCにいた。モニターの光と赤いLED電灯の光しかないCDCには、数多くの兵士が詰め掛けていた。

その中心で座るジャスミンにアフリカ系アメリカ人である艦長が近づく。

 

「司令。作戦開始時刻です・・・・」

「わかったわ。全艦に通達、作戦を開始せよ」

 

艦長からの言葉にジャスミンが返した言葉はたったそれだけであった。しかし、その言葉はすぐさまその場の44隻の艦艇すべてに伝えられ、5隻の空母から次々と戦闘機が発進する。

5隻の空母から飛び立ったF-37B 10機、F-37C 36機、F-35C 40機、F/A-3B 16機、の計102機の戦闘機と2機のEA-18は上空で編隊を組むと、すでに上空でF-37C2機のエスコートのもと飛んでいた第125早期警戒飛行隊E-2Fからの指示を受けてハーク港に向けて飛んでいく。

 

――――――――――――――――――――

 

ハーク港、ロウリア海軍総司令部。巨大な建物が多いハーク港において、一際巨大で豪奢な建物-ロウリア海軍総司令部の一室でホエイル・ボールト海将は思考に耽っていた。

彼は、先の海戦で行方不明となったシャークンの代理として、海軍戦闘艦隊司令代理という役職についており、海軍の残存戦闘艦艇すべてを束ねていた。

 

「くそ・・・・一体どうしたら勝てるというのだ・・・・」

 

彼の頭を悩ませているのはNATOの海軍のことであった。絶対的長射程と破壊力を誇る兵器と、ワイバーンでは太刀打ちできない性能を持つ鉄竜。そして帆もないのに素早く動き回る艦艇。どれをとってもロウリア側に勝てる要素はなく、彼は絶望していた。

加えて、謎の爆発による港湾封鎖である。小舟による調査の結果、海中に黒い突起の生えた球体があり、それに触れると爆発することが分かったのだが、どう触れたら爆発するのかも分からず、また数も膨大であるため撤去作業は遅々として進んでいなかった*2。そのため、港から出ることもできず、彼らは港に閉じ込められていた。確証はないが、これにもNATOがかかわっているとホエイルは考えていた。

 

「パタジン閣下らが降伏を考えているというが・・・・」

 

パタジンなどの重臣らが降伏を考えていることはホエイルも知っており、彼も降伏に賛成派であった。しかし、同時に王族や有力諸侯からの反発が強いであろうことも彼は知っていた。

 

「まったく、八方ふさがりではないか・・・・・」

 

暗い気持ちになり、彼は気持ちを切り替えようと窓の方に向かう。彼の執務室にある窓からは港を一望できる。

船が大好きなホエイルは執務室から見れるその景色が大好きであり、気分転換の時には必ずそこからの景色を眺めていた。

 

「やはり、美しいな・・・・」

 

性能はともかく、ホエイルは帆船の造形は好みであった。

うっとりとそれを眺めていた時、突然、いくつかの船が爆炎につつまれた。

 

ドカァアアン

 

船を構成していたであろう木片が飛び散り、船にいたであろう乗組員の体の一部が宙を舞う。

一瞬、また謎の球体の爆発かと思ったホエイルであったが、すぐにその可能性を否定する。爆発した船は桟橋に係留中であり、そこら一帯に謎の球体はなかったからである。

 

「な、まさか!」

 

これだけの破壊をまき散らすものの正体を彼は知っていた。

その正体に考えが至った瞬間、空にぶつぶつと黒い点のような物が見えてくる。ものすごい勢いで、点がどんどんと大きくなる。それは、彼に忘れられないトラウマを植え付けたものであった。

 

「やはり()()()()か!」

 

それは、米海軍の第32戦闘攻撃飛行隊、第102戦闘攻撃飛行隊のF-35CライトニングⅡ 24機であった。彼らは、翼下にAIM-9Zサイドワインダー 2発と25㎜機関砲ガンポット4門、ウェポンベイ内にSDBを8発搭載するという対地・対艦攻撃使用であった。

 

This is Swordsman01(こちらソードマン01)*3attack standby(攻撃用意)

 

28機のF-35はソードマン01のパイロット、ベティ・ヒューズ米海軍中佐の指揮のもと、高度2000mで爆撃針路につく。

 

drop ready(爆撃用意)・・・・・now drop(投下)!」

 

28機の戦闘機から次々と爆弾が落とされていく。レーザー誘導タイプのSDBは正確に誘導され、ロウリア軍船に吸い込まれていく。

500lb爆弾なんかと比べて破壊力は低いものの、それでも木造船には絶大すぎる破壊力だ。爆弾が直撃した船はキールがおられ、木っ端みじんになって沈んでいく。そばにあった船も、なにかしらの被害を受ける。

200隻以上の船が一気に沈む。24機のF-35Cは、旋回して高度を落とすと25㎜機関砲の機銃掃射を行う。

 

ブォオオオオオ

 

猛獣の咆哮のような発砲音とともに曳光弾を交えた25㎜機関砲弾がロウリア軍艦艇に襲い掛かる。

主力戦車ですら撃破可能な25㎜徹甲焼夷弾や高性能焼夷弾は木造船の船体を穴だらけにして火をつけていく。25㎜機関砲を食らった船は、船体に空いた穴から浸水して沈むか、火災が発生して中にいた乗組員が炎に包まれていく。

 

 

茫然とその光景を見ていたホエイルの執務室に伝令兵が入ってくる。

 

「司令代理!敵襲です!」

「そんなことはわかっている!急いで王都に救援要請を入れろ!空からの敵では手も足も出ん!」

「はっ!」

 

伝令兵はすぐに部屋を出ていく。その時、入れ違いざまに違う伝令兵が中に入ってくる。

 

「司令代理!先ほど、第2艦隊、第3艦隊、第14から第19艦隊司令部からも連絡があり、ベントール、ダブロイド港*4他、わが軍の主要基地がある港すべてが攻撃を受けています!」

「なんだと!?ここだけではないというのか!敵戦力はどれだけいるというのか・・・・」

 

敵の戦力の大きさにホエイルは絶句した。

この時、NATO軍はハーク港空襲と同時並行して、米海軍CVN-82「ウィリアム・F・ハルゼー」の中心とする第9空母打撃群と米空軍第5爆撃航空団所属B-52Hによるベントール港空襲作戦とCVN-79「ジョン・F・ケネディ」を中心とする第11空母打撃群及び第7爆撃航空団所属B-21によるダブロイド港空襲を敢行しており、また他6個のロウリア軍海軍基地にも英海軍「プリンス・オブ・ウェールズ」、日本国防海軍「あかぎ」、米海軍CVN-85「ダニエル・K・イノウエ」、米空軍第2爆撃航空団、日本国防空軍戦略爆撃航空団による比較的小規模な空襲を行っていた。

これらの攻撃を同時に行うことで、ロウリア軍の防空能力を飽和させることが主な目的であった。実際問題、各基地からの救援要請がひっきりなしに届くもののロウリア軍側はそれらすべてに対応可能なワイバーンを持っていなかった。

 

「くそっ!それだけの数を対応するなど不可能だ!各基地には現有戦力で対応するように言え!ワイバーンによる防空支援はハーク港に集中させるんだ!」

 

ホエイルがそう指示を出した時、海軍総司令部の庁舎に高度15000mを飛行するB-21爆撃機が投下したGBU-56 2000lb誘導爆弾1発が直撃する。

通常爆弾の中では最も高い破壊力を誇り、半径369mの人間を殺傷する能力を持つMk.84はホエイルを含む、海軍総司令部内にいたすべての人間を殺傷し、豪奢な建物を完全に破壊した。司令部の近くにあった建物も衝撃波をもろに食らって破壊され、同様に近くの人間も殺傷される。

こうしてロウリア海軍はその指揮命令系統を完全に喪失した。

*1
2038年にシャルル・ド・ゴール級の代艦として就役した原子力航空母艦。計画名はPANG

*2
撤去作業中に爆発したり、船に引き上げてから爆発するなどしたため、慎重にならざる得なかった

*3
ソードマン01:第32戦闘攻撃飛行隊1番機

*4
どちらもロウリア主要3大港。ベントール港には第2艦隊司令部が、ダブロイド港には第3艦隊司令部がある。ちなみに1桁艦隊は主力艦隊で、2桁艦隊は防衛を主とする補助艦隊




いかがでしたでしょうか?
原子力空母8隻と軽空母2隻、戦略爆撃機多数に空爆されるロウリア、何もなくなってそう(小並感)
書いた後に「さすがにやりすぎでは・・・・」と後悔した。この調子だと、パーパルディアには通常弾頭の弾道ミサイルが降り注ぎそうだな・・・・
ご意見ご感想お気に入り登録お待ちしております
ではまた次回、さようならぁ

次回 EP21 王都攻略戦~前哨戦(後編)~

お楽しみに
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