投稿が開いてしまい申し訳ありませんでした。
リメイクや話し作りでの行き詰まりで話を進めていませんでした。申し訳ありません。
では本編どうぞ。
田中とウィルはクワ・トイネ公国の港に着くと、すぐさま用意されていた馬車に数人の部下と、護衛の武官4名と共に乗ると首都にあるクワ・トイネ公国の外務局に向かった。
田中たち使節団はそこでこの国のトップ自らが会談すると聞いて、通された部屋で身構えていた。
するとガチャリという音がして扉が開くと、クワ・トイネ側の人間であろう数人の人物が入ってきた。彼らは、田中たちの向かい側の椅子に腰かける。そしてその中の一人が口を開いた。
「クワ・トイネ公国外務卿のリンスイと申します。本日の会談の司会進行を務めさせていただきます」
リンスイと名乗ったでっぷりとした体形の男性は、日本、アメリカの両使節団に一礼した後席に座った。
「日本国外務省アジア大洋州局大洋州課の田中と申します」
「アメリカ合衆国国務省東アジア・太平洋局公共外交部のウィル・バークと申します」
使節団の代表である2人はそう名乗るとお辞儀をする。カナタは2人の態度を見て、「なかなか礼節をわきまえている・・・・。新興国家の外交官にありがちの野蛮さが感じられない・・・・・」とおもった。
「クワ・トイネ公国首相のカナタです。よろしくお願いします」
カナタがあいさつをすると再び田中とウィルが頭を下げた。
「いえ、突然の訪問にもかかわらず、首相自ら対応してくださり、誠にありがとうございます」
田中はそういうと、ウィルは早速本題に入った。
「まず先日、わが軍の偵察機が貴国の領空を侵犯してしまったことに対し、正式に謝罪させていただきます」
「わかりました、公式に謝罪を受け入れましょう」
カナタがそういうと、田中とウィルは相手国の国家元首が謝罪を受け入れ、使節団の目標の1つを達成できたことに安堵した。
「ありがとうございます」
「では日本国、アメリカ合衆国の皆さま、まずは今回の来訪理由について聞かせていただいてもよろしいですかな?」
リンスイがそういうと、田中とウィルは顔を見合わせて、事前の打ち合わせ通りにウィルが説明を始めた。
「では、此方で用意した資料を配らせていただきますがよろしいでしょうか?」
「もちろん」
リンスイがそういうと田中たちはミドリと話した後、日本語が通じると分かって急遽、「はぎかぜ」の艦内で作成した資料を配る。
だが、リンスイたちクワ・トイネ公国の面々が資料に目を通すと、とたんに顔をしかめた。
「・・・・・失礼ですが、この文字は我々には読めませんぞ?」
「What!?・・・・てっきり貴方方がジャパニーズをしゃべっておられるので文字も読めるものと思っていましたが・・・・・」
ウィルがそういうと田中が横から思い出したようにこう言った。
「そういえば、ココに来る途中の街中の看板の文字は読めなかった気が・・・・・・」
「まさか、こんな不思議なことが起こるとは・・・・・・」
ウィルはそういうとすぐさま頭を切り替える。頭の切り替えを素早く行えなければ外交官、いや官僚としてやっていけない。
「では、口頭にて説明させていただきます。我々、アメリカと日本はココから1000km離れたところにあり、その他に友好関係にある国家が現在、確認してあるだけで22カ国が集まっています」
「ちょっとお待ちください。その海域に国があるなど聞いたことがありません。群島があり、その中のいくつかには集落もあったようですが・・・・。集落が集まって国を形成したということですか?」
リンスイがそういうと、ウィルは首を横に振った。
「いいえ、我がアメリカは大陸国家でございます。そのほかの大多数の国家も大陸国家でありあなた方の想像される群島ではありません。また人口も全て合わせて14億人ほどですのでお考えの集落とはほど遠いものです」
「そのような国があるなど聞いたことがありませんぞ!」
リンスイが14億人と言う人口の多さにびっくりする。他のクワ・トイネ側の参加者も同じように驚いた表情をしていた。
「こう言った外交の場で非常に申し上げにくいのですが、我々は地球と言う別の惑星から何らかの原因でこの星に転移してきたものだと考えています。原因は目下調査中ですが・・・・・・」
「政治部会でもそのような報告を受けましたが、そのような大きな国がいくつも国ごと転移してくるなど、どれほどの魔力が必要になるのか皆目見当もつかない・・・・・。失礼ですが貴方方はお伽噺を基にしたほら話を吹聴しているようにしか思えないのですよ・・・・・」
リンスイがそういうとウィルと田中は無理もない、といった表情をする。
「無理もありません。我々も元いた世界で同じような話をされても信じられなかったでしょう」
リンスイはウィルと田中をじっくり見るが二人とも嘘をついているようには見えなかった。
ただ、外交官というのは時に嘘をつきそれでいて顔に出さないことが求められる。まだ、本当に彼らの言っていることが正しいのか分からない。
ただ、彼らの乗ってきた鋼鉄の船や、音の速度を超えているかもしれない鉄竜はこの世界のどの国家も作れていない。リンスイは彼らの話はもしかしたら本当かもしれないと思った。
すると、今まで黙っていたカナタが口を開く。
「あなた方の訪問目的は国交樹立だとの事ですが、国交を樹立したとして貴方方は我々に何を望むのでしょうか?」
カナタはそう聞いた、もしクワ・トイネ公国にとって不利益となる横暴な要求だった場合、断固として断らなければならない。
ウィルと田中は頷き合うと口をひらいた。
「はい、我々は食料品の輸出や鉱物資源の輸出を希望させていただきます」
そう、国交樹立の目的は食料品と鉱物資源だ。鉱物資源の産出地であるアフリカや中東、南アメリカ、ロシア、オーストラリアなどがことごとく消えてしまった。北海油田やアメリカ国内で生産される資源はあるものの、転移してきた24カ国分の需要を満たすには到底足りず、食糧(農産物)に至っても同じであった。
「ちなみに、貴国らの食料自給率はいかほどですかな?」
「申し訳ありませんが、お答えするわけにはまいりません」
まだ、国交を樹立するか分からない国家相手に、弱点をさらしかねない食糧自給率などの情報を渡すわけがなかった。
カナタは暫く考えた後にこう言った。
「分かりました。貴国らとの国交樹立を念頭に置いた協議を行いましょう」
「首相!」
リンスイがそう声を上げるが、カナタはゆっくり諭すようにこう言った。
「外務卿の懸念も分かります。ですが、日本とアメリカの方々の礼節はきちんとしています。そして何より・・・・・・巨大船や音の速度を超えているかもしれない巨大な鉄竜を持ちつつも決して威圧することなく、友好的に歩み寄ろうとしてくる彼らを私は信じたいのです」
カナタはリンスイにそう言った後、ウィルと田中の方を向くと立ち上がって右手を差し出す。
ウィルと田中もすぐに立ち上がり、それぞれカナタと握手をした。
ついに転移した西側諸国が異世界国家と国交を樹立する目処が立った瞬間であった。
いかがでしたでしょうか?
クワ・トイネ公国側の使節団派遣は省略させていただきます(24カ国も転移してきて部分部分書いたとしても何話になるのか皆目見当もつかないのと、作者の精神・体力的に嫌気がさしてしまうためです)
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